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アウトフォクシーズ - (2018/08/12 (日) 20:39:56) のソース

*THE OUTFOXIES
【あうとふぉくしーず】
|ジャンル|2D対戦アクション|&image2(of.jpg,width=150)|
|対応機種|アーケード(NB-2)|~|
|販売・開発元|ナムコ|~|
|稼働開始日|1994年((正式稼働は1995年。))|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
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#contents(fromhere)
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**ストーリー
-謎の美術商ミスター・アクメ。彼は7人の美術品鑑定士と結託して贋作を売りさばき、さらには7組の殺し屋達を雇い、彼らを殺させた。依頼を遂行した殺し屋達に更なる指令が届けられる。~
「他の6組の殺し屋達を始末せよ。手段は問わない(Kill your Enemy by any means.)」~
かくして多額の報酬と殺し屋としてのプライドを賭けた、血みどろのバトルロイヤルが始まる。

**概要
-本作は2D対戦アクションゲーム。''時間経過で刻々と状況が変化する場所を舞台にした、命がけのタイマン一本勝負。''
-1レバー2ボタン(ジャンプボタン・アクションボタン)制。基本動作はレバーのみでは単純に移動・ダッシュ・しゃがみ・前転などといった類で、レバーとジャンプボタンを組み合わせると斜めジャンプ・足場の昇降・足場や崖端に掴まるといった更に高度な動作が行える。アクションボタンは素手状態では徒手格闘攻撃、武器を持っている状態ではそれを使った攻撃を行う。
--操作系は、ナムコの過去作品『ローリングサンダー』シリーズの発展形である。(レバー2回入力によるダッシュ、斜め下入力の前転が追加された)
-プレイヤーは7組(7人+1匹)から使用キャラクターを選択。残る6組をすべて殺し、ラスボスであるミスター・アクメと対戦する。
#region(キャラクター一覧)
--''ジョン・スミス'':革命の指導者からベビーシッターまで、報酬の為なら仕事を選ばないという豪快な触れ込みの隻眼の男。ダルマがプリントされた妙なセンスのTシャツが特徴。
---主人公的な立ち位置に相応しく、全体的に癖が少なく扱いやすい。その上、体力が全キャラで2位という相当なタフさをも併せ持つ万能タイプのキャラ。初心者でも上級者でも存分に戦える。
---素手状態のダッシュ攻撃が扱いにくいなど欠点が無いわけではないが、武器攻撃がメインのゲームバランスなので気にならない。
--''ベッティ・ドー'':金髪美女。14ヶ国語を自在に操るインテリにして、狙撃の名手。全米3位の所得を持つが、その金は文字通り血に塗れた手で掴んできたもの。裕福な富豪となった今も殺し屋の世界から抜けることはせず、さらなる収入を狙う。
---銃の射撃精度が極端に高く、移動時の滑りが皆無。しかも射撃以外の攻撃モーション全般も隙が少ない安定性能が驚異。ただし移動速度が最遅でジャンプ力にも欠け、しゃがみ時の姿勢が高すぎて危ないという大きな難点もある。
---しかし攻撃の正確さや「静」に徹底したその性能は、攻撃手段が武器主体かつ「待ち」が強力な選択肢である本作のゲームバランスにマッチしており、高性能キャラとして知られる。
