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デモンゲイズ - (2014/10/02 (木) 04:31:39) のソース

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*デモンゲイズ
【でもんげいず】

|ジャンル|RPG|#amazon(B009WKZMT8,center)|
|対応機種|プレイステーション・ヴィータ|~|
|発売元|角川ゲームス|~|
|開発元|エクスペリエンス(Team Muramasa)|~|
|発売日|2013年1月24日|~|
|定価|パッケージ版:6,090円&br()DL版:5,040円|~|
|廉価版ほか|PlayStation Vita the Best:2013年11月14日&br()パッケージ版:3,990円/DL版:3,490円&br()グローバルエディション:2014年7月3日&br()パッケージ版:4,300円/DL版:3,685円|~|
//登録商標マークはいらないのでは?別にSCEから「表示しなけりゃ金よこせ」とか脅されたわけでもないのに。

**概要
PCで『Generation XTH』や『[[円卓の生徒>円卓の生徒 Students of Round]]』などのDRPGを専門的に発売している会社「エクスペリエンス」と角川ゲームスが共同で発売した3DダンジョンRPG。
[[Wizardry>Wizardry(ゲームスタジオ監修版)]]に代表されるハック&スラッシュ型のゲーム((説明しておくと、ハック&スラッシュとはダンジョンに潜り、メンバーを鍛えて強力な装備を手に入れ、強くなったメンバーでさらに難度の高いダンジョンや階層に潜り…というサイクルを繰り返すゲームのこと。))で、原作付きや続編物ではなくVitaオリジナルのタイトルである。

//マイケルソフトから独立し、株式会社「エクスペリエンス」を設立した開発チーム「Team Muramasa(チームムラマサ)」。~
//PCで『Generation XTH』シリーズや『[[円卓の生徒>円卓の生徒 Students of Round]]』等を開発・発売した彼らに角川ゲームスから協業の呼び掛けがあり、それに賛同。~
//共同で「DRPG PROGLESSプロジェクト」を立ち上げ、過去作をコンシューマーハードに移植していった。~
//そして2013年1月、PSPの後継機であるPSVitaに新作をリリース。それが本作『デモンゲイズ』である。

**ストーリー
 冥王オル・オーマが円卓の騎士エクス・ランドライトによって打倒され、世界に光が戻ってから数百年後。
 竜王ペイデが治めるアルダの地から遥か西方、ミスリッドにて物語は始まる。
 ミスリッドには数多くの迷宮が点在し、その深くに残された財宝を求めて多くの賞金稼ぎが足を運んでいたが、ある時を境に「デモン」と呼ばれる機械人形が出現し、各々が各迷宮を根城として暴れるようになっていた。
 
 ミスリッドの都心と迷宮との中継点に居を構える宿屋「竜姫亭」。
 竜姫亭もまた数多くの賞金稼ぎによって賑わっていたが、ある日ここに一人の青年が担ぎ込まれた。
 その青年は記憶を失っていたが、携えた魔眼「デモンゲイズ」の力を管理人のフラン・ペンドールに見込まれ、デモンを狩るハンターとなることを決意する。
 いつか己の謎が解き明かされるその日を信じて…。

-上記にもある通り、本作は『円卓の生徒』と世界観が共通しており(ストーリー1行目が円卓のお話)、人名やモンスターなど、いくつかの固有名詞が引き続き登場している。ただし「多少関連がある」程度のものであり、本作プレイの際には事前知識がなくても問題ない。

