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ブレス オブ ファイアIII」を以下のとおり復元します。
*ブレス オブ ファイアIII
【ぶれすおぶふぁいあ すりー】

|ジャンル|>|>|RPG|CENTER:&image(BOF3_1.jpg,width=160)[[高解像度で見る>http://cdn26.atwikiimg.com/gcmatome/?cmd=upload&act=open&pageid=3849&file=BOF3_1.jpg]] [[裏を見る>http://cdn26.atwikiimg.com/gcmatome/?cmd=upload&act=open&pageid=3849&file=BOF3_2.jpg]]|CENTER:&amazon(B0009X979S)[[高解像度で見る>https://gamefaqs.akamaized.net/box/0/5/8/2058_front.jpg]]&br;[[裏を見る>https://gamefaqs.akamaized.net/box/0/5/8/2058_back.jpg]]|
|対応機種|>|>|プレイステーション&br()プレイステーション・ポータブル|~|~|
|発売・開発元|>|>|カプコン|~|~|
|発売日|PS|>|1997年9月11日|~|~|
|~|PSP|通常版|2005年8月25日|~|~|
|~|~|DL版|2010年1月27日|~|~|
|定価|PS|>|5,800円|~|~|
|~|PSP|通常版|4,800円|~|~|
|~|~|DL版|713円|~|~|
|廉価版|PS|>|PlayStation the Best&br;2000年12月21日/2,800円|~|~|
|~|PSP|>|カプコレ&br;2007年1月25日/1,980円|~|~|
|判定|>|>|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
|ポイント|>|>|3年間の沈黙を破り登場|~|~|
|>|>|>|>|>|CENTER:''[[ブレス オブ ファイアシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
カプコンの有名RPG『ブレス オブ ファイア』シリーズの3作目。3年間の沈黙を破り発売された。~
「パーティメンバーは純粋なヒト族以外の個性的な面々を中心とする」「主人公とヒロインの名前は「リュウ」「ニーナ」で統一されている(ただしまったくの別人)」といった点などは前作と同じ。~
本作のストーリーは幼年期と青年期に分かれている。

キャラクターは2Dドット絵だが移動マップはクォータービュー(斜め上視点)の3Dで立体的に描かれ、高低差の概念もある。~
このように、プラットフォームがPSへ移ったことにより、過去シリーズと変わった部分も多く見られる。

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**ストーリー
>400年前に起きたといわれる、女神と竜族が自身の存在を賭け争い合った「竜大戦」とよばれる戦争。~
熾烈な戦いの末、女神とその眷属達の勝利という形で戦争は終結する。~
敗北し滅亡した竜族は歴史の表舞台から姿を消したが、魔力を秘めた竜の死骸は特殊なエネルギーを発する鉱物「ゴースト鉱」に形を変え、人々の生活の一部となっていた。~
~
ある日、ゴースト鉱を発掘するダウナ鉱山から、生きたドラゴンの子どもが目覚め炭鉱夫達を焼き払う騒ぎが起こる…~
~
同じころ、不作に苦しむ片田舎のマクニール村近くの森で行き倒れていた
孤児の主人公リュウは、~
&ruby(フーレン){虎人}の青年レイに保護され、同じくレイに拾われた少年ティーポと共に、共同生活を始めるのだった。~
~
リュウはその後、数々の苦難と出会いを経て逞しく成長し、やがてその歩みは、~
竜大戦の真実と己の持つ大いなる力を解き明かす「女神へ至る旅路」に変容していく。
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**システム・特徴
-全体マップで目的地へ移動し、町でイベントをこなしたりダンジョンなどを攻略したりしながらゲームを進めていく。
--全体マップには敵は出現しないが、プレイヤーキャラの頭上に「!」マークが表示された時に○ボタンを押すと、ミニマップへ入る。ここにはランダムで1個アイテムが落ちているほか、必ず1回以上敵とエンカウントすることになる。
--移動中にキャンプを張ると、セーブ・仲間の入れ替え・スキルの付け替えなどができる。休憩をとると、HP・APが全回復する。
---タダ宿泊まり放題なわけだが、最大HPの減少(後述)状態は回復できない。
---仲間との会話もここでできる。

