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スーパーボンバーマン4 - (2022/04/05 (火) 01:16:07) の編集履歴(バックアップ)
スーパーボンバーマン4
【すーぱーぼんばーまんふぉー】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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スーパーファミコン
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メディア
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16MbitROMカートリッジ
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発売元
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ハドソン
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開発元
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プロデュース ハドソン
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発売日
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1996年4月26日
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定価
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7,777円(税別)
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判定
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良作
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ポイント
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『3』のパワーアップ+アレンジ的な立ち位置 しかし新要素は盛り沢山 本作独自のシステムや乗り物多し
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ボンバーマンシリーズリンク
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概要
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スーパーボンバーマンシリーズ四作目。「凶悪ボンバー5人衆」は欠場し、代わってボンバー四天王&ボンバーグレートが登場する。
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前作の戦いで脳のみの姿となったバグラーを倒すのが本編の目的。
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今作の新要素はなかなか大胆なものが多い。
今作の新要素
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新アイテム「プッシュ」。他のボンバーマンを突き飛ばせる。
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パワーグローブで他のボンバーマンを投げ飛ばせるようになった。
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Bボタンを押すとボンバーマンがふんばり、移動できない代わりに上記二つのアクションに防御できる。
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何もしないで立っていると死んでしまうリスクが格段に上昇。上記2つのアクションを使うためのバトルステージもある。
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1から久しぶりに「パンチ」が復活。「パワーグローブ」とは違い目の前の爆弾を飛ばす。
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また、二人プレイ限定としてボーナスステージが登場。入るとその時点でそのステージはクリアとなり、更にアイテムを獲得出来るボーナスステージに挑戦出来る。制限時間は30秒。ボーナスステージは爆弾で破壊できない壁に囲まれているか隠されているため、入るには「パワーグローブ」または「プッシュ」を持っていることが必要。
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ノーマルゲームでは敵を乗り物に出来るようになった。敵によってさまざまな能力がある。
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乗れる敵は倒すとタマゴに変化。タマゴを取る事で乗り物に出来る。タマゴは生物系と機械系があり、同系統の卵は最大2個まで予備としてストックすることができ、ボンバーマンの後ろをついてくる。なお、ストックしたタマゴは相手が触れると奪われ、炎に触れると消える。
乗り物一覧
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詳細
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生物系
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トリケラドプス
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アンゴラー
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乗っている間はソフトブロック通過の効果を得られる。
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スイム
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Yボタンを押すと一直線にダッシュする。前作の「グリーンルーイ」と同じ。
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ハグハグ
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Yボタンを押すと画面上のソフトブロックを全て破壊する。
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クレイジーバルーン
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ボーボー
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機械系
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ドグーンjr
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ポンポン
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ダルマン
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パックンガー
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Yボタンを押すと直線状に置けるだけの爆弾をいっぺんに設置する。『ボンバーマン'93』の「ラインボム」と同じ。
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ガメフライ
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Yボタンを押すとミサイルに変化し前方へ飛んでいき、何かに当たると強力な爆発を起こす自爆攻撃をする。この乗り物のみ、能力を発動させると失われてしまう。
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タンクボン
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Yボタンを押すと前方にねばねば弾を発射し、これに触れた相手はしばらく移動速度が遅くなる。弾の速度は速め。
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ダンシングピエロ
