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GOD EATER 3 - (2019/06/25 (火) 00:14:33) の編集履歴(バックアップ)


GOD EATER 3

【ごっどいーたー すりー】

ジャンル ドラマティック討伐アクション
対応機種 プレイステーション4
Windows(Steam)
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 マーベラス
発売日 【PS4】2018年12月13日
【Win(Steam)】2019年2月8日
定価 【PS4】通常版 : 8,200円
【PS4】初回限定生産版 : 9,980円
【Win(Steam)】8,856円
判定 シリーズファンから不評
ポイント グラフィックはさらに進化
安定した良質なBGM
不自由さの否めないアクション
深刻なボリューム不足
GOD EATERシリーズ


概要

バンダイナムコゲームスのハンティングアクション『GOD EATER 2(以下2)』の続編となる作品。
2までの世界観は受け継ぎつつも舞台はヨーロッパ方面へ移され、時代設定も数十年後とされている。
これに伴いマップやNPCは大幅に一新されている。

今作では携帯機版の発売がなくなり、それに合わせてかグラフィックも多くが見直されている。更に前2作とは異なり、最初からWindowsとのマルチプラットフォームでの展開となった。*1
また、開発はシフトからマーベラスに変更。

追加・変更要素

神機カテゴリの追加
これまでの6種の刀身に加えて、「バイティングエッジ」と「ヘヴィムーン」が追加。また銃身では「ブラスト」が「レイガン」に変更された。

  • バイティングエッジ
    シリーズ初の二刀流武器。ショートに次ぐ切断と貫通の複合が標準となる武器種であり、その見た目通り連続攻撃を得意とする。 特殊アクションで二つの刃を合体させる「薙刃展開状態」では攻撃速度がさらに上昇し、全武器でもトップクラスの火力効率を誇る。
  • ヘヴィムーン
    巨大な半円状の刃を持った武器。バスターに次ぐ切断と破砕の複合が標準となる武器種である。 豪快に刃を振り回すだけでなく、特殊アクションでは武器を斧状に展開する「斧月展開状態」が使用できる。
    • この状態で振り回す「ムーンストーム」に加え、そこからさらに刀身に仕込まれた小刃を起動させる「レイジングムーン」で、ノコギリのようにアラガミを削ることも可能。
  • レイガン
    レーザー攻撃を中心とする銃身。専用モジュールの照射弾はレイガンの特性「オーバードライブ」により当て続けることで威力が上昇していく特性がある。
    • 専用アクションはブラストと同じ「リザーブ」。ただし、リザーブの上限数は3までに制限された。
  • 既存の神機形態やアクションにもいくつかの細かい調整がなされている。
    • 神機の形態変形やジャンプが無音扱いに。
    • ブーストハンマーの空中弱攻撃が二段目まで出せるように。
    • バレットエディットはコスト制に変更。
      • 銃身を問わずエディットで作られた弾は1000のコスト内に収まるものしか持ち込めない。その代わりOPは消費しない。
    • 銃撃が味方や自分にデフォルトでヒットしなくなった。
    • 「GER(以下R)」でのプレデタースタイルは削除されたものの、空中での捕喰は可能。

ダイブ

  • スタミナを消費し、装甲を展開しながら正面に飛び込む新アクション。
    • 移動手段として特に優秀で、スタミナさえあればマップの端から端まですぐにたどり着くこともできる。
    • ガード判定もあり、敵の攻撃をいなしながら懐に潜り込むような運用も可能。
    • ただし、音がやや大きいので聴覚の良いアラガミには察知されることもある。ショットガンの「ラッシュファイア」の存在意義を奪わないような調整が図られている。

バーストアーツ

  • GE2系列における「ブラッドアーツ」に当たる要素。使い込むたびに性能が強化されていく点も同じ。
    剣形態で行える既存の攻撃が進化した特殊技で、バースト時限定で使用でき、通常(GROUND)・空中(JUMP)・ステップ(STEP)の3種類をそれぞれセットできる。
    • ブラッドアーツと同様に、ただ特定アクションを強化するものだけでなく、アクション自体の動作や、派生技などの特性が変化する技も存在。
  • また、バーストアーツ使用時にエフェクトを追加で発生させて追撃する「バーストアーツエフェクト(以下BAエフェクト)」も追加。
    • こちらもバーストアーツのモーションによって様々な種類のBAエフェクトがセットできる。

アクセルトリガー

  • 中盤に追加される要素で、特定の条件を満たすことで様々な恩恵を受けられるシステム。
  • バーストアーツと同様に何度も発動させることで解析率が上昇し、性能が強化される。
    • 発動時間は長いものでも30秒程度と短めだが、達成条件は「交戦中、20秒間ダメージを受けない」、「近接攻撃でOPを120回復」など立ち回り次第で容易に達成できるものが多いため、戦闘中何度も発動させ、戦闘を有利に進めていくことができる。

エンゲージ

  • 序盤から使用可能なシステムで、本作でのストーリーにおけるキーワード的な要素として描かれている。
    • 同行者と一緒に戦うことでゲージが溜め、溜まりきるとその同行者とエンゲージが発動可能となる。
    • 発動により装備していたエンゲージの効果をそれぞれで共有できる。 さらにバースト時間とアクセルトリガーの効果も共有する。

