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ドラキュラ伝説 ReBirth - (2019/05/22 (水) 23:20:19) の編集履歴(バックアップ)


ドラキュラ伝説 ReBirth

【どらきゅらでんせつ りばーす】

ジャンル アクション
対応機種 Wii(Wiiウェア)
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
開発元 コナミデジタルエンタテインメント、M2
発売日 2009年10月27日
価格 1,000Wiiポイント
判定 良作
悪魔城ドラキュラシリーズリンク
KONAMI ReBirthシリーズ
GRADIUS ReBirth / 魂斗羅ReBirth / ドラキュラ伝説 ReBirth


概要

GBの『ドラキュラ伝説』のリメイク。そのため主人公はGB版と同様シモンの先祖であるクリストファーだが、GB版のオリジナル要素はほとんど再現されず、システムやステージ構成はFC版からの伝統的悪魔城シリーズに近い。

グラディウス リバース』『魂斗羅 ReBirth』に次ぐWiiウェアのReBirthシリーズ最終作。


ストーリー

かつて巨大な力を持ち、人々を恐怖におとしいれた魔王ドラキュラ伯爵
しかし、正統ヴァンパイアハンター、ベルモンド一族によって伯爵は倒され人々に平和がもたらされた
それから100年の時が流れ、人々がその恐怖を忘れたころ再び恐るべき魔王が城と共に蘇る
かつての惨劇が繰り返される中、一人の男が立ち上がる。ベルモンド一族の末裔、クリストファー
彼は単身、悪魔の巣食う暗黒の城に乗り込むのであった

(オープニングより)


特徴・評価点

過去作のリメイクということで、「らしさ」が追求されている。

  • 主人公のアクションは歩く・ジャンプ・しゃがむ・鞭を振る・サブウェポン使用の5種のみ。ルールは単純ながら高いアクション性があるかつてのドラキュラシリーズが帰ってきた。
    • ステージクリア(魔力の玉取得)時には主人公の動きが止まるのでポージングも狙える。(GB版ではできなかった)
  • グラフィックはGB版の再現ではなく新規描き下ろし。背景・敵キャラ共に緻密なドット絵で描かれている。
    • 敵を倒した際の挙動に、ガイコツはバラバラになる等SFC版以降の近作シリーズの演出も加えられている。
    • また、本作のステージや敵キャラクターのグラフィックには探索型シリーズからの流用も見受けられている。
      うち敵キャラクターの中には探索型シリーズを初出とする挙動の物も混じっていて、「もしも探索型でお馴染みになった敵キャラクターがステージクリア型で登場していたら・・・」というファンの疑問にも答える事になった。
  • ステージ分岐は無いもののステージ内に鍵のかかった扉や分かれ道が存在。ショートカットルートも存在しており周回して新たな攻略法を模索する楽しみもある(ステージによっては中ボスを回避できるルートもある)。
  • 2度目のプレイからはオプションでは操作法を「NORMAL」「CLASSIC」から選択可。
    • 「CLASSIC」ではジャンプ中の空中制動が利かなくなるなどよりFC・GB版に近い操作性となる。難易度も変更可能で、イージー・ノーマル・ハードの三段階。
  • BGMはほとんど全部が過去の悪魔城シリーズの曲である。
    • 本作ではReBirthシリーズ前2作を手がけた並木学が続投、過去の音源を意識した作りの悪魔城シリーズの巧みなアレンジ。