**特徴
オーソドックスな3DダンジョンRPG。いわゆる「Wizライクゲー」にあたる。~
内容的には、敵を倒してレベルを上げたり強い装備品を集めることが主目的の「ハックアンドスラッシュ」タイプに属する。

***憩いのオアシス「竜姫亭」
拠点となる宿屋であり、武器屋に道具屋、浴場、地下倉庫等が同居している複合施設。~
-管理人は本作のヒロインでもあるフラン・ペンドール((ちなみにすごいデザインの下着を身につけている。))。しかし、このフランがかなりの曲者である。
--まず、金に非常にがめつい。どの位かというと、「竜姫亭から出稼ぎに出たら、戻ってきた際に『家賃』と称してお金を請求してくる」のだ。忘れ物をしたから一旦戻る、といった時も一切容赦せず、「おかえりなさい。さっそくだけど、いつものをいただくわ♪」とニコニコ笑顔で家賃を徴収する。~
毎回ご丁寧に入り口で待ちかまえているため家賃請求は回避不可能。何らかの理由でフランがいない場合も、後述の猫耳メイド・ピーネが家賃徴収を代行するので逃げ場なし。踏み倒すことも基本的に不可能。
---一応、イベントで竜姫亭の外に出たといった特殊な状況では家賃請求されない。あくまでも請求されるのは「自分の意思でダンジョンに向かった場合」のみ。
---請求される家賃はパーティ-メンバーの人数とレベルに応じて上昇し、最終的には万単位で取られる。
---家賃徴収の際に所持金が足りないと「家賃滞納」扱いとなる。こうなるとメンバーの部屋にセットした家具(ステータスブ-スト効果がある)が効果を発揮しなくなるというデメリットが発生する。後払い可能かつ財産差し押さえが無いのが救い。
---また、仲間を増やすには空き部屋を借りなければならないのだが、そこでも大金を請求してくる((敷金と考えればおかしくはないのだが。))。序盤では1回の潜りで数百G程度の稼ぎなのだが、一部屋借りるだけで数千~万単位で取られる。前述の家賃システムも合わさって、序盤の資金繰りは非常に苦しい。
--シナリオを進めていくと、「こいつ絶対人間じゃないだろ…」と思わせる伏線がバリバリ張られていく。というよりここまで来るともはや「見えている地雷」レベル。
--ただし、ややズレた面もあるが基本的には気配りも出来て荒くれ者と変人の集う竜姫亭をまとめるだけの度量とカリスマ性(と実力)を持った、好感の持てる人物である。竜姫亭の住人には満場一致で守銭奴認定されたが、深く信頼されていることも確かである。
-管理人以外にも、一癖も二癖もあるメンツが揃っており、ダンジョン攻略の傍ら、彼らに関するクエストもこなしつつストーリーは進展する。
#region(竜姫亭のゆかいな仲間達)
-ランスローナ
--竜姫亭の住人から一様に慕われている姉御肌の女性。その眼に邪眼を宿している((混同しやすいが、主人公が宿しているのは『魔眼』。))が、冒険者家業は引退している。
---邪眼が何なのか正確には語られないが、会話などから考えると『劣化デモンゲイズ』らしい。それでもデモンとやりあえるあたり、実力の高さが伺える。
--序盤のチュートリアルで基本システムを教えてくれるが、中盤のイベントで退場、そこからしばらくシリアス展開が続く。彼女が登場する最後のイベントに心打たれたプレイヤーは数多いだろう。
-ピーネ
--猫耳メイド。奴隷として売り飛ばされそうになったところをフランに助けられ、以降メイドとして竜姫亭の実務全般を取り仕切っている。
--ただし、フランに対する感情がもはや愛の域に達してしまっており、フランLoveのオーラを隠す気が全くない。しかも時々変態行為に走る(後述)。
-プロメス
--地下室で葬儀屋を営む少女。地下室ではアイテム倉庫の管理やエーテル強化、死者蘇生(葬儀屋なのに…)を行えるため最も会う機会が多い。
--パーカー+下着姿で竜姫亭内をうろつき回り、ピーネ「下着洗うよ!」→「汚れてないのでいいです。どうしてそんな無駄なことをするのですか?」、ピーネ「お風呂入るよ!」→「汚れて(以下略)」とのたまう恐ろしい子。しかしもっと恐ろしいのはその正体。
-カッスル
--3階で武器屋を営む青年。かつては母親と一緒にトレジャーハンターとして活躍していたが、とある事件で母親を失ってからはその稼業からは引退した。
--武器屋は空気施設だが、ストーリー上ではカッスルは重要人物。中盤以降白い目を向けられるようになった主人公にこれまでと変わらぬ態度で接し続け、さらにラスボス戦では「カッスルがいなかったら光側は確実に負けていた」といえるほどの活躍を見せる。
-レゼルム
--3階で道具屋を営むエルフの青年。高名なエルフを先祖に持ち、事実魔法の腕は確かなのだが…。
--基本的にはギャグ担当で、「エルフは知的」という従来のイメージをブチ壊してくれる。おまけに酔うと赤フン一丁になる。
-ククレ
--浴場で美容院を営む、ミグミィ族の青年。なお、浴場では作成キャラの容姿変更が行える。
--前作のポポログ同様エロ担当。自称ファッションコーディネーターなのだが、服装のセンスが…。
-ルル
--竜姫亭を拠点にしている賞金稼ぎの少女。見た目は完全に「お子様」だがそれに反して常に沈着冷静で、戦闘力もかなり高い。
--中盤以降、立ち位置が180度反転するキャラ。1周目では気づきにくいが、2周目以降の再プレイ時には事前に伏線がいくつか張られていたことに気づきやすい。
#endregion

***キャラクターメイキング
主人公は種族とクラスは固定だが、共に冒険の旅に出る仲間はキャラクターメイキングが可能。~
設定できる項目は「種族(全5種)」「クラス」「外観」「戦闘時に発する声」の4項目。このうち後者2つは浴場でいつでも変更可能。

***クラスと神器システム
クラス(職業は)全8種。ただし「デモンゲイザー」は主人公専用クラスなので、仲間が選択できるのは残り7つとなる。~
本作には「神器」と呼ばれる「身に付けることで各クラスのスキルやスペルを覚えられる」アイテムが存在しており、1人のキャラに最大5個までの神器を付けられる。~
神器は着脱が自由に行えるので、状況に応じてパーティに足りないところを補ったり、長所をさらに伸ばしたりできるようになっている。
-神器を獲得するにはジェムサークルで「神器のジェム」を捧げねばならない。そして神器のジェムは有限かつ滅多に手に入らない超貴重品である。
--ただし、1周で全神器を手に入れることができるようにはなっている。後述する「ユニークアイテム」の仕様上、同一の神器を複数手に入れるには周回プレイ必須ではあるが。

