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MOON. - (2022/04/02 (土) 11:28:58) のソース

*MOON.
【むーん】
|ジャンル|アドベンチャー&br;(公称ジャンル:心に届くAVG)|&amazon(B0037HPPLM,image);|
|対応機種|初出版:Windows 95&br;R版:Windows 95/98&br;DVD版:Windows 98/Me/2000/XP&br;DVD-PG版:DVD機器&br;Win7対応版:Windows XP/Vista/7|~|
|発売・開発元|Tactics&br;(DVD版以降:NEXTON)|~|
|発売日|初出版:1997年11月21日&br;R版:1998年8月21日&br;DVD版:2002年7月12日&br;CD版:2002年9月20日&br;DVD-PG版:2003年1月30日&br;Win7対応版:2010年4月2日|~|
|定価|初出版:7,800円(税別)&br;R版以降:6,800円(税別)&br;DVD-PG版:5,300円(税別)|~|
|廉価版|R版:2000年9月14日/3,990円&br;Win7対応版:2011年11月18日/4,667円(税別)|~|
|配信|Win7対応版:2012年3月23日/4,571円(税別)|~|
|レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|
|判定|なし|~|
|>|>|CENTER:''[[Key関連作品リンク>Key作品]]''|

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#contents(fromhere)
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**概要
株式会社ネクストンのアダルトゲームブランド「Tactics」の2作目にあたるアドベンチャーゲーム。~
後に人気を博する株式会社ビジュアルアーツのブランド、「[[Key>Key作品]]」立ち上げ時の主要スタッフが集まった作品であり、その方面で有名。~
当時としては珍しくシナリオ重視の作品ではあるが、難解な上に表面的にはいわゆる「鬼畜系」でもあり、後の『[[ONE>ONE ~輝く季節へ~]]』や「Key」の作品とは大分毛色が異なる。~
いわゆるカルト教団的な存在及びその本拠地が舞台であり、センセーショナルな作品でもある((発売当時はカルト教団、オウム真理教が数々のテロ活動を行って世間を騒がせた後。))。~

また、非フルボイス版ではクリア後のおまけでRPGがついており、その中にCG/サウンド閲覧モード/スタッフルームも含まれている((後に販売された『MOON.DVD』などにはおまけのRPGがついていない))。

-バリエーション
--『MOON.』:初出版。
--『MOON.RENEWAL』(MOON.R):UI機能改善、フルカラー専用化、RPGの敵CG描き直し。デモ削除。
---メモリアルコレクション:廉価版
---どろっぷす:Android用プラットフォーム。2012年。1,280円。DVD版ではなく低容量なR版が対象。
--『MOON.DVD ~Final Version~』:フルボイス化、OPアニメ追加、CG塗り直しなど。RPG削除。
---『MOON.CD ~Limited Edition~』:DVD版と同内容でCD3枚組。
--『MOON.DVDPG Edition』:DVD-PG版。
--『MOON. For Windows XP/Vista/7』:Win7対応版。ダウンロード版有り。
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**あらすじ
「不可視の力」と呼ばれている力を得ることを目的としている宗教集団FARGOから、長らく帰ってこなかった主人公の天沢郁未の母が帰ってきた。~
しかしその直後に怪死した為、母の死はFARGOが原因だと確信した郁未は復讐の為に潜入することにした。~
そこで潜入仲間となる巳間晴香と名倉由依、敬虔な信者の鹿沼葉子・謎めいているが度々助けてくれる少年と出会い、~
数々の陰惨な出来事を目の当たりにしながらも、FARGOの謎に迫っていく。
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**用語(説明の為のものなので最小限に留めています)

-FARGO(ファーゴ)
--前述の通り、「不可視の力」と呼ばれている力を得ることを目的としている宗教集団。
--入団者の大半は「不可視の力」を求める正しく「信者」と言える者達だが、FARGOの運営・管理側は基本的に「指導者」などではなく、「研究者」や「警備員」に近い。
--信者は入団時に「不可視の力」への適性を検査され、A~Cクラスに区分けされる。それぞれ別の居住区・待遇で施設内に軟禁される。
---Aに近いほど適性が有るとされ、待遇が良い(Cクラスの待遇は劣悪としか言いようがないが、食についてだけは困らない)。

