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*デジタル・デビル物語 女神転生 【でじたる・でびるすとーりー めがみてんせい】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&image2(megami.jpg,height=250)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|2MbitROMカートリッジ|~| |発売元|ナムコ|~| |開発元|アトラス|~| |発売日|1987年9月11日|~| |定価|4,900円(税抜)|~| |プレイ人数|1人|~| |備考|パスワードコンティニュー(最大40文字)|~| |判定|なし|~| |ポイント|禁断の悪魔合体でカルト的な人気に&br()ゲームバランスに難あり|~| |>|>|CENTER:''[[女神転生シリーズリンク>女神転生シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 西谷史の小説『デジタル・デビル物語』シリーズを原作とする、メディアミックスの一環として開発されたRPG。~ 原作第1巻「女神転生」の名を冠してはいるが、時系列的には3巻「転生の終焉」のパラレルかつオリジナルストーリーとなっている。 なお、同名のPCゲームがほぼ同時期に発売されているが、そちらはアトラスと日本テレネットの共同開発で、内容も見下ろし型のアクションゲームという別物である。 **ストーリー >十聖高校に通う天才プログラマー中島朱実。彼はコンピューター理論と降魔術のあいだに接点を見い出し、~ コンピューターを使って悪魔を召喚、使役する「悪魔召喚プログラム」を作りあげることに成功した。~ だがその実験により悪魔が実体化し、人間を襲い始めてしまったのだ。 > >ついに中島自身にも危機が迫った時、それを救ったのは転校生の白鷺弓子であった。~ 実は彼女こそ日本神話に登場するイザナミ神の転生した姿だったのだ。~ そしてさらに驚くべきことに、中島もイザナギ神の転生であるという。~ 自分の持つ力に目覚めた中島は、弓子と協力して、激しい死闘の末に悪魔を打ち破った。 > >平和は戻ったかのようにみえた。だが…… > その頃魔界では、新しくルシファーが大魔王として君臨した。 彼は人間界の制圧を企み、飛鳥の地に魔宮を建造し始めていたのだ。~ 奸智にたけたルシファーは、やがて自分たちの脅威になるであろうイザナミを玄室とともに魔宮に封じ込め、~ さらには中島たちに倒されたロキやセトを復活させるなど、着々と魔の手を広げていった。 > >一方、霊視によってそれを知った中島と弓子。人類、そしてイザナミを救うため、彼らは急いで飛鳥へ向った。~ そしてそこで2人が見たものは、邪悪にそびえたつ大魔宮“デビルポリス”であった。~ 新たなる闘いの幕が今、切っておとされようとしているのだ! **特徴 ***基本システム 『[[ウィザードリィ>Wizardry]]』に代表される、主観視点の3DダンジョンRPG。&br; 最大2人+3体の仲魔(後述)で構成される最大5人パーティーを組み、広大なダンジョンを踏破しつつ、最後に待ち構える魔王ルシファーを撃破するのが目的となる。 -パーティーメンバーのうち、中島朱実(ナカジマ)と白鷺弓子(ユミコ)は固定で外せない。この2人が両方死亡してしまった場合、仲魔が生き残っていても即ゲームオーバーになってしまう。 --ナカジマはいわゆる勇者タイプであり強力な武具を装備可能で、きちんと装備を整えれば攻撃・防御ともに仲魔と同等かそれ以上の強さを発揮する。また、悪魔召喚プログラムがインストールされたPCを持ち歩いており、それを使って悪魔と交渉したり、仲魔の召還や退避を行える。 --ユミコは肉体的な強さはナカジマに大きく劣るが、代わりに多くの魔法が使用できる魔法使いタイプとなっている。 -データの記録はパスワード制。バッテリーバックアップは搭載されていない。 ***探索 -フィールド画面が存在せず、全てのエリアが3Dダンジョンで構成されている。店や回復の泉などの施設もダンジョン内に点在している。中でも「ミコンの街」と「天空の街ビエン(敵ボスを撃破した後)」はそれらの施設が集中しており、敵とのエンカウントも発生しない。 -大魔宮は6つのエリアに別れ、それぞれにエリアを支配するボスである魔王が存在する。 -時代が時代だけにオートマッピングは存在していない。ただし、「マッパー」の魔法を使うことで、周囲縦5マス横3マスの地図を表示できる。 ***戦闘 -オート戦闘システムを搭載。コマンドで「AUTO」を選ぶと敵味方どちらかが全滅するまで全員が通常攻撃を繰り返す。Bボタンを押し続けることでキャンセル可能。 --オート中戦闘メッセージは「ナカジマたちは たたかっている」としか表示されないため、どれだけダメージを受けたかはHPの減り具合からしか判断できない。 --戦闘から逃走した時「ナカジマたちは」の後に「・・・」と一つづつ打たれ、「逃げ延びた」or「こけた」と間を置いて表示される。以降のシリーズも「・・・…」とじらす事で「逃走の緊張感」に一役かっている。 -ゲームオーバーになってもタイトル画面で「コンティニュー」を選ぶことで復活が可能。ただし所持金は半分、宝玉は0になる。 ***「悪魔」と「仲魔」 -モンスターの大半が世界各地の伝承に登場する妖精や魔物、神々達であり、能力系統やアライメントによって「幻獣」「妖精」「鬼神」といった種族に小分類されている。また、全てのモンスターをひっくるめた共通の呼称として「悪魔」とも呼んでいる。 -ランダムエンカウントではアライメントのうち「neutral(中立)」と「evil(悪)」の悪魔が出現するのだが、このうちneutral属性の悪魔はナカジマが会話交渉することで味方に加えることができる。ナカジマ達の仲間に加わった悪魔を「仲魔」と呼ぶ。 --仲魔はCOMP内に7体までストック可能で、うち3体までを召還可能、最大5人パーティーとなる。 --同じ悪魔は2体以上仲魔にできない。すでに仲魔になっている悪魔に話しかけると戦闘することなく立ち去っていく。 --仲魔はCOMPから呼び出す際に手数料としてお金(魔ッ貨)を取られる。更に現界中は1歩ごとに「生体マグネタイト(MAG)」というリソースを消費する。消費するMAGは召還した仲魔の強さに比例して大きくなる。MAGが0になっても現界は可能だが、その場合代わりにHPが減っていってしまう。 ***悪魔合体 仲魔は戦闘に参加させるだけでなく、より上位の悪魔を召喚するための素材としても利用できる。その際に必要な儀式が「悪魔合体」である。 -悪魔合体は「邪教の館」と呼ばれる施設でのみ可能で、2体の仲魔を合体させて新たな仲魔を生み出すことができる。 --アライメントの「good(善)」に属する種族はこの悪魔合体によってしか出現せず(ごく一部に例外あり)、オーディンやクリシュナなど世界の神話の中でも有名かつ強力な存在がずらりと並ぶそうそうたるメンツである。 --新たな仲魔が出現した際には「わたしは○○、コンゴトモ ヨロシク…」というセリフを言うのだが、これがシリーズを代表する名台詞となっている。 ---- **評価点 ***メガテンの「お約束」の確立 -原作の小説からしてそうなのだが、世界中の神話から神々や魔物が一堂に会し、そして彼らと「会話」することで味方に引き入れ、さらに「合体」させることで新たな悪魔を生み出す…というのは、良く言えば「背徳的な魅力あふれる」行為、悪く言えば「神様を素材・道具扱いするというバチ当たりにも程がある」行為と言える。宗教の影響が強い海外では絶対に生まれ出なかった発想であり、当時も各雑誌から「イケナイコトをしている感覚」と、中毒ぶりを紹介されていた。 --合体によってしか出現しない悪魔も数多いため、一体どんな悪魔が作れるのかという楽しみも大きい。 --「仲魔」という言葉は「仲間」とかけた語呂合わせであるとともに、「魔と仲を保つ」といった意味を持つ名フレーズである。これは後のメガテンシリーズを支える概念となった。 --なお、仲魔の一体「ケルベロス」は、原作小説で活躍していたこともあり特別扱いとなっている。後のメガテンシリーズでも皆勤賞かつ重要な役割を演じる事が多い悪魔として名を馳せる事となる。 -「主人公は悪魔を召喚、ヒロインは魔法を使用」という構造は後のシリーズの定番となっている。 ***BGM -増子司によるBGMはいずれもクオリティが高い。当時RPGの音楽はクラシック音楽を基調としたドラゴンクエストの音楽性を踏襲したものが多かった中、メガテンでは戦闘シーンのBGMがロック調であり衝撃的な印象を与えた。 --ゲームミュージックのCDは初代と女神転生IIのカップリングで発売されており、非常に評価が高い。なお、CDのレコーディングの際、ファミコンを8台を使用してステレオ化する等手の込んだ作成方法で作られてている。 --後述の余談にもあるが、『バイオ戦士DAN』と同時期に製作されたためか両作のメロディラインには類似点が多い。 ***演出面 -全滅してゲームオーバーになると次に倒すべき魔王が姿を現して(ラスボスであるルシファーのみ、暗闇に目と左手のみが浮かび上がる)、こちらを挑発する一言を投げかけてくる。継続プレイの意欲を掻き立ててくれる演出である。 -上記ゲームオーバーの口上も含め、ボス戦闘前のセリフ等非常に貫禄があり、キャラがたっている。ボス悪魔の戦闘前の口上は後のシリーズでも存在感を放っている。 -悪魔のデザインは洗練されているとは言い難いが、十分味のあるグラフィックであり、2パターンだけだがアニメーションもする。 --また、原作小説に登場するキャラのドット絵は気合が入っており、特にステータス画面に表示される中島・弓子のポートレートは北爪宏幸氏の絵を忠実に再現した美男美女である。 -世界観的にはダークファンタジーで終始一貫して暗い雰囲気なのだが、時折コミカルなメッセージ・演出が入ることもあり、一服の清涼剤として機能している。 -石に変えられた天空の街ビエンを救うイベントは、RPGでは当たり前のイベントである「人助けをする」イベントではあるが、原作ではありとあらゆる災いの元凶であり人間界を混沌へ変えた悪魔召喚プログラムが初めて「人々を助けた記念すべき瞬間」という、原作小説へのアンチテーゼ的な展開となっている。 ---- **賛否両論点 -最強武器「ヒノカグツチの剣」の入手難易度 --ヒノカグツチの剣は原作小説にも登場する剣で、本作を筆頭にメガテンシリーズでは常連かつ最強クラスの武器として登場している。この武器がなくともクリアは可能であるが、その代わりというべきか、本作のヒノカグツチの剣の入手難易度はシリーズ中でも飛び抜けて高い。 ---ヒノカグツチの剣の安置されている場所にたどり着くには、落とし穴やワープだらけのエリアを正確に踏破しなければならない。マッパーで表示されるミニマップには罠が一切表示されないうえに、一歩でも間違えれば即最初からやり直しとなってしまう。 ---また強敵と罠の山を潜り抜けてヒノカグツチの剣の元にたどり着いても、中島の特定のステータスの合計値が一定以上に達していないと剣を引き抜くことができない。 -主人公より+7の悪魔と交渉ができるのはこの作品のみ。下記の「悪魔のレベルが表示されない」という欠点もあるが、ダイダロス→ビエンの順を一旦置いといて所謂「ラケーさんスカウト」等をする事でボス戦を楽にしたりと攻略の幅が広がっているが、悪い見方をすると低レベルで強力なダンジョンに簡単に行けてしまうという事でもある。 ---- **問題点 -とにかく広い大魔宮 --最初のエリアこそ8×8マスの塔と比較的単純だが、エリアが進むたびに構造は加速度的に巨大化・複雑化していき、フロアが斜めや思いもよらない形でつながっていたり、エリア全体がダメージゾーン((あるアイテムを手に入れることによってダメージは受けなくなるが、そのためにはこのエリアの探索が必要。))だったりと3Dダンジョンに慣れていない人にはかなり厳しい難易度である。 --ただでさえ広いのに回復の泉は2ヶ所の街のみ、悪魔合体や状態異常回復のできる邪教の館はスタート地点であるミコンの街にしかないというのも辛い。 --さらにパスワードを聞けるのはミコンの街だけなので、ユミコがパスワードを見ることのできる魔法「スワードナ」を覚えるまでは中断するのも一苦労である。 --一応迷宮内に街へ移動できる仕掛けは存在するが、あまり救済になっているとは言い難い。 --『[[II>デジタル・デビル物語 女神転生II]]』の攻略本に書かれた本作の紹介記事では「攻略本がないと解けない」とまで書かれているが、実際にはそこまで理不尽ではなく、きちんとマッピングしていけば解ける程度の難易度ではある。 //当時はウィザードリィを始め、3Dダンジョンは「方眼紙を用意してマッピングしながら遊ぶ」事が面白いとされていた為、このデザインは間違っている訳では無い。 ***戦闘バランス面 -仲魔のステータス //--仲魔のステータス画面にて最も重要である「物理攻撃力・物理防御力」を確認することができない。そのため「高レベルの仲魔なのに妙にやわらかい」「レベル、ステータスこそ高いが、実際に強いかどうかは使ってみないとわからない」といった問題点が生じている。 //いや、仲魔ステータスにちゃんと「つよさ」「こうげき」「ぼうぎょ」は表示されてるからそれで判断できるんだけど。表示されてるステータスと実際の能力値がまるで違うというなら問題だけど --同じ悪魔でも、敵として出現した時と仲魔になった時でステータスが違う者が大勢いる。特に問題なのは使える魔法が違う悪魔が多いこと。酷い場合魔法が一切使えなくなってしまう悪魔もいるため、魔法目当てで仲魔にしてみたらがっかり……ということも起きがちである。 -使用アイテムの乏しさ --イベントアイテムを除くと、使用できるアイテムは移動中にHPを完全回復させる「宝玉」のみで、状態異常を回復させるアイテムさえ存在していない -仲魔の魔法が移動中に使えない --仲魔の魔法は戦闘中のみ使用可能であるため、状態異常回復魔法を使えるユミコが行動不能になってしまうと、リスクを承知で戦闘中に仲魔の魔法で回復するか、ミコンの街まで戻って邪教の館で回復するしかなくなってしまう。 -悪魔のレベルが表示されない --会話、悪魔合体ともにナカジマのレベルよりレベルの高い悪魔は仲魔にできないのだが、悪魔のレベルを知る方法がないため、いつ仲魔にできるようになるかわからない。 ---実際にはナカジマのレベル+7の悪魔まで仲魔にできるのだが、レベルを判別できないのでは同じである。 -エナジードレインの存在・説明書の不備 --終盤以降、受けた者のレベルと累積経験値を下げる特殊攻撃「エナジードレイン」を使用する悪魔が頻繁に出現する。失われたレベルと経験値を回復する手段は「再び敵を倒して経験値を貯め、レベルを上げる」しかないため、受けると精神的にかなりへこむこと請け合い。