【ているず おぶ ですてぃにー】
ジャンル |
ロールプレイングゲーム (シリーズ内ジャンル名:運命という名のRPG) |
![]() |
対応機種 | プレイステーション2 | |
メディア | DVD-ROM 1枚 | |
発売元 | バンダイナムコゲームス | |
開発元 | ナムコ・テイルズスタジオ | |
発売日 | 2006年11月30日 | |
定価 | 7,140円 | |
プレイ人数 | 1人(戦闘のみ1~4人) | |
レーティング | CERO:A(全年齢対象) | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
PS版をベースにフルリメイク 新戦闘システムは2Dタイトル屈指の完成度 シナリオの粗や矛盾も大幅改善 『D2』からの逆輸入要素多数 主要キャラの性格、設定改変は賛否両論 |
|
テイルズ オブ シリーズ |
『テイルズ オブ デスティニー』のリメイク。主な略称は『リメD』。
ハードの進化に伴い戦闘システムを大幅に進化させ、グラフィックの質も大きく向上した。
また、リメイク作品としては珍しくストーリーやキャラクター設定も所々大きく変わっており、続編である『デスティニー2』を意識した改訂も加えられている。
プロデューサーは『ファンタジア』の頃から何度か関わっている岡本進一郎。
ディレクターはのちにシリーズのプロデューサーを務める馬場英雄。
これまでシリーズを手がけてきたプロデューサー吉積信は、本作品以降はエグゼクティププロデューサーを担当していることが多い。
+ | 「なりきりアイテム」は全員に対応しており、複数個入手も可能なのでこんなこともできる。 |
+ | ラスボス戦。※ネタバレ注意 |
+ | 各キャラクターの性格について(ネタバレ注意) |
時代的にまだ各種システム面が未熟であったPS版から大きなスケールアップを果たし、それでいて露骨なマニア向け仕様にはせず、初心者にもとっつきやすいよう絶妙に調節されたシステム面は多くのプレイヤーに評価された。 称号やアイテムコンプリート、隠しイベントや高難易度なEXダンジョンを巡った最強装備作成…といったクリア後までのやり込み要素も多く、システムを弄繰り回し爽快な戦闘を末永く愉しみたい人にはもれなくオススメ出来る作品である。
キャラクター、シナリオ面に関しても、主要キャラの性格やイベント内容の大幅な変更に始まり、ダンジョンの攻略順序や世界観の細かい設定など、ほぼ別作品とも言えるレベルにまで大胆な変更が加えられている。
これについては前作からの思い入れが強いプレイヤーを中心に反発や賛否の声が多く挙がっているが、大掛かりな改変によるシナリオの破綻といった重大な問題は一部のイベントを除いては見られず、本作なりにしっかりと纏まっている。
強いて単体の作品としての賛否を挙げるならば清々しいまでの勧善懲悪に徹していること、一部のキャラやイベントの露骨なギャグ要素に好みが分かれる、続編である『D2』との一部食い違い位である。
それ故「これはこれで面白い」という好意的な評価も多く、受け入れて楽しんでいる原作経験者もいる。
このことから賛否は分かれるものの改悪とは言い難く、あくまでも「大がかりな改変が施されたリメイク作品」であると言える。
シリーズでも人気の高い作品のリメイクという事、改変の度合いが非常に大きい事から評価が割れやすいものの、単体の作品としてみればシステム・シナリオ面共にクオリティは高く、充分良作と呼べる完成度を誇っている。
【ているず おぶ ですてぃにー でぃれくたーずかっと】
上記の無印版をもとにした追加&調整版。無印版とのコンバートが可能。
リオンを主人公にし、本編ストーリーを彼の視点から進める「リオンサイド」を筆頭に、様々な追加要素や調整を施している。
なお、従来どおりスタンが主人公で進む本編は「スタンサイド」という名称で扱われている。
ちなみに本作は、PS2で発売された事実上の最後のテイルズ オブ シリーズ作品でもある。
+ | 第2部にわたる一部ネタバレ注意 |
+ | なぜそんなことになったのかというと…(ネタバレ) |
+ | ネタバレ注意 |
無印版からの追加要素と値段がいまいち釣り合っておらず、これらの要素自体も痒いところの調整が行き届いていなかったり、リニューアル作品としては手放しで高評価できうる作品かと言われると微妙な部分も少なくないが、その他の追加要素や調整が無印版の完成度にもたらした恩恵もまた多く、全体としての完成度は確実に高まっている。
無印版をプレイした人からすれば微妙な一作かもしれないが、初プレイ時に無印版とどちらかを選択するのであれば、
金銭面が許す限りこちらがおすすめである。
*1 またたび、ふるいミルク、とらふぐなど、効果をある程度想像できる食材もあったが、何故かホーリィボトルの効果になる虫食いリンゴなど、突拍子な効果を持つものもあった。