-MINMES(ミンメス)
--幸せだった頃などの思い出を思い出させて、精神の強化をはかる装置。

-ELPOD(エルポド)
--醜態の記憶などを増幅させ、それに向き合わせることで精神の強化をはかる装置。
---妄想も増幅させており、全くの妄想の場合もあれば、体験した(と思われる)ことでも誇張されていたりするらしい。
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**キャラクター
#region(close,クリックで開閉)

-天沢 郁未
--主人公。クラスAで生活に不自由しない程に待遇は良いのだが、後述の「少年」と相部屋になる。
--復讐が目的ではあるが人情家で、仲間を気遣う場面が多い。特に「少年」とのやり取りでは感情表現も豊か。
---その一方で本作はFARGO内を移動したり調べる形式で特殊な掛け合いが多い上に、一般的とは言えない選択肢もあるせいで、キャラが掴みづらい部分も(後述)。
--開発者やユーザーの間でドッペル郁未と呼ばれている瓜二つのキャラもいるが、これはELPODで登場するもう一人の自分で厳密には登場人物とは言えない。

-巳間 晴香
--郁未と志を同じくする仲間。クラスCで仲間の中で最も待遇が悪い。
--FARGOで働いている兄、良祐を辞めさせる為に潜入した。
--口は悪いが仲間想いで、比較的冷静な判断が出来る。

-名倉 由依
--郁未の仲間の1人。クラスBで晴香よりはマシだが待遇は悪い。
--FARGOに入団した姉、友里を連れ戻す為に潜入した。
--少し頭が悪いところがあるが、作中唯一と言っても良い明るく前向きな子。
--後の『Kanon』に登場する美坂栞に似ていると一部でネタにされる事がある。茶髪で姉がいるという点も共通している。

-鹿沼 葉子
--クラスAでFARGOの敬虔な信者。
--明らかにFARGOを信仰していない郁未に対して冷たく接するが、生来はお人好しの様でなんだかんだで面倒を見たりもする。
---今ならツンデレに分類されていてもおかしくない性格。
--幼い頃からずっと施設にいるので世事に疎く、消費税の存在も知らない。
--普段は冷静か信仰に関することで怒るかのどちらかで大人びているが、ニンジンを残したり浮世離れしているのもあって子供じみた面がある。

-少年
--郁未の同居人となる少年で、名前は不明(最後まで)。
--FARGOや「不可視の力」についてほとんど全て知っているが、いくつかの事情から中々喋ることはない。
--郁未を何度も支えるがとある事情から浮世離れしている上に天然でもあり、精神的なものに関しては特にズレている場合が多い。
--どことなく、後の『AIR』の国崎住人に似ている。

-天沢 未夜子
--郁未の母。
--故人なので基本的にMINMESで登場する。

-巳間 良祐
--晴香の兄でクラスBのMINMESの管理をしている。
--まともな性格をしており、晴香の仲間ということで郁未の手助けをしたりするが、彼女の訴えについては拒否し続ける。

-名倉 友里
--クラスCの由依の姉。
--敬虔とまではいかなくとも信者で、ある理由から「不可視の力」を欲している。
--由依と出会ってもとある事情から拒否し、冷たく接する。

-高槻
--FARGOのB棟を管轄している。
--作中で最も「下衆」と呼ぶに相応しい人物で、非常に横暴で自己中心的なだけでなく、平気で嘘をついて人をおとしいれるのも好む救いがたい人物。
---自分の楽しみを優先している印象を受けるが無能ではなく、あくまでFARGOの方針に沿って行動している。郁未達がこれ以上ない危機に陥るのも大体彼の手管である。
--「まいったぁ!俺はまいったぁ!」などの独特な言い回しをするなど、ある意味で本作唯一の悪役とも言えるせいか、一部で妙な人気がある。

