【ているず おぶ ゔぇすぺりあ】
ジャンル |
ロールプレイングゲーム (シリーズ内ジャンル名:「正義」を貫き通すRPG) |
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対応機種 | Xbox 360 | |
メディア | DVD-ROM 1枚 | |
発売元 | バンダイナムコゲームス | |
開発元 | ナムコ・テイルズスタジオ | |
発売日 | 2008年8月7日 | |
定価 | 7,800円 | |
プレイ人数 | 1人(戦闘のみ1~4人) | |
レーティング | CERO:B(12才以上対象) | |
コンテンツアイコン | セクシャル、暴力、犯罪、言葉・その他 | |
通信機能 | Xbox LIVE対応(ダウンロードコンテンツ配信) | |
廉価版 | プラチナコレクション:2010年6月3日/3,990円 | |
判定 | 良作 | |
テイルズ オブ シリーズ |
それぞれの「正義」が動き出す
『テイルズ オブ』シリーズの1作。略称は『TOV』『ヴェスペリア』で、キャラクターデザインは藤島康介氏。
360版が発売された当初、大作RPGシリーズが360で販売されるということで、大きく注目を浴びることになった。
その約1年後にゲストキャラだったフレン・シーフォ(*1)のパーティキャラ昇格、新仲間「パティ・フルール」参加などの追加要素を加えてPS3で移植版が発売されている(後述)。
また、その2週間後に劇場版アニメが公開されたため、売上を大きく伸ばした。
戦闘システム「EFR-LMBS(エヴォルドフレックスレンジ・リニアモーションバトルシステム)」
その他
+ | PS3版におけるフレンの参戦に関する指摘 |
+ | エステルに関する指摘 |
戦闘システム面
+ | 2周目の世紀末具合 |
シナリオ面
+ | ネタバレ注意! |
本作は360最大のキラータイトルとして期待され、廉価版も含めると最終的に25万本もの売り上げを記録した。これは2017年現在において日本での360ソフトの最高記録であり、現在もこの記録を破るソフトは存在していない。本作の為だけに本体を購入したというファンも多かったという。
賛否が分かれるのは、終盤以降のシナリオ面、「正義の対比」という複雑な主題を掲げているにもかかわらず、一方の正義側が圧勝してしまう展開になってしまい、それが活かし切れてないように思えること、クリア後から大崩壊するゲームバランスなどがあげられる。
また、後述するDLCに関する評価や移植に対する評価などにおいて、本ゲームに付随する内容への評価は大きく割れている。
対応機種 | プレイステーション3 | ![]() |
メディア | BD-ROM 1枚 | |
発売日 | 2009年9月17日 | |
通信機能 | PlayStation Network対応(DLC配信) | |
廉価版 | PlayStation3 the Best:2012年8月2日/3,800円 | |
判定 | 良作 |
※360版と異なる内容の項目のみ表記する。
360版と比べると多くの変更点・追加要素がある。問題となった戦闘バランスは若干の改善が見られるものの調整し切れてはいない、新キャラ・パティの度重なる乱入は話の腰を折っている(*26)、フレン加入はテーマの消化に悪影響を及ぼしたと指摘されることも多い。
イベントスキップやアイテム取得時のグラフィック・説明文表示といった機能は後の作品でもお馴染みとなる(*27)。
代表的な変更・追加箇所の例を以下に示す。詳細な内容についてはこちらを参照。
【ているず おぶ ゔぇすぺりあ りますたー】
対応機種 |
Nintendo Switch プレイステーション4 Xbox One Windows 7/8/8.1/10(Steam) |
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発売元 | バンダイナムコエンターテインメント | |
開発元 | QLOC | |
発売日 | 2019年1月11日 | |
定価 |
【Switch/PS4】 通常版:5,700円 初回限定生産版:11,000円 【One】 5,700円 【Win】 オープン価格(*28)(全て税抜) |
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判定 | 良作 | |
ポイント |
10周年記念のリマスター版 英語音声を追加収録 |
360版発売から10年目を控えた2018年6月10日(北米時間)に開催された「Xbox E3 2018 Briefing」にて発表されたHDリマスター版。国内向けには同年9月11日に正式発表された。
これまでのシリーズタイトルは移植・リマスター版を除けば1タイトル1機種で展開され、マルチ展開はPS4/PS3といういわゆる「縦マルチ」のみだったが、今作はシリーズ初の他機種マルチで発売された(*29)。
基本的には解像度やフレームレートの向上が主な変更で、内容はPS3版と変わっていない。
基本的にはPS3版に準拠しつつ、細かい部分での追加要素やDLC無料化、フレームレートなどの改善が嬉しい手堅い内容のリマスター移植である。
様々な改善、調整、追加がなされたPS3版からさらに調整された今作はシリーズ代表作を争う評判を得ているのは確かであり、良作以上の水準に達していると言えるだろう。