***ジェムサークル
円卓の生徒に存在した「トラップエンカウント」をブラッシュアップさせたシステム。~
各ダンジョンには「ジェムサークル」と呼ばれるポイントが存在しており、ここに「ジェム」と呼ばれるアイテムを捧げると敵が出現、~
それを倒すことでジェムに対応したカテゴリのアイテムを必ず落とす。例えば「剣のジェム」を捧げればドロップアイテムに必ず剣が出現する。
-ジェムは一度に最大3つ(とあるデモンがいれば4つ)までセット可能。アイテム選別だけでなく、「出現する敵のLvを上げる」「ドロップする装備品が必ず強化された状態で出現する」といった特殊な効果を持つジェムもある。
--基本となる「無名のジェム」は選別ができない代わりに店頭在庫無限なので気軽に使える一方、特殊な効果を持つジェムは相応のレアリティを持つなどメリハリが効いている。
-ジェムを捧げたサークルは一旦竜姫亭に戻るまでは再びジェムを捧げることはできない。ただし、制圧済み(過去に一度でも使用した)のサークルはセーブ&ロードやデモンの付け替えが可能となるチェックポイントとしても利用可能。
-本作にはランダムエンカウントやダンジョン進入時にランダム配置されるエネミーポイントでの戦闘もある。ただしそれらの戦闘では装備品は一切落とさないため、装備品を集めるにはジェムサークルでの戦闘が欠かせない。

