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ポスタル2」を以下のとおり復元します。
*ポスタル2
【ぽすたるつー】
|ジャンル|アクション|&ref(http://cdn.akamai.steamstatic.com/steam/apps/223470/header_292x136.jpg?t=1399563703)&amazon(B004QF0CJE)|
|対応機種|Windows XP/Vista/7((『ポスタル2 コンプリートパック プラス』動作環境より。))|~|
|発売元|【日本語パッケージ版】&brマイクロマウス&br()ドライブ((2005年から販売引継ぎ。))&br 【Steam】 &br Running With Scissors|~|
|開発元|Running With Scissors|~|
|発売日|2003年4月11日|~|
|定価|日本語パッケージ版:オープンプライス &br Steam:980円|~|
|判定|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
その残虐な内容からアメリカやニュージーランドで発禁となったアクションゲーム『ポスタル』の第2作目。~
前作はストーリーがなく、無差別に市民を殺していくという内容で日本でも物議を醸した曰くつきの作品であった。~
今作ではちょっとしたストーリーを付加しつつ、''妻から頼まれたおつかいをこなしていく「日常生活シミュレーター」''を謳っているが、明らかに悪ノリが悪化したバカゲーと化している。

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**ゲーム内容
-プレイヤーは主人公''ポスタル・デュード''となり、月曜日~金曜日を通して妻から頼まれたおつかいをこなしていく事となる。
--しかし、行く先々で「ムカツク事件」が発生し、これにどう対処するかが本作の醍醐味となっている。

-システムはUnreal Engine 2を採用したFPSに変更され、近接武器から銃器まで多彩な武装が使用可能になっている。

-後に後日談となる土曜日と日曜日を追加する『ポスタル2 ウィークエンド』やMODを含む拡張データを含んだパッケージが発売された。

-発売から約10年。''さまざまなアップデートによりほぼ別物と化した[[Steam版>http://store.steampowered.com/app/223470/]]が登場''した。現在もコンスタントにアップデートされている。

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**評価点およびバカゲー要素
-「おつかいをこなして家に帰るだけ」という内容に偽りはないが、そのおつかいの過程は波乱万丈に満ちており、それをどう乗り切るかは全てプレイヤーに委ねられる。&br()例えば月曜日のおつかいは''「会社で小切手を貰う」「小切手を換金してくる」「スーパーで牛乳を買う」''の3つだが…
--小切手を貰いにゲーム会社((開発元のRWS社))に行くと会社の前で''反暴力ゲーム団体''がデモを行っており、小切手を受け取ろうとすると突然襲撃してくる。&br()解決方法は応戦する、社員に任せて逃げ回る、''入り口にトラップを仕掛けて襲撃前に抹殺する''など多彩な方法が採れる。
--小切手を換金に行くと、今度は強盗が襲撃してくる。ここでの解決方法は警察に任せて逃げる、警察と共に応戦する、''警察が応戦している間に金庫に忍び込んで金を強奪する''などがある。
--最後の牛乳を買いに行くおつかいは比較的平和な内容で、レジの前の列に並ぶだけ。が、列が進むのが待っていられないなら人々を蹴飛ばして列を進めたり、万引きする事(そして店主が攻撃してくる)などが可能。
--このようにどのおつかいにおいてもプレイヤーの判断次第で様々な解決方法を取る事が出来る自由度の高さ((逆に一切殺人を犯す事なくクリアする事も可能))とおバカさ加減が本作を人気たらしめている部分である。&br()ちなみに一度襲撃された組織からは敵対しているものと見なされ、路上で突然襲われるようになるシステムがある。
--当然ながら、これ以外にも街中で自由自在に暴れまわる事も可能。一応やりすぎると犯罪メーターが溜まり、警官が追ってくるようになる。((同様に曜日が進んでいくとSWATや軍隊までもが追っかけてくる))

-武器もとにかくおバカ。
--シャベルや銃器はいいとして、''ハサミ''((開発会社の名前にかけている。))や''小便''((通行人にかけるとゲロを撒き散らし、時間経過で溜まるという懲りよう。))といったどう見てもネタなモノまで多彩に用意されている。中には''炭疽菌に汚染された牛の頭''((一部では「狂牛病になった牛の頭」となっているが、公式では「Diseased cow head」としか書かれていないため、どちらにも解釈が取れる。))という危険な代物も・・・
--一見ネタにしか見えない小便だが、実は上に向けて使う事で体についた火を消火出来るという実用的な効果がある。ちなみに使うためにはチャックを下ろす必要があるが、鏡で見ると自主規制((思いっきり「Censored」と描かれた黒丸で隠されている))されるようになっている。&br()条件を満たしてクリアすると、''可燃性の小便''が出せるようになるゲームモードが解禁される。
--町には猫がいるのだが、拾ってストックする事が出来る。その用途は''サイレンサー''である。猫の口から弾が出る光景はシュール以外の何者でもない。&br()余談だが、金曜日のおつかいを全て終えるとなぜか空から猫が降りまくるシュールな光景が展開される。