--''バーナード・ホワイト'':鋼鉄の義手を身につけ、消火栓を素手で引き抜くほどの怪力を誇り、大量殺人記録更新中の黒人の大男。人間以外はゴキブリですら殺すのを嫌がるという極端すぎるナチュラリストでもある。
---身体が大きいので的になりやすい(喰らい判定が大きい)が、最もタフなので自爆戦法や先行逃げ切り型の戦法、相手キャラに粘着して強引に殴りまくる戦法との相性が抜群。
---素手による格闘攻撃がぶっちぎりの最強で武器攻撃並、設置オブジェクトの持ち上げ・投げつけ動作が非常に速い、ロケットランチャー発射時に姿勢があまり崩れない、といった体格と怪力を活かした長所も見逃せない。ちなみにトレードマークの義手を使った素手攻撃はなぜか1種類しかなく、使い勝手も悪い。
//素手攻撃が頭突きでダッシュ攻撃がボディアタックだから義手攻撃はない。
//ジャンプレバー下入力の素手攻撃が真下への義手パンチですよ。
--''イヴ'':仕込んだトカゲを操る窃盗の名人にして、元ポルノ女優。金目当てでこれらの闇の稼業に手を染めた果てに、高額な報酬が得られる殺し屋へと転身した。ピンク色の長髪に奇抜なフェイスペインティング、肩に乗せている相棒のトカゲが特徴的。
---最高のジャンプ力を持つ上移動も速い方で、総合的な運動能力が最も高い。ただし咄嗟に止まる・狙いをつけるといった細かい動作がやや苦手。
---相棒のトカゲはイヴに張り付いている場合は背中側の銃弾を1回だけ防ぐ(死ぬことはない)。撃ち落とされたあとは再びイヴの元に戻ろうとするが、手榴弾が落ちているとピンを抜いて持ち運ぶといった暗躍を見せる事がある。もっとも、トカゲ自体は手榴弾を持っていてもイヴに張り付こうとするので、タイミングが悪いと自爆してしまうこともしばしばあるが…。
--''プロフェッサ・チン'':自らが開発した殺人車椅子に乗る謎の科学者で、中国拳法の達人。第二次世界大戦時には「東洋のアインシュタイン」とも呼ばれた。高齢かつ車椅子だが、アグレッシブな格闘攻撃を見る限り五体満足らしい。
---制動能力と体力の低さがネック。しかし、背後からの銃撃が無効、ロケットランチャーを完璧にまっすぐ撃てる、ダッシュが最速と、車椅子を活かした部分的に尖った性能を持つ。
---長所と短所がどちらも極端であるため上級者向けのキャラだが、自分に有利な環境が整えられれば対抗できるキャラはいないだろう。
--''ドゥイーブ'':バナナの為に人を殺す、世界唯一の殺人猿。タキシードで正装している様がなんともシュールな、本作の雰囲気を体現しているキャラ。
---猿らしく身体能力が高く、体格が非常に小さいゆえ敵の攻撃をかわしやすい。しかし射撃がド下手であり、撃った銃弾やロケットは明後日の方向にブレていくことが殆ど。本作のゲームバランスでは一概に短所とは言えないものの、これが吉と出るか凶と出るか?
---射撃がらみのバクチ要素は、刀や手榴弾など「射撃武器ではない武器」を中心に使えば無視する事もできる。上級者向け。
--''ダニー&デミ'':大人をしのぐ知能と冷静さで犯罪を繰り返す、邪悪な双子の姉弟。ダニーが弟で、デミが姉。陰惨な育ち方が原因で、知らない人と「戦争ごっこ」(=殺し合い)をするのが何よりも楽しみという歪んだ思想の持ち主に。作中では知性よりも狂気を感じさせる描写のほうが目立つ。
---体力が最低、機動力に欠ける、常に二人で行動している為喰らい判定が大きいなど基本性能の低さが目立つ。しかし「予備の武器を1つ持つ事ができる」という、戦況を覆す爆発力があるとんでもない特性を持つ。上級者向け。
---意外にも、素手によるダッシュ格闘攻撃((ダニーがデミを振り回し、デミが遠心力を活かして回し蹴りを見舞うという技。))がバーナードに次ぐ高性能。双子の基本性能が低いため積極的に狙うべきではないが、侮れないものがある。
#endregion