-月
--FARGOのトップだが抽象的な表現でしか表されておらず、よくわからない存在。施設のどこかにいるのだけは確か。

#endregion
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**評価点
-主人公が女性な上に攻略キャラなどの概念もない珍しい構成。
--選択肢も主に郁未が先に進む為のものと、仲間を助ける為のもの。ストーリー自体はほぼ一本道で正規の結末も一つだけだが、漫然とプレイすると死亡してしまう2人の仲間も行動次第で生存可能であり、2人とも生存できれば明るいエピローグが追加される。
--ただ、主人公のHシーンは妄想の中の痴態を晒すのがメインであり、主人公自身が凌辱を受けるシーンはバッドエンドぐらいしか無く、内容も非常にあっさり((一度だけ和姦シーンもあるがこちらも短い。))。鬼畜、凌辱系且つ濃いHシーンは仲間2人の方が担っている。

-[[ウィザードリィ>Wizardry]]風のマップを調べる形式で進めて行くが、かなり細かくメッセージが作られている。
--特に緊急時は何度も同じところを調べる・一歩進む毎に調べる・見当違いの場所を調べるなどで反応が変わることが多く、本筋とは別に反応を楽しめる。
--一部のモブキャラ(名前が出てこない)もキャラ付けされており、良くも悪くも人間味のある様子が窺える。
--但し、フルボイス版は仕様が変わっている(後述)。

-クリア後のおまけのRPGはあくまでおまけと言ったレベル((製作者の麻枝氏が突貫で作ってデバッグも不十分とRPG内に書いている。))だが、楽しめる人は楽しめる出来になっている。
--内容は主に楽屋裏ネタというべきものでパロディが多いが、経験値稼ぎ前提のバランスな上に1対1の戦い(アイテムは回復アイテムのみ)なので難易度が高め。

#region(close,ネタバレ要素があるので未プレイの方は注意。クリックで開閉)

-難解だが本質は何となく伝わるシナリオ。
--宗教的要素・神秘的要素・凌辱描写などがあるが、それ以上に郁未と少年の悲劇的な出会い・郁未を中心とした「親子」・仲間2人の「家族」の関係が主なテーマなのが分かる。
---つまり、目を引く概要から始まって、分かり辛いが必ずしも理解しなくても良い謎と製作者側が恐らく強調したかった部分が分かれており、進めていて飽きさせない様になっている。
---「泣きゲー」とみなされることはあまりないが、「親子」や「家族」の話や謎などを仕込んで単調にならないように気を付けているなど、内面は後の「Key」あるいは麻枝氏の作品と共通している部分も多い。

-いかがわしいことをしている様にしか思えないFARGOの行動にも意味がある。
--「ロスト体」(「不可視の力」によって自我を失った人間で、FARGO側からは消去対象とされる)は人間をゴミ屑の様に殺害している描写がある。「不可視の力」を与えたのはFARGO側の意思なので自業自得とも言えるが、裏切り者や脱走者などを容赦なく酷い目に合わせたり緊急時には射殺もするのはこれを警戒している為でもある。
--本作の凌辱描写ではFARGO側の人間が楽しんでいる様子が描かれており下衆と言えるが、凌辱は「ロスト体」となるのをある程度防止する効果(精神の強化)があると思われ、「ただの悪」とは言い切れない((また、中には真面目や変わり者の人間もいる。))。
--MINMESやELPODの目的が精神強化と言うのも本当のことであり、やっていることや目的の是非はともかく、FARGO側の行いは合理的で無駄はほとんどない。

#endregion
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**賛否両論点

-舞台が特殊な上に18禁要素も多めでその大半が凌辱描写。それでいてシナリオ重視という特異で人を選ぶゲームなので評価が難しい作品になっている。

-あらすじ的にも設定的にもFARGOは宗教集団ということになっているが、実際は研究所のようなものなので、宗教的方面での深い読み物を望んでいると肩透かしを喰らう。
--逆に言えば宗教色は薄いので、そこに惑わされることがまず無いとも言える。