***デモン
各ダンジョンを統治しているボス敵のような存在。~
ダンジョンのジェムサークルを制圧していくと一度顔見せで出現、この時は本気を出していないが、全てのジェムサークルを制圧すると~
出現する「デモンサークル」では、追い詰められたデモンが本気を出した「暴走状態」となって襲いかかってくる。~
暴走状態のデモン達はどれも非常に強力だが、彼らに勝利することで今度は味方として使役することができるようになる。
-使役するには「デモンスロット」と呼ばれる枠にセットしなければならない。最大でも3枠までしかセットできない(=3体までしか連れ歩けない)ので、後述する「デモンスキル」も考慮すると、「どのデモンを連れ歩くか」というのは戦略上とても重要になってくる。
-全てのデモンには「デモンスキル」と呼ばれる専用のスキルが設定されており、スロットにセットするだけでパーティーメンバーの能力を上昇させたり、「先制かつ100%成功する逃走」といった特殊な技が使用できるようになる。
-また、主人公のみが指示できる「オープンデモン」を行うことで、デモンを戦闘の場に呼び出して戦わせることができる。召喚されたデモンはその特徴に応じた自立行動を行う。
--召喚したデモンの能力は主人公のステータス、装備とデモンのLvに応じて上昇する。デモンに関連する行動(オープンデモンで呼び出す、デモンスキルを使用すする等)を取るとより多くの経験値が貯まるようになっているので、こき使う程成長が早くなる。
--オープンデモンしなくても、時々勝手に現れては1ターンだけ行動して去っていくこともある(セルフオープン)。
--召喚状態の維持やデモンスキルの使用には「デモンゲージ」と呼ばれるリソースが必要。デモンゲージが尽きてしまうとデモン達は暴走し、敵味方の区別なく暴れ回るようになる。
--スキル「デモンレイジ」を使用することで、「召喚したデモンの正気を保ったまま暴走状態にする」ことができる。デモンゲージの消費が激しくなる代わりに、通常状態よりも格段に能力が上昇、容姿もボス戦時(デモンサークルでの戦闘時)の物に変化する。
-なお、通常時のデモンは球体関節と武器が鎖で雁字搦めにされたデザインなのだが、暴走時は球体関節でなくなり、武器の鎖も消失する(一部デモンは武器がどこかに行ってしまうが)。これは何気にストーリーに絡んだデザインだったりする。
#region(デモン一覧)
-コメット
--殺し文句は''狂犬☆少女''。
--オープニングイベントで戦闘し、仲間になる最初のデモン。魔法少女のような外見をしている。
--HPが全デモン中最低でAIが若干おバカなため戦闘力はあまりない。しかし、「隠し扉を見破る」「消費アイテムのドロップ率上昇」という特性があり、さらにデモンスキル「フラッシュ」で安全確実に逃走できるので探索時には大活躍する。
--終盤では貴重なジェムや蘇生アイテムを敵が落とすようになるので、それらのドロップ率が上がるのは大きい。
-マルス
--殺し文句は''竜牙暴走''。
--ダンジョン「赤の旧市街」のボス。←を火の海にした張本人。得物のチェーンソーで賞金稼ぎを引き裂く。
--セットするだけでデモンを含むメンバー全員の物理攻撃力を引き上げてくれる。また、召喚時の攻撃力の高さもデモン一。その反面防御は紙装甲であり、集中砲火を受けてあっさり沈むこともしばしば。
-クロノス
--殺し文句は''矛盾超越''。
--ダンジョン「奴隷墓地」のボス。「どっせい」が口癖。名前の由来が土星だけに。なお、他のデモンも元ネタは天体関連用語。
--マルスとは逆の防御特化の性能。ダメージ床無効、被物理ダメージ減少のパッシブスキルに加え、数ターンの間被物理ダメージ半減バリアを張る(左記の効果と併用可能)ととにかく防御づくし。逆に攻撃面は全く期待できない。
--また、召喚時のHPと防御力は全デモン中ぶっちぎりのトップ。終盤のボス戦で鍵になるデモン。
-ヘルメス
--殺し文句は''風刃乱舞''。
--ダンジョン「星樹のとばり」のボス。スピードに絶対の自信を持つが、それを鼻に掛けている嫌われ者。
--デモンスキル「ウィンドアクト」でパーティー全員を最速行動させられるので、速攻や緊急時の態勢の立て直し時にとても便利。特に、敵の能力が大幅上昇し、AGIブーストしても先手を取りづらい2周目以降で真価を発揮する。
--HPがコメットに次ぐ低さなのが欠点。
-ネプトゥヌス
--殺し文句は''爆薬乱射''。
--ダンジョン「青の旧市街」のボス。人魚+看護婦といった癒し系。でも暴走すると性格は豹変。
--回復特化のデモン。セットするだけでメンバー+召喚中のデモン全員の最大HPが上昇し、さらに強力なリジェネ効果の「ヒールシャワー」を使えば毎ターンHPがモリモリ回復する。なお、ヒールシャワーはデモンのHPを回復できる数少ない手段のひとつ。
-ユピテル
--殺し文句は''雷鳴凶鬼''。
--ダンジョン「グリモダール城・時計塔」のボス。病ンデレの雷様。
--必中の総攻撃「クロスサンダー」と敵の命中と回避を下げる「エレキバインド」を習得。エレキバインドは敵の命中を下げる唯一の手段。
--攻撃力はマルスに次いで高いうえに若干撃たれ強い。マルスと一緒にセットすれば攻撃面で隙はない。
-ヴィーナス
--殺し文句は''金輝美帝''。
--ダンジョン「グリモダール城・地下牢獄」のボス。美しい女性形デモンだが、主人公一行を「ゴキブリ」呼ばわりしてくれる素敵な性格の持ち主。
--戦闘力は微妙だが、連れ歩くと獲得経験値とGにボーナスが得られる。特殊攻撃に対するバリア「ゴールデンシェル」も特定の状況では有用。
--ゴールデンシェルは状態異常への耐性も上昇する。致命による一撃死や危険な状態異常である麻痺・気絶による戦線崩壊に陥りにくくなる。
-アストロ
--殺し文句は''魔砲全壊''。
--ダンジョン「グリモダール城・無限坑道」のボス。魔法の研究に打ち込む紳士的なデモン。
--最大MP上昇と数ターンの間魔法威力上昇といった魔法戦特化のデモン。ベストパートナーはプルト。
--暴走させると分かるが、意外にマッチョ。
-ウラヌス
--殺し文句は''暴槍天使''。
--ダンジョン「グリモダール城・王のエデン」のボス。槍を携えた天使のようなデモン。あと胸PAD疑惑あり。
--そこそこの戦闘力、被魔法ダメージ減少のパッシブ、長射程物理攻撃遮断バリアと、全体的にまんべんなく補強してくれる万能型。
--攻撃力はユピテルと同等、さらに打たれ強いが回復や範囲魔法といった余計な行動があるのが難点。
-プルト
--殺し文句は''告死魔女''。
--ダンジョン「奴隷墓地・古王の道」のボス。(胸の大きさ含め)ウラヌスとは対をなす悪魔のようなデモン。
--魔法威力増強のパッシブスキルが最大の魅力。アストロと組ませると攻撃魔法の威力が大きく上昇する。
--デモンの魔法は威力が微妙なので((召喚されたデモンの能力はデモンゲイザーの能力と装備による影響を受ける。そして大抵のプレイヤーは、デモンゲイザーを物理火力担当としてカスタマイズするため。))、本人の戦闘力はいまひとつ。
--暴走前は鉤爪をしているが、暴走するとどこかへ行ってしまう。
-エリス
--殺し文句は''真・明鏡止水''。
--シナリオ本編クリア後に仲間にできるデモン。一見清楚な巫女さんに見えるが、実は結構過激な性格。袴の下はガーターストッキングというマニアックさ。
--「ジェムサークルにセットできるジェムの数を4つに増やす」というユニークな能力を持つ。また、デモンスキル「太陽の奇跡」も凄まじく強力。
--戦闘力は悪くないが、落ちると太陽の奇跡が使えなくなるため敢えてオープンしないのも手。
--暴走前はボウガンを持っているが、暴走すると出てくるのは6枚の鏡。ボウガンはいずこへ。
-なお、この他にも「仲間にできない」「敵としてのみ登場する」といった特徴のある特殊なデモンが4体存在するが、彼らについて語るとストーリーの重大なネタバレとなるため、記述は控えさせていただく。
#endregion

**その他のシステム
***ユニークアイテム
ユニークアイテムとは、「『強力な代わりに、1周につき1個しか手に入らない』という制限のある」アイテムのこと。~
前述した神器はすべてユニークアイテムであり、装備品にも多数のユニークアイテムが用意されている。
-なお、本作発売前に「武器防具の名称キャンペーン」が行われ、入賞したネーミングの装備品がユニークアイテムとして多数登場している。そしてその解説文には、「異界の武具職人」という名目で投稿者名が記載されている。

