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ファイナルファンタジー (PSP) - (2019/01/30 (水) 17:09:32) のソース

*ファイナルファンタジー
【ふぁいなるふぁんたじー】
|ジャンル|RPG|CENTER:&amazon(B000N93RBM,image=https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41XEV9jgI5L._SL160_.jpg)|CENTER:&amazon(B002C1ADL6,image=https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51%2B-CDegfUL._SL160_.jpg)|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|~|
|発売元|スクウェア・エニックス|~|~|
|開発元|トーセ|~|~|
|発売日|2007年4月19日|~|~|
|定価|3,990円(税5%込)|~|~|
|プレイ人数|1人|~|~|
//|セーブデータ|個|~|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|~|
|廉価版|アルティメットヒッツ&br()2009年7月30日/2,940円(税5%込)|~|~|
|配信|PS Store&br()2011年2月22日/2,100円|~|~|
|判定|なし|~|~|
|ポイント|グラフィックは美麗&br;調整を重ね過ぎてややちぐはぐバランスに&br;追加ダンジョンの一部仕様がネック|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク>ファイナルファンタジーシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
初代『[[ファイナルファンタジー]]』のPSP移植版。ファイナルファンタジー20周年記念作品の一つで、「Anniversary Edition」と銘打たれている。~
GBA『[[ファイナルファンタジーI・II アドバンス]]』をベースにしており、追加ダンジョンであるSoul of Chaosなども収録している。

これまでFFIの移植は7回目((FC、MSX2、WSC、PS、携帯電話アプリ、GBA、PSP。FC版I・IIや携帯各機種も個別に分けるならさらに増える。但し、MSX2版はマイクロキャビンが開発・販売。))で、往年のファンからは乱発しすぎではないかと不安視する声もあった。~
価格は一本のソフトとしては控えめになっており、[[ディシディア ファイナルファンタジー]]から過去作に興味を持ったプレイヤーには同じPSPで発売されたこれが重宝されたものと思われる。
//後にリリースされたiOS/Android用アプリ版や3DS版も、このPSP版をベースにしている。
//余談にある記述と重複していたのでこちらはCO

**GBA版からの変更点・不評点
''時の迷宮''~
追加ダンジョンなので行く必要はない。ただしアートギャラリーを完成させるには、ここを最低8回はクリアしなければならない。~
この迷宮にはGBA版の内容に加えて、手に入るアイテムが追加されている。
-単純にエンディングを見るだけなら行く必要は無いのだが、FF1のシナリオを事前に知らない場合は、あたかもラストダンジョンへの入り口であるかのように錯覚させる演出となっている。

-このダンジョンは、まず「たたかう」不可、攻撃力半減など、プレイヤーが任意に能力を封印する必要がある。すると封印した能力に応じて時間をもらえる。
--当然、「たたかう」と「まほう」を両方封印して「防御力を半減」したりすると、戦闘では苦戦することになるためどの能力を封印するか考える必要がある。
---ただGBA版で追加された最強魔法が無限に使えるアイテムがあるので、最低「アイテム」だけあればなんとかなる。そのせいか「アイテム」封印でもらえる時間は「たたかう」より多い。
--あとは迷宮に進み、与えられた時間内にフロアの仕掛けを解く。これを繰り返すとボスの部屋に到着して追加ボスを倒すというもの。

-今作の迷宮の仕掛けの問題でよく話題に上がるのが''「討伐指令」''というフロア。
--部屋をうろついているドラゴンの中から、指定された種類を指定された数だけ倒す、という内容。
---ドラゴンの種類は角の本数と尻尾と羽根の長さで識別するのだが、批判される点はこのドラゴンが小さいドット絵で非常に見分けがつきにくいということである。
---倒すドラゴンは一度しか言われない。''「角が2本で羽根が長くて尻尾が短いドラゴンを4匹」''などというのを一度に覚えなければならない。メモは必須である。
---条件を満たしていない状態で黒いローブの男に話しかけると、即やり直しになる。他の試練のように終わったかどうかを選択することもできない上に、現在何匹倒したかの確認もできない。
---どの種類のドラゴンも一度に一匹しか現れないので、一匹倒すたびにフロアから探さなければならない。
---一度成功しても終わらず、次に二種類のドラゴンを指定される。それも成功すると次は三種類指定される。
---''三種類のドラゴンを覚えて、細かいドットを見定めながら、さらに倒した数まで正確でなければならない''。メモ必須でそれでも混乱する。
---倒す数もランダムで、多いときはかなりの苦痛を強いられる。
---3回命令されるが、一匹でも間違えると、1回目からやり直しであるためストレスが溜まる。
~上記のように非常に凶悪な難易度を誇るフロアである。クリアするだけでも非常に気を使う上、制限時間内にクリアするのは困難を極める。~
ただし種類の違いを頭に叩き込んだ上で、ダッシュ機能を使う、1回目の討伐命令は少ない数の命令が出るまでやり直す、メモを取るなど工夫をすれば大分時間短縮ができる。