-用語の説明や「不可視の力」などは曖昧な表現になっていて、想像する楽しみもある一方で分かり辛い。
--ELPODでの選択肢も質問の意図が分かり辛く、少年がヒントをくれたり郁未の状態を教えてくれるキャラもいるのだが、それでも少し分かり辛い。
--選択肢を何度も間違えていると、かなり後になってバッドエンドになるので若干難しい。当たっていたのかどうかも分かり難いので、多少戻って選び直した程度では挽回できず、結局最初からと言う事も有り得る。
---上述した「郁未の状態を教えてくれるキャラ」に関しても、ヒントをくれるのが手遅れのタイミングだったり、進行条件を満たしていようがいまいが同じ助言しか寄越さない事もあるので、頼りになるとは言い難い面も。

-原画は絵柄が賛否両論の樋上いたる氏で、更に当時はまだ腕も良く無かった。
--補足すると当時からファンはいたのと、そもそも当時は原画の平均レベルが低かった((塗りについてはマシンの制約上、後の作品とは単純な比較はできない。))ので、いたる氏が周囲と比べて特別腕が悪かったわけでもない。

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**問題点

-プレイは普通に可能でキーボード操作可能なのも長所だが、それ以外は細かい部分に手が届かないので不便。古いゲーム故にある程度仕方ない部分はあるが、それを考慮しても不便さが目立つ。
--例としてCD-DA((ただし、これは当時フルインストールするような時代ではなかったので、音質を重視するゲームでは当時の標準だった。))、バックログ無し、既読スキップ無し、セーブ数30。当然だが前の選択肢に戻る・クイックセーブ&ロード無し等、ユーザーライクな機能はあまり無い。
---特にバックログ無しはADVとしてはかなり不便。また、セーブ数も内容量を考えると、少なすぎではないが余裕も無い((攻略情報を見るなら問題にならないが、そうでなければ前半から中盤まで選択肢が多いのでセーブをフル活用した方が楽。))。
--これらの理由としては、共通のゲームエンジンなどを利用しておらず、独自にプログラムを組んでいたことが影響している((ビジュアルアーツの馬場社長が、「Key」の立ち上げ時は熱意などは並々ならぬものだったが、「ゲームの作り方自体が稚拙だった」という話をしている。例えばフローチャートなどを作らずに無為にテストプレイをしていたとのこと。))。
--フルボイス版以降はフルインストール((ダウンロード版はインストールも不要。))、バックログ搭載、既読スキップ可能と言った改善点が存在する。ただ、既読スキップ中はテキストが消えてしまうので、今どの辺りと言うのが分かり難く流し読みも出来ないなどの難点も。
//古いゲームが今と比べて悪いのは仕方なくね? もし同時期の一般的なADVより酷い所があるなら、そこだけ書くべき。
//馬場社長の実際のコメントもあるほどの問題点なのにそれこそ消す大義はないんじゃないでしょうか。古いゲームでもこの手の不便さは言われて然りかと。ただ不便さの細かい補足点は必要。
//だから「当時普通の事」は問題点として扱っちゃまずいって事。じゃないとFCのゲームとかどれだけ良作でも問題点の固まりになる。 社長が言うほどの問題点だって言うなら、「当時ですら酷いシステム設計だった」って事じゃないの? だったらそこだけに絞り込んで書くべき。

-環境が環境なので日常シーン等は少なく、キャラがあまり掘り下げられていないので感情移入しづらい。
--葉子や少年と触れ合う日常パートはそれなりにあるが、仲間2人についてはクラスが違うのでほとんどない。基本的に夜に集合場所で相談するのみで、待遇の劣悪さの説明や陵辱シーンはあるものの、実際の下位クラスでの生活に関しては描写が薄い。
---仲間2人の過去のエピソードはあるのだが、幼少期の話だったり、FARGOに来る切っ掛けになった事件について語る程度。
--キャラの掘り下げについては郁未も同様で、過去の思い出らしきものはMINMESとELPODで断片的に見られるが、どういう生活を送っていたのかは謎が多い。
#region(ネタバレ注意)
--終盤にクラス分けは「それまでどれほど辛い人生を送ってきたか」で判定されていたと説明され、クラスAに選ばれた郁未は相当に辛い人生だったとされるが、作中の断片的な情報だけでは説得力が薄い。
--また平時は行動原理も物の考え方も人との接し方も常識的なのだが、MINMESはともかくELPODで語られる過去が常軌を逸しており((部活中に野○ソしたり好きな男子の机でオ○ニーは序の口。付き合って間も無い彼氏を逆レ○プしたという話すらある。))(ただ、上述した通り事実を誇張しているらしいが)、現実でも強要された変態行為を嫌悪感を示す事すらほぼ無くやってのけるなど、正常な神経では理解に苦しむ描写が見受けられ、キャラが掴み辛い。
#endregion

