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仮面ライダー 超クライマックスヒーローズ - (2014/05/15 (木) 13:18:55) の編集履歴(バックアップ)
仮面ライダー 超クライマックスヒーローズ
【かめんらいだー すーぱーくらいまっくすひーろーず】
ジャンル
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対戦格闘
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対応機種
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Wii プレイステーション・ポータブル
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発売元
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バンダイナムコゲームス
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開発元
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エイティング
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発売日
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2012年11月29日
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定価
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6280円
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ポイント
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新ライダー・新システム搭載 オリジナルキャスト参戦
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仮面ライダー対戦格闘シリーズリンク
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概要
クライマックスヒーローズ第5弾の本作は新規参戦となる「仮面ライダーウィザード」を筆頭に今までに無い新システムを引っさげて登場。
今までの作品から着実に進化を歩み続けた本作の登場は色んな意味でユーザー達を歓喜させた。
また、シリーズ毎の看板ライダーは新仮面ライダー「ウィザード」が務める。
主題歌はG&C MUSIC MAGICが歌う「Perfect Game」、初回特典にはDCD「仮面ライダーバトル ガンバライド」で使用できる「仮面ライダーウィザード フレイムドラゴン」が付属。
特徴
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フリーラン
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今までは前後のみの移動だったが本作では手前・奥の360度を自由自在に移動出来るようになった。これにより接近戦・遠距離戦に幅が出た。
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これにより前作までに登場していたライダー、特に射撃系ライダーは大幅に性能バランスが変化することになった。またタッグバトルの環境も大幅に変わった。
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ライダーアーツ
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仮面ライダー達の戦いをより再現したシステム。高速移動や飛行などから発動し、一部ライダーはそこから名場面を再現した必殺技を発動することが出来る。
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アストロスイッチ全種類登場
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前作では19個しか使えなかったスイッチが本作では40個が使用可能に。
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オリジナルキャスト
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一部ライダーは放送当時のキャストが声を当てている。『アギト』『龍騎』『剣』『カブト』『W』からの当時の俳優が音声を収録している。
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なお矢車ザビーの全ボイスとキックホッパーの一部ボイスはPS2版の『仮面ライダーカブト』の音声を、許可を得て流用している。スタッフロールに『カブト』の開発元であるデジフロイドが「協力」としてクレジットされているのは、この為。
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スーパーヒーローズモード
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本作のメインモード。様々なライダーと戦っていく。バトル前にはライダー同士の会話もあり、前作からある他作品キャラの会話や、原作番組のシーンが再現された会話があったりと種類は豊富。
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100のミッションをこなし、使用キャラクターを成長させる要素があったり、プレイアブルキャラを増やすことが出来る。また特定のパスワードにより、新たなミッションもこなせたりする。
長所
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より幅の広がったバトル
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前述したフリーランとライダーアーツで今までの固定空間から自由に動き回ることが出来るようになった為、銃ライダーの持ち味である遠距離バトル、攻撃を掻い潜って逆転する接近戦の醍醐味がお手軽に味わえるようになった。
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新規参戦ライダー達
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今までに碌な改善をされなかったキバからはサガ、アギトからはギルスが登場。
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新規参戦ライダーはギルス・デルタ・カリス・レンゲル・轟鬼・斬鬼・ザビー(矢車/影山)・ドレイク・サソード・サガ・スカル・ジョーカー・エターナルと本作の看板ライダーであるウィザード、そして隠しキャラを入れた15人。
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またジョーカーのライダーアーツには『小説 仮面ライダーW Zを継ぐ者』から仮面ライダーサイクロンが登場。小説などの映像化されていないライダーが他作品に出るのは史上初。なお音声は仮面ライダーWのフィリップの音声を流用している。
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新規参戦ライダーの必殺技
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本作から参戦したライダーの必殺技は再現度も高い上に、非常に格好よく好評を得ている。
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ただし原作再現にこだわるあまり、必殺技ムービーが長くなってしまってるサガやエターナルといったライダーもいる。再現度は低いもののテンポは一応良好だった初代とはある意味対照的でもある。