アラガミ関連

  • 「灰域種」と呼ばれる新たなタイプが登場。いずれも活性化時に「捕喰攻撃」を行うのが特徴。
    • これらがヒットすると「バースト状態」に移行し、一定時間、攻撃行動が大幅に変化。攻撃力も格段に跳ね上がる。例えば新規アラガミ「ヌァザ」は通常時は隻腕だが、バースト化することで右腕が発生。両腕を駆使したパワフルな攻撃を連発するようになる。
    • 「捕喰攻撃」を食らったプレイヤーは侵蝕状態となりバーストが解除され、エンゲージ・リンクエイドが不可能となる。侵蝕状態はアイテムによる治療やスキルによる防止はできず、時間経過かリスポーンでのみ回復する。
      • その代わり、バースト中の灰域種アラガミは「コア」と呼ばれる部位がどこかに露出し、この部位への攻撃が全ての攻撃属性で非常に有効となる。
      • この点は捕喰攻撃を喰らってしまうことで、食らったプレイヤーが所謂「戦犯」扱いとならないような調整を施されていると言える。
    • ストーリーミッションにも頻繁に出現し、2の「感応種」のような出てくるタイミングが遅すぎて一部以外空気といったことはなく、プレイヤーに確かな脅威として立ちはだかってくる。
  • 多くの氷属性のアラガミの弱点が雷属性に設定された。
    • これにより氷属性のアラガミには雷属性が有効、雷属性のアラガミには火属性が有効、火属性のアラガミには氷属性が有効という三すくみの形になり、これまでの「雷弱点の敵が極端に少ない」という問題が解消した。

強襲討伐ミッション

  • 「対抗適応型アラガミ*2」の討伐を目的とした特殊ミッション。
    • 各地から精鋭を集めるという名目で、8人 という大人数でミッションに挑むこととなる。
    • 行動可能時間が5分と非常に短いが、時間内に対象アラガミを倒せなくても失敗扱いになならない。
    • ミッション報酬は素材に加えて、EP(エンゲージポイント)を取得でき、まだ見つけていないエンゲージを装備しているプレイヤーとミッションに出ることでエンゲージが解放される。解放されたエンゲージはこのEPを消費して入手できる。

評価点

新たなアクション

  • 高速な移動手段として機能する「ダイブ」により移動がかなり快適になった。
    • 開発段階でも「ダイブの邪魔となるような障害物は極力排除した」としており、できる限りゲームの爽快感を損なわないような調整が施されている。
  • NPCの攻撃力・耐久性能が上昇し、全体的な挙動も改善されており、NPC2人程度であれば中型アラガミを任せていても倒せるほどに強化された。
    • パーソナルアビリティも併せて利用可能なので、自分なりにカスタマイズすればシングルプレイをより楽に進められる。

一新されたグラフィック

  • 据置機専用タイトルとなったことでグラフィックの処理なども大幅に細やかで重厚なものとなった。
    • 併せて既存アラガミもリデザインされており、攻撃SEも変化するなどプレイヤーを見飽きさせない要素が詰め込まれている。例えば、ボルグ・カムランは尻尾の針で突き刺すたびに金属を突き立てるようなSEが追加されている。
  • エフェクトも派手で痛快な演出が多い。旧作においては破片が少量飛び散る程度で地味だった「結合崩壊」も、見逃しようの無いくらい派手な物になっている。

BGM

  • 椎名豪氏らによるBGMは今作も安定のクオリティで評価は高い。ラー戦で流れるBGM「Nemesis」は過去作の「Wings of Tomorrow」や「No Way Back」を彷彿とさせるボーカル曲で、戦闘を大きく盛り上げてくれる。

その他

  • 舞台の変更
    • 「アラガミは世界中に存在しているはずなのにいつも極東の話しか出て来ない」と言った指摘もあり、舞台を極東から離し、過去作との繋がりに距離を置くといったアプローチ自体は評価されている。

