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ターミネーター2
【たーみねーたーつー】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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発売元
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パック・イン・ビデオ LJN(アメリカ)
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開発元
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Software Creations
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発売日
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1992年6月26日
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定価
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6,500円(税別)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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柔らかいターミネーター 激辛な難易度
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ターミネーターシリーズ
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概要
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アーノルド・シュワルツェネッガー主演のアクション映画『ターミネーター2』をゲーム化したACT。全5面構成。
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本作のBGMは『ソルスティス』のBGMを作曲したTim Follinの兄、Geoff Follinが手がけている。
システム
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自機はターミネーター(T-800)で、耐久力+残機制。耐久力が0になる等でミスするとノイズと共に「TERMINATED」と画面が切り替わり、自機を1機失う。
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行動は移動とジャンプ、攻撃は打撃と銃がある。ただし、銃の弾数は有限、弾が切れると素手の攻撃のみとなる。
評価点
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ステージが多彩。
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2面が強制スクロールのバイクアクションとなっていたり、4面がお使いゲームになっていたりと、敵を倒すだけのアクションゲームではない。
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ストーリーがオリジナルの映画に忠実である。
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一応、LJNが過去に発売した映画原作ゲーム『Back to the Future』よりかは原作に忠実なのだが…
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ステージの合間に流れるデモ画面は『プレデター』のように迫力のある実写取り込み映像が流れる。
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歩く速度は速い(と言うより走る速度か)ので足が遅くてイライラするという事は無い。しかし、スピーディーに縦横無尽に走り回るT-800というのも何か違うが。
問題点
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オリジナルでは脅威の戦闘能力も、本作では大幅な弱体化。
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原作では素手はもちろん重火器でさえ大したダメージを受けなかった「鉄人」ターミネーターだが、本作では人間の素手の攻撃にすら、ダメージを負う。
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耐久力や攻撃力を数値化しないとゲームにならないので仕方がないとも取れる。もっとも、ジョンを主人公にしてターミネーターに守られながら進めるスタイルでも良かったのではないだろうか。また近年作られた『サラ・コナークロニクル』のように派生ストーリーにするなど手段はあったはずだが…。
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はっきり言って難易度が高い。
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銃の弾数が有限なのに、敵は無限に湧いてくる。弾を節約しながらのプレイは、中々厳しい。
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中でも厳しいステージ。
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2面:用水路でのT-1000とのバイクアクションを再現した面。後方のT-1000のトラックを銃で追い返し、前方のゲートを破壊しながら先に進むのだが、一瞬の射撃ミスも許されない場面がある。
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4面:サイバーダイン社での攻防を再現した面。探し物ステージ。とにかく敵が多く、しかも全員銃を持っている。有限弾数がここで響く。ステージ中を行ったり来たりするプレイとなるため、ジワジワとダメージを蓄積してしまう。さらにここでどれだけ弾を節約したかが、次の面の難易度に影響するという意地の悪さ。
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5面:ラストの溶鉱炉のシーンを再現した面。即死ゾーンに落ちやすく、自滅することもしばしば。画面にわずかに映る振り子に飛び移らないといけない場面もある。ラストのT-1000の倒し方も、機転が必要とプレイヤー泣かせ。
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中途半端な日本語化。
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長めのデモは日本語なのだが、ほとんどは英語のまま。プレイに必要な情報まで英語。
さらに日本語としてはおかしい部分もありターミネーターに至っては「ターミネイター」と表記する始末。
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情けないBGM。
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ターミネーターのテーマと言えば独特なドラム音が特徴的な曲だが、本作ではドラム音だけでメロディーがない。さらにそのドラム音の再現度も低レベル。FCの音源という点を踏まえても酷い出来。
さらにタイトル画面のBGMは途中でストーリデモが入ってしまうため最後まで聞くことができない。
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Geoff氏がサウンドを手がけた他のソフトのBGMはFC(NES)の性能を限界まで使ったかなり凝ったものが多いのだが…
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プレイ中のBGMも、適当感の漂うものばかりで、2面と4面のBGMは同じBGMが使用されている。
総評
短所で述べたように、オリジナルでの驚異の戦闘能力のT-800が、銃器はおろか素手の攻撃ですらダメージを受け破壊されてしまうのに、唖然とするプレイヤーも少なくないだろう。さらに、その落胆を突き落すいやらしいほどの高難易度。
当時のハリウッド映画原作ゲームは企画先行で中身は伴わなかったりしたものだが、その中でもあまりオススメしかねるタイトル。
さすがは死の虹、LJNのゲームではある。
余談
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本作はゲームギア版とマスターシステム(海外セガマークIII)版も発売しておりGG版は日本でも『T2 ジャッジメントデイ』のタイトルで発売している。
こちらはバイクアクション面がカットされて全4ステージ構成になっており、全体的に難易度も若干下がっている。なおBGMもFC版と異なっている。
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ターミネーター2のゲームは他にも海外のみそれぞれ異なった内容でGBやSNES(海外スーパーファミコン)、DOSなどで発売している。
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一方、本作の発売より少し前にアーケードにて同じくターミネーター2を題材とするMidway製作のガンシュー『Terminator 2: Judgment Day』が稼働している。
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同作はオリジナルキャラが多く登場するもののこちらもスーパーファミコンやゲームボーイなどの家庭用機はもちろん、AmigaやPC-DOSと言ったパソコンにまでに移植される程の好評っぷりで、結局本作は映画のファンゲームとしての存在意義を失う事になってしまった。
最終更新:2024年05月30日 13:35