-こんな内容ながら日本語吹き替え対応の完全日本語版が発売されている。前作は日本語マニュアル付き英語版しかなかったのに……。
--訳自体もかなりクオリティが高く、吹き替え声優の演技力も申し分ないのでストレスなくプレイ出来る。中でも石丸純((本作以外では海外アニメ「レンとスティンピー」のスティンピー役が有名))氏がノリノリで演じる主人公ポスタル・デュードの数々のセリフは必聴である。&br()
面白い台詞としては上記反暴力ゲーム団体のデモで聞ける''「ゲームはいらなーい!脳が溶けるぞー!」''などの痛烈な皮肉などがある。
--さらに言うと世界最速で発売されたのも日本である。理由としてはRWS社のヴィンス社長が日本好きだからだと言われている((前作でも秋葉原と道頓堀の2つのステージが収録され、音声も日本語化された「Postal Power-up Kit」が日本限定で発売されたところからその片鱗が窺える))。

-実在の人物として「アーノルドぼうやは人気者」で有名な俳優''ゲイリー・コールマン''本人が出演している。
--彼が出演する事になった理由は「ゲーム中で子供が殺せない?だったら&bold(){背の低い大人}ならいいよね!」という乱暴なものである((ゲイリー氏は小人病という病気で成人しているのに子供のような体格だった。))。ケンカを売っている以上に、差別と取られかねない発想であるが、よく了承してくれたものだ…。
---因みにゲイリー氏は英語版の声とモーションキャプチャーを担当している。
--他にも''某テロリスト''やら、''猟奇犯についての小説(後に映画化)「ハンニバル」のレクター博士の独房''やら''ナニ((本作の追加アドオン「ロシアより愛を込めて」のナニである。))の形をしたマスコット''が登場する。色々な意味で危ない。

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**賛否両論点
-いわゆる不謹慎ゲーであり、人によっては嫌悪感を抱きやすい表現がてんこ盛りである。
--前述のように実在しそうな団体がいきなり襲撃してくる場面が多かったり、実在の人物も簡単に死んだりなど、ブラックジョークとは言え、ちょっとやりたい放題しすぎなところがある。&br()残虐表現((極端な物では、人間を切断したり、全身火傷を負わせるといった表現もある。))に留まらず、ゲロや下ネタなどの生理的嫌悪感を抱きやすい描写多数なので、この手の表現が受け付けない人にはまず合わない。&br()これら苦手な人はまず手にとろうとはしないだろうが、Steamのギフトなどで知人に送る際は注意したほうが良いだろう。
--残虐表現自体は現在の視点でみれば、そこまでリアルな物ではないのは救いか。
--一応ゲーム起動時に「あくまでフィクションの出来事」という注意書きが表示されるようにはなっている。

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**問題点
-ストーリー項目にて散々記述してきた通りのお使いゲーなので単調。マジメに進めると飽きやすい。
--残虐でバカなノリを楽しめるかどうかが分かれ目といえる。

-別のフィールドに移動する時など、長めのロードが入る。
--操作性などは快適なだけに、ここだけ目立ってしまっている。ただ、Steam版は頻繁なアップデートのおかげもあってか多少は改善されている。

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**総評
360度全方向にケンカを売っていながら、プレイする者もそれを見る者も笑わせてくれるバカゲー。それが本作である。~
単純にFPSとして見ると佳作レベルなのだが、突き抜けた(突き抜けすぎた)おバカ要素のせいで大勢の印象に残るタイトルとなった。~
プレイ動画や記事も大量に存在するので、これらに触れるだけでも本作のおバカさ加減は理解していただけるだろう。~

体験版も存在する(英語だが)ので、マシンスペックの確認((ラグドール処理(主にキャラクターの死体などに適用される物理演算)が発生するためそこそこスペックを要求される))も簡単である。~
やはりゲームは自分でやってナンボ。不謹慎ゲーに抵抗のない人ならストレス発散を兼ねてぜひプレイしていただきたい。~