問題点

ストーリー・設定面

  • 今作は「2」系列ほどあまりに強引な展開は少ないものの、所々おかしな描写や矛盾点が随所に見られ、活かしきれていない設定も少なくない。
    • 主人公に運用される対抗適応型ゴッドイーター(以下AGE)及びその因子は一般的なGEにくらべ、「よりアラガミに近い」性質となっている。これにより他の神機使いなどからは差別的に見られており、特に主人公が所属している「ペニーウォート」ではAGEたちは消耗品のごとく非人道的に扱われている。という設定なのだが…。
    • 灰域内での長期的な行動ができるのはAGEだけなはずなのに、何故ペニーウォートが数少ないAGEを非人道的に扱うのかなどといった説明が殆どない*3。一応合理的な理由を考察することは可能だが、本編中この理由にはろくに触れられない為本当に「考察に過ぎない」としか言えない。
      • 立場的には旧作主人公達と同様に「ある脅威への唯一の対抗手段」という点は同じなので、本作での扱いはシリーズファンほど目に付く事になる。
    • ゲーム終盤でAGEが1000人近く集められているといった描写があるが、どこからどんな手段でそれだけのAGEを集めたのかの説明もほぼ無し。これに限らず、「ことの重大さを表現するためにとりあえず大きい数字を出す」という描写が目立つ。
  • 灰域種がやや空気
    • 設定上はゴッドイーターに対する捕喰能力を有し、灰域に適応している強力なアラガミとして位置づけられてはいるが、過去作のような「特定のキャラクターと因縁がある」、或いは「特別なアイテムを有している*4」といったアラガミはほぼなく、ストーリー上ではほとんどが唐突に出てくる。
    • 作中では灰域種を倒せることがステータスといった程度で、灰域種の存在とストーリーとの関わりはやや薄い。一応、ゲーム中の強さは概ね設定に恥じないレベルだが。
    • また、過去作までの不死のアラガミ・感応種・神融種のような新たな脅威として描かれていた存在は、それぞれの作品でその脅威にGEらが協力して対抗し、最終的には発生源を断つというシナリオになっていたのだが、今回の灰域種にはそういった描写はなく、灰域種の脅威が取り除かれないままストーリーが終わってしまう。
  • ユウゴが出張りすぎる。
    • 主人公の幼馴染である設定のNPC、「ユウゴ」は自分の意見を示した後に何かと主人公に同意を求めるシーンが多く*5、また主人公の行動がユウゴの判断で勝手に決められやすい。
    • 特に、「朱の女王」陣営から協力を持ちかけられる場面は明らかに主人公にも明確なアドバンテージがある状況にもかかわらず、ユウゴの判断でほぼ一方的に協力を切られるので、不満を感じたプレイヤーは多い。
      • 余談になるが、ユウゴは同行NPCとしても強力に設定されており、彼以外のNPCはリンクバーストレベルを3まで上がる行動を制限されるなど、明らかに優遇している面が見られる。
  • 発売前のPVや体験版で拠点として喧伝されている「ペニーウォート」は、牢獄のように劣悪な環境として描かれ、プレイヤーに絶望感を演出している。
    • しかし、実際のところは難易度1が終わった時点でプレイヤーの拠点はクリサンセマムに移され、それ以降ペニーウォートに戻ることもできない。ペニーウォートでの生活はプレイ時間にしても1時間どころか30分にも満たない。
  • 普通の人間であれば10分と経たずに絶命するとされる灰域で、ゴッドイーターですらない普通の人間が堂々と話しているシーンがある。しかもよりにもよってそこは灰域の中でも深層に位置する限界灰域。
  • エンディングのスタッフロールのあるシーンが非常に不評。
+ ネタバレ
  • これまで一緒に戦ってきたNPCたちの立ち絵が順に表示されるのだが、その最後に表示されるのは何故かデフォルト男主人公の立ち絵。しかも、プレイヤーが女主人公であってもこの立ち絵が固定で表示される*6。その後デフォルト男主人公を中心に据えた集合絵でスタッフロールを締める演出となっている。
  • デフォルト男主人公でストーリーを進めていなければ「いきなり知らない男が出てきて主人公のように振る舞い、スタッフロールが終わる」という訳のわからない事態になる。
    • 過去作までのエンディングにおける主人公の描写は、こちらに手を差し伸べる仲間の絵(主人公の視点として演出)や、物陰に隠れているもの、子供の描いた絵で見せるなど、ある程度ぼかされた形での登場となっていたのでこの点では過去作より悪化している。
  • このデフォルト主人公の容姿は、片目を隠す長さの白い髪、服はフェンリルの元制服とされながらもノースリーブにマント、新武器種のバイティングエッジを構えた無難とは言い難いデザインで、NPCの1人と見紛うほどの紹介で公式サイトに載っている。
    • 過去作の主人公は公式サイトのキャラ紹介にはおらず、一応設定されている容姿も茶色の髪にフェンリルの制服という無難なものであった。
      • 「デフォルト主人公」と呼べる存在は過去作においても、PVなどの宣伝の他、パッケージ画像・オープニングムービーなどで使われた事はある。
        しかし『GE2RB』でのストーリー内のプリレンダムービーに何故かデフォルト男主人公が居るという不具合を除けば、ストーリーに関わる場面に現れた事は無い。

ボリューム不足

  • 本作が不評を買った最大の問題点。今作のボリューム不足は様々な面で見受けられ、そうした一つ一つの不満点が積み上がった結果、フルプライスのゲーム価格も相まって本作の評価に関わるほどの大きな問題点に膨れ上がってしまっている。これらが一つの方面に限ったものであれば本作の一つの問題点で済んだのだが。
  • アラガミ数の少なさ
    • 2RBでの登場アラガミは80種、GERでの登場アラガミは52種、それに比べると今作は41種と明らかに少ない。ナンバリングタイトルで比較した場合、2はDLミッションのアラガミを抜いても65種。*7
      • なお、今作初登場のアラガミは23種。そのうち12種は堕天種などの色違いである。
    • やや水増し感の否めない過去作の堕天種のリストラは理解できなくはないが、ヤクシャやデミウルゴスのような既存骨格の使い回しでないもの、あるいやスサノオやオロチのような使い回しでも原種と比べて見た目や立ち回りに大きな違いがあるものまでリストラされている点には若干疑問を覚える*8
      • その割に、新アラガミは上述したように色違いの存在でかなり水増しされているので、使い回すにしても中途半端な印象を受ける。
      • フォローするなら、前作までの舞台であった極東は「アラガミの動物園」と劇中でも言われるほど大量かつ種類豊富にアラガミが闊歩する地域であり、ヨーロッパ圏が舞台である本作では設定上はアラガミの種類が少なくてもおかしくはない。ゲームとしての面白さがスポイルされていては何の意味もないが。
  • 削除されたアクション要素・システムの多さ
    • Rにおけるプレデタースタイル(以下PS)の廃止に加え、アラガミバレットまで削除されているため、捕喰アクションがこれまで以上に「バースト維持のための作業」という側面が強くなってしまっている。ついでにリンクバースト弾も上限が3までに設定され、アラガミや地形に当たりやすい挙動になった。いずれも過去作でバランスブレイカーと言えるようなものではなかったのだが。
    • また、バースト状態では攻撃力上昇以外にもOP自動回復・スタミナ消費減少といった恩恵があったが今作ではそれらも削除され、攻撃力の上昇のみが適応されるようになった。削除された効果はエンゲージ・アクセルトリガー・バーストプラグインに類似したものが存在しており、それらに振り分けられた形になっている。
      • 結果、過去作品でのデフォルト状態に近づけようとするとこれらを圧迫することになり、シリーズファンからは「スキル面での自由度も落ちた」「システム的に過去作より弱くなった」と感じられる声が多く上がった。
      • 全体的に見るとシリーズを象徴するアクションでありながら何かと制約が追加される形となってしまった。
    • リンクサポートや強化パーツも削除。PSの「竜の咢*9」も当然存在しないので、現在ソロプレイでバーストレベルを2以上に高めることはできない。
  • 過去作のBGMもほとんどが削除。
    • 一応、過去作のBGMはアレンジされて実装されたものがいくつか存在しているが、それでも総曲数自体はRBやRには及ばない。「Wings of Tomorrow」・「No Way Back」などの人気曲も未収録で、マルドゥークやディアウス・ピターと接敵しても流れるのはフィールドに沿った通常の曲である。
  • 同行可能なNPCの数も7人と過去作に比べると明らかに少ない。
    • RBではDLCで追加されたNPCを抜いても20人。無印でも途中離脱するキャラを除いても10人はいたのだが。
    • さらにキャラクターエピソードも削除されたため、ストーリーで見せ場のあるキャラクター以外はやや空気気味である。