***装備品強化
ダンジョンで手に入れた武器防具。それらは売って家賃対策にするのが定石だが、地下室の「エーテル抽出機」にかけることで~
「エーテル」と呼ばれる資源を取り出し、それを消費して性能を強化することができる。
-エーテル強化を行うことでアイテムの後ろに「+〇」といった数字が加算されていき、武器なら攻撃力が、防具なら防御力が増加していく。
-エーテル強化では通常アイテムは+10まで、ユニークアイテムなら+30まで強化可能。高ランクのアイテムほど消費エーテル量と手数料がかかる。
--ただし、ダンジョンでのドロップ時には「主人公の現在Lvまで強化された」品が出ることもある。したがって、高Lvなら前述の限界を超えて強化された品が手に入るかもしれない。

***ゲイザーメモ
今作ではダンジョンに潜る際、PlayStationNetworkに接続する事で他のユーザーが残したメモを共有することができる。~
これが「ゲイザーメモ」システムである。他のゲームで例を挙げるなら、『[[デモンズソウル>Demon's Souls]]』の血文字システムが最も近いと思われる。~
単語や定義文の組み合わせでメモを残す形式となっており、ゲイザーメモを参照することで攻略サイト等を見なくてもある程度の情報収集が可能。

***周回プレイ
シナリオ本編をクリア後に出現する隠しボスを倒すと2周目に突入することができる。~
シナリオ上の変化はないが、出現する敵のレベルがさらに上昇し、ユニークアイテムの入手フラグがリセットされてもう一度入手可能となる。~
周回を重ねることで、「レベルカンストを目指す」「強力なユニークアイテムを複数所持」「限界まで強化されたアイテムを狙う」など、~
気の済むまでキャラの育成が楽しめるようになっている。

**良点
***快適なプレイアビリティ
スタッフも「ここだけはいつもこだわっている」と自信気に語るだけはあり、プレイは非常に快適。
-ダンジョン突入時とボイス付きイベント開始時に数秒程のロード時間が入るが、他のタイミングではロード時間は皆無。
-HELPが非常に充実しており、戦闘中含むほぼ全てのタイミングでSTARTボタンを押すとTIPSが読める。
-戦闘も決定ボタン押しっぱなしでメッセージが高速スキップされる。「早すぎて読めない」レベルなので、RPGには珍しい「戦闘メッセージのバックログ機能」が搭載されている。
-ボタン一発で前のターンに選択したコマンドを繰り返すオートリピート機能も搭載された。
-チームラ製のRPGとしては初めてオートパイロット機能が付いた。一度踏破したポイントなら、マップ上で指定すればそこまで自動で進んでくれる。しかも、被害を抑えるためダメージ床(※ダメージ床無効のスキルがない時のみ)と回転床進入時にはオートパイロットが止まる親切設計。

***1周目のゲームバランス
後述するいくつかの問題点はあるが、それを差し引いても1周目のバランスは非常に良い。~
-家賃徴収に終始怯えることになるが、きちんとジェムを用いたトレハンを行っていれば黒字になる。序盤では仲間を一人増やすだけでも苦労するが、そのかいあってメンバーが揃った時の喜びは大きい。中盤以降は手に入れた装備品を売って資金の足しにするか、それともエーテル強化に回すかというジレンマにいい意味で悩まされる。
-ジェムサークルによるトレハンも楽しい。
--ジェムの種類によりある程度自由に武具の種類を選別できるので、ゲーム進行に合わせて仲間のクラスに適したその時点での強力な装備を揃えやすい。他のRPGでは不要な武器防具は売るかコレクションに加えるしかないが、本作ではエーテル強化に回すという選択肢もある。
-ユニークアイテムの仕様のおかげで、(1周につき1つしか入手できない)強力な武具や神器を誰に付けるか?という点でも悩まされる。特に後半のダンジョンで獲得できる神器は「世界が変わる」程の強力な効果を持つものばかり。
-本作のタイトルにも含まれている「デモン」のシステムがよく練られている。
--例えばとあるダンジョンではダメージ床が非常に多く、そこで受けるダメージもまた大きい。そこでデモン「クロノス」の出番。彼女をデモンスロットにセットするだけでアラ不思議、全てのダメージ床を無効化して快適な探索を約束してくれる。この例のように、「状況に応じてデモンを付け替える」というシチュエーションは本作にはたくさんある。
--指示が出せないとはいえ、戦闘で呼び出せば確実に戦力アップにつながる。また、「デモンレイジでボス戦時の姿をいつでも拝める」「セルフオープンのおかげで常時デモンの存在を意識するようになる」などの点は地味ながらもよく考えられていると感心できる仕様。
-戦闘は基本的に「殺るか殺られるか」のバランス。雑魚はメッセージスキップしたままでも倒せるくらいだが、時々強い雑魚が出現して大慌てしたり、万全に準備したにも関わらずボスに歯が立たなかったりする。~
しかし、戦闘のテンポが非常に早いうえにセーブポイントも豊富であるためやり直しは苦痛ではなく、苦戦したボスもレベルを上げる、戦術を見直すことであっさり勝てたりする等、「自キャラを強くして強敵に打ち勝つ快感を得られる」ようにバランスは組まれている。
-また、地下室で難易度変更を行うことも可能。もっとも易しい「ぬるい」から最難の「まるこげ」までの4段階で、難易度が高いほど敵の内部レベルが上昇して強くなり、家賃が上昇する。難易度変更にペナルティはなく、いつでも変更可能となっている。
--チームラ製DRPGでは「敵のレベルが上がれば、それに応じて獲得経験値も上がる」仕様なので、レベル上げ時には「まるこげ」で早くレベルを上げ、ボス戦は「ぬるい」にして楽勝、といったことも可能。とはいえこの手のゲームに慣れた人なら、「『まるこげ』でも丁度いい、もしくは簡単すぎる」と思える程度の難易度である。

