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D.C. ~ダ・カーポ~ - (2014/05/06 (火) 12:48:16) の編集履歴(バックアップ)


D.C. ~ダ・カーポ~

【だ・かーぽ】

ジャンル アドベンチャー
※画像はDVD通常版
対応機種 Windows 98~XP
発売・開発元 CIRCUS
発売日 2002年6月28日(CD版)
レーティング ソフ倫:18歳未満禁止
ポイント 比類なき曲芸商法
商法に目を瞑れば間違いなく名作
D.C. ~ダ・カーポ~シリーズリンク

※本作は派生・続編が非常に多岐に亘る為、データは初出のI無印及びP.C版のみに絞りました。



WARNING!!!!!!!
本作は18歳以上のみ対象のアダルトゲームです(下記の一部タイトルを除く)。


概要

  • 18禁恋愛アドベンチャーゲーム。システム等から見ればいたって平凡なAVG。
    • シナリオ・グラフィック・サウンド・キャラともに評価は高く、かつての「名作・良作まとめ」におけるエロゲ取り扱い条件にひっかからなければ、遅かれ早かれ載る事は確実だったと思われる程。
    • ラジオドラマ・テレビアニメ化もし、ファン人気も知名度も高く、少しでもアダルトゲーム業界に足を踏み入れればその名を聞いた事があるだろう。

ストーリー

年中"枯れない桜"が咲き誇る初音島。
そんな不思議な桜を研究する人間がいるかたわら、一般の方々はいたって平凡な生活を送っていた。
桜が枯れないのが珍しくたって生活は変わらないのだ。
そんな平凡な世界の中心に位置する風見学園になにもないところから和菓子を生み出す力と、
他人の夢を見てしまう不思議な力。
……平凡とはほど遠く非凡にもほど遠い、2つのメルヘンな力を持つ少年がいた。

口うるさいくせに甘えん坊の義妹。
6年前と変わらぬ幼い姿で再会した幼馴染。
気さくで歌が上手な学園のアイドル。
ほんわか天然ボケの先輩。
その妹で男友達のような同級生。
いつも元気で"わんこ"と呼ばれる後輩。… ちょっとこそばゆいくらいが丁度よい、恋物語のはじまりはじまり。

キャラクター

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  • 朝倉 純一
    • 本作の主人公。やや古い作品のためか、名前の変更が可能。
    • 口癖は「かったるい」。だがそれは照れ隠しであり、自ら女子に気遣うことを忘れない。
      • 本人曰く「お前のかったるい姿を見ているのがかったるいから」だそうだ。今思えば男ツンデレの先駆けだったのかもしれない。
    • 手からまんじゅうが出せる。一応魔法ではあるが、凄いかというと微妙ではある。*1
    • IIにも老いた姿で出てくる。
  • 朝倉 音夢
    • メインヒロイン。純一の義妹。身長(155cm)の割に体重が軽すぎる(37kg)。
    • 世話好きでお節介な性格。少し根に持つところもある。
    • 外面は非常に優等生ではあるが、家ではかなり兄に甘えている節があり、ある意味ネコかぶりといえる。
      • IIの由夢もこの性質が継承されている。ネコかぶりという意味ではこっちが正確。
    • 彼女に料理をさせるとたちまち破壊兵器と化す。
    • かなりヤキモチな性格で、シナリオでは中々笑えない芸当を平気でしでかす。
      • こういったややヤンデレな要素から、好き嫌いがかなり分かれるキャラである。
  • 芳乃 さくら
    • 作中、唯一純一を名前で呼んでくれる(ただしボイスはない)。
    • 幼少の時と容姿がほとんど変わっていない、いわゆるロリポジション。
    • 魔法使いという立ち位置では彼女が最も近い立場にある。
      • ただし、抽象的な単語が多く、「魔女っ子」というイメージからは程遠い。
    • 本作でもかなり重要人物だが、IIでは最重要人物に格上げされた(攻略は不可)。
    • 最近は『T.P.さくら』というゲームに主役で出演している。
      • 簡単にいえば全キャラが幼児化した『ツバサ』である。(スピンオフという意味で)
  • 白河 ことり
    • 同級生。学園のアイドル的存在。物語開始時点では互いに名前と顔を知ってる程度の関係。
    • 上記二名がかなり濃いシナリオのため、ことりルートはキャラの良さもあってか最も取っ付き易い出来になっている。
    • なぜかは不明だが、彼女との禁則事項シーンは選択式。場合によっては12禁で済む内容となる。
    • ファンディスク『I.F』で晴れてメインヒロインに抜擢される。彼女のルートの後日談という話。
      • ことりとの新婚生活を収録したことり Love Ex Pも発売されている。
  • 水越萌
    • 先輩。黒髪。おっとりしている。常に木琴を持ち歩いているが、特に上手ではない。
    • どんなときも寝てしまうという危険な癖がある。
    • スタイルは全ヒロイン中抜群だが、それが生かされるかんじはなし。
    • 屋上で姉妹共々鍋を食べている。今やっても驚愕ものだろう。
  • 水越 眞子
    • 同級生。萌の実妹(青髪で姉と色が違うが特に言及なし)で音夢の友人。男まさりだが優しい性格。楽器のフルートが特技。
    • シナリオが最も普通、悪く言えば特徴がない。
    • 杉並をフった、という噂があるが……?
  • 天枷美春
    • 後輩。音夢と親しい。バナナ好きなワンコ。実際には犬というわけではなく忠犬らしい性格。
    • 彼女自身の魅力は、他キャラのルートが一番際立っている。
    • 出来ることなら、彼女のシナリオは最初にやってくれるほうがプレイヤーもショックが小さくて済むだろう…多分。
    • PC版で唯一中の人が交代した。
  • 鷺澤美咲
    • ひきこもりのメイド。
    • 学生だが、立ち絵では制服姿が見られない。
    • 初版発売当初は一応隠しキャラ扱いだった。
  • 杉並
    • 純一の悪友。正体不明。
    • 下の名前もわからず、オカルトマニア。だが頭脳明晰である。
    • W.C(ホワイト・クリスマス)ではシナリオの解説役になっており、ただのモブキャラとは思えない扱い。
    • IIにも同名の人物が登場。同一人物(さすがにないだろうが)、子孫、ただの他人、なのかも一切不明。
      • 多少キャラは違うが、立ち位置としてはほとんど変わらない、謎の多いキャラ。

