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ゴーストバスターズ (FC)」を以下のとおり復元します。
「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。修正内容は「幽霊退治パートの加筆」です。
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*ゴーストバスターズ
【ごーすとばすたーず】
|ジャンル|アクション|&image(Ghostbusters.jpg,width=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068HRL)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|320KbitROMカートリッジ|~|
|発売元|徳間書店|~|
|開発元|Workss|~|
|発売日|1986年9月22日|~|
|定価|4,500円(税抜)|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|原作の改悪&br;何もかもが理不尽&br;シナリオが皆無&br;映画のロゴマークがプレイヤー&br;''わーい、かったー!''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
1984年に公開され大ヒットした映画『ゴーストバスターズ』のゲーム化作品。元々はPC用ゲームとして製作された海外作品で、本作はそちらの移植版である。~
原作のストーリーは、超常現象の専門家である研究者たち4人がオバケ退治を行うビジネスを始めるというもの。

映画を原作とするキャラゲーの中でも一二を争う程のクソゲーとされ、当時の『ファミコン通信』をして''「もはやゲームになっていない」''と言わしめた一品である。

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**ゲームシステム
-ゲームをスタートすると、1画面の全体マップが表示される。
--中央にラストステージの「ZUUL」ビルがあるが、初期状態で入ることはできない。
--画面4隅から発生したゴーストがリアルタイムでZUULビルに集結してくる。ビルに集結したゴーストの数が多いほどラスボスが強化されるため、のんびり稼いでいるとラストで泣きを見るハメに。
---集まったゴーストの数は全体マップで表示される「PK ENERGY」で確認できる。

-マップには他に「SHOP」ビル「GS」ビル「GBHQ」ビル、そしてそれ以外の名無しビルがある。
--SHOPではゴースト捕獲に必要なアイテム(主にBEAMとTRAP)を購入可能。GSはガソリンスタンド。GBHQはゴーストバスターズ本部で、CAPTURE TRAPに捕獲したゴーストを持ち帰るとTRAPからゴーストを吸い出しTRAPが再使用可能になる。ただし‥‥(後述)
--ゲーム開始直後はなんの装備も持っていないため、SHOPに行きBEAMとTRAPを購入する必要がある。ゲームスタート直後には$10000の資金があるのだが、SHOPにたどり着いた時点で全額残っていることはまれである(後述)

-ビルへの移動は必ずドライビングパートを挟む。これが本作最大の問題点。(後述)

-全体マップをうろついていると、名無しビルのうちどこかが赤く点滅する。赤く点滅したビルにはゴーストが発生しており、該当ビルまで移動すると幽霊退治パートに切り替わる。
--ただし、いずれかのBEAMと使用可能なCAPTURE TRAPかSUPER TRAPを所持していないと幽霊退治パートに入れず追い出される。
--初期状態ではゴーストが発生しているビルの側に行かないと点滅が起こらないが、あるアイテムを購入することでマップ全体の点滅するビルが見える様になる。
--移動先を決定してからドライビングパートで走る距離は、全体マップで移動した距離に応じる。そのため、ゴーストが発生しているビルがわからなく長時間うろつくとドライビングパートでかなりの距離を走ることになる。SHOPでGHOST VACUUMを購入していると道中でもゴーストを捕獲して資金を稼げるが、持っていない場合は道中で資金を失う危険が増えるためリスクが大きい。

-無事ゴーストのいるビルにたどり着くと、サイドビューの幽霊退治パートに切り替わる。
--AボタンでTRAPを地面に設置すると2名のバスターズがCAPTURE BEAMを上方向に展開する。十字キー左右で操作中のバスターズを左右に移動。上下キーでBEAMの角度変更。Bボタンで操作するバスターズを切り替える。(TRAPをはさみ右側と左側を別のバスターズが担当する)
--CAPTURE BEAMにゴーストが触れるとキャッチされた状態になる。そのままTRAPの上までゴーストを持っていき、Aボタンを押すとTRAPから捕獲ビームが発射されゴーストにビームが当たると捕獲成功。捕獲した数に応じて資金が増える。
--ただし、左右のバスターズのBEAMが交錯するとその時点でミスとしてパートは終了(獲得済み資金は減らない)。そのため、使わない側のバスターズとBEAMは先に待避させておくことが重要。
--SHOPでHYPER BEAMを購入するとBEAMが長くなり捕獲が楽になるが、BEAMが交錯するリスクが上がることになるので操作には注意。