Switch版は携帯機として気軽にプレイできるという大きな利点もあるので、ヴェスペリアに興味があるなら是非手にとって頂きたい逸品である。
*1 主人公ユーリ・ローウェルの幼馴染。
*2 重要な人物であり、言葉遣いこそルー語そのものでかなり笑えるものではあるが、その経歴はまさに今作のテーマである「光と影の対比」を端的に表したかのような経歴を持つ。
*3 従来の田村信二氏。本作の360版からこの名義を使用している。
*4 最終的には『デスティニー』のリオンと共に、殿堂入りという形で投票対象外にされるまでに至った。
*5 実際物語後には特赦ではなくユーリを手柄を奪ったことを気にしている。
*6 だが、肝心の能力は技の数が乏しく、バーストアーツや秘奥義の使用・FSの発動が不可のため、使い勝手が非常に悪い。
*7 元々はフレンが親友を信頼しているが故に咄嗟に思い付けた最終手段のようなものであり、隊長が活動中の状況に対し部下が起こせるような行動ではない。
*8 一応スキットではフレン曰く「あまりの性格の差に同一人物とは思えなかった」と説明がされているが、ユーリ達はラピードが匂いで気づいたこともあり、声を聞いた時点で同一人物と瞬時に見抜いているため、理由として納得できるかと言われれば微妙である。
*9 ジュディスが度々「貴女のわがままで振り回すの?」と本来の目的を忘れて目の前の出来事にとらわれている事を指摘する、世界の毒と蔑まれたことに対する「必要ならば死んでもいい」という発言をユーリが「二度と言うな」と注意する、サブイベントで登場する彼女の師匠が多方面で注意する、等といったもの。その為、ユーリとは異なり、彼女を批判する意見は比較的少ない。
*10 但し今の自分たちでは助けようがない、どうしようもないのでそれなら自分の目的を優先したほうがいいと止むを得ずエステルに諦めさせようとする場面もある。
*11 大してダメージを受けていないのに上級魔法を使って回復する、前線で戦うことが多い、こちらの指示に全く従ってくれないなど。
*12 TP制ならせめてTP最大値が固定な『デスティニー2』方式にしてほしいともいわれる。
*13 パーティキャラクターに空中戦メインのキャラがいるため尚更批判される。
*14 一定の状況下でのOVL中は無敵になる事も可能である上、リミッツボトルというゲージを増やすアイテムがあれば裏ボスすら封殺可能。
*15 PS3版のトロフィーでは「総移動距離5万Km」と半減されたが、これでも約7時間ほどかかる。
*16 フォローするならばヒロインは箱入り娘的なところがあり、道中で旅をすることの楽しさを知るシーンが見られるので、もっと旅を続けたいという理由もあると思われる。
*17 ちなみに、全て『V』にはゲスト出演していないキャラのものしかない。
*18 テイルズは基本的に悪人と呼べるキャラが少ないというのもあるが。
*19 フレンは反論をせずユーリ(+リタ)が一方的に攻める。リタは彼やエステリーゼの事情を知らない為、致し方無いが、(本人の意向だとはいえ)エステリーゼを実質的に誘拐する様な形を取ったユーリに彼を責める様な義理はないはずである。
*20 この人物も同レベルの悪人のため、ユーリが良心の呵責を感じたりする展開にはならない。
*21 相手がどうしようもない悪党や外道であるのは確かなのだが、それでも彼が人を殺めたことには変わりはない上、『TotA』のルークや『TOBe』のベルベットと違って人を殺めた事に罪悪感を抱く描写が絶無で、『TOE』のリッドのように(生活の為に動物を狩るリッドと正義の為に悪人を殺すユーリと単純比較は難しいとはいえ)命を奪う在り方そのものを直接問われるような展開も無いため、彼自身に対するプレイヤー達の批判に繋がった。
*22 そもそもカロルにバレたのはフレンがばらしたからであり、本人はしばらく言うつもりがなかった。この点ではTOZのロゼの方が「暗殺ギルドのリーダー」という形でよっぽど筋が通っている。
*23 むしろジュディスとドンの件で崩壊しかけたギルドを終わらせるかと奮起している。
*24 この発言をした郷田努氏はPS3版ではプロデューサーを降りている。
*25 ユーリは軽装版。前回は武装版だった。
*26 肝心のパティの過去が明確に語られるシーンが本編中に存在せず、因縁の相手との決着が付いてもプレイヤーからしたら何が何だか分からず、感情移入がしづらいと言った描写不足も目立つ。
*27 イベントスキップ自体は、2008年発売の『ラタトスクの騎士』が初出だが、飛ばせるのは一部イベントだけだった。
*28 実質他機種と同額となっている。
*29 海外のみWin版とのマルチも存在したが、国内未発売だった。
*30 これ自体は海外のみで発売されていたシリーズ作品のWin版で採用されていた要素。
*31 かつて『テイルズ オブ マガジン』で連載していたカオス系ギャグ漫画「ているずV」では、ユーリ自身が「どこの世界に身長180センチで筋骨ばった野太い声の女がいるんだッ!!」と反論し、ユーリの女装もかなり酷評されている。
*32 デッキブラシのアイテム解説が有名アニメ映画『魔女の宅急便』ネタ、アーチェ役のかないみか氏が『それいけ!アンパンマン』にてメロンパンナ役をやっている事からくる「メロンパン好き」発言など。
*33 テイルズ世界とは全く関係ない吉崎観音氏作による漫画&アニメ出身のキャラ。
*34 美少女戦士セーラームーンシリーズの主要キャラ。