**賛否両論点
***BGM
作曲担当者はチームラのゲームといえばこの人、の神保直明氏。~
ところが、ディレクターの「マンネリを避けて新しいことに挑戦しましょう」という鶴の一声で、VOCALOIDを使うことが決定した。~
これには神保氏も面食らったらしく、打ち合わせの帰りにボカロソフトをいくつか買っての研究が始まり、結果『IA(イア)-ARIA ON THE PLANETES-』((『AIR』や『リトルバスターズ!』等のメインテーマを歌ったシンガー「Lia(リア)」の声を元に製作されたDPMソフト。))が選ばれた。このIAの歌声が一部のBGM(戦闘曲や竜姫亭でのBGM等)で流れる。~
各曲のクオリティ自体はいつも通り高いため、「これはこれでアリ」「聞いているうちに慣れた」という人も多く、どちらかといえばプラスの評価をされている。とは言え合わない人には合わないので、どうしても賛否が分かれてしまうのは仕方のないところかもしれない。
-プラスの評価をされている証左として、サントラに関するエピソードが挙げられる。発売当初は「サントラ発売希望の声が多く届いているが、採算面で微妙なので難しい」と社長が発言していたが、ユーザーのさらなる後押しとエンターブレインが発売元として名乗り出たおかげでサントラが発売、2014年初頭には増産も行われている。
--2014年6月26日現在、このサウンドトラックは大手通販サイトで定価の1.5~2倍ほどの値段で取引されている。これもまたBGMが評価されている証左のひとつと言えるのではないだろうか。
-歌う、といっても作曲した神保氏いわく「イタリア語をベースとして仮想言語っぽく仕上げた」ため、大半の曲では何と言っているか聞き取りにくく、半ばコーラスのように用いられていることが多い。
--日本語で歌う曲も2曲存在する。ひとつはラスボス&隠しボス戦、もう一つはエンディングで流れる。~
ただし、前者に関しては問題点もある。というのもラスボス戦の曲は戦闘曲のメドレー(※歌は日本語)なのだが、バージョンアップで追加された戦闘曲2曲が含まれていないため、片手落ちとなってしまっているのである。追加曲の完成度も非常に高いため、なおさら惜しまれる点である。

#region(参考動画)
&nicovideo2(sm19963915)
#endregion

***エロ・萌え要素
イラスト担当が外部のイラストレーターになったこともあり、エロ・萌え要素はこれまでのチームラ作品に比べて格段に上がっている。~
しかも発売前の宣伝ではシステム面・ゲーム性よりもあからさまに萌え要素押しであったため、初見の人には「なんだ、また馬鹿の一つ覚えの萌えゲーか」とスルーされがちであった。~
もっとも、チームラは処女作の『[[WizXTH1>ウィザードリィエクス ~前線の学府~]]』時代からして過激なネタ満載だったので、古参のファンにとっては「何をいまさら」という状態でもあった。
-発売前の宣伝
--よく目にしたのが「フランの縞パンをスーハーするピーネ」の一枚絵。これを見て「うわぁ…」とドン引きした人も多い。~
しかも製品版ではそのシーンがフルボイス、BGMもいい仕事をしている等スタッフがヘンな所に力を入れている。
--ただし、それらの萌えイベントもあるがストーリーはそれなりにシリアスだとは言っておく。特に3体目のデモン撃破後はシリアス一直線の急展開が起こる。
-ゲイザーメモ関連
--使える単語や定義文の一部が明らかにおかしい。例を挙げると、「クンカクンカ」「ハァハァ」「黒く光るキノコ」((各ダンジョンの壁に隠されているアイテムで、全て集めるとご褒美がもらえる。自力コンプリートは非常に困難、そこで情報を共有するためこれが定型文に含まれること自体は何もおかしくない。悪用されてしまったが…。))など。~
そして案の定、下ネタに走る者が続出。ダンジョンは変態紳士のゲイザーメモで溢れかえるのであった。
---下ネタばかりではなく、ボス戦前に警告や激励のメモがあったりと真面目に使われてもいる。中には実用性と変態性を兼ね備えたゲイザーメモも……。
---また、ゲイザーメモは無理に見る必要はなく、内容も多くの人がネタとして笑い飛ばせるレベルであることは明記しておく。
---↑のような下ネタを誘発するような語句を入れておいた癖に、説明書には「ネットマナーは守りましょう」という注意書きがきちんと記載されている。注意書きが無いのはもっとマズいが…。
--ちなみに、「クンカクンカ」を入れた張本人は、後に「しまった!『ペロペロ』を入れるのを忘れた!」とのたまった。もはや手遅れである。
-装備品に「フランのブラジャー」「プロメスのパンティ」といった下着類がいくつか存在する。用いなくてもクリアに支障は無いのだが、それらの中には「連れ去り無効」「ダメージ床無効」といった有用かつ貴重なプロパティが設定されていることも。