-戦闘は、ランダムエンカウント式のターン制。
--ザコ敵の行動パターンは、残HPの割合や一緒に戦うメンバー構成など、一部条件に応じて変化する場合がある。
---例えば、雷属性の敵が自分たちに向かって雷魔法を使い、それを受けた敵達がパワーアップして攻撃力が上がったり、全体魔法を使ってくるようになったりする。レベル差がついた昔のザコをこういう形でうまく使いまわすのは、本シリーズの特徴でもある。
--敵の素早さを高く上回っているキャラは、「EXターン」という追加行動を獲得し1ターン中2回行動となる。これは素早さ変動魔法の影響も受けるため、今作の素早さ上昇魔法「ハサート」の価値は非常に大きい。
--戦闘時の画面切り替えはなく、その場の地形に合わせて敵が出現する。敵味方のグラフィックは、エンカウント位置に応じて手前向きと後ろ向きの2種類がある。
--味方が戦闘不能になったまま戦闘を終えると、そのキャラクターはHP1の状態で復活するが、最大HPが10%減衰する。きちんとした宿屋に泊まるまで、この状態は回復できない。
--『[[I>ブレス オブ ファイア 竜の戦士]]』と『[[II>ブレス オブ ファイアII 使命の子]]』では味方が全滅しても直前のセーブポイントにまで戻され所持金半減で再開(いわゆるドラクエ式)だったが、本作以降は全滅で「ゲームオーバー」となり、タイトル画面に戻されてしまう(いわゆるFF式)。また、味方全員が麻痺状態になっても全滅扱いになる。

-レベルアップで覚える技・魔法とは別に、「スキル」と呼ばれる任意習得技欄が加わった。
--前作『[[II>ブレス オブ ファイアII 使命の子]]』における「せんぎり」「ド・ブンバ・ラ」といった技や一部呪文等を、イベントによって追加習得する要素を発展・強化させたシステムとして登場。今作では、敵の使用する技の一部をラーニングすることができる。
--戦闘中に「見る」というコマンドを使用し、敵のラーニング可能な技を観察した場合、一定確率で自分のスキルとしてその場で習得する。後述する「師匠」から教えてもらうことでも習得できる物もある。
--ひとつのスキルを複数人で同時会得はできず、覚えたキャラ以外は習得できない。どのキャラでどのスキルを使用するかの戦略性もあり、他のキャラクターに覚えさせたい場合は、キャンプ画面で「スキルインク」という消耗品を使用して会得キャラを移し変える。
//--どのような方法で習得したかに関わらず、スキルとして覚えられるのは1種類につき1つまで。また、1人のキャラクターが一度に持てるスキルの数は10個まで。

-キャラクターの成長に変化を生じさせる「師匠」システム。
--世界のあちこちに「師匠」と呼ばれるキャラクターがいる。これらに関連するイベントをこなすと、パーティメンバーは弟子入りすることができるようになる。
--弟子入り中は、レベルアップ時のパラメータ成長に補正がかかる。倍率ではなく固定値の増減で補正されるので、本来ならまったく伸びないはずだったパラメータを意図的に伸ばすことも可能。また、弟子入り中に規定回数レベルアップすると、最初に達成した1人に1回だけ、スキルを教えてもらえる。
--半分近くの師匠には隠しステータスが設定されていて、戦闘の先制攻撃のしやすさとされやすさに影響する注意度などの能力が上下する。

-本作でも自分だけの町「共同体」を作れる。
--本作では、旅の途中で出会う妖精を使役して町を発展させていくスタイルになった。
--戦闘回数が一定値を超えると町に変化が起こる。適切に行動の指示をした上で戦闘をこなすと妖精の数が増え、土地を開いて町を広げたり、産業を発達させたり、文化レベルを上げたりできるようになる。
--ただし狩り(食料調達)に割く人員をケチったり、アイテムを収集させる探検をさせると、せっかく増えた住人が死んでしまうこともある。
---妖精には能力値があり、一定人数しか町に現れないので、低性能な妖精をわざと死なせることもできる。

