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サムライスピリッツ閃 - (2018/03/07 (水) 04:39:56) の編集履歴(バックアップ)


サムライスピリッツ閃

【さむらいすぴりっつ せん】

ジャンル 対戦格闘
対応機種 アーケード(TAITO Type X2)
Xbox360
発売元 SNKプレイモア
開発元 K2スタジオ
稼働開始・発売日 【AC】2008年4月18日
【360】2009年12月10日
定価 【360】7,140円(税5%込)
配信 NESiCAxLive:2011年10月5日
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 なし
ポイント ソウルキャリバー風サムスピ
地味で微妙なグラフィック
なんだかんだでサムスピらしさは健在
サムライスピリッツシリーズリンク

概要

久しぶりの3D格闘となったサムスピシリーズ。開発は新たに『天誅』シリーズを手掛けたK2スタジオが担当。
ストーリーラインも新しくなり、新たに「レスフィーア王国」が絡んだストーリーとなっている。
なお、時系列は『アスラ斬魔伝』の後だが、他シリーズとは矛盾点も多く『蒼紅の刃?』とはパラレルとなっている。

特徴

  • 操作系統は従来同様の4ボタン+同時押しあり形式だが、攻撃は従来の「弱中強斬り」+「キック」から「縦横斬り」+「縦横大斬り」+「キック」に変化。
    • 大斬りはボタン同時推しで発動し、残り1ボタンは特殊動作となっている。
    • 怒り爆発や爆発技、ガード不能技と弾き、一閃といった従来作にあったシステムも搭載している。
      • 弾きは上段と下段が存在する。
    • コマンド技に従来よりも簡単なコマンド入力や連続押し技が多い。
  • 軸移動が追加。
  • 登場キャラクターは全26キャラだが、うち半分が本作で新登場するキャラクターとなっている。
  • イラスト担当はポリサム2作同様の「北千里」氏が担当。
  • 声優陣は『天下一剣客伝』以前のキャストに戻った。
  • 家庭用版ではプラクティス・ネット対戦が追加された他、ボスキャラが使用可能。

評価点

  • 一撃必殺の爽快感「大斬りシステム」
    • 相手の攻撃を軸移動で避けたり技を弾いた後に大斬りを放つなど、上手く立ち回った後に大斬りを決めると特に爽快。一発逆転も押さえており、シリーズを象徴する「強斬り」を発展させたとも呼べる。
  • キャライラストなど2D演出は美麗。
  • ゲーム性・キャラバランス共に良好。強弱はあるものの立ち回りや対策でカバーできる。
  • BGMに良曲多し。

賛否点

  • 良くも悪くもサムスピらしくなくなった。
    • 全体的に3D格闘らしい奥行を生かしたシステムが強調されており、空中コンボも導入されている。
    • しかしそれにより、かえってサムスピ特有の差し合い感が薄れてしまっている。

問題点

  • ダメージ設定が明らかにおかしい部分が多々ある。
    • 空中コンボ時のダメージ補正が極端すぎるため、とりあえずジャンプしておけばダメージを抑えられる状態になっていたり、投げが一部の通常縦横斬りを凌駕するダメージであったりと、全体的にダメージ設定がおかしい。
  • 00年代後半のゲームにしてはモデリングを始めとするグラフィック全般が微妙。一言で言うと野暮ったくPS2レベル。
    • キャラクターイラスト自体は美麗ではあるが、女性キャラの体格が男性キャラと大差が無いなどモデリングがデザインに忠実であるとは言い難い。顔の造形も似ていない。
    • 元々美麗さで売ってる作品では無いとはいえ、画面が暗く背景、演出も地味め。
      • このためか、画面が見づらいという声も多い。
      • 必殺技なども、2D格闘と3D格闘の違いを考慮したとしても全体的に地味さが拭えない。
        一応、一閃については3D格闘としての過去作を踏まえたカメラワークやモノクロになる演出で見栄え良く仕上がっている。
      • キャラ別コスチュームも無い。
  • 本作に限った事でもないが、他の歴代キャラも出して欲しかったという意見は多い。
  • オンライン対戦に対応しているが、何故かアジア圏限定となっている。
  • 海外版では切断などゴア描写が導入されているが、国内版では血飛沫などの残虐描写が一切カットされている。
    • 海外版で起こる勝利時の「敗者の首と胴体がオサラバし、力なく倒れこむ」「飛んだ腕を押さえて地面を転げる」といった演出が、国内版では部位切断が起こらないまま同じモーションでキャラが動く。そのため、敗者が意味不明な動きをする事になる。
      • サムライスピリッツ零SPECIALの家庭用NEOGEO移植版で署名まで起こる騒動に至った手抜き仕事によるゴア表現削除という過ちを、再び犯してしまった。
    • 360版も海外仕様の本体を使えば日本国内版でも海外と同仕様になる。

総評

HD画質で作られた3Dサムスピではあったが、3Dよりも美麗な2D演出や地味なグラフィックと従来作と同じ失敗をやってしまった他、『ソウルキャリバーシリーズ』と見た目が似ているおかげで多くのユーザーから微妙な評価を下されてしまった。
とはいえ、ゲーム性自体は意外と良好。もう少し正確に言うと、「おかしいところはあるけれど、プレイしていて楽しい」出来となっている。
惜しむらくは、その独特の楽しさが観戦者には伝わりにくい類のものであり、演出などその他の部分も含め「プレイしてみよう」という気にさせることができなかったことであろう。
筐体自体は早々に撤去されたものの、現在はNESiCAで配信されているので、多くのゲーセンでプレイ可能。