アクション面での不自由さ

  • 過去作から指摘される問題点が解決されていない。
    • 相変わらずアイテム使用のショートカットがなく、アイテムを使う際には一々「アイテムウインドウを開く→アイテムを選ぶ→使う」という操作をしなければならない。
    • 癖の強いロックオンもほぼそのまま。今作は機動力の高いアラガミが増えており、ロックオンすることでむしろ戦いにくくなることもあり、寧ろ場合によっては悪化しているともいえる。
  • 同時押しが多い。
    • 操作タイプは3つあり、オプションで自由に変更可能だが、どのタイプでもガード・ステップ・フォームチェンジのいずれかに同時押しが必要である。更に新要素のダイブやエンゲージもデフォルトでは同時押しである。
      • 据置専用のゲームとして開発されているにもかかわらず、携帯機ゲーム時代の操作を引きずってしまっている。
  • 不評な新マップ
    • 多くのマップは「いくつかの通路が張り巡らされ、その交差点や行き止まりに少し膨らんだような広場が置かれている」といった構造になっており、そこでアラガミと戦うことを想定されていると思われる。
    • しかしその広場がそれほど広くないため、アラガミの機動力に対応しづらい。具体的には「背後に回ることで安全に立ち回れるのに、すぐ壁際に行ってしまうので背後に回れない」といった事態に陥りやすく、この点でもアクションの自由度が阻害されているといえる。
    • また通路間の距離が狭く、ネヴァンなど聴覚の良いアラガミには壁越しに察知されてしまうこともしばしば。

神機パーツの没個性化・格差

  • 後述する遺された神機の弱体化に加え、神機パーツ自体の固有スキルも大幅に弱体化したため、結果として神機パーツの個性を弱めてしまっている。
  • 刀身における物理属性の割合が刀身ごとに固定になったため、過去作までの「特定の属性に特化」あるいは「その刀身では珍しい属性」といった神機パーツが削除もしくは軒並み没個性化している。
    • 例えば、ロングブレードでありながら珍しい破砕属性であった「墓石ノ剣」は削除、貫通特化のショートであった「ペイジ」は他のショートと同じ貫通・斬撃の複合に変更された。
  • コンゴウ・シユウから作成できる神機パーツの多くは、インストール枠も1枠しかない上に固有スキルも特筆するほどの強さはなく、攻撃力・防御力が特段高いわけでもない。このため他の同種類の神機パーツの劣化になりやすく、所謂「産廃装備」になってしまっている。流石に2の「パンタレイ」のようなそもそも戦闘に使うことにすら難があるレベルではないが…。
  • 固有スキルも「名前と効果量が違うだけで同じ効果」というものが少なくない。没個性な印象を強めるだけでなく、効果量の低い固有スキルは多いスキルの下位互換故に、パーツ格差をも広げている。
  • 逆に、灰域種系から作成できる属性付きの神機パーツは属性適性・数値ともに圧倒的で、これらに対して他の同属性で同じ刀身の神機パーツは、インストール枠が1多いくらいでほとんど強みが見出せない。
  • バイティングエッジが弱すぎる。
    • 鳴り物入りで登場した新神機「バイティングエッジ」だが、如何せん扱いづらい。
    • 通常の「双刃形態」と二つの刃を合体させる「薙刃展開状態」を使い分け、動き回る相手には機動力を生かして双刃で、敵ダウン時などここぞいう場面で薙刃状態でのラッシュをかける。…といった運用が想定されているようだが、実際のところは「双刃形態」はリーチが短い上にあまりにもモーション値が低く、それを補いきれるほどのバーストアーツもない。また、一回の入力で連続して振るためモーションが長くなりがちであり、結果的な硬直は他武器と大差なく、ショートの「エリアルステップ」などもないので特段機動力が高いともいいがたい。「薙刃展開状態」は確かに火力こそ及第点なのだが、この状態はガード不可・捕食不可・スタミナ回復無し・攻撃時にスタミナを消費という四重苦。
    • ステップでさらにスタミナを消費することも考えれば確かに薙刃状態はダウン時の運用に留めた方が望ましいのだが、双刃の火力ではとてもではないが積極的に敵のダウンを狙えるとは言い難い。
      • また、火力があるといってもデメリットに見合う火力を出してくれるのは地上弱・強攻撃くらいで、敵の弱点が高い場所にある場合などに対して空中で火力を出せる手段は非常に乏しい。さらに、薙刃状態での空中戦はジャンプでさらにスタミナを消費する上に、ステップもガードもできないので非常に被弾リスクが高い。
    • 一応、スキルインストールやアクセルトリガーの活用でこれらのデメリットはある程度補うことはできる。しかし、言い換えればこうしたスキルを駆使しなければ不自由なく扱うことは困難であり、ストーリー攻略及び補助スキルが満足に整わない内に運用するには全く不向きである。
    • 挙げ句の果てには「薙刃状態のOP回収効率に着目して銃撃メインで立ち回り、バイティングエッジはOP回収+ダウン時の追撃のための武器と割り切って運用するのが一番強い」とまで言われる有様。実際、そのような運用であれば他の刀身にも引けを取らない火力効率は出せるのだが、それでも双刃形態には全く使い道がない。
    • Ver1.20のアップデートにて調整が施されるも「攻撃力が一律1.2倍」というなんとも大雑把な調整であり、アクション面での解決はなされていない。
  • 一方、もう一つの新武器「ヘヴィムーン」は強力な武器と評されることも多いが…
    • 空中バーストアーツの「十六夜」+アラガミの弱点にあった属性武器の戦法は他の武器を大きく突き放す火力効率と隙の少なさを誇り、扱いやすさも相まって「ヘヴィムーンは強武器」という評価の元となっている。しかし、逆にこれが圧倒的すぎて他に強い動きがほぼ皆無。「ムーンストーム」や「レイジングムーン」などの豪快な特殊アクションも、ほとんどの場合小ジャンプして「十六夜」を連打するいわゆる「バッタ戦法」に殆どの場合ダメージ効率で劣ってしまう。
    • 特殊アクション単体で考えても全体的に隙が大きく、ハンマーやバスターの特殊アクションに見劣りしがちである。

