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FEDA:The Emblem of Justice - (2020/10/20 (火) 21:19:20) のソース

*FEDA:The Emblem of Justice
【ふぇーだ えんぶれむ おぶ じゃすてぃす】
|ジャンル|ロールプレイングシミュレーション|&amazon(B000068HNN)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|発売元|やのまん|~|
|開発元|マックス・エンターテイメント|~|
|発売日|1994年10月28日|~|
//|定価||~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|称号システム|~|
|>|>|CENTER:''FEDAシリーズ'' - ''1'' / [[2>FEDA2:White surge the Platoon]]|
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#contents(fromhere)
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**概要
舞台はバルフォモーリア帝国のスク―デリア大陸。種族間戦争『ミレニアム・ナイトメア戦役』(千年戦争)は集結した後の時代である。
民衆に対する無差別虐殺などの帝国の横暴なやり方に耐え切れず反逆したブライアン達が脱走兵として追われる日々…その中で解放軍に会い共に長い旅が始まる。

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**特徴
世界観は魔法からハイテクまで多種多様、しっかりまとめられている。

***登場人物
-FEDAでは個性的なキャラクターが味方ユニットとして加入してくる。
--称号に応じて加入するキャラも変わって来るうえ、ユニットの属性と真逆になると離脱する可能性がある。
---ミッションクリア時に不平不満を言い出すようになると離脱の予兆である。

-ニュートラルユニット
--ロウとカオスの中間。必ず仲間になり最後まで離脱する事はない、本作の主役達とも言える。
#region(ニュートラル)
-ブライアン・ステルバート
--本作の主人公。バルフォモーリア帝国に所属していたが、上官のアルノスから子供を助けようとして投獄される。
--彼の「ソードインパルス」は破格の威力を持つ必殺技。中盤のとあるイベントを経てからは演出も更にパワーアップする。
-アイン・マクドガル
--ブライアン同様に主人公格。ブライアンの友人。ウルフリング(狼獣人)で剣術の達人。「峰月斬」という必殺技を持つ。
--前衛タイプのユニットにも拘らず中盤まで恐ろしい紙耐久っぷりを誇るが、終盤に差し掛かると守備力が急上昇。
-ドーラ・システィール
--アインの部下でフォックスリング(狐獣人)の女アーチャー。敵を麻痺させる必殺技「ブリングバインド」を持っているので敵を倒さずに無力化したい際に有用。
-ダン・ダーレスト
--トムの友人のリザードマンの戦士。移動力は低いが、凄まじい耐久力と複数範囲を攻撃できる必殺技「ハンマースイング」を持つ。
-ロイス・ヘッグマイヤー
--解放軍の女戦士。剣とトンファーを操る。
-アリア・カーマインレイク
--エルフの女性ヒーラー。エリス、リョウカンが居ない場合は唯一の回復役となりえる。
-クリストファー・ティグット
--騎士道精神を持つセントール(ケンタウロス)のトルーパー。必殺技は持たないが槍が得意で機動力も高い。
-トビカゲ
--アームドウィング(昆虫人間)の忍者。帝国の将軍であるラセツはトビカゲの師匠の仇である。
#endregion
-ロウユニット
--敵を倒すのを控える戦い方でロウに変化。なお称号がカオスに傾くとロウユニットは部隊から離脱する。
#region(ロウユニット)
-エリス
--回復魔法に長けているが攻撃は一切行わない
--トムの姉という事もあるのか、最もカオスのジェノサイドになるまで離脱しない。
-エル
--魔法に長けているエルフ。非力ではあるがナイフを使った攻撃も可能。
-シェーン
--ロイスの従者のクラナス(鳥人)の槍戦士。アルノスに捕まり、囚われていた。
//ジェノサイドでは「怪我で戦えない」ので削除。
-ジニー
--女性トルーパー。槍を使うのが得意。
-コノリー
--アルデシアの少女。ロウタイプだが最もカオスに傾いたジェノサイドの称号でも離脱しない。
--倒されても自動で戦場から脱出するので収容所送りにならない唯一のユニット。
#endregion

