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ギャラクシアン - (2020/07/23 (木) 19:58:08) の編集履歴(バックアップ)


ギャラクシアン

【ぎゃらくしあん】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード
発売・開発元 ナムコ
稼働開始日 1979年
プレイ人数 1~2人(交互プレイ)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
※バーチャルコンソール版より付加
配信 バーチャルコンソールアーケード
【Wii】2009年9月29日/800Wiiポイント(税5%込)
判定 良作
ポイント それまでのインベーダーフォロワーとは一線を画す
UGSFシリーズ


概要

ナムコが開発した面固定型シューティングゲーム第一弾。
カラフルな画面となめらかな動きで、インベーダーブームが去りつつあったゲームセンターでの新たな大ヒット作となった。

システム

  • 2方向レバーで自機「ギャラクシップ」を左右に動かし、ボタンでミサイルを発射して敵であるエイリアンを撃ち落とすという基本はインベーダーと同じ。
  • エイリアンは最初は画面上方で編隊を組んでいるが、1~数匹ずつ曲線を描いて降下しながらミサイルを撃って攻撃してくる。
    • 撃ち落とせずに画面下に消えたエイリアンは、再び画面上から現れて編隊へと帰還する。
  • エイリアンは4種類に分けられ、それぞれ性質が違っている。
    • グリーン・エイリアン:編隊の下層に配置されているエイリアン。最も数が多く雑魚に当たるエイリアンだが、決して侮れない動きをする。
    • バイオレット・エイリアン:パープル・エイリアンとも。中層に配置されているエイリアンで、グリーンよりさらに複雑な動きで攻撃を仕掛けてくる攻撃タイプ。
    • レッド・エイリアン:上層に配置されているエイリアン。ボス・エイリアンの護衛が主任務で、単体ではさして強くはない。
    • ボス・エイリアン:通称ギャルボス。最上段に2体のみ出現する。レッド・エイリアンを引き連れて攻撃してきた時、レッドを撃ってからボスを撃つと高得点。また、ボスを撃つと数秒間エイリアンのミサイル攻撃がストップする。
  • エイリアンの残り数が少なくなると、編隊を組まずに全てのエイリアンが攻撃を仕掛けてくる総攻撃モードに入る。

評価点

  • それまでのゲームとは一線を画す動き・グラフィック
    • 積極的に攻撃を仕掛けてくるエイリアンのなめらかな動きは美しく、整列したままゆっくりと下がってくる敵を撃ち落とすだけだったインベーダーやそのフォロワーと違い、その攻防も熱い。
    • エイリアン・ギャラクシップとも1キャラクターに複数の色が使われており、見た目からして華やか。また背景も黒一色ではなく星が明滅し、宇宙空間での戦闘と一目で分かる演出になっている。
    • これらは日本で初めて「バックグラウンドとスプライトの重ね合わせ」を採用したゲームだからである。これ以後スプライトはアクションやシューティングの基本技術となったことを考えると、ギャラクシアンもまた「ゲームの歴史を変えた」と言っても過言ではないだろう。

問題点

  • インベーダー等と比べるとエイリアンの動きが複雑になったにもかかわらず、自機のミサイルは画面上に1発しか発射できない。このため飛来するエイリアンを狙い撃つ技術が要求され、難易度は次回作の『ギャラガ』と比べても高い。

総評

「敵の攻撃を避けて撃つ」というシューティングの基本を確立したと言ってもよい名作。
インベーダーの後釜を狙った本作はその完成度の高さから目論見通りの大ヒットを飛ばし、翌年の『パックマン』ともどもナムコの名を不動のものとした。

移植

名作のため当然様々な機種に移植されている。ここでは主だったもののみを挙げる。

  • ファミリーコンピュータ版
    • 記念すべきナムコのFC参入第1弾。すでにアーケードでは『ギャラガ』や『ゼビウス』が稼働中のため当時としても古さは否めないが、移植度は高い。
    • 後にディスクシステムの書き換え専用ソフトとしても販売。
    • 初期ロットにはゲームとはまったく関係のない「シバの女王」や「風の谷のナウシカ」などの曲が収録されており、裏技で聞くことが可能。が、実は無許可である。
  • カセットビジョン版
    • エポック社開発・販売。しかし内容は名前を借りただけの別物で、むしろ『ムーンクレスタ』に近い。
  • ゲームボーイ版
    • 『ギャラガ&ギャラクシアン』として『ギャラガ』とのカップリング移植。カラー対応。
  • プレイステーション版
    • 『ナムコミュージアム Vol. 3』に収録。

続編

  • 続編として『ギャラガ』『ギャプラス』がアーケードで稼働。『ギャラガ』のさらに続編として『ギャラガ'88』が存在する。
  • 1990年の「国際花と緑の博覧会」にて空前絶後の28人同時プレイの大型筐体ゲームとして『ギャラクシアン3』が出展。その後アミューズメント施設用に16人版、6人版も開発された。

余談

  • 作品タイトルである「ギャラクシアン」とは、自機であるギャラクシップを駆る「銀河戦士」、即ちプレイヤーのことなのだが、稼働当時は敵であるエイリアン、あるいはそのボスが「ギャラクシアン」なのだという誤解が広まっていた。そもそもボスが「ギャルボス」と呼ばれていたのも紛らわしい。
    • 更には続編の『ギャラガ』『ギャプラス』ではタイトル=敵の名称だったため、それらの作品から入ったプレイヤーほど本作に対する誤解が強かったと思われる。
      • ただし、FC版『ギャラガ』のパッケージには「あのギャラクシアンよりもはるかに狂暴な異星人ギャラガが出現!!」と書かれている。UGSFシリーズの後付け設定の為か、当時のスタッフも誤解していたのかは不明。
  • FC版の隠し曲が聞ける裏技を徳間書店の「ファミリーコンピュータマガジン」が掲載した際、掲載許可を出していない画面を掲載したとしてナムコが徳間書店にクレームを出したが、よりにもよって「風の谷のナウシカ」の版権者はスタジオジブリを傘下に持つ徳間書店であったため、一転してナムコ側の旗色が悪くなり、有耶無耶に終わったという。
  • 石村繁一(ナムコ第3代社長)によれば、本作のロケテストをある喫茶店で行ったところ、その最中に筐体の中の基板が何者かによって盗まれ、オリジナル版のリリース前に海賊版が出回ったという。そして、ナムコはタイトーが『スペースインベーダー』の時に行ったのと同様に、コピー基板の撲滅と需要に対する供給量が1社では賄えないという事態への対策として複数の会社にライセンス許諾を与えて、生産・流通させる方式を取ることになった*1