-一時的に属性耐性を強化できるドーピング屋。
--炎属性や異常属性などの中からひとつを選び、耐性を補強できる。キャンプやベッドで休むまでは効果が持続する。
---ラストダンジョンの自動回復ポイントでは解除されないのでラスボス戦でも活用できるが、料金がレベルに比例して高くなったり、ドーピング屋が限られた町にしかないので、積極利用するプレイヤーはそれほど多くない。

-主人公リュウは、ストーリーを進めると、戦闘時にドラゴンに変身できるようになる。
--竜の力が結晶化した「ジーン」を集め、それを組み合わせることで変身を行う。ジーンはイベントでもらったり、ダンジョンで拾ったりして手に入れる。
--ジーンは全18種類で、3つまで組み合わせることができる。属性を司る「ファイア」「アイス」、特徴を表す「パワー」「プロテクト」、その他特殊な効果を発揮する「トランス」「フュージョン」などがある。
--ジーンにはそれぞれ消費AP(MPのようなもの)が設定されていて、変身時には使用したジーンの合計分だけのAPを消費する。また、1ターン経過するごとに変身時の半分のAPを変身維持に消費し続け、足りなくなると変身解除される。
---基本的に「強いドラゴンほど燃費が悪い」ことになるため、使いどころをよく考えないといけない。
--初代『ブレス』を彷彿とさせる、パーティメンバーと合体する特殊形態のドラゴンもある。

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**評価点
-シリアスとコミカルの同居した、それでいて不自然さのない独特な雰囲気の世界観は好評。
--例えば、ものすごい地方なまりで突っかかってくる「かんさいイルカ」というボスのセリフを''標準語仕様で再生する機能''のついたイベントシーンがあったり((海外版ではオーストラリア訛りとして表現されている。))、
「ゾンビ族の医者」という位置づけで登場する敵モンスターが''回復魔法を味方(もちろんゾンビ)に使って勝手に全滅''したり、といったお笑い要素があるが、それらは作品世界にうまく溶け込んでいるため、自然に受け入れられる。
--そんな中、主人公リュウは竜族の生き残りとして、何故竜族は滅びなければならなかったのか、この世界はどのようにして成り立っているのかというテーマの物語を追っていく。エピソードの1つ1つは重いが、考えさせられるものがある。

-地味ながらも戦略性のある戦闘・竜変身・共同体などといった、シリーズの基礎を固める要素の完成度が全体的に向上している。
--ゲームバランスは後述の一部の竜変身とアイテムを除けば安定している。無策ではボスもザコも苦戦しうるが、工夫すれば楽に突破できる。
--隠し敵として、後半にあるとくにイベントもない場所にラスボスより強いザコが2種類いる。出現率は低いがトラウマザコとして知られ、頑張れば低レベルでも倒せるので、こいつらを捜しまわるプレイヤーも多い。
--竜変身はステータスの増減や耐性の変化が奥深くなっている。最近のジーンの組み合わせやお気に入り登録ができ、自分好みのドラゴンを探す楽しみがある。

-師匠・弟子入りシステムやスキルによって、かなり自由度の高いキャラ育成が可能であり、キャラクターを自分好みにカスタマイズできる。
--各キャラ固有の技、専用の装備、隠しステータスなどキャラ本来の個性はきちんと保たれている。

-パーティメンバーは3人しか連れ歩けないが、キャンプ画面の機能が充実しているので不自由さはあまり感じない。
--前作はメンバー入れ換えや仲間との会話をしようと思うと、少々手間だった。本作は全体マップに出てキャンプ画面を開くだけでOK。

-本作のパーティメンバーたちもまた魅力的であり、ドットキャラの細かな表情や動きも多彩。
--フィールド上で使える各キャラ固有の特殊アクションも健在。普段のゲーム中からイベント演出まで、様々な使い道がある。
--本作は公式イラスト及びステータス画面とドット絵のデザインが違うことがしばしば話題になる。ガーランドがヒゲと眉毛のどちらかしか生えていなかったり、青年期ニーナの服が全然違うものだったりする。
---これは「一般受けするように」ということで開発後期にデザインが変更されたからである。
--前作の共同体の個室のようにキャンプで各キャラクターの意見や人間関係などを垣間見ることができ、キャラクターに深みを持たせ感情移入させやすくなっている。