-カオスユニット
--ロウとは真逆で、必要以上に敵を倒していく戦い方でカオスに変化し、称号がロウに傾くとカオスユニットは離脱する。
#region(カオスユニット)
-リョウカン
--破戒僧で槍と回復魔法が得意。更にあらゆる敵を瀕死にさせるチート技「死の波動」を持つ。
-ティータ
--砂漠の守り神デ・サルートを守っているグリフィス。唯一魔法が使用可能な飛行タイプのユニット。
-ランス
--強盗を繰り返していたトルーパー。発言から帝国に強い怨みを持っているようだ。クリストファーとは因縁があるようだが…
#endregion

#region(その他味方ユニット)
-トム
--アルデシアの少年の魔術師、序盤で知り合う事になる。
--まだ少年であるため、本作では戦闘に参加せずにサポート役である。
--ロウタイプだがかなりカオス寄りでも離脱しないでくれる。
---姉のエリスが離脱した後も手紙を送ってきたりしてくれる。
-コウメイ
--解放軍の軍師のミノタウロス。腕っぷしも自信がある。
#endregion

#region(帝国軍)
-アルノス
--治安執行部隊の隊長でかつての上司のセントール。卑劣な戦術でブライアン達を苦しめて来る。
#endregion

***フィールド
-キャンプ
--部隊を編成、アイテムの管理、セーブなど色々行える。
--本作に限り仲間たちの名前を変更する事も可能。攻略本にはイカれた名前を付けて楽しむという発言もある。
-移動
--ブライアン達を移動する。村などにも立ち寄ったり出来て買い物も行える。通貨はシェル 略してS
-敵軍について
--要所で待ち構えていたり、村を襲撃に向かったり色々とブライアン達の前に立ちはだかって来る。

***戦闘
-ターン制
--ターンが回って来る毎に任意のキャラを動かす事が出来る。全員行動終了をもって1ターン。
-ブライアン又はアインが倒れるとゲームオーバー。
--他のキャラの場合は%%死亡フラグみたいな台詞を言うキャラもいるが%%収容所に送られるだけで、しかも後で簡単に奪還出来るので殆どペナルティーは無いと言える。
-勝利条件は多彩
--敵を倒すのは勿論であるが、状況に応じて、一部の敵のみを倒す、籠城戦、地点到達など様々なミッションがある。敵を倒すのは最小限に留めるか必要以上に倒すかで称号が変化していく。
-経験値の扱い
--行動する毎にEXPが入り100毎にレベルアップ。
--なおスキルについては、ブライアンの必殺技が更新されるのを除き全くもって固定である。
--ミッション後には仲間全員に均等に加算されるためレベルが低いままという問題はない。

**称号
-大別するとカオス、ニュートラル、ロウの3種類。更に細分化してジェノサイド、ヘルハウンド、バルログ、ファントム、バイパー、ブレイドイーグル、グリフィス、ヴァルキュリア、フェダーイン。最初はニュートラルのバイパーがデフォ。
-ミッションは、あらゆる戦況に応じて、敵全滅、ボス撃破、地点到達、籠城戦など豊富に用意されている。-
-戦い方に応じてカオス~ロウで傾いていくようになっている。敵を倒す事を最小限に抑えればロウ、必要以上に敵を倒していくとカオスに傾いていく。
--なお、一部のキャラを除き一度去ったキャラは二度と会えない。

**評価点
-世界観
--ハイテクから魔法に至るまで多彩な種族の世界観。
--行く先々に応じたドラマはプレーヤーを飽きさせない。
-称号システム
--戦い方に応じて変化する称号それに応じて展開が変わる。仲間になるキャラ、更にはマルチエンディングまで関わって来る。
--このように同じ舞台でもプレイスタイル次第でゲーム性、難所は全く異なって来るようになっている。
-美麗なグラフィック
--行動する度にアニメーションが用意されている。
--通常攻撃、必殺技、被弾それも食らった攻撃の種類に応じて違う。雑魚敵にわたるまで抜かりがない。
--アイテムにもアイコンが用意されており見易く快適。
-音楽も高品質
-バランスも良い
--普通にプレーする分には詰む事はまずない。意図的に装備やアイテムを捨てて行けば詰んでしまう事もあるが流石にそれは自己責任というものである。
--戦闘が終わった後に全員にEXPが割り振られる。なおレベルアップに応じたスキルの習得はない。固定である。