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Yボタンを押すと前方に音符を発射。弾速は遅いが、これに触れた相手はしばらく動けなくなる。
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バトルモードではボンバーマンだけでなく、敵キャラであるボンバー四天王&ボンバーグレートも使用可能。
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前作で登場したバトルグループシステムとゴールデンボンバー(勝ったボンバーマンが金色になる)も続投。ステージは全10+裏技で出現する2ステージだが、パスワードにより、各ステージの仕掛けやブロックの配置が異なる別の全3パターンに変化させることも出来る。
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前作のワールドボンバーズ勢は残念ながら欠場している。
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パワーグローブなどで爆弾をボンバーマンにぶつけると、アイテムを複数バラまくようになった。
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みそボンの飛距離や火力が上昇。上記の新仕様もあり、残ったプレイヤーにより大きな影響を与えられるようになった。
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さらに、通常のバトルモードである「バトルロイヤルモード」に加え、新たに2つのモードが追加された。
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「チャンピオンシップモード」
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コンピュータの操作するボンバー四天王&グレートと対戦。ルールは3勝先取。負けるとゲームオーバー、全員倒すとエンディングとなる。
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ステージは「しびれてぼん」で固定で、最初からアイテムをいくつか所持した状態でバトル開始となる。
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エンディング終了時及びゲームオーバー時に、成績に応じてランクが表示される。
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最高のランクは「ぼんばーちゃんぷ」。ボンバーマンを使用し、一度も負けずにパーフェクトでクリアする事が条件。
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「マニアックモード」
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アイテムの種類や数を自由に決めたり、ハンデキャップとしてプレイヤーの体力を個別に設定できる。ただしステージは「いつもの」で固定。
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高火力爆弾「デンジャラスボム」
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ボムキックされた爆弾同士が衝突すると、合体して「デンジャラスボム」に変化する。また、デンジャラスボムをさらに合体させることで、「スーパー」、「ハイパー」、とより強力になっていく。
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特に最終段階である「ハイパーデンジャラスボム」はフィールド全体を炎でを埋め尽くす程の凶悪な火力を持っており、プレイヤーに強い衝撃を与えた。なお、作成手順が多人数プレイを前提とした特殊なものであるためか、後のシリーズではほとんど登場していない。
PS版『ボンバーマン』でデンジャラスボムが再登場した際には、スーパーデンジャラスボムを生成するためにパワーボム同士での合体が必要になるなどの制限が設けられた(ハイパーは登場しない)。
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対戦中だとボムキックは多用されるアクションなので、いつの間にか出来上がっていることもあり、バトルを盛り上げてくれる。
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その他、ボンバーマンのマスコットというべき「ハニー」「小鉄」に変身出来る「コスプレ」。一定間隔で様々なアイテムに変身していく「セレクトアイテム」が今作のみだが登場。
評価点
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魅力的な新要素の数々。
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今作のウリの一つであるプッシュシステムは、相手ボンバーマンを爆風の中に押し込んだり、崖から突き落としたり、失敗して自分が爆風に飛び込んだりと、バトルの幅を広げることに成功した。
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乗り物の能力に関しても、ボムキック能力やソフトブロック通過といった基本的な能力から、移動速度を落とすトリモチを発射したり、乗り物がミサイルになって特攻するなど個性的なものが揃っている。
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個性的な対戦ステージ。いずれのステージも強烈な個性を持つ。
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「のろのろびゅーん」
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一定間隔で時間の流れの速さが変化するステージ。ボンバーマンの移動速度・ボムの起爆時間に影響する。
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「ぷっしゅでぽとん」
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ステージの周囲が崖になっており、不意に近づいてしまうと転落死しかねない危険なステージ(落ちるまでいくらか猶予はある)。
パワーグローブで相手を掴み、直接谷底に投げ落とすという、対人戦ではリアルファイトになりかねない戦い方も可能。
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「しびれてぼん」
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ソフトブロックが存在しないが、最初からある程度のパワーアップが施されている。
プッシュや投げを利用したアイテム強奪戦が熱い。
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「ぐるぐるすろっと」
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こちらもソフトブロックの無いステージ。ステージ内に設置されたスロットマシーンの目によって様々なイベントが発生する。
中には「フィールド一面を埋め尽くすまでアイテムが降ってくる」、「アイテムではなくスーパーデンジャラスボムが降ってくる」、「無条件でサドンデスモード発動」といった強烈なものも。
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対戦で、一部のプレイアブルキャラに特性が設けられた。
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ボンバー四天王とボンバーグレートについては、本編で使用していた特殊能力を対人戦でも使用できるというもの。
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前作までの対戦用プレイアブルキャラ達は、カラーバリエーションもしくは見た目の個性化だけで能力自体は均等だったので、本作での差別化は画期的と言える。
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能力には長所と短所があり、スーパーボンバーマンシリーズで初めての試みながらバランス良く機能している。
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強力過ぎる能力は、使用後に一定時間パワーダウンするという対戦用の調整がある。
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しかしこのデメリットを無くすことができるパスワードも存在し、パスワード適応後は強キャラがますます強くなり、強キャラ同士でより過激なゲームバランスを楽しむこともできる。