-アイテムの上でしゃがむことでそのアイテムを入手できる。新しい武器の上でしゃがめば持ち替えもできる。
--(双子以外は)一度に一つのアイテムしか持ち歩く事は出来ないが、銃座等の固定武器を使用する場合は武器を持ったままでも可能。
--武器には銃器・爆発物・その他に分かれており、爆発物は一回だけ、銃器は弾数制限があり、弾が無くなった後は投げつけて攻撃する事ができる。
--木箱やドラム缶は通常の武器とは別に持ち上げ・投げつけが可能。木箱は地上で相手の頭部にぶつけると目隠し状態にして強制的に前方に歩かせ(ジャンプと攻撃は可能)、ドラム缶は相手を押しつぶして身動きを取れなくする。くらった側はいずれもレバガチャ・ボタン連打で脱出を早められる。
--ステージによっては料理や機関車の石炭など、思わぬものも武器代わりになる。
-どの攻撃も基本的に上下左右4方向、または8方向へ全方位攻撃が可能である。ジャンプ中に下入力のままアクションボタンで真下にも攻撃できる。

**評価点
-見ただけで解るシンプルな2D対戦システム。ライトユーザーからコアユーザーまでとっつきやすい。

-キャラクターの長短を生かした地形デザイン。
--キャラクター性能面の個性は、独自の特性を持ちあからさまな性能付けをされたチンとダニー&デミ以外は極端ではないが、ドラム缶越しに攻撃できる・遠距離での撃ち合いに強い・マシンガンで当る弾数を減らせると言った数々のシチュエーションで大きな差になって現れる。
--やればやるほど細かい点で思わぬキャラクターの得手不得手が分かってくる奥深さ。
---例えば「ロケットランチャー発射時の反動」による優劣も状況によって存在する。反動で転ぶ事により身が低くなる→天井に撃っても自爆にならないと言う擬似自爆攻撃と言うべき高度な戦術があったり、反動が大きいベッティやジャンプ力最高のイヴなら「垂直ジャンプして地面にロケットランチャーを撃つ」というテクニックが安全に狙える、といった具合。
---基本的には強キャラとされるベッティも本作上級者が相手となれば、ほぼ完璧な射撃精度が裏目に出て「射撃の弾道を読まれる」「中距離正面で射撃を回避される」といった弱点を露呈し始める。

-絶えず変化するギミックの多いフィールド。
--常に左右に揺れる船・爆発と同時に床が抜けて広大化する屋敷・人間大砲や象や虎と言った乱入の多いサーカス等、豊富なラインナップ。「殺し屋」という殺伐としたテーマの作品でありながら全体的にシュールでキレたセンスは、本作の大きな魅力といえるだろう。

-クセのある武器と、それらの優れたバランス。
--シンプルな拳銃に銃弾を弾ける刀、ロケットランチャーや火炎放射と武器は様々。その一方で「マシンガンは弾数が多く連射力が高いが、1発ごとの威力が低い」「爆発物は単発のダメージが最も大きいが、自分もダメージを受けるリスクがある」など武器それぞれに一長一短があり、単純な上位互換・下位互換が無い。
---流石に武器以外(ワックスフルーツやパイなど)は威力の無い下位互換ではあるが、なんでもいいから利用するというスタンスが感じられ雰囲気抜群。

-世界観を彩る演出の数々。
--戦闘シーン以外では常に画面下部に英語字幕、右部に縦書きの日本語字幕が表示されるという、映画を彷彿とさせる画面構成となっている。
--ミスター・アクメはシルエットで映し出され、変声機を用いて指示を送るなど謎の人物としてのイメージを強く印象付けており、最終ステージで意外性とともにその正体を明かすという粋な展開が用意されている。
--勝利したキャラクターによる相手キャラの映ったモニターの処理方法にも、それぞれの持つ強烈な個性が打ち出されている(まともに電源を切るのはベッティのみ)。
--音楽がいやに渋い。「殺し屋」をテーマにしただけある渋さで、どの曲も聴き応えがある。
---メインテーマであるBGM「The Outfoxies」に乗せて、幕間デモで使用されるモニター画面を利用して殺し屋7人とストーリーを紹介するオープニングデモは秀逸な出来。
---1人プレイでしか聴けないが、先のメインテーマのアレンジである殺し屋の矜持を剥き出しにしたラスボス戦BGM「Counter Blow」と、完全ピアノソロでムード満点のエンディングBGM「Enjoy Life」は特に必聴。&br()エンディングの演出も曲の雰囲気に沿う形で映画のエンドクレジット風に仕上がっている。同時に、莫大な報酬金を手にした使用キャラが曲名通りその後の人生を満喫する様子が3枚のグラフィックで描かれており、キャラクターにより多種多様ながら、いずれも死闘を生き抜いた安堵や勝者となった優越感が伝わってくる内容となっている。

**賛否両論点
-ダメージソースが武器に依存しており、さらにはステージ自体の時間に応じた状況変化やギミックも実に多彩であるため、勝率を上げるにはステージごとの特徴や武器の配置の把握が必須となる((ステージの知識がなければ、ロケットランチャーやマシンガン等強力な武器を真っ先に入手する、あるいはそれを取りに行く相手を迎撃する、といった戦闘開始直後の初手すら見えてこない。))。また、銃弾・ロケット弾の弾道や特定地点での武器のランダム出現といった運の要素も勝敗に大きく関わっている。これらの要素に操作体系も合わさり独特なゲーム性が形作られているため、前述のようにとっつきやすくはあるが、プレイヤーによってゲーム性を理解するうちに好みが分かれる可能性は否定できない。
--一般的な対戦アクションとは少々雰囲気が異なり、ゲーム性は強いて言えば対戦型FPSに近い。