**賛否両論点
-ストーリーが一本道
--一度クリアした章には二度と来れない仕様。
-1戦闘が長い
--次回作でもこういうゲームなのでおそらくは仕様なのだろう
--連戦による長時間化は問題点として後述
-敵の行動について
--説明書によるとプレーヤーが一番困る行動をして来るとあるが、瀕死のキャラよりもブライアンを優先したり、敵のボスがこちらへ来たりなど甘い点がある。
--敵が主人公を真っ先に狙うのは一部スタッフが同じ作品の「[[シャイニングフォース>シャイニング・フォース 神々の遺産]]」のシステムでもある。
-戦闘中いつでもマップから逃走可能。
--これもまたシャイニングフォースのリターン稼ぎと同様の行為が行えるシステムである。もっとも、このゲームの場合はリブラ値の概念があるので、安直に稼ぎ行為を行おうとするとカオス称号一直線である。

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**問題点
-戦闘と演出
--戦闘アニメーションを飛ばす事が出来ないので時間がかかる。
--しかも、マップをまたいで3連戦するような場面まである。(次回作では中断機能が付いて改善されている)
---ただし最終ステージは1戦ごとに移動マップに移るので出直して来れるようにはなってはいる。
-仲間の戦闘不能について
--仲間がHP0になった際に収容所送りになると言ったが、ペナルティは殆どない。強いて言うなら救出時に敵を倒すことになるので称号がややカオスに偏りやすくなる。
--フィールドから気軽に行けて、序盤の雑魚が少し配置されているだけで非常に簡単。
--仲間が釈放された際も、称号の相性が悪くなっていると即座に文句を言いながら去って行く。
-セーブファイルは2つのみ
-調整が甘い。
--状態異常「毒」はゲーム中では2章のアルノスが使って来るのみで、それ以降に解毒アイテムを所持しても無意味。
--エルとソニアが所持しているマジックバリアの魔法が強力すぎる。
---複数の味方に敵の魔法を3ターン回避できるという効果を付与するという魔法自体の内容も強烈だが、対象の味方とエルまたはソニアのレベル差から入手経験値が算出されるため、敵と戦うより安定した経験値が入るエルとソニアは非常にレベルアップしやすい。
--店売りの剣、斧、鞭などの武器が定期的に強いものに更新される一方で弓はかなり更新ペースが遅く、ドーラの扱いにくさに一役買ってしまっている。
--店売り最強剣のシェイドフレアの特殊効果であるスーパークリティカルヒット(敵が強制的に瀕死になる)が敵にトドメを刺せる状況でも発動してしまい、結果的に敵のHPを残してしまい倒せない事態が起こることがある。[[瞬殺(笑)>ファイアーエムブレム 暁の女神]]
--シェリーの必殺技「幻影斬」が没になっているにも拘らずステータス画面に表示されたままになっている。(改造で無理矢理使用しても正常にアニメーションが表示されない)
---セガサターン版では正式に幻影斬が実装され、ようやく使用可能になった。
-ラスボスが盛り上がりに欠ける
--ラスボスだけに戦闘力は申し分なしであるが、前述のリョウカンの瀕死技が効くなど穴がある。
--BGMは何度も聞いた曲であり面白味がない。ただしそのBGMは所謂「ブライアンのテーマ」であるので状況に合わない訳ではない。

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**総評
壮大なSLGを月日をかけて遊びたい人にはベストマッチと言える。~
本格的なシミュレーションここにあり。一度はやっておきたい作品と言える。

**余談
-本作はワゴンセールで安売りされた事もある。雰囲気、難解さ、テンポなどがウケなかったためであろう。現在のところは安価で取引されている。
-テレビ番組『ゲーム王国』でも何度か紹介された事があり、エリス山岡による実演はギャラリーからの歓声を浴びた。
-セガサターンでもリメイクが発売された。1996年6月24日。
--イベントではアニメが流れてくるようになっている。作中でも、必殺技が追加されたり、台詞もより練り込まれている。またボスにハメ技が通用していたがそれも対策済みである。
--ただしアニメーションの質はSFCの方が高いとの声も挙がっている。
--こちらもあまり高値は付いていないようである。FEDAファンはこちらの選択肢も考えてみたい。
-ラジオドラマが存在する。勿論、銀河万丈氏によるナレーションが充実している。
-続編のFEDA2はPSで発売された。