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**余談
-タイトルの「Postal」の語源は「Going postal」という英語圏のスラング。意味は「発狂して殺人事件を起こす」または「ブチ切れる」。
--この言葉は1986年に米国の郵便局員が起こした銃乱射事件に由来する。さすがに不名誉であることに加え、「郵便公社の事業と無差別殺人には何の因果関係も認められない」という理由から、2000年に米郵便公社がRWS社に対しタイトルを変えるよう訴えを起こしている。だが、2003年に米国特許商標庁商標審判部はこの訴えを棄却。事実上郵便公社側の敗訴となった。

-2007年に大阪府では大阪府青少年健全育成条例により、18歳未満へ販売禁止な「青少年に有害な図書類」に指定された。

-一方、海外でも本作はニュージーランド、オーストラリア、ドイツで発売禁止措置が取られている。
--SteamやGOGでの配信版でもドイツやニュージーランドは購入不可。オーストラリアも何故か地域によっては購入不可((ニューサウスウェールズ州からは購入可能だが西オーストラリア州からは購入不可という珍しい措置になっている。))という措置が取られている。

-2007年、本作をもとにした映画版「ポスタル」が北米にて公開された。監督が「ゲーム原作映画において史上最低の監督」と言われているウーヴェ・ボルということで過去の実績から色々と取り沙汰されたが、肝心の評価については「彼の撮った作品の中ではまだマシな方だ」という評価を得ている。((映画の方は珍しく原作から改変を加えず、ほぼゲーム内容を忠実に再現するというぶっ飛びっぷりである。ちなみに主人公のポスタル・デュード役を「トランスフォーマー」や「バイオハザード2」の俳優であるザック・ウォード氏が、そしてゲーム内でゲイリー・コールマン氏が演じていたポジションを「オースティン・パワーズ」シリーズのミニ・ミー役でブレイクしたヴァーン・トロイヤー氏が演じている。そして、RWSのヴィンス社長も本人役として出演している。))
--北米ではDVDソフト化もされたが現在は廃盤。一方、2017年9月27日にSteamでVOD配信が開始されている。日本からの購入・視聴は可能だがローカライズは一切されていないのでその点は注意されたし。

-2013年12月にはワイドスクリーンの対応・Steam実績の追加・人気Modの統合など大幅なアップデートが行われており、現在でも精力的にアップデートが続けられている。

-2015年4月には久々のDLCとして「POSTAL2:Paradise Lost」の配信が開始された。内容は日曜日のラストで核爆発が起きてから数年後の荒廃した街に彼が戻ってくるところから始まっている。

-一方、2011年の12月に3作目である『POSTAL III』が発売された。ゲームエンジンもSourceエンジンが採用され、TPS視点になっている。
--実際の開発は本作のアドオンである、『ポスタル2:ロシアより愛をこめて』を手がけたロシアのAkellaによる外注作で、RWS社は監修のみ。((当初はRWSで開発されていたが、2007年頃に外注に切り替えた模様))
--発売後のSteamのレビューでは「推奨環境よりも遥かに高スペックなマシンですら動作が重い。ゲーム自体も強制終了頻発で不安定すぎる」、「自由度が全くない一本道。残虐表現も劣化」、「武器がろくに使えない」など、前作に比べ全体のクオリティの悪さに対する不評が多く、RWS社も「&bold(){don't buy(買わないで下さい)}」と念を押す程のクソゲーとなってしまった。[[外部リンク>http://runningwithscissors.com/?page_id=853]]
--ちなみに、前述の映画で監督を務めたウーヴェ・ボルがゲストキャラとして同作に登場する。
--2008年頃のヴィンス社長のインタビューではMac、Linux、PS3、Xbox360でも発売する計画があったが、後に全てキャンセルされている。

-その後、前作も2016年5月にUnreal Engine 4でHDリメイクされた『POSTAL REDUX』が発売されている。こちらも精力的にアップデートが続けられており、新規の追加ステージの他に過去に発売されていた前作の各種アドオンがリメイク版仕様で復刻されている((前作では日本限定だった秋葉原と道頓堀のマップもアップデートで追加された))。
--発表当初はPS4版の発売もアナウンスされていたが、後にRWSの経営状況を理由にキャンセルされた。%%というかそもそもCS機では内容や過去の経緯から見てもまず発売自体無理であろう。%%

-2019年10月14日に「真の続編」と銘打たれた形で8年ぶりのナンバリング作品である『Postal4:No Regerts』がSteamのアーリーアクセスで配信開始。開発も自社開発に戻り、ゲームエンジンはUnreal Engine 4になった他は大まかなシステム自体ほぼ本作を踏襲している。又、ポスタル・デュードのCVは『Duke Nukem 3D』でデュークを演じたジョン・セント・ジョンが担当する。

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