-あるタイミング(後述)になると、中央のZUULビルに入るようにメッセージが表示される。
--メッセージが表示されてからZUULビルに移動すると、サイドビュー・縦スクロールのビル階段上りステージになる。
--十字キーもしくはAボタンを押すと「一歩」進む。つまりはひたすら十字キーとAキーを連打して上に向かって進むステージ。
--ランダムに動くゴーストに接触されるとダメージ。通常状態で2~3回接触されると先頭のバスターズが脱落。3人全員が倒れるとゲームオーバー。道中にある扉を開けることで「ランダムで」バスターズが登場し残機が回復する。
---SHOPでANTI-GHOST SUITを買っておくと接触5~7回まで耐えられるが、%%その前にリアル店舗で連射パッドを買っておくとプレイヤーの指が耐えられる様になるのでお勧めである。%%

-22階まで上ると屋上に到達。最終ボス戦となる。
--上下2画面のトップビューシューティング。
--上画面でテラードッグの攻撃を避けつつゴーザを倒せばクリア。
--下画面では何故か((原作ではゴーザがマシュマロマンの姿を取ったため、同時に存在するのはおかしい))マシュマロマンがZUULビルを登ってきており、彼が屋上までたどり着くとゲームオーバー。
---実は、全体マップで蓄積したPK ENERGYが多いほどマシュマロマンが上の方からスタートする。(裏技で最終戦にたどり着く人が多いため気がつかれないが)
---マシュマロマンを撃つと少し下の階に追い落とすことができるが、落とす度に登ってくる速度がどんどんアップするため、基本的にかまうのは得策ではない。
--前ステージで上りきったバスターズの人数に応じて、ラスボス戦での攻撃力が変わる。屋上まで1人しかたどり着かなかった場合、2人以上でたどり着いた時の半分の火力になるのでかなりキツい。