-「主人公の趣味は釣り」という伝統があり、本作でもミニゲームで釣りができる。
--魚の種類に対して適したルアー(エサ)の選択、ルアーアクションの概念の追加など過去作よりも出来が本格的になっていて、ミニゲームとしての評判も良い。
--釣り上げた魚の使い道も豊富。釣った魚はアイテムとして使用できるほか、商人のマニーロに魚とアイテムを交換してもらえる。
---魚集めに時間はかかるがその時点の店売り品より高性能の装備品や便利アイテムなどがあるため、必須ではないがやり込むことで進行を楽にできる。
---前述の「スキルインク」も主な調達手段は釣りの交換品に頼ることになる。ストーリー上の宝箱などで手に入る数は限られるため、釣りに励むことで柔軟性に富んだスキル運用が可能になる。
---魚自体も、序盤では貴重なまとまったAP回復手段となる「チヌーク」、釣るのは容易でないものの貴重な全体回復手段となる「ヒュージマウス」や「バラムンディ」、味方全体の毒を治療する「イシムペスラ」などは大きな助けになる。

-戦闘時において声優陣がキャラクターの台詞を喋るようになった。
--有名声優は青年リュウ役の山口勝平とニーナ役の氷上恭子の二人のみ(幼少期リュウは高井智子という人物が担当)で、他のキャラは無名の人物が担当しているのだが、その役者たちの演技も好評である。
---もっとも、カプコンは予算の都合でイベントシーンをフルボイスにしなかったのだろう。
---死亡時のボイスが男性に人気となったキャラも。
---無名の役者たちの本業が声優なのかは不明。少なくともレイ役の佐田修典氏とガーランド役の藤本幸広氏は俳優と思われる。
--本作以降のシリーズ作品でも山口氏と氷上女史はそれぞれリュウとニーナの役を担当している。

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**問題点
-ローディングは少し長い。特にエンカウント→戦闘に入るあたりのローディングが気になりやすい。

-ボス戦のバランスが竜変身を前提としている。
--中盤からボス戦の難度が大きく上がり、終盤に差し掛かると適正レベル前後ではリュウ以外の仲間の攻撃の大半はまともに通用しなくなっていく。~
ボスの攻撃も苛烈となり、特に耐久面の乏しいニーナは、師匠システムで耐久面を補強しなければ終盤ボスでの運用は厳しい。

-一部の竜変身は能力が高い上に燃費も良く、多くのボスを圧倒してしまう。
--代表的なのが「パワー」のジーンで変身できる「ウォリアドラゴン」。攻撃力が2倍になる上、素早さも高く燃費も良い。素早さ上昇魔法「ハサート」を使えば容易に「EXターン」を狙える((EXターンの追加行動では変身維持AP消費が発生しない、このため変身持続時間が実質倍となる))ため、このドラゴンを使うと難易度が大幅に下がってしまう。
--さらに「パワー」に「トランス」のジーンを組み合わせる事で変身できる「ウォリアセカンド」は、AP効率こそ「ウォリアドラゴン」に劣るものの攻撃力は3倍になるため、バランスブレイカーすれすれな性能である。
---しかしウォリア系はそれほど打たれ強くはなく、状態異常耐性も無い。性質上特に混乱が天敵なため過信はできない。

-シリーズおなじみの最強のドラゴンである「カイザードラゴン」の使い勝手が悪い。
--「カイザードラゴン」自体は全能力値が非常に高い、強力な専用技を使える、さらに変身前の全魔法とスキルを使える…と確かに強力なのだが、肝心の攻撃力において上記の「ウォリアセカンド」に劣る上に、変身維持の消費APが「ウォリアセカンド」の3倍以上と非常に燃費が悪く、すぐに変身が解けてしまう((追い討ちをかけるように、本作ではAP回復アイテム「知力の実」は非売品の貴重アイテム))。そのため「ウォリアセカンド」を差し置いて「カイザードラゴン」を選ぶ場面は魅せプレイの範疇となる。