-待ちが非常に強く、さらに相手より下の位置を取ったほうが有利なため、特に熟練者になるほどしばしば待ち合いが発生し、タイムオーバーによる決着を迎える展開が目立つ。
--対戦ゲームはガンガン攻めて勝ちたいんだ、という性格の人には向かないかも知れない。
--もちろんその待ちも常時絶対的に有効な手段というわけではなく、地形を無視して攻撃できる刀や爆発系の武器を使用すれば揺さぶることができるし、(ステージにもよるが)地形の変化により待ちを解かざるを得ない状況も発生する。
---待ち戦法以外には、バーナードの体力にものを言わせた自爆戦法、イヴやチンの機動力・銃弾への耐性を利用したリードを奪っての逃げ回り戦法、ドゥイーブの当たり判定の小ささを活かし刀を持ってひたすら粘着する戦法がよく見られる。これらを駆使しても待ちに全く頼らず戦うことは難しいが、待ち戦法があまり好きではない人は試してみてほしい。

-ズームイン・アウトが頻繁に発生するため、目の疲れが起こりやすい。
--両者の距離によって拡大・縮小が行われるカメラ設定となっており、体質によっては酔ってしまう事も。この体質の意味においてもプレイヤーを選んでしまうとも言える。

**問題点
-七人の殺し屋はどれも独特の性能を持ち、代替キャラがいないのに同キャラ対戦ができない。対戦ゲームとしては致命的であると言わざるを得ない。
--例えばストーリー的に「偽者がいるので一旦依頼を後回しにして始末してくる」などといったような説明をすれば、同キャラ対戦が出来ても不自然ではなかったのではないだろうか。
---もっともこの例だと、ドゥイーブに偽者がいると「世界唯一」ではなくなってしまうのだが。
--乱入時にキャラクターの選びなおしも行われないため、そのときの相手が使用している以外のキャラクターから選ばなくてはならない。
---自分が最も使い慣れているキャラクターが既に取られている場合も想定し、最低2キャラを使いこなせるようにしておく必要も生じる。
--このため、本作の大会などは特殊なルールを設けないと行いにくく(特に後述するように強キャラで知られるベッティは使用者も多いため、ルールなしではほぼ確実に揉め事になる)、望むキャラが取れずに負けてしまった時の理不尽感も強い。

-フィールドによっては明らかに特定プレイヤー側が開幕有利の場所がある。(ビルステージ、列車ステージなど)
--試合開始時のスタート地点は、各ステージごとに1P用スタート地点・2P用スタート地点が固定で用意されている仕様のため。基本的に1P側のほうがロケットランチャーまでの距離が近いステージが多く、優位を得易い。

-体力が平均的で銃の扱いが非常に上手く、ブレーキング能力が高いベッティが対人戦ではお手軽に強すぎるきらいがある。
--絶対的に強いのは足場が水平かつ広い時などであるが、どんな時も本作最強の攻撃と言える「拳銃コンボ」が安定して決めやすすぎる点が問題視される。
---拳銃は1発で敵の体力を7%程度奪う地味な高威力なのだが、装填数は7発もある。しかも、被弾時のよろけ中は無敵時間ではないため連続ヒットさせる事が可能。そして、連続ヒット時に威力の補正は一切無い。つまり、全弾を一気に命中させると一瞬で5割前後の大ダメージを与える事が可能なのである。
--また、銃器のみならず接近戦の要となる刀を使用した場合でも攻撃判定がトップクラスに強力。ベッティの機動力の低さを補うための措置とも考えられなくもないが…。
--CPUとして戦う場合はアルゴリズムの影響でさほど脅威ではない。
--他に強いキャラと言われるのはイヴ(足が速いために武器を取得できる機会が多く手数で押せ、体力も地味に高い)、ジョン・スミス(なんでもできる)あたり。

-CPU戦では対戦相手ごとにステージが完全固定なため少し飽きやすい。また、対戦プレイ時は真逆でステージはランダム選択のみで任意決定不可能。どちらにせよ自由度が低い。