~ 一応、対抗策としてエナジードレインを完全に防ぐ魔法「テトラジャ」が存在するのだが… --なんと説明書には「シールドをはり、味方の防御力を上げます」と全く違う効果が記されている。使用時のメッセージも効果がはっきりとわからない曖昧な表現になっているため、テトラジャがエナジードレインを防ぐ魔法だと気付けないとレベルを下げられ放題になってしまう。 //女神転生シリーズで「サキュバス」が出たらプレイヤーが警戒する元凶でもある。 //本作のサキュバスはエナジードレインを持ってないし、次回作以降エナジードレインは頻度など弱体化してるのでそれほど警戒するものでもない。Wiz系のサキュバスと混同してないか --更にテトラジャの効果に気付けたとしても、この魔法をユミコは覚えられない。そのためテトラジャが使える仲魔をほぼ常に連れ歩く必要がある。 --テトラジャはターン最初に発動するが敵に先制されるとどうしようもない。 ***その他 -メッセージスピード速度が遅いうえに早送りもできない。このせいで戦闘のテンポはかなり悪い。オートで処理できる雑魚ならばそれですむのだが。また、逃げる際は数秒のウェイトが発生してから成否のメッセージが流れるため若干ストレスが溜まる。 -本作のパスワードは最大40字に達し、書き写すのが大変。 --「数字とアルファベットで構成され、数字と混同しやすい『I』『O』『Z』は除外されている」といった救済措置もあるが、書き間違いによる取り返しのつかない事態はやはり起きてしまう。。 ---- **総評 システム面で粗が多くゲームバランスにも問題はあるが、「モンスター=倒すべき敵であり悪」でしかなかった当時のRPGの常識を覆すオリジナリティは非常に魅力的で、その魅力に取りつかれたファンからカルト的な人気を得ることに成功した。~ 後に単純な勧善懲悪ではないストーリーとして展開していくシリーズの下地は、本作ですでに作られていたと言える。 ---- **続編・移植 -本作独特のシステムや雰囲気は根強い人気となり、女神転生シリーズとして長年続く人気シリーズとなった。 --直近の続編としては、3年後の1990年に続編の『[[デジタル・デビル物語 女神転生II]]』が発売された。ストーリー・演出・ゲームシステムなどあらゆる面で初代メガテンを超えており、「FCのRPGの中でも屈指のクオリティを誇る名作」として語り継がれている。 -アトラスからSFCにて『[[旧約・女神転生]]』として『II』とカップリングリメイクされている。 -携帯アプリ版はFC版を基準にした移植だが、大きな特徴としてどこでもセーブが可能になっている他、様々な変更・調整が加えられている。 **余談 -ゲームクリア後「END」の文字が出てから5分待つと、画面左下に「しかし...」と表示された後に、難易度が上昇した「裏メガテン」が始まる。 --裏メガテンでは敵が大幅に強化されるだけでなく、迷宮内のイベントやアイテムの位置が変更されたりもしている。 ---最初のダイダロスの塔からして、辺境の店は7F、軍資金の入った宝箱は6Fに配置換えされているため、「軍資金を得るまではひたすら逃走」しか取れる手がない。最初のステータス配分を表面と同じように行うと積む危険性が高い。 -本作のストーリーでは「人類を救うため」などといかにも主人公然とした解説がされている中島であるが原作小説ではかなり趣の異なる人物である。 --開発に成功したものの稼働に躊躇していた悪魔召喚プログラムを稼働させてしまったきっかけが『自分を暴行した不良への復讐』のためで、そのために無関係な人間を生贄に捧げることも辞さなかったり、弓子を救うために魔界と現世を隔てる扉を破壊して悪魔たちを現世に呼び込みながら「五十億の人間より、ぼくは君一人を選ぶ!」と開き直ったりと、非常にエゴイスティックな人間として描かれている。そして、それ故に最終巻では本作とはまるで違う悲劇的な結末を迎える事になる。 ---『[[真・女神転生if...]]』の事件の元凶・狭間偉出夫にも通じる物がある。 //--そして弓子は世界が混沌と化して自分の身もまた災難に遭いながらも、それらに目もくれず中島への愛だけに一途に動き続けた事を追記しておく。 -当時下請けメーカーだったアトラスは、本作と『[[バイオ戦士DAN>バイオ戦士DAN インクリーザーとの闘い]]』をプレゼンのためジャレコに持ち込んだ。 しかし、ジャレコは『女神転生』には目もくれず、『バイオ戦士DAN』の方を選んだという。 -本作のTVCMには、同年発売の『[[さんまの名探偵]]』『ファミリージョッキー』などに引き続き、島田紳助や西川のりおら吉本興業の芸人が出演していた。 --ユーザーからの質問電話が殺到するという『[[ドラゴンスレイヤーIV>ドラゴンスレイヤーIV ドラスレファミリー]]』のCMの後を受け、のりおが「電話が怖い~」と怯える内容になっている。