-りり

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**特徴(というか問題点)
-タイトル画面でスタートを押すと、早くもクソを予感させるボイスが流れる。「わーい、かったー!」
--実際には「ゴーストバスターズ」と言っている。あくまでインターネットで広まった空耳であり、そのように聞こえないという意見もある。ファミコンにおいての合成音なのでこう聞こえてしまうレベルでも仕方はないと言えなくもない。
-プレイヤーがマップ画面で操作するバスターズは''映画のロゴ''。そこら中に幽霊が徘徊する町を映画のロゴがうろつくカオスな光景。
--BGMは映画のテーマ曲が使われており、原曲に忠実なアレンジとなっているが……最初からエンディングまで''全く同じ曲''。同期に発売されたゲームが少なくとも3、4曲はあったのを考えると少なすぎると言わざるを得ない。
---音楽つながりで言えば、時々「シュウッ…シュウッ…」という変な効果音が流れて耳障り。本体によっては鳴らない事もあるが、ずっと鳴っている事もある。
-武器・罠等のアイテムは''なぜか店で買う。''
--原作ではゴースト捕獲用のアイテムはバスターズが自前で作っていたものであり、設定が崩壊している。
--そもそも、オバケを捕獲するアイテムが売っている店って何なんだという話である。
-バスターズのキャラ立ちが皆無で、4人揃う場面もない。グラフィックを見る限りではみんな白人で、原作の黒人キャラであるウィンストンらしき人物は見当たらない。なお説明書には「ニューヨークの街で、おちこぼれ''3人組''が不思議な商売を始めた。」(原文ママ)という記述から''もともと本作のバスターズは3人のようだ''。
--いちおう映画のストーリーでも、先述のウィンストンは少し遅れて加入したメンバーなのでバスターズを「始めた」のは3人で間違いではない。とはいえゲーム内容的にはウィンストン加入後の場面である。
--最終ステージのビルの名前がなぜか「ズール」。ズールはラスボスではなく、ラスボスが連れているつがいの番犬の片割れの名前である。
--ほとんどのオバケ(実際は4種類しかいないが)がゲームオリジナルで、有害さをまったく感じさせない愛嬌のある姿形。
-基本的にはロゴを操作して点滅する建物を探し、ドライブで向かい、幽霊を捕まえ、金を稼ぐ…の繰り返し。ドライブはありきたりな避けゲー。
--ドライブ中、蛇行している飲酒運転の車に当たってしまうと数百ドル没収。とてもかわせるものでは無く、ビルに着いた頃には金欠になるバスターズ。&br;まず取り締まる対象が違うだろうと言う叫びは届かない。
--加速が可能だが、車が画面上に寄ってしまうので余計に飲酒運転者にぶつかりやすくなる。
---しかし加速しないとガソリン消費は余計に増えてしまう。というのも、本作では速かろうが遅かろうが''時間に応じてガソリンが減少していく''ため。のろのろ運転だと目的地に着く前にガス欠になりかねず(実際なる)、金もガソリンも節約するには必然的に危険覚悟で加速しなければならないという八方塞りに近いシステム。
--ガス欠になるとどうみても人間には見えないバスターズが車を押す。
--ビルに入るには罠が必要だが、安い罠はビルごとに使いまわせずその都度本部で処分しなければならない。&br;結局「スーパー罠」を使うことになり、安い方はまさに安物買いの銭失い。
--必要な罠を買えない状態で文無しになると詰み確定。ガス欠になるとゲームオーバーになるのでそれを待つしかない。
-最終目的はメッセージに従い「ズールのビル」に入る事だが、突入できる条件が説明されない。
--[[TASVideosのページ>http://tasvideos.org/2433S.html]]によると$15,000以上稼ぐことが条件とのこと。海外のサイトだが、国内版の仕様なので間違いない。
-ズールのビル内階段パートで用いるアイテムは、幽霊を捕まえるパートで使うアイテムとは別物。アイテム欄は4つと限られているので、手持ちを入れ替える必要がある。
--しかし上述のフラグの関係上、買い物で所持金が$15,000を切ってしまうとフラグは消滅。結局通常アイテムを再購入し、幽霊ハントからやり直しになる。
-ビルは総フロア22階と無駄に長い上、移動は''ボタン連打''。連射機は必須だろう。
-階段パートではなぜか攻撃ができず、幽霊を避けながら登ることになる。補助アイテムも、無いよりマシというレベル。お前らは「ゴーストバスターズ」じゃないのか…?
--餌…置いておくと幽霊をそちらに引きつけることができるが、その間にプレイヤーが進むと''スクロールして画面から見えなくなった途端に効果が失われてしまう''。
---「幽霊は画面外に消えることはなく、スクロールに合わせてついてくる」という仕様も相まって、本来期待される足止めの役割を殆ど果たしてくれない。
--バリア…ダメージを軽減するらしいが、焼け石に水。
--騒音発生器…法外な値段なので裏技の無い米国版での入手は厳しく、しかも''見合う効果が無い地雷アイテム''。
---ゴーストの動きを遅くする効果を持つ。それだけ。
---裏技は、「ゴーストアラーム」が''販売価格($2,000)<買取価格($3,000)''のため、購入と売却で簡単に金が稼げるというもの。仕様ミスか?
-最上階に辿り着いた途端、今までのトロさが''嘘の様な高速ダッシュ''を見せるバスターズ。「最初からその速度で操作させてくれ」と思うこと必至。

**エンディング 
-EDメッセージは「''りり''」という二文字が表示されるのみで、ある意味、下手なバッドエンドよりも絶望的。~
''スタッフロールなどといったものは無い''。

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**評価点
-一応、ラスボスのゴーザと戦うパートが一番ゲームらしかったりする。
--ちなみにここだけアクションではなく''シューティング''になる。
--画面の構図が[[キングスナイト]]に似ている。同じ開発元なのでソースを流用した可能性もある。

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**総評
原作を顧みない、シナリオが無い、ゲーム性も最悪、謎のエンディングの存在。~
数多く存在するファミコンのクソゲーの中でも高い知名度を誇る事になった。

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**エンディングに関して
-いったい「りり」とは何なのか、どういう意味があるのか、長年にわたり多くのプレイヤーに疑問を抱かせることになった。
--当初、「徳間書店の『ファミリーコンピュータマガジン(ファミマガ)』で行われていたプレゼント企画のための応募キーワードだった」という噂が長きに渡って流れていた。~
……が、2016年に真相を確かめるべく発売当時前後のファミマガ(1986年6~11月号)を国会図書館で調べたユーザーによれば、誌上にそのような(読者に何かを求めるタイプの)企画は一切存在せず、''デマである''ことが明らかになった。
//検証した人によると徳間書店説は誤りの模様。(http://type-100.hatenablog.com/entry/2016/02/03/001645)