-物語の謎に関しては曖昧な表現や説明不足が目立ち、推測する材料が足りない部分も多い。
--一部はサイコ的な表現になっているが、これについては恐らく意図的に不条理を表現しており((作中でも惑わされてはいけないという旨のテキストがある。))、理解しきれるようにはなっていないと思われる。

-フルボイス版はUIの改善などがある一方で、RPGやスタッフルームが存在しない。現在入手が容易なのはこちらの方なのでおまけも楽しみたい人は注意。
--マップ移動も目的地を選択するだけのシンプルな形式になったが、進め易くなった反面、探索の楽しみはかなり減ってしまった。また、特定のシチュエーションにおける位置関係が分かり難くなる事も。
---元々3Dダンジョン形式だった関係なのかイベントフラグが甘い部分があり、遭遇するはずのない場所で職員に遭遇したり、変な所で小イベントが挟まる事も少なくない((郁未が無自覚のうちに目的と違う場所に来ている、と言ったシーンもあるがこれはストーリー上の演出である。))。

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**総評

システムがあまり良くない上に描写や設定も人を選ぶ作品だが、それだけに独自性の強い作品となっている。~
粗削りだが色々と考えて話が作られているので、決して薄いゲームではない。~
「Key」関連の作品だからと言うだけの理由で手を出すのはお勧めできないが、~
ある程度システムに耐えられて、更に普通ではない作品を望むならプレイしてみるのも良いだろう。
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**余談
-発売当初はそこまでの知名度が無くて売れ行きも良くなかったが、「Key」の『[[Kanon]]』の人気から注目されるようになった。
--「Key」立ち上げ時の主要スタッフが揃った作品なので、「Key」関連作の第1作目とすることが多い。
---しかし本作はあまり一般受けしない作品な上に、いわゆる「泣きゲー」扱いされることも無い為、同じ「Tactics」作品でも次作の『[[ONE ~輝く季節へ~]]』の方が注目されることの方が多い。

-『ONE』にも言えるが本作も、スタッフが関わっていない形でWindowsのバージョンアップの度に新パッケージを発売してきた為、ネクストンに対して熱烈な「Key」ファンの心証はあまり良くない。
--ただ、評価が難しい上にコンシューマー移植やメディア展開も難しい作品なので、ファンが気に障る形で色々と搾取した『ONE』よりはマシで話題になることも少ない。

-前述した通り、おまけのRPGやスタッフルームはフルボイス版以降は削除されている。
--理由は定かではないが、一部からはRPGのテキストの多さによる負担や、スタッフルームについてオリジナルの製作スタッフが既に退社していることなどから迂闊に手を付けられない為だと言われている。

-2020年4月23日に定額ゲームプラットフォーム「OOParts」がサービス開始。本作は初期から収録されたタイトルの一つである。
--PCだけでなくスマートフォンにも対応している。これにより、プレイのハードルが下がった面もある。
---『MOON. For Windows XP/Vista/7』の中古相場がやや高いうえ、対応OSのサポートが終了しておりプレイ環境に難があった。
---ただ、ダウンロード版は時折セールが行われる事もあり、Windows10でもプレイ自体は普通に可能である。

-発売から25年を迎えた2022年の4月1日にまさかのリメイク版が[[発表>https://www.4gamer.net/games/625/G062568/20220401120/]]された。
--対応ハードはPCと&bold(){コンシューマー機のSwitch}。
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--日付を見れば分かるが&bold(){エイプリルフールのネタ}である。
#endregion

-ゲームのタイトル名から、ラブデリック社の『[[moon]]』と間違われやすい。
--そのため、本作を検索する時は関連語句を加えると良く、実際にGoogleの検索候補でも「MOON Tactics」「MOON ''高槻''」などと出てくる。

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