*デジタル・デビル物語 女神転生 【でじたる・でびるすとーりー めがみてんせい】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&image2(megami.jpg,height=250)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|2MbitROMカートリッジ|~| |発売元|ナムコ|~| |開発元|アトラス|~| |発売日|1987年9月11日|~| |定価|4,900円(税抜)|~| |プレイ人数|1人|~| |備考|パスワードコンティニュー(最大40文字)|~| |判定|なし|~| |ポイント|禁断の悪魔合体でカルト的な人気に&br()ゲームバランスに難あり|~| |>|>|CENTER:''[[女神転生シリーズリンク>女神転生シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 西谷史の小説『デジタル・デビル物語』シリーズを原作とする、メディアミックスの一環として開発されたRPG。~ 原作第1巻「女神転生」の名を冠してはいるが、時系列的には3巻「転生の終焉」のパラレルかつオリジナルストーリーとなっている。 なお、同名のPCゲームがほぼ同時期に発売されているが、そちらはアトラスと日本テレネットの共同開発で、内容も見下ろし型のアクションゲームという別物である。 **ストーリー >十聖高校に通う天才プログラマー中島朱実。彼はコンピューター理論と降魔術のあいだに接点を見い出し、~ コンピューターを使って悪魔を召喚、使役する「悪魔召喚プログラム」を作りあげることに成功した。~ だがその実験により悪魔が実体化し、人間を襲い始めてしまったのだ。 > >ついに中島自身にも危機が迫った時、それを救ったのは転校生の白鷺弓子であった。~ 実は彼女こそ日本神話に登場するイザナミ神の転生した姿だったのだ。~ そしてさらに驚くべきことに、中島もイザナギ神の転生であるという。~ 自分の持つ力に目覚めた中島は、弓子と協力して、激しい死闘の末に悪魔を打ち破った。 > >平和は戻ったかのようにみえた。だが…… > その頃魔界では、新しくルシファーが大魔王として君臨した。 彼は人間界の制圧を企み、飛鳥の地に魔宮を建造し始めていたのだ。~ 奸智にたけたルシファーは、やがて自分たちの脅威になるであろうイザナミを玄室とともに魔宮に封じ込め、~ さらには中島たちに倒されたロキやセトを復活させるなど、着々と魔の手を広げていった。 > >一方、霊視によってそれを知った中島と弓子。人類、そしてイザナミを救うため、彼らは急いで飛鳥へ向った。~ そしてそこで2人が見たものは、邪悪にそびえたつ大魔宮“デビルポリス”であった。~ 新たなる闘いの幕が今、切っておとされようとしているのだ! **特徴 ***基本システム 『[[ウィザードリィ>Wizardry]]』に代表される、主観視点の3DダンジョンRPG。&br; 最大2人+3体の仲魔(後述)で構成される最大5人パーティーを組み、広大なダンジョンを踏破しつつ、最後に待ち構える魔王ルシファーを撃破するのが目的となる。 -パーティーメンバーのうち、中島朱実(ナカジマ)と白鷺弓子(ユミコ)は固定で外せない。この2人が両方死亡してしまった場合、仲魔が生き残っていても即ゲームオーバーになってしまう。 --ナカジマはいわゆる勇者タイプであり強力な武具を装備可能で、きちんと装備を整えれば攻撃・防御ともに仲魔と同等かそれ以上の強さを発揮する。また、悪魔召喚プログラムがインストールされたPCを持ち歩いており、それを使って悪魔と交渉したり、仲魔の召還や退避を行える。 --ユミコは肉体的な強さはナカジマに大きく劣るが、代わりに多くの魔法が使用できる魔法使いタイプとなっている。 -データの記録はパスワード制。バッテリーバックアップは搭載されていない。 ***探索 -フィールド画面が存在せず、全てのエリアが3Dダンジョンで構成されている。店や回復の泉などの施設もダンジョン内に点在している。中でも「ミコンの街」と「天空の街ビエン(敵ボスを撃破した後)」はそれらの施設が集中しており、敵とのエンカウントも発生しない。 -大魔宮は6つのエリアに別れ、それぞれにエリアを支配するボスである魔王が存在する。 -時代が時代だけにオートマッピングは存在していない。ただし、「マッパー」の魔法を使うことで、周囲縦5マス横3マスの地図を表示できる。 -月齢の表示が画面左上に表示されており、一定歩数ごとに新月から満月まで全9段階で変化する。月齢は敵の強さや敵との交渉の成功率、一部のイベントにも影響する。 ***戦闘 -オート戦闘システムを搭載。コマンドで「AUTO」を選ぶと敵味方どちらかが全滅するまで全員が通常攻撃を繰り返す。Bボタンを押し続けることでキャンセル可能。 --オート中戦闘メッセージは「ナカジマたちは たたかっている」としか表示されないため、どれだけダメージを受けたかはHPの減り具合からしか判断できない。 --戦闘から逃走した時「ナカジマたちは」の後に「・・・」と一つづつ打たれ、「逃げ延びた」or「こけた」と間を置いて表示される。以降のシリーズも「・・・…」とじらす事で「逃走の緊張感」に一役かっている。 -ゲームオーバーになってもタイトル画面で「コンティニュー」を選ぶことで復活が可能。ただし所持金は半分、宝玉は0になる。 ***「悪魔」と「仲魔」 -モンスターの大半が世界各地の伝承に登場する妖精や魔物、神々達であり、能力系統やアライメントによって「幻獣」「妖精」「鬼神」といった種族に小分類されている。また、全てのモンスターをひっくるめた共通の呼称として「悪魔」とも呼んでいる。 -ランダムエンカウントではアライメントのうち「neutral(中立)」と「evil(悪)」の悪魔が出現するのだが、このうちneutral属性の悪魔はナカジマが会話交渉することで味方に加えることができる。ナカジマ達の仲間に加わった悪魔を「仲魔」と呼ぶ。 --仲魔はCOMP内に7体までストック可能で、うち3体までを召還可能、最大5人パーティーとなる。 --同じ悪魔は2体以上仲魔にできない。すでに仲魔になっている悪魔に話しかけると戦闘することなく立ち去っていく。 --仲魔はCOMPから呼び出す際に手数料としてお金(魔ッ貨)を取られる。更に現界中は1歩ごとに「生体マグネタイト(MAG)」というリソースを消費する。消費するMAGは召還した仲魔の強さに比例して大きくなる。MAGが0になっても現界は可能だが、その場合代わりにHPが減っていってしまう。 ***悪魔合体 仲魔は戦闘に参加させるだけでなく、より上位の悪魔を召喚するための素材としても利用できる。その際に必要な儀式が「悪魔合体」である。 -悪魔合体は「邪教の館」と呼ばれる施設でのみ可能で、2体の仲魔を合体させて新たな仲魔を生み出すことができる。 --アライメントの「good(善)」に属する種族はこの悪魔合体によってしか出現せず(ごく一部に例外あり)、オーディンやクリシュナなど世界の神話の中でも有名かつ強力な存在がずらりと並ぶそうそうたるメンツである。 --新たな仲魔が出現した際には「わたしは○○、コンゴトモ ヨロシク…」というセリフを言うのだが、これがシリーズを代表する名台詞となっている。 ---- **評価点 ***メガテンの「お約束」の確立 -原作の小説からしてそうなのだが、世界中の神話から神々や魔物が一堂に会し、そして彼らと「会話」することで味方に引き入れ、さらに「合体」させることで新たな悪魔を生み出す…というのは、良く言えば「背徳的な魅力あふれる」行為、悪く言えば「神様を素材・道具扱いするというバチ当たりにも程がある」行為と言える。宗教の影響が強い海外では絶対に生まれ出なかった発想であり、当時も各雑誌から「イケナイコトをしている感覚」と、中毒ぶりを紹介されていた。 --合体によってしか出現しない悪魔も数多いため、一体どんな悪魔が作れるのかという楽しみも大きい。 --「仲魔」という言葉は「仲間」とかけた語呂合わせであるとともに、「魔と仲を保つ」といった意味を持つ名フレーズである。これは後のメガテンシリーズを支える概念となった。 --なお、仲魔の一体「ケルベロス」は、原作小説で活躍していたこともあり特別扱いとなっている。後のメガテンシリーズでも皆勤賞かつ重要な役割を演じる事が多い悪魔として名を馳せる事となる。 -「主人公は悪魔を召喚、ヒロインは魔法を使用」という構造は後のシリーズの定番となっている。 ***BGM -増子司によるBGMはいずれもクオリティが高い。当時RPGの音楽はクラシック音楽を基調としたドラゴンクエストの音楽性を踏襲したものが多かった中、メガテンでは戦闘シーンのBGMがロック調であり衝撃的な印象を与えた。 --ゲームミュージックのCDは初代と女神転生IIのカップリングで発売されており、非常に評価が高い。なお、CDのレコーディングの際、ファミコンを8台を使用してステレオ化する等手の込んだ作成方法で作られてている。 --後述の余談にもあるが、『バイオ戦士DAN』と同時期に製作されたためか両作のメロディラインには類似点が多い。 ***演出面 -全滅してゲームオーバーになると次に倒すべき魔王が姿を現して(ラスボスであるルシファーのみ、暗闇に目と左手のみが浮かび上がる)、こちらを挑発する一言を投げかけてくる。継続プレイの意欲を掻き立ててくれる演出である。 -上記ゲームオーバーの口上も含め、ボス戦闘前のセリフ等非常に貫禄があり、キャラが立っている。ボス悪魔の戦闘前の口上は後のシリーズでも存在感を放っている。 -悪魔のデザインは洗練されているとは言い難いが、十分味のあるグラフィックであり、2パターンだけだがアニメーションもする。 --また、原作小説に登場するキャラのドット絵は気合が入っており、特にステータス画面に表示される中島・弓子のポートレートは北爪宏幸氏の絵を忠実に再現した美男美女である。 -世界観的にはダークファンタジーで終始一貫して暗い雰囲気なのだが、時折コミカルなメッセージ・演出が入ることもあり、一服の清涼剤として機能している。 -石に変えられた天空の街ビエンを救うイベントは、RPGでは当たり前のイベントである「人助けをする」イベントではあるが、原作ではありとあらゆる災いの元凶であり人間界を混沌へ変えた悪魔召喚プログラムが初めて「人々を助けた記念すべき瞬間」という、原作小説へのアンチテーゼ的な展開となっている。 ---- **賛否両論点 -最強武器「ヒノカグツチの剣」の入手難易度 --ヒノカグツチの剣は原作小説にも登場する剣で、本作を筆頭にメガテンシリーズでは常連かつ最強クラスの武器として登場している。この武器がなくともクリアは可能であるが、その代わりというべきか、本作のヒノカグツチの剣の入手難易度はシリーズ中でも飛び抜けて高い。 ---ヒノカグツチの剣の安置されている場所にたどり着くには、落とし穴やワープだらけのエリアを正確に踏破しなければならない。マッパーで表示されるミニマップには罠が一切表示されないうえに、一歩でも間違えれば即最初からやり直しとなってしまう。 ---また強敵と罠の山を潜り抜けてヒノカグツチの剣の元にたどり着いても、中島の特定のステータスの合計値が一定以上に達していないと剣を引き抜くことができない。 -主人公より+7の悪魔と交渉ができるのはこの作品のみ。下記の「悪魔のレベルが表示されない」という欠点もあるが、ダイダロス→ビエンの順を一旦置いといて所謂「ラケーさんスカウト」等をする事でボス戦を楽にしたりと攻略の幅が広がっているが、悪い見方をすると低レベルで強力なダンジョンに簡単に行けてしまうという事でもある。 ---- **問題点 -とにかく広い大魔宮 --最初のエリアこそ8×8マスの塔と比較的単純だが、エリアが進むたびに構造は加速度的に巨大化・複雑化していき、フロアが斜めや思いもよらない形でつながっていたり、エリア全体がダメージゾーン((あるアイテムを手に入れることによってダメージは受けなくなるが、そのためにはこのエリアの探索が必要。))だったりと3Dダンジョンに慣れていない人にはかなり厳しい難易度である。 --ただでさえ広いのに回復の泉は2ヶ所の街のみ、悪魔合体や状態異常回復のできる邪教の館はスタート地点であるミコンの街にしかないというのも辛い。 --さらにパスワードを聞けるのはミコンの街だけなので、ユミコがパスワードを見ることのできる魔法「スワードナ」を覚えるまでは中断するのも一苦労である。 --一応迷宮内に街へ移動できる仕掛けは存在するが、あまり救済になっているとは言い難い。 --『[[II>デジタル・デビル物語 女神転生II]]』の攻略本に書かれた本作の紹介記事では「攻略本がないと解けない」とまで書かれているが、実際にはそこまで理不尽ではなく、きちんとマッピングしていけば解ける程度の難易度ではある。 //当時はウィザードリィを始め、3Dダンジョンは「方眼紙を用意してマッピングしながら遊ぶ」事が面白いとされていた為、このデザインは間違っている訳では無い。 ***戦闘バランス面 -仲魔のステータス //--仲魔のステータス画面にて最も重要である「物理攻撃力・物理防御力」を確認することができない。そのため「高レベルの仲魔なのに妙にやわらかい」「レベル、ステータスこそ高いが、実際に強いかどうかは使ってみないとわからない」といった問題点が生じている。 //いや、仲魔ステータスにちゃんと「つよさ」「こうげき」「ぼうぎょ」は表示されてるからそれで判断できるんだけど。表示されてるステータスと実際の能力値がまるで違うというなら問題だけど --同じ悪魔でも、敵として出現した時と仲魔になった時でステータスが違う者が大勢いる。特に問題なのは使える魔法が違う悪魔が多いこと。酷い場合魔法が一切使えなくなってしまう悪魔もいるため、魔法目当てで仲魔にしてみたらがっかり……ということも起きがちである。 -使用アイテムの乏しさ --イベントアイテムを除くと、使用できるアイテムは移動中にHPを完全回復させる「宝玉」のみで、状態異常を回復させるアイテムさえ存在していない -仲魔の魔法が移動中に使えない --仲魔の魔法は戦闘中のみ使用可能であるため、状態異常回復魔法を使えるユミコが行動不能になってしまうと、リスクを承知で戦闘中に仲魔の魔法で回復するか、ミコンの街まで戻って邪教の館で回復するしかなくなってしまう。 -悪魔のレベルが表示されない --会話、悪魔合体ともにナカジマのレベルよりレベルの高い悪魔は仲魔にできないのだが、悪魔のレベルを知る方法がないため、いつ仲魔にできるようになるかわからない。 ---実際にはナカジマのレベル+7の悪魔まで仲魔にできるのだが、レベルを判別できないのでは同じである。 -エナジードレインの存在・説明書の不備 --終盤以降、受けた者のレベルと累積経験値を下げる特殊攻撃「エナジードレイン」を使用する悪魔が頻繁に出現する。失われたレベルと経験値を回復する手段は「再び敵を倒して経験値を貯め、レベルを上げる」しかないため、受けると精神的にかなりへこむこと請け合い。