*2 キャラクターが怒ると背景も炎をイメージした色合いや模様に変わったり、悲しむと背景が涙や水をイメージした色合いに変わったり。
*3 PS版ではイクティノスの人格が完全に失神する程損傷がひどく装備もできなかったが、今回は「意思表示できないが人格は健在で、本人には会話等も一通り聞こえる」「武器にしたり晶術を使う位は問題なし」程度と少し控えめになった。
*4 PS版のまま収録すると差別発言や敵への残虐な仕打ち、一部の過激なストーリー展開でCERO:Aでの販売が難しくなると思われる
*5 しかし、『アビス』購入特典のDVDでもその兆候はある程度見受けられていた。
*6 ちなみにカイルは15歳、今作におけるスタンは19歳である。『アビス』の特典DVDにおいても、スタンのあまりの能天気&食い意地の悪さに逆にカイルの方が呆れている。
*7 PS版では、逆にチェルシーの四字熟語に対しより適切な表現を教えたりもしていた
*8 原作では皮肉に反発していたり、リオンやルーティに皮肉を言ったりもしていた。カイルも一度褒め言葉と勘違いして指摘されたところもあったが、基本的には反発している。
*9 その後PS版と同様罪人として投獄されてしまうのだが、自分達を一方的に打ち負かし投獄したリオンの実力をベタ褒めする、謁見の間に連行された際「豪華な所だなあ」と暢気に言い放つ、神の眼捜索に名乗り上げた際も国王や将軍の前で平然と「手柄を立てて仕官したい」と二度も言い放つなど、誇張抜きで終始自分の置かれた立場を理解していない。
*10 D2でスタンとリオンの友情を匂わせるシーンや台詞がいくつかある
*11 「終末の時計は動き出した…もう、誰にも止められない」「僕は殺せる。大切なものを守るためならば、たとえ親でも兄弟でも、だ!」「黙れ下衆野郎!」…等
*12 PSP版D2のジューダスの台詞も近い変更がある。あちらは本作と異なる移植作品という事もあってか、ごく一部の台詞を削除している程度だが。
*13 こちらは潔癖症と異なりチャットでネタにされる程度である
*14 自作のデザートに変な名前をつけようとするなど、原作でもそれなりにコミカルな一面はあった。
*15 純潔なシリーズキャラの腹黒キャラ化はフィリアに限らず主に外伝作品ではよくされている事であり、賛否を分けている
*16 PS版ではダリスが死亡する展開に進まなければ、再加入の時期が大きく遅れてしまう。
*17 スタンの寝起きの悪さの対応ひとつとっても、PS版などでは兎に角改善するよう叱咤しているのに対し、PS2版では『これからも起こしてくれ』というスタンに『やれやれ、分かったわ』という旨の返事をして受け容れている。
*18 罪人を監視・拘束する為のアクセサリー型の拷問具。スイッチ1つで電撃を放って動きを封じる他、強引に取り外そうとすると致死量の電流が流れ死に至る。ただしリメイクにおいて後者の設定は無くなっている
*19 イレーヌ自身はオベロン社の幹部という事で他の富裕層同様裕福に暮らしている。この場面についても、愛情というより施しに見える構図に変わっているのも事実である。
*20 ルーティに関しては、原作ではどちらかと言えばスタンを巡っての恋敵のような関係である。イレーヌの人徳は認めており、後に対峙した際も、ヒューゴに加担したことについて素直に疑問を感じていた程である。
*21 スタン達と対峙する前に放送で彼らに演説の如く呼びかけている形に変更され、発言内容も非常に傲慢であるにもかかわらず彼女本人は真剣に地上の民も救っているつもりである事、序盤でスタンと交わした「理想」を本人自ら反故にしている形となっているなど、PS版より遥かに悪辣な印象となっている。
*22 腹痛を訴えていた人間から痛みを取り除く、失明していた人間に視力を取り戻すなど
*23 今作エピローグの時点で世界規模の荒廃と文明の衰退が起こっているため、人々が彼女のような大きな力を持った救世主の如く存在を渇望するのはある意味道理ともいえる。
*24 手間はかかるが、早ければ中盤で入手可能。
*25 仮のエンディングしか見られない・報酬が低下するなど、低難易度クリアのペナルティ自体は珍しいものではない。同シリーズの『リバース』でも、考え無しに難易度を下げるとモンスターレベルの低下によりこちらの恩恵が少なくなり場合によっては却って不利になる事がある。
*26 バルバトスの担当声優・若本規夫氏が演じる『サザエさん』の登場人物から。
*27 実際には「自分たちを裏切り立ちふさがるなら戦うのははやむを得なかったが、事情はどうあれかつて死線を潜り抜けた仲間であった以上死別という結果はあまりに惨すぎる」といった感じの、愛憎混じった複雑な結末である。
*28 こちらも、PS版ではそれ程強くリオンを諭しておらず、彼の死に対しても比較的ドライに受け止めていた
*29 ただし、流されてから停泊所にたどり着くまでの過程はかなり省略されている。
*30 ちなみに、原作におけるダリスを生存させた場合にマリーが復帰する時期とほぼ同じである。