-CPU戦最後のステージである「アクメ邸」は、進行がノーヒントでありクリア方法がやや分かりにくい。分かってしまえば簡単なのだが。
--但し、体格が小さく投擲動作が遅いドゥイーブ、投擲力の低いプロフェッサ・チンおよびダニー&デミはある箇所が難関となるため一転、該当場所で詰まりやすい。
--逆に彼らのみ簡単に突破できる箇所もあるため、単純に不利というわけではない。
//おそらく難関というのはエレベーターの下で手榴弾投げ返すところだと思われる。有利になるのはドゥイーブ:二階の箱の山積みは一番上の一個だけどければ突破可能、チン:三階の廊下をダッシュで&アクメ氏の銃弾を後ろ向きで無傷、ダニー&デミ:箱の山積みを二個づつ処理できる点。ネタバレ防止にCOで。

**総評
対人戦向きのジャンルといえば格闘ゲームが主流であった当時において、このような類のない対戦ゲームシステムを構築したことは高く評価できる。シンプルながら戦術性の高いシステム、非常に"濃い"殺し屋の面々、映画風味のハードボイルドが基本ながらどことなくコミカルな演出、どれをとっても唯一無二の独特さに溢れている。どうしても回避できないアンバランスな点も抱えているが、それを踏まえても魅力の薄れない作品といえる。&br()後述する理由により、現在ではお目にかかる機会が非常に少なくなってしまったが、見かけた場合はぜひともプレイしてほしいタイトルである。

**余談
-CPU戦のハイスコア争いであるが、稼働後短期間で限界点(1400万点)達成者が多数出たため早々と集計が打ち切られている。
--全7戦パーフェクト勝利にて達成。本作の得点源は「1人プレイ時の勝利時残体力ボーナス」のみである事が理由である。

-漫画『ブラック・ラグーン』に登場する銀髪の双子男女・殺し屋のヘンゼルとグレーテルというキャラは、同名童話とともに本作のダニー&デミが元ネタであるとされる((作者の広江礼威氏はゲーム好きで、アーケードゲームの同人誌を出していた経歴もあることで知られる。))。

-コンセプト&デザイナーの梅田正輝は『子育てクイズ マイエンジェル』を、作曲担当の福澤正洋は『[[ネビュラスレイ]]』や『[[アカツキ電光戦記 Ausf.Achse]]』を手がけている。

-ストーリーがストーリーだからか家庭用機種には移殖されておらず((一応、プレイステーションに移植予定はあったものの結局キャンセルされてしまった。))、古いゲームゆえに基板も少ないため((ちなみに本作と同じ基板を使っている作品は『マッハブレイカーズ』のみ))、現在ではプレイできる機会が非常に限られている。
--また、ダニー&デミのキャラクター設定が極めて陰惨なものであるという設定も、移植が実現しない壁のひとつとなっているのかもしれない。
--当時の基板の出回りはどちらかといえば少なめだった影響もあってか基板の販売価格もやや高騰気味で店舗入荷・個人所有はし難い方とも言える。
//NB-2が故障多いって話はあまり聞かなかったぞ。NA-1が比較的多かったのと勘違いしてないか?
--本作でもっとも魅力的である対戦台も、秋葉原等の極地に行かなければ見かける事は無いと言ってもいい。
---一方、対戦台を導入している店舗によっては、現在でも店内規模の対戦会を散発的に行っているところもある。
//「プログラミングが複雑すぎて移植できない」という噂も見かけましたが、具体的なソースまでは分かりませんでした。ご存知の方は記述をお願いいたします。
//NB-2自体、汎用筐体向けの基板だから「古い筐体」って表現自体そもそもおかしいだろ。
--ナムコおよびバンダイナムコ開発のクロスオーバー系作品においても本作のキャラは長らくノータッチであったが、Switch作品『ファミスタ エボリューション』においてドゥイーブがブラックナムコスターズ((ナムコスターズの悪役キャラバージョン。))所属投手として登場し、ようやく日の目を見ることとなった。

-プレイヤー間では本作を語るうえでしばしば『[[スマブラ>大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ]]』が引き合いに出される。小道具を使用する点やステージが広大かつギミックが仕込まれているという点では共通しているが、本作はその小道具やステージのギミックが中心的な要素である点、『スマブラ』は素手での攻撃が基本であり、小道具やステージギミックは補助的である点が大きな違いと言える。