-他にも「兵隊の行進」が難しいとされる。人によってはこちらの方が難しかったという人も。
--「ランダムに途中停止する隊列を乱さずに歩く」という緻密な操作を要求されるフロアである。~
時間切れになると歩いてる途中でも敵が出現してさらに突破困難になる。
--「討伐指令」は工夫次第で時間短縮できるのに対して、「兵隊の行進」は反射神経とは名ばかりの所詮「運ゲー」に近いのも理不尽度に拍車をかけている。
--原則として後ろの兵隊に追いつかれない程度に遅めに移動する必要があるのだが、途中で止まるタイミングは完全にランダムなので、どこかで妥協して止まることを考えないといけない。下手をするとすぐ列より前に出てしまう。
--かと言って遅めに移動しすぎると、4~5回歩く場合までは通用しても6~7回歩く場合だとほぼ必ず追いつかれる。

-フロアはランダム(分岐により候補は絞られる)で選ばれるので、失敗した場合すぐに再挑戦はできない。
--時間切れになってもゲームオーバーにはならないのだが、それでも終わるまでそのフロアの仕掛けを解かなければならない。
--時間が切れると視界も悪くなり、そのフロアから脱出するまでHPとMPが減少してゆくので難易度はさらに上昇する。
---制限時間内にクリアしたフロアはタイトル画面から挑戦できるようになる。つまりクリアしないと練習できない、このことは不親切だと指摘されている。
---逆に言えば「討伐指令」や「兵隊の行進」などの難易度の高いフロアを時間切れでクリアしても、タイトル画面からは挑戦ができない、その場合は何の見返りもないのである。
---また、時間内にクリアできたかどうかでボスの強さや入手アイテムの変わるルートが分かれるので、場合によっては意図的に時間切れにする必要も…。

-迷宮内ではセーブできない。中断はPSPのスリープ機能のみ。

-他にダンジョン内の仕掛けは計算問題、暗記などがあり、人によっては楽しめるものもある。

-時間内に突破できたか否かで分岐が変わり、最終的に8パターンのボスが選ばれるがノーヒントだとわかりにくい。
--図鑑を完成させるためには8パターン全て倒す必要がある。~
さらに全てのフロアをクリアすることもコンプリート条件の一つとなっており、こちらは8回ではまず不可能。~
分岐パターンを把握しても狙い通りのフロアが必ず出るとは限らず、出てきても失敗すればまたやり直しである。

''その他''
-GBA版と比べるとロード時間が長い。DL版なら多少は短くなるが、それでもGBA版よりは長い。
--レベルアップ時の成長吟味やランダムダンジョンのフロア選択など、やり込む上ではリセット→ロードする場面が多いのでストレスの要因。

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**評価点
-グラフィックは「一番綺麗なファイナルファンタジー」と宣伝されただけあって綺麗になっている。
--フィールドや敵のグラフィックは勿論、隠しダンジョン「Soul of Chaos」に登場する歴代ボスを含めたすべてが新規のものとなっている。プレイしてきたファンは新鮮に感じるだろう。
---また、歴代ボスとの戦闘BGMが過去作のボス戦BGMに変更された。ただし、『IV』から出演した四天王は原典で使用された「ゴルベーザ四天王とのバトル」ではなく「バトル2」になっており、さらには大人しい曲調にアレンジされている為、不評である。
--ただし、キャラドット絵や街背景などは「『RPGツクール』のようだ」という声も多い。高解像度なのが裏目に出たケースとも言える。~
実際、書き込みは細かい方だが。
--モンスターグラフィックはWSC版以降のリメイクでは基本的に同様のデザインだったが、今作では大幅にリファインされている。特に天野氏による原画に近づけた例が多い。
--ただし一部の魔法エフェクトが派手になると同時に演出時間も長くなっている。前述の時の迷宮の仕様と合わせるとプレイヤーに対する嫌がらせにも感じる。
---最強魔法であるホーリーはエフェクトも最長。敵に使用されることもある。