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マニアックモードによる対戦のカスタマイズが熱い。
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出現アイテムを極端に偏らせることで、既存ステージには無い個性をプレイヤーの手で作り出せる。
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また、体力設定の項目の登場により、シリーズの「爆風に巻き込まれると即死」という対戦の常識を覆した。
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体力の最大値は5。被弾後はわずかな時間だが無敵にもなるので、肉を切らせて骨を断つような強引な戦法も可能。
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体力は個別に設定できるので、初心者は多め・上級者は少なめとすることも可能。
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パンチアイテムの復活。
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上記の数々の変更点と比べると一見地味なのだが、パンチは通路を2つ以上のボムで塞がれた場合に、それを撤去できる唯一のアイテムである。つまりボムキックでは打開できない局面を打開できるアイテムであり、これの有無によって生まれる攻防要素は決して浅いものではない。
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次回作でバトルモードの景品の最高峰がハートかパンチのどちらかになったという点からも、その重要性がうかがえる。
難点
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ノーマルゲームではあちこちにボーナスステージへの入り口があるが二人同時プレイでないと行けない。
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但し、ごく一部のステージにあるボーナスステージは特定のアイテムを所持していれば強引に入ることも可能。
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ノーマルゲームのボリュームが前作より低下。
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ステージ数が1つ減ったうえに、最終ステージはいわゆるボスラッシュである。ただしボスラッシュはボンバーマンシリーズとしては初めての試みな上に、今作は全体的にボスの難易度は高い。
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対戦モードに、ステージを、毎試合おまかせでランダムに決められる機能が無いのは多少物足りないだろうか。
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対戦モードの一部ステージではCPUが強さを最大に設定していても勝手に自爆してしまうことが多く、簡単に勝ててしまう。
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特に、ステージ8「ぐるぐるすろっと」では何故か無防備のまま立ち尽くすCPUが続出するため、せっかくのギミックを楽しめないままバトルが終了してしまうことが多い。
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乗り物の一つ「ダンシングピエロ」が他のどの乗り物よりも強すぎる。
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音符弾を飛ばし当たった相手を躍らせる。踊ってる間は完全に無防備になり隙だらけになる。弾速がかなり遅いという欠点を補ってもなお余るほど強力。
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キャラの特殊能力にも格差がある。
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特にジェットボンバーが強キャラとされ、使用後に一定時間パワーダウンするものの特殊能力発動中は無敵の為、高速移動中の際のジェットの噴射の火力で敵を倒したり、挟み撃ちされても特殊能力を使用することで容易に回避することができる。
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なによりジェットボンバーは同じく使用するとパワーダウンするバズーカボンバーとボンバーグレートの能力を併せ持ってさらに体当たりという+アルファまであるという能力の盛りっぷりであり、この2キャラの立場が非常に薄い。
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これを反省してかボンバーマン(PS版)では各キャラの特殊能力の性能のバランス調整が計られている。
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BGMに前作からの使いまわしが多い。
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新規曲は、各ステージBGMやラスボス戦、OPとタイトル画面とED、ゲームオーバーくらいである。
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一応、新規曲も多くがPCE版のアレンジではあるが、これが短所に挙げられることはあまりない。
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「ボムキック」がボンバーマンシリーズの中で凶悪性能を誇る。
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ボムキックは体当たりした爆弾を前方に蹴り飛ばせるアイテム。遠くに飛ばしたり、任意に止めたり出来るのはシリーズ共通だが、この作品のみ、ボタンで爆弾を任意に止めた後そのボタンを押しっぱなしにしておくとなんと爆弾が固定される。これを知っている人が行なうと、爆弾に挟み込まれた際に今までボムキックで脱出出来たのが、今作では脱出不可能になるという事態になってしまう。
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ただ、これの影響でパンチアイテムの重要性がこれまでより増しているとも言える。
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パンチとプッシュの相性の悪さ。
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共にYボタンで発動するため、ボムをパンチでどけようとしたらキャラまで1歩前進してしまう。対処法はプッシュを取らないことである。
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隠しステージが練りこみ不足。
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ジョイパッドによる連射機で出現する隠しステージの1つ「はたはたとりとり」は旗が存在し、旗が燃やさせると色に対応したキャラクターも退場する。自分と旗の二つを守るという発想は面白いのだが、この旗を持ち上げれば解決してそれっきりになるので死に要素となっている。しかも出現するアイテムも旗を持っていても影響無しのものばかりなうえCPUも同様に持ったら持ちっぱなしなので尚更。一応、四天王&ボンバーグレートの特殊能力の使用を抑制する効果はあるが、むしろ面白さを阻害してしまっている。
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特にジェットボンバーは持ったまま特殊能力を使用すると、持っている旗を焼いてしまうのでうっかりどころではなくなる。
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誘爆の仕様が従来と異なり、起爆した爆弾に誘爆する爆弾も含めて全て一度に爆発するようになった。また、起爆時間も早くなっている。
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パスワード画面で入力失敗した場合、失敗演出が出た後タイトル画面に戻される、そのため再度パスワードを選択しないといけない。しっかり覚えておけば問題は無いがなぜこんな手間のかかる仕様になったのか。
総評
新要素によってさらに過激になったボンバーマン。
ちょっと荒削りな部分も見えるが、十分遊べる出来。