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ゼルダの伝説 大地の汽笛 - (2015/03/14 (土) 06:57:46) の編集履歴(バックアップ)


ゼルダの伝説~大地の汽笛~

【ぜるだのでんせつ だいちのきてき】

ジャンル ペンアクションアドベンチャー
対応機種 ニンテンドーDS
発売・開発元 任天堂
発売日 2009年12月23日
価格 4,800円(税込)
ゼルダの伝説シリーズ関連リンク


概要

DSゼルダの2作目で、『夢幻の砂時計』の正式な続編。前作から約100年後、テトラたちが無事に新ハイラル王国を建国したあと、かなりの年月が流れた後の世界を舞台とする。そのためか、本作には前作の登場人物(の子孫)が数多く登場する。

あらすじ

モヨリ村でごく普通の生活をしていたリンクは見習い機関士の少年。ある日、リンクは正式な機関士になる任命式のために城を訪れる。城でゼルダ姫から任命書を受け取り、大臣の立会いのもと任命式は無事終わるが、リンクはゼルダ姫に「こっそり神の塔へ連れて行って欲しい」と頼まれる。城を抜け出して神の塔へ行く途中、突然線路が消えて汽車は脱線。そこには大臣キマロキと怪しい男の姿があった…。(Wikipediaより抜粋)


本作の特徴

  • 基本操作は前作同様すべてタッチペンを用いるが、回転切りや弓矢の操作などが簡略化され使いやすくなった。
    • マイクを使う機会も増えており、新アイテム「疾風のプロペラ」や今作の重要アイテム「大地の笛」*1は息を吹きかけて操作する。
  • 移動方法が船から汽車に変わっており、同時にリンクが機関士という設定になっている。マップ上を移動するときは簡単なマスコンとブレーキのついた汽車を自分で運転する
    • 過去のシリーズを含めても、最初から職業に就いているリンクはこれが初めて。また、道中のイベントで貨物や乗客を乗せて移動することもある。
    • 重要拠点である「神の塔」に登り、線路を復活させる石版を入手 → 汽車でほこらへ向かい、ダンジョンに行けるようにする → ダンジョンを攻略して結界を張る → 再び神の塔へ戻り石版を入手…という流れで進行していく。
  • また、今作では最初から最後までゼルダ姫(正確には彼女の魂)と一緒に冒険をする。過去の作品でも一時的に行動をともにすることはあったが、冒険のパートナーとなるのは今作が初めてである。
    • ゼルダ姫は「魂だけの姿」という特性(?)を生かして、前作で猛威を振ったファントムに憑りつくことができ、憑りついた後はタッチペンで進路を描くことで誘導できる。ファントムは基本的に無敵であり、「リンクを担いで溶岩地帯を超える」などファントムを利用した謎解きも存在する。
    • そんな関係もあって、今作のゼルダ姫はご先祖を髣髴とさせる明るく快活なキャラクターとして描かれており、トゥーンゼルダ特有のコミカルな雰囲気と相まって好印象。また、今作にはゼルダ姫と並ぶヒロイン的存在のキャラクターは一切登場しない。

長所

  • 「神の塔」のダンジョンは時間無制限、かつクリアした階はスルーできるようになった。
    • 前作は同じ所を何度も行き来しなければならず、さらに制限時間まで存在していたことに不満が多かった。もちろん、クリアした後も何度でも入ることができる。
  • 回転アタックと弓矢の操作が簡略化されるとともに、リンクが注目した物の上に↓が表示されるようになり、わかりやすくなった。
    • 回転アタックについては前作では下画面の端で小さな円を2回描く(正確には下画面のフチに2度触れるだが)だったが、今作では進行方向にダブルタッチするだけでよくなった。
  • 前作では敵でしかなかったファントムを操作して、協力プレイができるようになった。原則として無敵であるファントムの特性を生かしたりさまざまな種類があるファントムを状況に応じて使い分ける必要があり、謎解きの新たなバリエーションとなった。
  • 移動方法が船から汽車になったため、目指すポイントがはっきり分かるようになった。
    • 「線路の上しか移動できない」ことを利用して分岐やバックを駆使して敵を避けたり、襲ってくる敵を大砲で撃退したり、乗客・荷物を運搬したりと、さまざまなサブイベントを作ることで移動が退屈になることを防いでいる。
  • 前作と違って汽車のパーツを、購入以外の方法でも確実に入手できるようになった。
    • 汽車はパーツによって汽笛が変わるなど、細かく作りこまれている。
  • 汽車移動時の音楽がじつに軽快。汽車の走行音もBGMに合わせてリズムを刻んでおり軽快さを引き立てる。
  • 前作と違いライクライクに食べられない新たな盾を入手できる。入手後は初期の盾といつでも取り替えられるようになるが、取り替えるメリットは全く無い。
  • 「ゼルダ姫が旅に同行する」という今までになかった展開。ただついて来るだけでなく、ファントムに憑りつくことでともに戦う「リンクの相棒」としての姿は新鮮である。
    • ネズミを怖がったり田舎に驚いたりといったコミカルなシーンも、今作のゼルダ姫の明るく真っ直ぐな性格と相まって、かわいらしく親近感が湧きやすい。