以下はP.C(プラスコミュニケーション)追加ヒロイン。

  • 月城 アリス
    • 寡黙なホワイト縦ロールお嬢様。
    • 口下手なので人形を使って喋っている。
    • でっかい執事の瀬場さんという人を従えている。インパクト絶大。
  • 彩珠 ななこ
    • 眼鏡娘。早口が特徴の漫画家。ヤギに原稿を食べられるシーンもあり、ギャグ要素の多いキャラ。
    • 割と無印版のヒロインとは仲がいいようだが、ゲーム中ではあまりその描写が見られない。
    • 関係ないが、運命という名のRPGの神官によく似ている。
  • 胡ノ宮 環
    • P.Cにおけるメインヒロイン。和服の自称許嫁キャラ。
    • 正に「それなんてエロゲ?」的なキャラ。シナリオ自体は結構シリアスだが。
    • 和風を重んじる巫女さん、というのがわかりやすい風貌。
      • あまりの巫女愛のため、学園で巫女部を結成した。巫女は行動が早い。
  • 紫 和泉子
    • ピンクのくま。しゃけおにぎりが大好物。
    • 攻略中のほとんどはどでかいピンクマの姿をしており、エロゲーというよりはギャグゲーに見える。
    • その正体は正に 真性ロリ 。さくらなんて話にならない。
    • 名前は日本史における二人の女性作家の複合。ゆえに本名は不明。
  • 工藤 叶
    • 女顔っぽい男子生徒。無印でも登場したが、いわゆる立ち絵のないモブキャラだった。
    • …と思っていたが実は女だった。一応男装女子にあたるんだろうか?
    • 女になっているとものすごいタレ目になる。
    • 設定を見るとまんま『処女はお姉さまに恋してる』の主人公。
  • 霧羽 香澄
    • 幽霊。
    • 妹とのイベントが多いので妹を攻略出来ると思っていたが、対象は姉だった。
    • 出会って数クリックで禁則事項シーンとなる。抜きゲーよりも早い展開。
    • 無印にもいた隠しキャラなので、あまり叩かれることはないが…。
    • IIにも似たようなヒロインが登場したが、純愛さは雲泥の差。

評価点

  • シナリオや世界観、設定などが(当時としては)独特なもの。それでいて整合性は取れており、キャラクターもそれに準じて魅力が高い。
    • 中でもIの「白河ことり」の人気はダントツで、彼女のみのシナリオを集約したFDも存在する。
  • 原作・アニメ版共に主題歌のクオリティが素晴らしい
    • 代表的な歌い手はyozuca*氏で、PC版は「第二ボタンの誓い」、アニメ版は「サクラサクミライコイユメ」「サクライロノキセツ」等、名曲の多さには枚挙に暇がない。*2
  • 曲芸商法を広めてくれたこと
    • 詳しいことは後述するが、PC版発売→ハードを変え、追加要素を加えて全年齢向けに再発売→全年齢版の追加要素を加えたまま再び成人指定として発売という商法はその後の業界のお馴染みのやり方となっている。それを流行させた一端という見方をすれば、業界に与えた影響は大きい。*3
      • いわゆる家庭用据え置き機や携帯機への全年齢化移植を一回行うだけなのは、アーケード用ゲームなどと同じくただの『移植』であり、これには含まれない事が多い。
      • 有名作品でいえば『リトルバスターズ!』『ToHeart2』『月は東に日は西に』『夜明け前より瑠璃色な』等。最近は「PC版発売→FDor一般据え置き機移植→携帯機(PSP)移植」というパターンが多い。