-幼年期の終盤(ゲーム全体でなら前半)のザコ敵「ラーバビースト」で、ゲームクリアできるほどのレベルにまで鍛えることができてしまう。
--ラーバビーストは炎属性の攻撃を受ける度に[攻撃][防御][素早さ][経験値]が強化され、15回目で経験値が最高値の65535((三人生存で勝利ならばこの額が三等分となり21845となる))になり、仕留めることができればレベルが一気に上がってしまう。
---当然ながら入念な準備が必要で、対策を怠るとあっけなく全滅する。こいつの特性に気付くかはプレイヤー次第で、この時点でレベル上げするかもプレイヤー次第。

-バランスブレイカーな消耗品があり、複数個用意も手軽。ウォリアセカンドよりもはるかに凶悪。
--装備中にHP0になると装備者が自動復活する効果の装備が2種類存在する。~
男性専用防具の「''&ruby(おとこふく){男服}''」。全員装備できるアクセサリーの「''せいれい石''」。これらは復活時に破壊され消失するデメリットがあるものの、どちらも''店売りされている''((男服は中盤の町で比較的安価で販売され、せいれい石は多少高価だが共同体の店で販売される))ため、ゼニーさえあれば大量に買い込めてしまう。
---かつ今作は「戦闘中でも防具・アクセサリーを装備変更可能」のシステムと相まって、''もし戦闘中に失ってもストックさえあれば装備し直すことが可能''であり、効果とデメリットが釣り合っていない。
--使用者以外の全キャラを3ターン行動不能にする「''時の砂''」がありとあらゆる敵に対して100%有効である。((「3ターン時を止める」効果だが、敵に先制すれば使用ターンを含めて4ターン動けなくさせることと同義。))
---時の砂自体は非売品で拾える個数も6個のみだが、共同体のコピー屋((アイテムをランダムで増減させる施設))で時間をかければいくらでも複製できる。コピーの成功率は売値を基準にしているので、安く売れる時の砂は高確率で成功する。もし失敗してもリセットしてしまえばいい。
---内部データに残っている没技で「[[ザ・ワルド>ジョジョの奇妙な冒険 (AC)]]」というものがあり、効果は設定されていないが、名称から時の砂と同じ効果であろうこの技を採用されていたらバランス崩壊もいいところ。専用ボイスまで収録されているのが恐い。

-ドーピングアイテムが簡単に入手できる。~
ザコ敵から盗み/ドロップ((アイテムドロップ率が上昇する技まで存在する。))、ミニマップであっさり拾う、コピー屋はそこそこ高確率で複製成功、~
と簡単に量産できてしまうために、師匠システムを殺しているという意見もある。
--師匠育成をミスしたと判断したときの救済措置と見れなくも無い。また増加量が1しかないので、やりすぎなければバランス崩壊の心配はない。それでも気になる人は気になるだろうが…
--コピー屋で増殖させる場合、通常は成功(2個に増える)、失敗(増えない)、大失敗(アイテム喪失)のため、リセットを絡めても成功を狙うのが面倒なのだが、所持個数が98個のときにのみ実行可能なアイテム無限増殖法が存在する
((コピーに成功した複製品を受取ろうとすると「減らしてから取りに来て」と言われ受け取りが保留となるのだが、このセリフの時点で実は1個だけ受け取って99個に増えており、1個だけ使って再び98個にして受け取りを繰り返す))。準備と実行の両方に手間がかかるが、すべてのステータスをカンストも可能。

-敵味方共に攻撃の命中率が低く、回避率も高い場合があり攻撃が外れやすいため、戦闘のテンポが微妙に悪い。
--さらに命中率が低い特徴を持っている仲間もいるため、余計にそう感じやすい。
--命中率を100%にできる武器やスキルもあるが、相手の回避率を無視できるわけではないので確実とは言い難い。
--回避率の高い相手には、必中の魔法などを使って攻撃することで対応する必要がある。

-視点とマップ構造は斜めなのだが、PSの十字ボタンの関係か、やや操作性が悪い。

-ストーリー上の都合か、移動や脱出魔法が撤廃されたので前2作と比べると移動が若干面倒。

-ストーリー進行やダンジョン攻略に特定の仲間キャラを連れてくる必要があることが多く、パーティ編成しに戻る手間もあって不便な上に、ダンジョン攻略することになるパーティ編成に偏りが生じている。
--ただしボス戦まであるダンジョンばかりというわけではない。またストーリー展開としても妥当なキャラ選択にはなっている。