アラガミ調整

  • 全般
    • 新規アラガミは咆哮を始めとした全方位攻撃を行うものが妙に多い。灰域種に至ってはラー以外は全て咆哮モーションを行ってくる。さすがに調整としてワンパターンな印象を受ける。
    • 後述する捕喰攻撃も合わせて、半無敵状態の行動をとるアラガミが多くなった。中型や大型ならともかく、小型のドレッドパイクですらこれを行ってくるようになったので戦闘のテンポが阻害されやすく、プレイヤーにとってストレスになりやすい。
  • 捕喰攻撃
    • 灰域種が活性化時に共通で行うモーション。モーション中は怯まない・ホールド無効・スタングレネード無効・結合崩壊無効の半無敵状態。一応攻撃をジャストガードすることで中断でき、避ける以外の選択肢も用意されてはいるものの、この行動の頻度自体が明らかに多く「避けたor止めたと思ったらまたすぐ使ってきた」と言う事態がままある。また、リスクを背負ってジャストガードしても見返りは捕食1回分の隙が作れる程度であり、釣り合っているリターンとはいいがたい。
    • 全体的にモーションが短いラーやアヌビスの捕喰攻撃では気になりにくいが、バルムンクやドローミの捕喰攻撃はモーションが非常に長いので連発されると戦闘のテンポが悪くなりやすい。
      • 時間制限の短い強襲討伐ミッションに至っては、アラガミがバースト状態になれば弱点のコアが露出する点も相まって「さっさと誰かが食らった方が楽になる」とすら言われる始末。
  • ハバキリが強すぎる
    • 中盤から出現する雷属性の中型アラガミの一種。色違いの堕天種も存在する。
    • 発生の早い攻撃が多いことに加え、攻撃モーション後の硬直が他の新アラガミなどと比べても極端に少なく、バースト状態を維持しながら戦うことが困難。
    • 更に広範囲攻撃や高い機動力、硬めの肉質も相まって下手な灰域種よりも強い。ついでに一部攻撃にスタン効果もある。
    • 割と本気で「本作最強のアラガミはハバキリ」と言われることも少なくなく、クリア後の挑むことのできるハバキリ種+灰域種の同時討伐ミッションは「ハバキリが本体で灰域種はおまけ」と揶揄されることもあった。
    • 現在はAIと攻撃速度が修正され、そこそこの強さに収まった。
  • 小型の存在
    • 今作でも小型アラガミは多くが健在であり、オウガテイルやコクーンメイデンなどは相変わらず「放置すると厄介」な立ち位置に収まっている。しかし、一部の小型は耐久度も高い上で攻撃頻度も高く「普通に戦っても厄介」なレベルになってしまっている。
      • 特にマインスパイダー系は、HPの高さに加えヴェノム攻撃や高追尾弾など攻撃手段が妙に多彩。その上大体の場合集団で出現し、死に際には自爆で攻撃する。総じて戦闘の妨害に特化したアラガミに仕上がっており、単なるストレス要素として見られることも。
    • その上で今作のストーリーミッションは討伐対象・対象外を問わず小型の出現頻度が非常に多い。それどころか小型の邪魔が入らない純粋な中型以上の単体討伐ミッションはほぼなく、おまけに弱点が討伐対象と統一されていないことも珍しくない。
      • NPCが強化されている分シングルプレイではこの点は気になりにくいのだが、ソロプレイだと途端に難易度を跳ね上げる要素になる。
  • アラガミの捕喰離脱(飯逃げ)
    • 今作のアラガミの捕喰離脱は逃げるポイントがマップ内の近くの餌場ではなく、遠くの餌場に向かうように変更された。このため捕喰離脱を止められないとマップの端から端まで一々追いかけねばならずテンポが悪い。
    • また、アラガミのみが通れるいわゆる「獣道」のあるマップが多く、それらはマップの端から端までを一気にショートカットできるので。それらを通れないプレイヤーは回り道をするしかない。