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オリジナルキャストの存在感
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やはり放送当時の役者が声を当てるというのは受けが良く、作品のファン達は大喜びした。
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特に『勇者王』とまで皮肉られたガタックがオリジナルキャストになったのは喜ばれた。
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原作再現及び修正点
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仮面ライダーリュウガのバイザー音がようやく原作映画と同じ低く篭った音声に変更された。リュウガは『仮面ライダーディケイド』でもバイザー音は仮面ライダー龍騎のバイザー音であった。
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仮面ライダーキバは原作のキャラクター付けと矛盾する台詞として大不評だった「僕は人間として戦う…」が削除され、スーパーヒーローズモードのテキストで原作通りの台詞があるなどフォローされている。
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ブレイドとカリスの対戦時の掛け合いはファンなら感動的な台詞が再現されている。またドレイクの『アルティメットメイクアップ』は再現度の高さと担当声優がなかなか似ていることもあり爆笑を誘った。
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ウィザードも本作発売時に番組に出た『ハリケーンドラゴン』がタッグ専用とはいえ搭載されていたり、フレイムドラゴンの必殺技をアーツで再現していたりと開発期間の問題がありながらも頑張っている。
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一部仕様の変更
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前作まではすぐに特定のコンボに切り替わるために、亜種でまともに戦いにくかったオーズだが、本作では自動コンボチェンジ仕様が廃止されたことにより、亜種形態でも存分に戦いやすくなった。
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ディケイドはこれまでのシリーズでは特定のヒット数を叩きこむと、原作での癖である手を数回たたく動作が強制的に再現されてしまうことにより、大幅に隙が出来てしまっていたが、本作では強制動作を止めることが出来るようになっている。
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亜空間の大幅削除
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今までは必殺技時は背景の周りに謎の荒野が広がる『亜空間』となってしまっていたが、本作では一部を除き廃止された。
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背景自体はそのままではないのだが、必殺技時には周りの背景を選択したステージとよく似た空間にする方法がとられたため前作より違和感が減った。
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なお一部のライダーはこれまで通り亜空間が出る。これらのライダーと対戦した際には両キャラとも必殺技時には亜空間は出てしまう。
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(PSP版)カスタムサウンドトラックの仕様が細かくなり、フォーム毎に戦闘時、クライマックスタイム時の曲を設定出来たり(アルファベット、数字、記号しか使えないが)曲のファイル名の確認も出来るようになった。
短所・賛否両論点
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ライダーアーツによる間延び
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攻撃を当てることで発動するライダーアーツだが必殺技演出中はムービーが流れる。このムービーはカットすることが出来ないので一部プレイヤーからは「ムービーが見たいんじゃないんだ」という声も。
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ライダーによってはがっつりムービーが入るライダーから溜め動作→キックのあっさりライダーまで様々。またモーションを使いまわした手抜きも多い。
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なお本作の隠しライダーにもライダーアーツが新規にあり、非常に出来が良い…のだが必殺技は流用なので「アーツと必殺技が逆じゃないのか」という意見がある。
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未だ実装されないフォームチェンジ
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アギトとキバにはフォームチェンジが未だに実装されていない。体験会では彼らのバトルスタイルに選べない項目があった為、「ついにフォームチェンジ実装か!」と喜ばれたが実装されたのは「タッグ」であった。
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一部モーションの使いまわしと不自然さ
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ディケイドのカメンライド形態は相変わらずほとんどの動作、音声が流用である。しかもあろうことかカメンライド時のライダーアーツまで変身したライダーのライダーアーツを使いまわしている。
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フリーラン時に後ろに下がる際のモーションが不自然。例えるなら後ろにも顔があるかのような動作をする。
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また前作まではあったライダーゲージをチャージ中の時に出すモーションが削除され、単純にチャージする物になってしまった。
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前作までのような攻撃後に別ライダーのポーズを取ってしまうものはかなり減ったが一部残ってしまっている。
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相変わらず酷い音声関連
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SEは相変わらず酷くアルミ缶を叩いたような金属音が出たり、軽い斬撃音など初代から一向に改善されない。また流用音声である矢車ザビーなど一部のキャラの音声はかなり聞き取りにくい。
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またPSP版は前作からノイズ関連は改善されず。一部セリフがノイズで聞き取りにくく、一部音が抜けてたりと酷い。
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もはやおまけ扱いの昭和ライダー
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本作でも昭和ライダーが参戦しているがXやスカイライダーなどが参戦するわけでもなく、既存のシステムをライダーアーツに回された程度である。
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その他の変更点としては、「必殺技ナレーション」のキャストに『ウィザード』のナレーションである平田広明氏が追加された程度。
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オリジナルキャストについて