-GBA版ではオミットされた、PS版のオープニングムービーや原画ギャラリーが復活した。

**賛否両論点
''バランス面''
-GBA版は少しの経験値でレベルアップ可能なバランスとなっており、「手軽にできる」という意見もあるが、FC版をプレイしていたファンの中には「簡単にしすぎでは?」という声もあった。~
そのためか今作は、GBA版からレベルアップに必要な経験値が増加している。
--ザコ戦は依然として簡単であるため、GBA版と同じ感覚で進めるとボス戦のみ苦戦するという事態になるため「バランスがちぐはぐではないか」と指摘する声もある。
--だが極端にバランスが破綻しているわけではないので、初めてプレイする分にはさほど問題ない。
--レベルアップのペースが落ちても、魔法の修得可能レベルは変更されていない。高レベルの魔法は必要以上にレベルを上げないと覚えられない場合もある。

-ちなみに元のFC版は、どちらかというとザコ戦のやりくりで苦労するゲームである。


**問題点
''追加アイテムに関して''
-最強の剣として「バーバリアンソード」が追加された。「蛮族の剣」というネガティブな意味合いを含んだ名前の武器が、歴代シリーズの最強武器を差し置いて最強の剣となっている。
--この剣はFFXIから引用されたものだが原典では別に強い剣でもなく、このPSP版で謎のパワーアップを遂げた。~
さらに後に『ディシディア ファイナルファンタジー』でもFFIの戦士の最強武器として登場し、PSP版をプレイしていないファンにとっては馴染みのない武器のために物議をかもした。

-他の追加アイテムも、原作では特に目立たず強くなかったものが多く、何故これが選ばれたのかと疑問点が付くものが多い。
-引用元では戦士系専用だった重装備が、なぜか軽装備の赤魔道士でも装備できるよう設定されているため、結果ジョブ間の能力格差も広がってしまったと指摘する声もある。
--2015年に入ってから強制的に装備するバグと、アイテムが変化するバグが発見された。ジョブ間の能力格差に関しては強制装備バグである程度カバーできる。
-本作のベースになったGBA版では『2』が同時収録されていたものの、PSP版でまた引き離されてしまった。
--他のPSPのゲームソフトに比べれば若干価格は安いが、基がカップリング作品だったことを考えると「割高」というイメージは拭い切れない。

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**総評
現時点でのFFIの最終形態であり、総合的に考えればGBA版と比較しても完成度は上がっていると言ってもいい。~
だが調整を重ねすぎたゆえのバランス面の問題点や、追加ダンジョンの仕様の不親切さに対しては不評の声もある。
時の迷宮の一部の凶悪な難易度を誇る試験を許容できるプレイヤーにはオススメである。~

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**余談
-本作発売より2年後に、オリジナルのFC版やそれをベースにしたWSC版に近いゲームバランス・テキストであるPS版が同じくPSPのゲームアーカイブスで配信されている。
--このため、GBA準拠リメイクのPSP版とFC準拠リメイクのPS版の両作を同一ハードでプレイすることも可能となっている。

-「Anniversary Edition」第2弾としてPSP版『[[ファイナルファンタジーII>ファイナルファンタジーII (PSP)]]』も発売されている。本作と同じくGBA版『I・II』ベースのリメイクで、バラ売りされた形になる。

**移植
-後に本作をベースに各種スマートフォン用にも移植されている。
--iPhone・WindowsPhone版はGBA版及び本作の追加要素(追加ダンジョンのSoul of Chaosや時の迷宮)が含まれているが、何故か後発であるAndroid版では収録されていない。
---ちなみにiOSへの移植版ではタッチ操作なので「兵隊の行進」が非常に難しくなっている。
--ポータルアプリ版も配信されている。こちらも単体版同様にAndroid版のみ追加要素が削られている。

-『[[ファイナルファンタジー エクスプローラーズ]]』の早期購入者特典として本作の3DS移植版が付属されていた。立体視に対応している他、フィールド画面が俯瞰視点となっている。
--2015年1月21日には単独で配信が開始された。

-『[[ファイナルファンタジーXIII-2]]』にも本作の追加ダンジョンと同名のものが登場する。
--そちらも謎解き中心のダンジョンになっている。

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