-その少し前の2015年頃、本作を解析した結果、バグによって本来表示されるべきメッセージが表示されず、かなりの時間(約30秒)を置いて「りり」が表示されることになったという事実が判明した。
--そのためプログラムを修正してやると北米版とほぼ同じEDを見ることができる。([[参考>http://www.nicovideo.jp/watch/sm26843727]])
--順番的には、まずこの解析でプログラムミスが明るみに出た事がきっかけとなり、それまで定説であったキャンペーン説に疑問を持たれたことで国会図書館の検証が行われデマであったことが判明した形になる。

//海外版の話なので項目を移動。
-北米版はバグが修正されたのかスタッフロールが流れるのだが、''その時に出てくるメッセージの誤字が酷い。''

>   CONG''L''ATU''R''ATION !!! &br;
        &br;
   YOU HAVE COMPLETED&br; 
     A ''GREAT'' GAME.&br;
       &br;
  AND PR''OO''VED THE JUSTICE&br;
     OF OUR CULTURE. &br;
&br;
  NOW GO AND REST OUR&br;
       HEROES! &br;
&br;
訳例:''おでめと!!!素晴らしいゲームをクリアしましたね。''&br;    そして、我々の文化の正義を''証う明''してくれました。''我等のヒーローを休ませろ!''

--「CONGLATURATION」は、''スペルのRとLが逆で、最後の「S」が抜けている''。
--「我々の文化の正義」がどう証明されたのかもさっぱり分からない。そして「PROOVED」は''Oが一文字多い''。
---ちなみに、上記の「りり」は「PROOVED」の「OO」の部分が化けた物だったりする。
--接続詞の使い方として、ピリオドで文を切って最初に「AND」を入れることはできない(そもそも「AND」を入れる必要性はほとんど無い)。
--「REST」の後にコンマを入れ、「我らがヒーローよ、安らかに!」とするのが文面的にはふさわしい。
--そして「A GREAT GAME(素晴らしいゲーム)」はもはや''スペリング以前の明らかな間違い''である。たとえ本作が良作だったとしても自画自賛が過ぎているだろう。
-英語圏から見ればあり得ないミスだらけだが、これが前述通り日本版の時点で書かれていた(が、日の目を見なかった)とすれば納得できなくはない…かもしれない。
--なおこれでも日本語版収録のEDメッセージから若干修正されており、そちらではGREATが''GRATE''になっている。なぜそこしか直さなかったのか?
---ちなみに「GRATE」には「不快感を与える」と言う意味がある。
---「YOU HAVE COMPLETED A GRATE GAME.」
---‥‥、むしろこっちが正解なのでは?

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**その後の展開
-1990年に映画の続編『ゴーストバスターズ2』を題材にした『[[Newゴーストバスターズ2]]』がHAL研究所から発売されたが、こちらは良作である。詳しくはリンク先参照。
-更にメガドライブで、本作と同じタイトルの『ゴーストバスターズ』が発売されている。こちらも武器やアイテムを店で購入するシステムがあったりするが、保管装置でゴーストを捕えるなどの原作再現要素があったり、全体的にアクションゲームとしてはなかなかの出来栄え。また、ボスの中には劇場版に登場したドリームゴースト(レイモンドの夢の中に現れた女性ゴーストで、ゲーム中の名称はセイレーン)やマシュマロマンもいたりする。
-2009年に発売されたアクションアドベンチャーゲームである『GHOSTBUSTERS:The Video Game』に、「主人公達が拠点としている事務所の2階にあるPCのモニタに本作のエンディング画面が映っている」という小ネタがある。

**余談
-本作は海外ではマスターシステムやMSX、各種ホビーパソコンに移植されている。
--特にマスターシステム版はグラフィックは綺麗になっているのだが、内容についてはいずれもお察し下さい。

-発売元発行のゲーム誌である『ファミマガ』では、数回にわたりそれなりの紙面を割いて紹介・攻略記事が載っていた。

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