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前述のように、一部のライダーにはオリジナルキャストが声を当てるようになったのだが、放映当初から時間が経っている事もあり、アフレコの勘を忘れてしまっていて演技がぎこちなかったり、声質が変わってしまった人も。オリジナルなのに「なんか違う」とまで評されるライダーもいたりする。
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作品によってバランスが悪く、剣は主要4ライダーがオリジナルキャストとなった一方、オリジナルキャストが1人も呼ばれていない作品も。
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まあ事務所の都合なども有るため、スタッフが呼びたいと思ったら必ず呼べると言う訳でもないので仕方ないのだが。
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オリキャス以外の声優は変更がないため、不評であったキバの棒読みなどはそのまま。
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またスーパーヒーローズモードではアギトのみはウィザードなどとのムービーを使った会話シーンがあるのだが、アギト以外のオリジナルキャストの剣や龍騎などには用意されていない。
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カリスの音声は本人によるもので演技にも問題は無いが、原作のようなエフェクトがかかった声ではないため多少違和感を感じてしまう。
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ただし、これに関しては音質の悪いPSP版ではエフェクト付きの音声が聞き取りにくくなる可能性があったため、あえてかけなかったという推測もあるが。
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スーパーヒーローズモードの作業感
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スーパーヒーローズモードはライダーの会話及び会話ムービーは楽しめるものの、ただキャラを解放するためにバトルを繰り返している作業感も強い。一応飽きさせないためかフィギュアのコレクション要素や、育成要素もあるが。
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また前作のような特定条件でキャラを倒すミッションが無くなったのは痛いか。
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(PSP版)カスタムサウンドトラックの仕様変更が原因か、カスタムサウンドトラックで戦闘時の曲を設定した状態でフォームチェンジをすると同じ曲を設定していたとしても曲の頭から再生し直されてしまう。
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ディケイドでカメンライドするとカメンライドしたライダーの曲が流れてしまう。
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長ったらしいループコンボの存在
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特にエターナルの「~横強強強強(RC)×n」。これだけで大ダメージ+ゲージ回収が容易な上にゲージ回収に補正がかかる50HITまでお手軽にループ出来る。適当始動RCループから相手の体力減らしてアサルト発動>(クライマックスタイム移行)>超必殺。相手は死ぬ。
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エターナル以外でもPSP版限定のブレイドの弱×nやアクセルでのライダーアーツ>ゲージ溜め>ライダーアーツの永久コンボや、レンゲルでのエリアルコンボ>氷結>ゲージ溜め>エリアル>以下略など実用的なコンボがいくつも存在する。レンゲルの場合は何度目かのエリアルで相手の高度が下がるため永久ではないが、サポートアタックであるリモートの保証ダメージがゲージに比べて極めて高い上発動後しばらくしてからノーモーションで攻撃が発生するため追撃可能。高火力なコンボを叩き出せる。
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一応このゲームにはいわゆるブレイクバースト・サイクバーストであるライダーカウンターが存在するが、リスクが非常が大きいので相手にライダーカウンターを強制させる手段として考えると非常に強い。と言うかライダーカウンター使えないとラウンド終了する。
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格闘ゲームとしてのバランスの悪さ
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キャラクターの性能のバランスは今作も良いとは言い難い。特にウィザードやエターナルといった一部のキャラクターは他のライダーに比べ性能がやや高い。
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ウィザードはウォータースタイルの一部技を使うことにより、容易に敵にコンボや必殺技を決めやすくなっている。またエターナルは元のキャラ性能が他のライダーに比べ高い上に、後述のループコンボが強い。
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先述したコンボや汎用性の高いワープが使えるライダーアーツなどを持つエターナル、ダウン取ってマザーサガーク重ね>横必殺(ガード不能、補正が緩く追撃可能)からさらにマザーサガークを組み込んでワンチャンから8割近く奪える上リーチの長いサガ、サポートアタックである制圧力の高い青磁蛙を振ってるだけで勝てる斬鬼、無敵付きバクステ>発生速い銃撃のライダーアーツと着地硬直がほぼなく当てればダウンの取れる射撃であるJ必殺を振ってるだけで勝てるスカルなどが強キャラとされている。
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反面弱キャラとされているのはぶっちぎりでディエンド。今作はフィールドが360°と化し、多くの射撃系ライダーが弱くなったが、この変更によって一番の弱体化を喰らっている。
主要攻撃である射撃が当たりにくくなった上、前作からの問題点である「カメンライドによるサポートスタイルが劣化タッグスタイル」ということは改善されないどころか、フィールドの広大化によって更に弱体化しており、射撃キャラとしてはスカルに完全に喰われている。
ディエンドは初代では最強候補の1人であったのだが、その頃の面影は全くない。初代の頃の強さが異常だったとはいえ、ここまで弱くしてしまう理由もないと思われるのだが…。
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バグ
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特定状況下でのフリーズやボイスが流れないなど様々なバグが残ってしまっている。
余談
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本作の発売前に『仮面ライダーウィザード』にて主役を務めている俳優の白石隼也氏が本作のWii版を一足早くプレイしている。
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白石氏は本作の再現度の高さや操作性をインタビューで褒めていた。フレイムドラゴンが必殺技時にフレイムスタイルに戻る仕様であることをがっかりしていた部分もあるが非常に楽しんでいたようである。
総括
5作目ということもあって、しっかりとした地盤は作れている。
だが、キャラクター集合ゲームの宿命と言える作品感の偏りや優劣など課題の残る出来となった。
現在発売しているオールスター格闘ゲームの最終作であり、この後、エイティング開発の平成ライダーゲームは仮面ライダー バトライド・ウォーシリーズに引き継がれる事となる。