~ 一応、対抗策としてエナジードレインを完全に防ぐ魔法「テトラジャ」が存在するのだが… --なんと説明書には「シールドをはり、味方の防御力を上げます」と全く違う効果が記されている。使用時のメッセージも効果がはっきりとわからない曖昧な表現になっているため、テトラジャがエナジードレインを防ぐ魔法だと気付けないとレベルを下げられ放題になってしまう。 //女神転生シリーズで「サキュバス」が出たらプレイヤーが警戒する元凶でもある。 //本作のサキュバスはエナジードレインを持ってないし、次回作以降エナジードレインは頻度など弱体化してるのでそれほど警戒するものでもない。Wiz系のサキュバスと混同してないか --更にテトラジャの効果に気付けたとしても、この魔法をユミコは覚えられない。そのためテトラジャが使える仲魔をほぼ常に連れ歩く必要がある。 --テトラジャはターン最初に発動するが敵に先制されるとどうしようもない。 ***その他 -メッセージスピード速度が遅いうえに早送りもできない。このせいで戦闘のテンポはかなり悪い。オートで処理できる雑魚ならばそれですむのだが。また、逃げる際は数秒のウェイトが発生してから成否のメッセージが流れるため若干ストレスが溜まる。 -本作のパスワードは最大40字に達し、書き写すのが大変。 --「数字とアルファベットで構成され、数字と混同しやすい『I』『O』『Z』は除外されている」といった救済措置もあるが、書き間違いによる取り返しのつかない事態はやはり起きてしまう。。 ---- **総評 システム面で粗が多くゲームバランスにも問題はあるが、「モンスター=倒すべき敵であり悪」でしかなかった当時のRPGの常識を覆すオリジナリティは非常に魅力的で、その魅力に取りつかれたファンからカルト的な人気を得ることに成功した。~ 後に単純な勧善懲悪ではないストーリーとして展開していくシリーズの下地は、本作ですでに作られていたと言える。 ---- **続編・移植 -本作独特のシステムや雰囲気は根強い人気となり、女神転生シリーズとして長年続く人気シリーズとなった。 --直近の続編としては、3年後の1990年に続編の『[[デジタル・デビル物語 女神転生II]]』が発売された。ストーリー・演出・ゲームシステムなどあらゆる面で初代メガテンを超えており、「FCのRPGの中でも屈指のクオリティを誇る名作」として語り継がれている。 -アトラスからSFCにて『[[旧約・女神転生]]』として『II』とカップリングリメイクされている。 -携帯アプリ版はFC版を基準にした移植だが、大きな特徴としてどこでもセーブが可能になっている他、様々な変更・調整が加えられている。 **余談 -ゲームクリア後「END」の文字が出てから5分待つと、画面左下に「しかし...」と表示された後に、難易度が上昇した「裏メガテン」が始まる。 --裏メガテンでは敵が大幅に強化されるだけでなく、迷宮内のイベントやアイテムの位置が変更されたりもしている。 ---最初のダイダロスの塔からして、辺境の店は7F、軍資金の入った宝箱は6Fに配置換えされているため、「軍資金を得るまではひたすら逃走」しか取れる手がない。最初のステータス配分を表面と同じように行うと積む危険性が高い。 -本作のストーリーでは「人類を救うため」などといかにも主人公然とした解説がされている中島であるが原作小説ではかなり趣の異なる人物である。 --開発に成功したものの稼働に躊躇していた悪魔召喚プログラムを稼働させてしまったきっかけが『自分を暴行した不良への復讐』のためで、そのために無関係な人間を生贄に捧げることも辞さなかったり、弓子を救うために魔界と現世を隔てる扉を破壊して悪魔たちを現世に呼び込みながら「五十億の人間より、ぼくは君一人を選ぶ!」と開き直ったりと、非常にエゴイスティックな人間として描かれている。そして、それ故に最終巻では本作とはまるで違う悲劇的な結末を迎える事になる。 ---『[[真・女神転生if...]]』の事件の元凶・狭間偉出夫にも通じる物がある。 //--そして弓子は世界が混沌と化して自分の身もまた災難に遭いながらも、それらに目もくれず中島への愛だけに一途に動き続けた事を追記しておく。 -当時下請けメーカーだったアトラスは、本作と『[[バイオ戦士DAN>バイオ戦士DAN インクリーザーとの闘い]]』をプレゼンのためジャレコに持ち込んだ。 しかし、ジャレコは『女神転生』には目もくれず、『バイオ戦士DAN』の方を選んだという。 -本作のTVCMには、同年発売の『[[さんまの名探偵]]』『ファミリージョッキー』などに引き続き、島田紳助や西川のりおら吉本興業の芸人が出演していた。 --ユーザーからの質問電話が殺到するという『[[ドラゴンスレイヤーIV>ドラゴンスレイヤーIV ドラスレファミリー]]』のCMの後を受け、のりおが「電話が怖い~」と怯える内容になっている。

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