**難点
***シナリオ面
#region(シナリオのネタバレが含まれるため隠してあります)
***フラン・ペンドールの言動
-ストーリーでの描写が今ふたつみっつ足りないせいか、プレイした大半のプレイヤーが「勝手に主人公とイチャラブ状態に突入している」と感じること請け合いである。特製のパイを作ったり、助太刀してくれる分にはまだ可愛げがあるのだが、「最終決戦前に主人公と朝チュンする」「主人公の存ぜぬうちに『私たち、結婚します!』と結婚式への招待状をばらまく」というのはいかがなものか((しかも隠しダンジョンではこれがやたら大量に手に入る。最強装備を求めて隠しダンジョンに行ったのに、帰る頃には大量の招待状が…という事態も。))。
--なお、主人公はグラフィックと声は変更できるが、ストーリー上は「人間、男」として扱われる。「女性主人公が選べて、シナリオもそれに応じて変化する」といった気の利いた仕様は無い。説明書にはその旨がきちんと書いてあるので勘違いはしないだろうが。
-前述したとおり、「こいつ人間じゃねぇだろ」フラグを漂わせていたフラン。それもそのはず、彼女は神竜の一族であり、「光と闇の戦いにおける審判役」として本来なら中立の立場を取らなくてはならないのである。~
にもかかわらずフランは主人公(光側)に加担しまくるため、敵からも「ルール違反だろうが!」と突っ込まれている。~
一応、それらの行動はフランなりの考えがあってのことであり、後にルール違反に対する重い罰を受けてもいるのだが。
--ただし、『円卓の生徒』では闇側が竜族を自分の手駒にして光側を襲わせている。中立の存在に手を出すのは当然ルール違反なので、これも踏まえれば「どっちもどっち」なのかもしれない。
#endregion

***バトルバランス面
バトルバランスは1周目本編の内は総じて良いのだが、クリア以降もやり込むとなると細かいアラが目につくようになる。
-神器システムによって構成の幅は広がったものの、定番とも言える特定の組み合わせが強すぎるため、結局は似たり寄ったりのスキル構成になりがち。スキル、魔法の特徴やラインナップが過去作からほとんど変化が無い点もそれに拍車をかけている。
-個性がほとんど被っておらず、基本どれも優秀で使いどころが用意されているデモン達だが、それでも性能面での格差はある。
--序盤で仲間にできてさらに使い勝手も良いマルス&クロノス、太陽の奇跡がとんでもなく強いエリス等は連れて行く機会も多い反面、せっかくの獲得経験値&金増加なのに上昇量が微妙なヴィーナス、活躍できるようになるまでが遅いプルト、アストロ等はあまり使用されずに埋もれがちである。~
とはいえ便利すぎるデモンこそいるが、まったく使えないデモンは一人もいない。2周目以降であろうと愛があれば十分使っていける。
-敵側への状態異常は、麻痺、気絶、クロスフィックス以外ほぼ1ターンで治ってしまうため、前述の3つ以外の状態異常を入れるメリットが皆無。敵への搦め手が過去作よりも減らされており、「バランスを取りやすくするためにあえてこんな仕様にしたのではないか」という批判の声も。
-シナリオ本編終盤以降のボス敵に対する基本戦法が「強化魔法を積めるだけ積んだ後、物理攻撃スキルでごり押し」一辺倒となる。攻撃魔法も強化を積めば物理攻撃スキルに匹敵する火力を出せるのだが、それができるのはクリア後~2周目以降とタイミングが非常に遅い。
-HP回復アイテム、状態異常回復アイテムが無駄に多い。売っても二束三文にしかならず、戦闘ですぐ貯まるため売るのも捨てるのもおっくうになりがち。

***システム面
-仲間が主人公も含めて最大8人しか作れない。そのため、パーティメンバーを組み替えて様々な編成を試すことができない。
-用意されているキャラグラフィックの偏りが激しい。中でもドワーフは3種類のみ、しかも全員ガチムチ脳筋グラフィックの物しかない。
-Wizライクゲーでは珍しく、売ったアイテムが店頭に並ばない。また、補充も一切されない。
--このため、武器屋が中盤以降行く必要が全くない空気施設となってしまっている((アイテム売却は道具屋でも可能。しかも道具屋はジェム購入で最後までお世話になる。))。ストーリー上ではカッスルの存在感の大きさが救いかもしれない。
-事前に警告してはあるが、初心者はユニークアイテムを売ってしまいがち。特に神器を売ってしまうと大変なことになる。
--「1周につき1つ入手可能、ただし一度出現したら売ろうが捨てようがその周回では二度と再ドロップしない」というのがユニークアイテムの厳密な仕様なのだが、これのせいで「高強化かつ最高クラスの武器防具(※ほぼ全てユニークアイテム)を狙う際に、セーブ&ロードをひたすら繰り返す」という単純作業に陥る。それらはクリア後に行けるようになる隠しダンジョンでドロップするのだが、そこでは例外的に一切のセーブ&ロードができないため((そこのサークルではジェム投入前のセーブが不可能、しかも投入後はサークル自体が一時的に消滅する。))、やり直し作業に苦痛を伴う。

