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ターミネーター2 - (2017/05/08 (月) 15:39:16) のソース

*ターミネーター2
【たーみねーたーつー】
|ジャンル|アクション|~|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|パック・イン・ビデオ|~|
|開発元|LJN|~|
|発売日|1992年6月26日|~|
|定価|6,500円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|

**概要
-アーノルド・シュワルツェネッガー主演のアクション映画『ターミネーター2』をゲーム化したACT。全5面構成。
-本作のBGMはソルスティスのBGMを作曲したTim Follinの兄、Geoff Follinが手がけている。

**システム
-自機はターミネーター(T-800)で、耐久力+残機制。耐久力が0になる等でミスするとノイズと共に「TERMINATED」と画面が切り替わり、自機を1機失う。
-行動は移動とジャンプ、攻撃は打撃と銃がある。ただし、銃の弾数は有限、弾が切れると素手の攻撃のみとなる。

**長所
-ステージが多彩。
--2面が強制スクロールのバイクアクションとなっていたり、4面がお使いゲームになっていたりと、敵を倒すだけのアクションゲームではない。
-ストーリーがオリジナルの映画に忠実である。
//-末期FC作だけあって、当時のゲームとしてはビジュアルのクオリティも高い。
//とても、そうは見えない。

**短所
-オリジナルでは脅威の戦闘能力も、本作では大幅な弱体化。
--原作では素手はもちろん重火器でさえ大したダメージを受けなかった「鉄人」ターミネーターだが、本作では人間の素手の攻撃にすら、ダメージを負う。
---耐久力や攻撃力を数値化しないとゲームにならないので仕方がないとも取れる。もっとも、ジョンを主人公にしてターミネーターに守られながら進めるスタイルでも良かったのではないだろうか。また近年作られた『サラ・コナークロニクル』のように派生ストーリーにするなど手段はあったはずだが…。

-はっきり言って難易度が高い。
--銃の弾数が有限なのに、敵は無限に湧いてくる。弾を節約しながらのプレイは、中々厳しい。
--中でも厳しいステージ。
---2面:用水路でのT-1000とのバイクアクションを再現した面。後方のT-1000のトラックを銃で追い返し、前方のゲートを破壊しながら先に進むのだが、一瞬の射撃ミスも許されない場面がある。
---4面:サイバーダイン社での攻防を再現した面。探し物ステージ。とにかく敵が多く、しかも全員銃を持っている。有限弾数がここで響く。ステージ中を行ったり来たりするプレイとなるため、ジワジワとダメージを蓄積してしまう。さらにここでどれだけ弾を節約したかが、次の面の難易度に影響するという意地の悪さ。
---5面:ラストの溶鉱炉のシーンを再現した面。1発死のダメージゾーンに落ちやすく、自滅することもしばしば。画面にわずかに映る振り子に飛び移らないといけない場面もある。ラストのT-1000の倒し方も、機転が必要とプレイヤー泣かせ。

-中途半端な日本語化。
--長めのデモは日本語なのだが、ほとんどは英語のまま。プレイに必要な情報まで英語。

-情けないBGM。
--ターミーネーターのテーマと言えば独特なドラム音が特徴的な曲だが、本作ではドラム音だけでメロディーがない。さらにそのドラム音の再現度も低レベル。FCの音源という点を踏まえても酷い出来。
---Geoff氏がサウンドを手がけた他のソフトのBGMはFC(NES)の性能を限界まで使ったかなり凝ったものが多いのだが…
--プレイ中のBGMも、適当感の漂うものばかり。

**総評
短所で述べたように、オリジナルでの驚異の戦闘能力のT-800が、銃器はおろか素手の攻撃ですらダメージを受け破壊されてしまうのに、唖然とするプレイヤーも少なくないだろう。さらに、その落胆を突き落すいやらしいほどの高難易度。
当時のハリウッド映画原作ゲームは企画先行で中身は伴わなかったりしたものだが、その中でもあまりオススメしかねるタイトル。
さすがは死の虹、LJNのゲームではある。