-ストーリー進行に必須の一部のミニゲームは難易度が高かったり、時間がかかったりして批判意見が少なくない。
--とくに不評なのが終盤における「砂漠渡り」~
方角に気を付けてずーっと歩き、たまにザコ戦したりキャンプで寝るだけのかなり退屈な仕上がり。しかもヒントをしっかり理解していなければ迷いやすい。また仲間が過酷さで気力が無くなっていく様を見るのはなんとも痛々しい。

-ラスボス戦前には二択の選択肢を選ぶ場面があり、その内の一方を選ぶとラスボスと戦う事なくバッドエンドとなってしまうが、初期カーソルがバッドエンドとなる選択肢を指している為、誤ってバッドエンドとなる選択肢を選んでしまいやすい。

-師匠から習得できるスキルの中にはキャラクターが自力で習得できる魔法と同じ物(カテゴリ自体は異なる)も存在するが、魔法を覚えるLVに到達した時に本来覚える魔法と同名のスキルを装備していると、その魔法を習得できないままゲームが進行してしまう。

-師匠のうち2名は行動次第では永久に弟子入りできなくなってしまう。
--ある師匠への弟子入りにはとあるアイテムが必要なのだが、一品物であり売却可能な上にアイテムの説明文には「高く売れる」としかない。師匠に出会う前でも注意深く探索をしていれば見つかる事も相まって、換金アイテムと勘違いしてうっかり売ってしまいやすい。
--もう一人の師匠はシナリオ上での会話にて特定の選択肢を選ぶ事が条件。一見ただの他愛のない会話なので条件とは気付きにくい。

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**総評
明るいタッチで描かれたコミカルなRPG。知らない人は第一印象でそのように感じるだろう。~
しかし実際のストーリーは深く、重い。特殊な存在に生まれついた主人公の運命をたどる物語は、仲間たちや存在感溢れる脇役に彩られ、プレイヤーの心境に深く訴えかけてくる。~
かと思えば、迫り来る世界の危機をよそに、趣味の釣りに打ち興じたり妖精さんと戯れたりしてもいい。この巧みな緩急のつけ方が本シリーズの持つ不思議な魅力の1つである。~
多少の粗はあれど、シリーズの色を濃く濃く反映させつつ全体的なパワーアップを図り、見事に成功を収めた名作である。

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**余談
-作中にムービーなどは無いが、エンディングでは一見普通のゲーム画面のように見えて、キャラドットをイメージイラストに近付けた精密なクオリティで且つ大きく描く演出がある。
--ヒロインのニーナは服の色などがイラストとドットで結構違うので、ゲーム中ではここで初めて本来の姿が映ると言える。

-TVCMではアニメーションが用いられている。更にCMソングとしてSOPHIAの「街」が起用され、印象的なCMになっていた。
--しかし本編中はエンディング主題歌こそあるが、「街」は収録されていないため、CMに惹かれて買って残念がったプレイヤーもいたとか。
--次回作のオープニングは主題歌は無いが、アニメが採用されている。
#region(TVCM)
&youtube(https://www.youtube.com/watch?v=POjh2lacOsw)
#endregion

-ドラマCDが発売されている。
--内容はゲームとは違う展開で、ニーナ視点での幼年期から青年期開始までを描く。
--声優も異なっており、幼年期リュウも山口氏が担当しているほか、リュウとニーナ以外のキャラは全員有名声優に変更されている。

-PSPで移植版が発売された。新モードとして、釣りのみを行う「FISHING MODE」と、設定資料イラストを見られる「GALLERY MODE」が追加されている。
--しかしUMD版はPSP初期の作品のためかロードが非常に遅くなっている。後にDL版も発売されており、こちらであればロード時間は幾分か改善されている。
//ほか、Vitaでもプレイできるように互換性がついた模様。
//↑PSPソフトのDL版はいずれもPS Vitaでプレイできる。
--その他細かい変更点として、とあるボスの配色とスキルの名称が変更されている。あまりにもパロディ色が強かった影響だろう。

-シリーズ6作の内、本作のみサブタイトルが存在しない。

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