賛否両論点

  • リメイクとはされつつも、元のドラキュラ伝説とは完全に別物である。
    • 共通点は主人公がクリストファー・ベルモンドである、鞭から火の玉が出せる、原作の敵が多数登場する、横から突き出る針のギミックがあったりと全く原作要素がないわけではないが申し訳程度である。
    • クリストファーのデザインもドラキュラ伝説とは多少異なる。敵の動きも爆発しない目玉、トラウマものだったキノコの高速胞子がやたらふんわり遅くなったりと全く別物になっているものも(原作に忠実な動きをするものもわずかだが存在はする。)
    • ステージ構成やBGMがドラキュラ伝説とは全く別物になっている以外にも、ロープによる移動の削除、過去作のようにブロックが扉で仕切られているなど根本的な位置からの作り直しが施されている。オリジナルに忠実なリメイクとはとても呼べないため、『原作レイプではないか』との意見もある。
    • 原作とは確かに別物ながら原作GB版はシリーズ中でもやや異色の作品であった。従来作より即死要素が多かったり、操作性が悪かったり人を選ぶ作品であったため原作のゲーム性を再現して万人受けするかというと難しいところである。旧来のFC版の作風を意識した本作のほうがドラキュラらしいとの声もあり評価が分かれるところ。どちらにせよ当時の思い出に浸ろうとして本作をプレイするとあまりの違いに面食らってしまうのは確か。
  • BGMはリメイク作品でありながら原作ドラキュラ伝説の曲がタイトルBGM一曲のみ(しかも短い)なのもマイナス。
    • 特に原作を代表する一面BGM「Battle of the Holy」が何故無いのかと言うのはよく指摘される。*1一応、同じくクリストファーが主人公をつとめたドラキュラ伝説2からは多く曲の採用されており、「クリストファーと縁のある曲が全く無い」ということにはなっていない。
    • Rebirthシリーズはこれまでも「リメイク元を除き、かつ本流から外れた過去作のアレンジ詰め合わせ」という変わった選曲をしてきており、上の「原作とかけ離れている」という点が問題視されて仇となってしまったことも大きい。
  • ほぼシリーズ過去曲からの選曲であるがややマイナーな曲が多く、コアなファンはニヤリとする反面、そうでないプレイヤーにはやや物足りないともいえる。
    • しかしながら定番の「Vampire Killer」や、「Aquarius」「Riddle」と押さえるべきところはしっかりと押さえてはいる。
    • 二面の「悪魔たちに送るララバイ」(原曲・AC版)四面の「Load BGM」(原曲・x68k版)は原作でそれぞれネームエントリー時、ローディング時の曲とあまり注意して聞かれない曲をステージ曲に採用。原作を知るファンを大いに驚かせ、喜ばせた。原曲のポテンシャルの高いのもあるが、編曲が秀逸でステージ曲でも違和感ない。
    • 月下の夜想曲以降主流のいわゆる探索型からは収録曲なし。面クリア型全盛の時代の作のリメイクなので理解はできるが、探索しかやったことがなく、本作で初めて面クリアに触れる人には少し馴染みづらいかもしれない。 見方を変えれば「全く知らない曲に触れられるチャンス」ともとれるが。
  • 一応捕捉しておくと悪魔城シリーズはリメイク時にゲームデザイン、キャラデザイン等が大幅なアレンジされることが珍しくなく、好意的に受け入れられた例が多い。(ジャッジメント等不評だった例もあるが)
    「GB版のリメイク」ということを大々的に宣伝文句にしたため原作の再現性が重視されて出た不満点ではあるが、大幅改変を好意的に受け入れられる素地があるシリーズではある。
    

問題点

  • 超高難度のハードモード。
    • もはやノーマルとは別ゲーと言って差し支えなく、特にステージ3以降の難易度は出色。
    • FC時代のギリギリ感を楽しむプレイヤーがいる一方ハードモードクリアは諦めるプレイヤーも。ハードモードを遊ぶか否かは、自由である。

総評

ドラキュラ伝説のリメイクというよりは、かつての悪魔城シリーズを強く意識したリブートに近い作品と言える。
「原作『ドラキュラ伝説』の再現性」を度外視すれば、旧来のファンはもちろん近作の探索型に慣れたプレイヤーも新鮮にプレイできる作品であろう。



余談

  • ダウンロード販売のゲームということで当然パッケージ箱などは存在しない。サントラCDは、『魂斗羅 ReBirth』との同時収録という形で発売された。

最終決戦時、ドラキュラ伯爵の喋る台詞は以下の通りと思われる。効果音やBGMにどうしてもかかってしまい聞き取りにくいので。
As ever, the ally of worthless humans.
(あいも変わらず、価値の無い人間共の味方をしているのだな)
Everything must burn!
(全てを焼き尽くしてやる!)
Pitiful human! Your kind cannot defeat me now!
(哀れな人間め! 貴様らに私を倒せはしない!)