関連商品

前日談
  • アルキメデスのわすれもの
    • 同社の前作品『水夏 ~SUIKA~』の外伝ストーリーに収録された予告編。本編の二ヶ月前を舞台にしている。
本編のマイナーチェンジ版
  • D.C. ~ダ・カーポ~
    • 本編
    • 初回限定版・通常版・DVD初回限定版・DVD通常版・感謝ぱっくCD・感謝ぱっくDVD・マウスパッド付きCD通常版・マウスパッド付きDVD通常版
  • D.C. ~ダ・カーポ~The Origin【PS2】(Sweets(ブロッコリー)より発売)
    • コンシューマー化
    • 初回限定版・通常版
  • D.C.P.S.~ダ・カーポ プラスシチュエーション~ 【PS2】(角川書店より発売)
    • コンシューマー化&ヒロインやCGの追加
    • DXパック・通常版・KADOKAWA THE Best
  • D.C.P.C.~ダ・カーポ プラスコミニケーション~
    • D.C.P.S.のPC再移植。Hシーンの復活&追加
    • DVD初回限定版・DVD通常版・CD初回限定版・CD通常版・感謝ぱっく・DVDマウスパッド付き通常版・CDマウスパッド付き通常版・Vista対応
  • D.C.~ダ・カーポ~DVD Players Game
    • D.C.P.C.のDVD-PG化。
    • ことり編初回限定版・ことり編通常版・さくら編初回限定版・さくら編通常版・音夢編初回限定版・音夢編通常版
    • 初回限定版・通常版
  • D.C.I&II P.S.P. ~ダ・カーポ I&II~ プラスシチュエーション ポータブル【PSP】(角川書店より発売)
    • I・IIカップリング
    • 通常版・DXパック・サーカス通販限定プラチナパック
ファンディスク
  • D.C.W.S.~ダ・カーポ ホワイトシーズン~
    • 本編のファンディスク
    • クリスマス限定版・CD通常版・リニューアルパッケージ版DVD・DVD通常版
  • D.C.S.V.~ダ・カーポ サマーバケーション~
    • もう一つのファンディスク
    • DVD初回限定版・マウスパッド付きDVD通常版・DVD通常版・CD初回限定版
  • D.C.F.S.~ダ・カーポ~フォーシーズンズ【PS2】(角川書店より発売)
    • D.C.W.S.とD.C.S.V.を足しCGを追加&一部のシナリオとミニゲームを削除
    • DXパック・通常版
  • D.C.After Seasonsアフターシーズン
    • D.C.F.S.のPC再移植。Hシーン追加
    • 通常版
ことり特化ディスク
  • D.C.I.F.~ダ・カーポ~イノセントフィナーレ【PS2】(Sweets(ブロッコリー)より発売)
    • ことりifルート
    • ことりレジェンドパック・通常版
  • ことりLove Ex P
    • 上記のことりルート抜き出し+D.C.I.F.~ダ・カーポ~イノセントフィナーレの18禁移植
    • 通常版
その他
  • CircusLand I ~ドキ! ヒロインいっぱい初音島★コスプレミスコン祭り♪よりどりみどりで♪好きな子選んで着せ替え育成デートだょ 兄さん♪
    • CIRCUS旧作のキャラクター等を織り交ぜたお祭りゲーム。
  • D.C.P.K. ~ダ・カーポーカー~
    • CIRCUS関連作品キャラがポーカーをするゲーム。

問題点

  • メインキャラクターデザイナーの七尾奈留が一作目発売後退社、後にディレクターやシナリオも退社しているので、乱発以降の別バージョンには最早最初のD.C.の原型は無いと考えられる点が問題視される。

余談

  • 本作の別バージョン商品は、ファンディスク・コンシューマー版・逆移植版など含めて40種類を超える大所帯。他にも書籍が何冊か出ている。そしておそらくこれからもまだ増える。これが俗に「曲芸商法?」と呼ばれるやり口である。
    • ユーザー(信者)達が満足していればそれでいいのかもしれないし、コンシューマーに比べ基本資産や地盤の弱いアダルトゲーム業界で安定収入を得るための堅実な戦略とも言える。しかしこの商法は様々な弊害を呼び寄せ、本作単体の評価を通り越して多方面に問題を波及させてしまう恐れがある。
    • 「感謝ぱっく」なるものまでも発売されたが、ひょっとして貢いでくれる信者に「感謝」するためのパックなのだろうか?

総評

  • ギャルゲー界に良くも悪くも大きな波を作り出した作品なのは間違いない。
  • メーカーも信者の要望に細かく応えて作ってる辺り、結局はどっちもどっちという評価も致し方ないとも。
  • 見方を変えれば、広いメディアで展開することで、幅広いユーザーへ融通の聞く対応を取っていると考えられる。
    • 感謝パックはあまりフォロー出来ないが。
  • 上記を踏まえれば、ある意味初心者に勧めやすい作品であるのも事実である。