***グラフィック面
男性キャラの立ち絵を代表に全体的にデッサンが狂ったデザインが多い。
-物語のクライマックスで見ることができるとあるカッスルの活躍シーンのスチルは絵だけを見れば、まるでギャグのような有様でシリアスを台無しにしている。

***その他
-初期バージョンはバグが非常に多く、その中には容易に発生可能かつ進行不能(最悪最初からのやり直しを要求される)の不具合や、過去作で犯した過ちを繰り返している、といった擁護できないクラスの物もあった。ただし、大半の不具合は2013年3月末に無償配布された修正パッチで改善されている。
-修正パッチを当ててなおフリーズする問題は依然残っている。
//--とはいえ、単にクリアする程度のプレイではお目にかかれないものや、進行に影響しないもの、普通の操作では見られない特殊なものなどではあるが…。
//「魔剣デモンスレイン不変バグ」という重大な不具合の完全解消が確認できていないためCO
-『Generation XTH』シリーズからのモンスターグラフィック流用が多い。
--モンスターイラスト担当には山中虎徹、塚本陽子の2名がスタッフクレジットに記載されているが、実際にはモンスターイラストは山中氏が全て担当しており、『円卓の生徒』から続投しているモンスターは全員描き直されている。その中には「サキュバス系は元よりエロくなっている」と好評だったものもある。~
一方で『Generation XTH』シリーズからの流用は「まんまじゃねーか」と言われても仕方が無く、中でも「スカルレギオン系(『Generation XTH』ではスクライル系)」は「蓮コラを連想させて気味が悪い」と特に不評だった。

**総評
発売前の萌え一辺倒の宣伝から出来が心配されたが、結局出てきたのは「いい意味でも悪い意味でもいつも通りのチームラ製ダンジョンRPG」であった。~
細かい問題点は多々あるが全体的によくまとまっており、「胸を張って他人にオススメできるか?と言われればNoだが、合う人にはとことん合う良作」としてプレイ済みの人からは高い評価を得たことが多い作品。

**余談
-初回出荷の量は控えめだったのだが、ライターのプレイ記事で良作推しの声が多かったことや発売のタイミングが良かったこともあり、初回出荷の消化率が94%という驚異的な数字を記録して発売日から数日で店頭から姿を消し、さらにパッケージ版が手に入らなかった難民がDL版に殺到、発売1週間で「売上5万本達成、しかもDL版との比率が1:1」という異例の事態となった。
--DL版は「箱や取説、ROM生産にかかるコストがほぼ無くなることで製造原価を大幅に抑えられるため、販売価格をそれに比して下げても問題ない」という特徴がある。本来DL版が発売されるタイミングは「パッケージ版→パッケージ廉価版→DL版」といった流れにおける「最後の一押し」であり、たいていの場合、DL版の売上は全体における1~2割程度である。本作はたまたまDL版との同時発売であったが、それでもここまでDL版が売れたというのは異例という他ない。
--また、「売上本数的にも全然たいしたこと無い」と思われる方も多いだろうが、それまで1万本程度をペイライン((「損益分岐点」のこと。ここで定めた売上本数を達成できれば製造原価を相殺可能、それ以降売れた分が利益となってメーカーに戻ってくる、と考えればよい。))に定めてゲーム作りをしてきたチームラにとっては「異例の大ヒット」と言える。最終集計((2013年テレビゲームソフト売り上げランキング(ファミ通版)2013年4月までのデータ。))の時点でDL版との合算で7万本、以降ベスト版やDL版もジワ売れを続けているようだ。
---2014年7月1日、本作のプロデューサーのツイートにより累計売上本数が20万本を突破したことが明らかになった。普通にヒット作である。
---この手のダンジョンゲーとしても、それほど悪い売上ではない。『[[世界樹の迷宮IV 伝承の巨神]]』が約12万本、『[[エルミナージュ3]]』が約2万本、『[[ロストヒーローズ]]』がPSP・3DS合わせて約6万本の売上となっているが、それらは人気ブランドの続編もしくは人気キャラのキャラゲーである。対して完全新作である本作は大健闘したと言ってよいだろう。
-ゲーム中最も入手が難しいアイテム「ペンドール家の結納品」を手に入れたプレイヤーを対象に、「描き下ろしフランウェディングタペストリー」が当たるキャンペーンが行われていた。人によっては出るまで20時間以上かかるドロップ率は、多くの%%M野郎%%デモンゲイザーの心に火をつけたという。
-何の因果か、ベニー松山((スタジオベントスタッフに所属するライターで、名著と名高いウィザードリィの小説「隣り合わせの灰と青春」や、『ウィザードリィ外伝II』のシナリオ・バランス調整担当、アルティマニアに付随するSS執筆などを行っている。そのため、古参ゲーマー、特に3DRPG関連ではとみに有名な人物。))氏が宣伝を担当。その一環として外伝小説を執筆したり、発売から1週間で「2周目隠しボスまで来たけど勝てねー!助けて~」とディレクターにこぼしたりと((そこまで到達するには、コツを掴んだ過去作経験者でも数十時間はかかる。いったいどれ程のハイペースでプレイしていたのだろう…?))、本作を結構気に入った様子である。