システム面

  • 一部スキルが弱すぎる。
    • スキル「盤石」はアラガミがバーストしたときに防御力が最大10%上昇するものだが、当然バーストするアラガミの灰域種が相手でなければ意味のないスキルな上、バースト状態の灰域種は攻撃力が倍近くに跳ね上がるので、10%程度の防御効果では控えめにいっても焼け石に水である。
    • これに限らず防御系スキルは実用性に難があるものがほとんど。HP増加スキルでHPを100から最大で150に増やすことができる(実質的に防御効果+50%)のに対し、防御系スキルの多くは最大でも15%程度の効果。エンゲージやアクセルトリガーによるものを除けば10%前後のものしかない。
  • 「受け渡しバースト化」・「ガード範囲拡大」などの「直接火力に影響しないが、戦闘を有利に進められるスキル」の殆どが削除・弱体化、ないし何らかの制限がかかっている。*10
    • 多くの便利なスキルはアクセルトリガー・エンゲージによる効果等に移され、強力なアラガミと戦う際に重宝する「ふんばり*11」・「覚悟*12」にあたるスキルもバーストプラグイン限定スキルにされ、必然的にバースト時しか発動しなくなった。
  • 一部アラガミ素材がわかりにくい。
    • 例えば、バルバルスのドロップ素材は「穿王~」で堕天種のドロップ素材は「穿兇~」、そしてその両方からドロップする素材は「貫穿~」であり、法則に気づけばわかるもののかなり紛らわしい。
    • また、アックスレイダー及びその堕天種の両方からドロップする素材は「獣~」であり、こちらも素材だけでは何から落とすのか判断しにくい。特に「獣集積核」は、ランク7のアメミト装備の作成に必須なので、どのアラガミからドロップするのかわからず混乱したプレイヤーも多い。素材からドロップするアラガミを逆引きする機能もなく、自力で判断するしかない。
  • ストーリーをある程度進めると拠点でとあるNPCが主人公の後をついてくるのだが、これをオフにする機能がない。マルチプレイではアバターカード交換の際に邪魔になることもしばしば。
  • 主人公の名前は「自分で設定した名前」の後に「・ペニーウォート」と強制的につく仕様となっている。このため「苗字・名前」という形式で入力すると名前がミドルネームのようになってしまう上、事前の説明もない。
  • 連続戦闘ミッションの劣化
    • 上述したように今作は前作までのサバイバルミッションに似た立ち位置として踏破ミッションが存在しているが、不自由な仕様変更が多い。
    • 特に、次フェイズ待機画面で装備セットの変更ができない点は前作まではできていたこともあって批判が多い。また、受けたダメージや消費したOPも次フェイズに引き継がれるので、「実質場所が変わるだけの連続討伐ミッションでは?」といった指摘も。
    • カスタムバレットも補充されず、タダでさえ1ミッションすら持たない個数しか持てないカスタムバレットがほぼ存在価値を失った要因の1つでもある
    • また、踏破ミッションの待機画面ではプレイヤー及びアバターNPCは棒立ちしているだけで何のアクションも行わない。RBではプレイヤーやアバターNPCはNPC達のアクションの一部からランダムで行っていたので、手抜きな印象を受ける。