短所

  • ''移動の際は必ず汽車を使わなければならないため、僻地に行くときや何度も往復しなければならないときは非常にわずらわしい。
    • このわずらわしさに輪をかけるのが道中での敵との戦闘である。汽車にはHPが設定され、すべてなくなるとゲームオーバーとなるのだが、移動経路が制約されているため敵を倒しそこなうとほぼ確実にダメージを受けてしまう。
    • また、物語が進むと特定の線路上を「ボンバー列車」という敵が走るようになる。ボンバー列車はリンクの汽車よりも速いうえに無敵*2で、衝突すると即ゲームオーバーになる。後半になると、こちらを追跡してくる強化型も出現する。
    • ゲームオーバーになると最後に停車した駅からやり直しになるため、長距離移動をするときは特に注意が必要である。
  • これは乗客を乗せて目的地に向かうサブイベントのときも同様である。
    • 乗客を乗せているときは「警笛を鳴らす」「急停車・発車をしない」などのチェックポイントがあり、これをきちんと守らないと乗客からの評価が下がっていき、終いには降りて最後に停車した駅からやり直しになる。しかもこの評価は雑魚敵との戦闘中やボンバー列車とのチェイス中も容赦なく差っ引かれていく(そして敵の攻撃を喰らっても評価が落ちる)。そのため、敵との戦闘中に標識が守れずに評価が下がり、さらに敵の攻撃を食らってやり直し…ということがよくある。
  • 汽車のパーツ交換に必要なお宝の出現率が各ソフトのセーブデータによって違う。にも関わらず汽車のパーツ交換に必要なお宝の数は固定されており、各ソフトで入手しやすいパーツ・しにくいパーツがいくつも出てしまう。
    • その通信・交換方法として比較的手軽なすれちがい通信を使用しているのだが、プレイしている人がいるかは微妙なところでもある。
    • なお、前作との通信交換は不可能である。
  • 最強技である「大回転斬り」を入手できるようになるのがゲーム終盤で、しかもほとんど活用できる機会がない。
  • マイクを使ったシステムはボタン操作で代用できず、電車内等、混雑する場所で息を吹きかける事が躊躇われるという理由で「ボタン操作等で代理できるようにして欲しかった」といった意見も少なからず存在する。
    • これに関連して、ストーリー中必ず立ち寄ることになる占いのババ様の家でマイク認識時にフリーズするバグがある
    • 同じくストーリー中必ず大地の笛でセッションを行うイベントが数回あるが、笛の操作法が息を吹きかけて音を出しタッチで笛をスライドして音を選ぶ実際のハーモニカなどに近い方式。後半は音を1つ飛ばすテクニックが必要な演奏があるため、これまでのオカリナ演奏などに比べて難易度が高い。
  • 入手アイテムの一つである「サンドロッド」は一部のダンジョンやミニゲーム以外では全く役に立たず、武器としての攻撃力も無い。
  • 前作と違いハチを倒すことができず、ハチの巣を壊した場合は民家に逃げ込むしかないのだが、お宝の1つである「ハチの巣」を入手するためには必ずハチの巣に体当たりする必要がある。スタート直後のハチの巣でいきなり死んだプレイヤーも多々いたとか…。
  • 前作同様に物価が高い。そのため序盤はお金が無くて困り、終盤はお金が余り過ぎて困る。

総評

前作の欠点のいくつかは解消したが、同時に前作になかった欠点を生み出してしまい、さらに前作と変わっていない欠点も多い。しかし、汽車を使った移動やゼルダ(ファントム)との協力プレイやそれを生かした謎解き、マイク機能の活用など、本作独自の斬新なシステムもある。

余談

  • EDは3通りのマルチエンディングとなっており、最終決戦前のゼルダとの会話で(本当に僅かだが)変わる。
  • 今作は『夢幻の砂時計』以上に値崩れが激しく、1000円を切ることもザラ。最低はヨドバシカメラの2010年8月の期間限定で新品580円まで落ちている。
  • リンクの先輩機関士がシロクニ、謎の男がディーゴ、大臣がキマロキ*3、神の塔の主がシャリン様と本作のメイン登場人物の名前は鉄道に由来するものが多い。