その他

  • アヌビスがジャンプしたまま降りて来ず、進行不能になるバグがある。
    • 頻度こそ高くないものの、遭遇したら最後ミッションをリタイアするしかない割と深刻なバグであり、発売から3ヶ月以上放置されている。
  • BE周りのバグが非常に多い。
    • 酷いものになると「子接続モジュールの回転角度移動が機能しない」といったバグも。殆どが少しでもテストプレイしていればすぐにわかるレベルの初歩的な構成のバレットであり、さすがにチェックが甘すぎると言わざるを得ない。
    • また、発売初期はBEのコスト上限を無視できてしまうバグが発見され、高火力バレットをOP消費無しでほぼ無限に撃ち放題になる状態となっていた。
      • アップデートによりいくつかは修正され、多くのモジュールは設定通りの挙動をするようになったものの、それでもいくつかの不可解の挙動は残っている。
  • 進歩のないマルチプレイの仕様。
    • 相変わらず部屋立て後の途中入室や人数抜け後の再募集機能がない。
    • アバターカードも未だに部屋を建てて一人一人交換しなければ入手できない上、交換にかかる時間も前作より長くなっている。
  • ミッション中のBGMが小さい。
    • 何らかの設定ミスなのかオプションでBGMを最大の100、SEとボイスを50にしてもまだSEとボイスの方が目立つ。折角の良質なBGMなのに小さすぎてプレイヤーの印象に残りにくい。
  • 穴埋め式のアップデート
    • 下述するアップデートで修正されたアクションの問題点の多くは、「前作ではできていたこと」「前作はより早くできていたこと」からくる問題であり、公式の対応としてはそれらを前作基準に戻すことで解決を図っている。
    • その結果、捕食速度や攻撃速度の向上に対し「自分達で掘った穴を埋めることがアップデートと言えるのか」「未完成品を販売したのか」等といった意見が出る元となった。
    • 特殊アクションの実装についても、旧作同様の仕様に復活するなら、最初に削除したのはその作品の内容に合わせた調整ではないのかという根本的な疑問が生じる。
+ 現在、以下の問題点はアップデートによりある程度改善済み。
  • 全体的に攻撃や捕喰の硬直が長くなり、過去作をプレイしている人ほど不自由さを感じやすくなっている。
    • 特に捕喰の硬直はかなり長くなっており、今までアラガミの攻撃の終わりの隙をついてコンボ捕食を入れれば間に合っていたものが今作では間に合わなくなった、といった場面が増えている。また振り向きの硬直も若干長くなっており、ガードしながら振り向くと不自然な硬直が発生する。
      • Ver.1.20で捕喰後硬直の改善と捕喰モーションの高速化が行われた。確かにこれまでとは比べ物にならない程快適になったが、チャージ捕喰のチャージ時間すら大幅に短縮する調整は大味さを感じさせる。
    • ショート・ハンマーの「アドバンスドステップ」、バスターの「アドバンスドガード」も削除されており、過去作と比べると戦闘におけるスピード感の低下が否めない。
  • ロングブレードの攻撃速度やチャージクラッシュの溜め速度も過去作よりも目に見えて遅かったが、こちらはアップデートで修正され過去作と同程度に戻った。同様に1.20のアップデートにて、「アドバンスドステップ」及び「アドバンスドガード」も復活した。
    • しかしながら、アラガミの速度は過去作よりも早くなっているのに関わらず、こちらの攻撃速度だけを下げる意図はまったくもって不明である。
  • 物足りないミッション数
    • 今作のストーリーミッション自体はランク6までで、上限のランク7はクリア後のフリーミッションとなっている。無印、2では難易度は10まであったので、それらに比べるとミッション数自体は過去作に比べて少ない傾向にある。また、特務・緊急任務も削除されている。
    • さらに、踏破ミッション(過去作でのサバイバルミッションにあたる連戦ミッション)もかなり少なくなっており、そのフェイズ数も多くて3フェイズ程度。さらに難易度の上昇機能も廃止されているため、マルチプレイでやりたいほどの歯ごたえのあるミッション、ないしエンドコンテンツと呼べるものが殆ど存在しない。
      • 一応、5体の灰域種との連戦をする踏破ミッションが存在するが、2のDLミッションアラガミと連戦するサバイバルミッション「ニルヴァーナ・トレイル」に比べると明らかに難易度は低い。
      • 前作RBにおいてストーリーミッションという強制戦闘にサバイバルが多い点が不評ではあったが、総数自体の削減は好みが分かれる所だろう。
  • 手抜きが目立つ衣装
    • 今作の衣装は上衣装だけでも100種類以上存在するが、実際のところはその大抵が使い回しである。
    • 4種類のカラーバリエーションでの水増しは過去作でも見られたが、今作はそれに加えて[軽装]・[袖違]・[略装]などという形で、袖・襟の長さやクロークの有無といった衣装差分、悪く言えば間違い探しみたいなちょっとした違いで服の水増しがなされている。こうした水増しの衣装を除くと、実質的な衣装数は予約特典の着ぐるみ系を入れても10種類程度しかない。
      • 細かい点だが、[軽装]・[略装]といった差分は元々の衣装より後の進行度で解放されることが多く、「袖が短いのに袖の長い大元の衣装より作成費用が高い」という奇妙な点を突っ込まれることも。
  • 発売から3ヶ月以上経った1.20のアップデートにて、衣装とミッションが追加され、この部分に限っては幾分か問題が緩和された。
  • 素材集めに手間がかかりやすい。
    • 今作も他の素材に変換できる過去作でのチケットに該当するアイテムが存在するが、チケットに比べると実用性が大幅に低下しており、簡単に手に入るような素材としか変換できない。また、ランク7の変換用アイテムが存在しているにもかかわらず、なぜかランク7のアラガミ素材とは一切交換できず、全く使い道がないアイテムとなっている。
    • ランク7のアラガミからは、報酬での入手確率が3%で捕喰での入手確率も低い「レア素材」が小型・中型・大型を問わず共通で存在し、ランク7の装備を作る際に必ずこれらの素材を要求されるので収集に手間がかかりやすい。
      • アップデート1.20でこれらのいわゆる「レア素材」は一度入手すれば変換可能となった。
  • 入力遅延の存在。(PS4版)
    • ボタン入力後、実際にプレイヤーキャラクターが反応するまでに明らかな遅延が発生している。有志による検証動画も存在する。
      • 顕著な例として、ガードを入力した際に装甲パーツが展開されず、敵の攻撃を受けた後になってから展開が行われるケースが確認されている。
      • 過去作品ではこのような遅延が存在していなかったこともあり、シリーズファンからは思った通りの動きができず爽快感の欠如の一因だとの声が上がる事態に。
      • 体験版の時点で検証こそされずとも違和感として同様の報告が5chやTwitterで多数上がり、アンケートに記載した者もいたにも関わらず、修正されないまま製品版がリリースされた。更に、発売2ヶ月後に行われた公式生放送にて、開発チームが遅延問題を把握していないことを公言。生放送中のユーザーコメントや、Twitter公式アカウントへのリプライで改めて報告や批難が寄せられるも、2019年3月に行われたアップデートVer.01.20でも改善されず、今後の改善計画にも遅延については2019年4月現在記載されていない。3月後半に実施された開発トークショーの参加者が同様の質問をしたところ、またもや把握していないとの回答だったという報告もあった。
      • 後に、PS4版発売から約2ヶ月後にリリースされたSteam版ではフレームレートを60fpsに設定すると遅延が見られないことが判明。更に30fpsに設定するとPS4版と同じく遅延が発生することが確認され、「開発はSteam版の60fpsを基本に行われ、PS4版に落とし込む際に30fps用に調整しなかったorできなかったのでは」という説が囁かれるようになった。
      • 流石に把握していなかった事を自覚したのかVer.01.22にて改善を果たした。しかし、期間が遅すぎて足を引っ張ってしまった感が否めない。なお、このアップデート数日後にSwitch版の移植が発表されており、ユーザーからは「30fpsのSwitch版への移植の際に遅延を認識したのでは」といった憶測も。

賛否両論点

バレットエディットの仕様変更

  • 上述したようにバレットエディット(以下BE)は大幅に仕様が変更され、銃身を問わずエディットで作られたバレットは1000のコスト内に収まるものしかミッションに持ち込めなくなった。また、踏破ミッションでは1フェイズごとに回復といったことはなく、全フェイズで1000のコスト分しか使用できない。
    • この1000のコスト制限がかなり厳しく、例えば過去作の脳天直撃弾などを再現して作ろうとしてもせいぜい2~3発しか撃てない。
    • しかし、BEで作られた強力なバレットが毎作恒例のバランスブレイカーになっている面もある。この点に対しては何かしらの制限をつける必要があり、それを鑑みると仕方のないことともいえるのだが。
    • また、多くのプレイヤーにとってBEの複雑さは容易に理解しきれるものではなく、「よくわからないのであまり触っていない」といったプレイヤーからすればまったく関係のない問題である。

「スキルインストール」の弱体化

  • 遺された神機とそのスキルインストールシステムは続投されているが、そのスキル内容は「R」よりもさらに大きく弱体化。
    • 複合スキル系は全て削除、遺された神機一つの最大レベルは5まで、スタミナ関連のスキルも軒並み削除、攻撃力・防御力上昇系のスキルは効果が過去作の半分以下の倍率に低下、さらに神機パーツのインストール枠も4枠固定ではなくなるなど、弱体化としてはあまりにも踏んだり蹴ったりである。
    • 最も、「RB」からよりマイルドに調整された「R」でもスキルインストールシステムは強力な要素の一つであり、「他の武器に手を伸ばすよりも、インストール済みの特定の装備セットを使い続けるのが効率的」という状況だったため、その点でのバランス調整を考えればこれも仕方のないことと取れる。
      • 逆に言えばわざわざ厳選するレベルのコンテンツでもなくなったため、これまでのそうした厳選の手間が省けたと捉えることもできる。

新要素の調整

  • エンゲージに並ぶ目玉システムとして実装されたアクセルトリガーだが、バーストアーツなどと同様に性能格差が激しい。
    • 発動中も条件を満たすと再度発動する仕様なので、『交戦中、20秒間ダメージを受けない』・『捕喰を5回成功』・『近接攻撃でOPを累計120回復』といったものは立ち回りや装備構成次第で、常時発動させることもできる。しかし、『交戦中、銃形態を20秒間維持』・『チャージ捕喰を2回成功』といったものはその条件を満たそうとすると攻撃の手が止まりやすく、わざわざその条件を満たすぐらいならば、明らかにそのまま殴りにいった方がダメージを稼げる。
    • また、『挑発フェロモン効果(ヘイト取りスキル)が発動する』という効果のアクセルトリガーが存在するが、どう見てもエンゲージで共有されてはいけないスキルである*13
  • バーストアーツと関連して実装されたBAエフェクトも、存在価値を疑問視されている。
    • どのエフェクトにしても元のBAに毛が生えた程度の火力しかなく、効いているという実感はほぼない。
    • 言い換えればどれを装備しても火力に大した差はないので、DPSや効率に囚われず自分の気に入ったBAエフェクトをセットできるのはある意味では利点といえる。
  • いずれも完全な死に要素ではないのだが、全体的に練り込み不足感が否めない。

総評

据置専用ゲーとなったことによるビジュアル面の進化を始め、アクション面でも様々な新要素が追加され、狩ゲーとして更なる変化を遂げた一作となっている。
しかし、追加された要素以上に削除ないし縮小された要素が多く、シリーズ全体で見れば結果的にマイナスの面が多くを占めており、「劣化」の印象が拭えない。
致命的なバグもなく単体のゲームとして見れば遊べなくはないが、それ以上にボリューム不足は特に深刻でありフルプライスに見合っているかというとやはり微妙なところ。
5年ぶりのナンバリングタイトルではあるが、シリーズファンの期待に応えきれているとはいえず、どうにも物足りなさの目立つ仕上がりとなってしまっている。


余談

  • 2019年4月11日にSwitch版の移植が発表された。発売は2019年7月11日の予定。
    • プロデューサーの富山のコメントは大元となったPS4版の問題点を差し置いて他の開発者の要望であるSwitch版の特徴を取り入れた内容になった。
    • Switch版のバージョンは発表時点のver.1.30をベースにローカル通信マルチプレイと早期購入特典の『テイルズ オブ ヴェスペリア』のユーリとエステルの衣装を追加した物。
    • 開発はマーベラスのPS4版とPC版のチームではなく別のチームが移植を担当した事が明らかになった。
    • アップデートはSwitch版の発表に伴い、ver.1.40以降も継続する事がアナウンスされた。しかし逆に言えば、「Switch版の発表まではver.1.40でアップデートを打ち切る予定だった」とも解釈でき、ユーザーから批判の元にもなった。