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*悪魔城ドラキュラ
【あくまじょうどらきゅら】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000068HYE)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|メディア|8MbitROMカートリッジ|~|
|発売・開発元|コナミ|~|
|発売日|1991年10月31日|~|
|定価|8,800円|~|
|配信|バーチャルコンソール&br【Wii】2006年12月2日/800Wiiポイント&br【WiiU】2013年9月11日/800円&br【New3DS】2016年11月21日/823円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[悪魔城ドラキュラシリーズリンク>悪魔城ドラキュラシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-悪魔城ドラキュラシリーズのSFCにおける第一作。~
ストーリー等は[[初代>悪魔城ドラキュラ]]に準じているが、内容そのものは移植ではなくゲーム性含めて完全オリジナルである。
-[[使用キャラクターの選択やステージ分岐>悪魔城伝説]]といった要素はなく、初代の路線を完全に踏襲したシンプルな構成。
-ハードの性能が上がったことにより、従来以上にゴシックホラーアクションらしい演出が散りばめられている。
----
**特徴(兼評価点)
-アクションとして完成度が高く、難度は高めだが上達と工夫により確実に進められる程よいバランス。
-操作性が旧作に比べて向上。サブウェポンの使用がワンボタン、ジャンプ中の姿勢制御が可能、ジャンプ中に階段に直接止まれる、しゃがんだままの移動ができるなど、悪魔城シリーズ随一の快適なアクションが楽しめる。
-''鞭が『魂斗羅』のように周囲八方向に打ち分けられるようになった。''加えて、ボタン押しっぱなしで鞭を垂直に垂らしたり任意に振り回せる新技もある。敵弾を防ぎ止めるバリアとして使えるというわけである。
--この自在に鞭を操れる操作性が今作の最大の特徴と言える。
--後の作品では、『[[X68k版>悪魔城ドラキュラ (X68000)]]』のシモンは下方向への鞭打ちが可能であり、鞭の振り回しも『[[サークルオブザムーン>悪魔城ドラキュラ Circle of the Moon]]』のネイサンや『[[白夜の協奏曲>キャッスルヴァニア 白夜の協奏曲]]』のジュスト、『[[暁月の円舞曲>キャッスルヴァニア 暁月の円舞曲]]』『[[蒼月の十字架>悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架]]』のユリウスといった他の作品にも引き継がれたが、''鞭の八方向打ちができるのはSFC版のシモンと『[[Harmony of Despair>悪魔城ドラキュラ Harmony of Despair]]』のDLCキャラ、そして『Grimoire of Souls』にて一定時間しか操作できない特殊キャラだけ''。サブウェポンを縛っても十分に攻略できるほど強すぎたためだと思われる。
-本作で追加されたアクションの一つとして、ステージの所々にあるオブジェクトに鞭を引っかけて振り子飛びする、さながら『[[ヒットラーの復活 TOP SECRET]]』『ロックンロープ』や『アルマナの奇跡』を彷彿させるワイヤーアクションも追加。
--本作のワイヤーアクションは、後に『バンパイアキラー』のジョニーのアクションにも継承された上、『奪われた刻印』のシャノアのキルクルス磁石アクションや『ロードオブシャドウ』のガブリエルの鞭移動アクションといったギミックの原型にもなったと言える。
-ステージ内の燭台からはハートやパワーアップ、サブウェポンといったおなじみのアイテムの他に、''体力回復の肉が出現する事もある''。
--燭台や壊せる壁からは通常サイズの物と小サイズの物の2つが存在する。この中でも小サイズの方は各種ステージにおけるボス前のエリアを含む様々な箇所に配置されており、従来作と比較して体力回復ポイントが大幅に増えている。
--本作以外では体力回復アイテムである肉は壊せる壁から発見できる隠しアイテムとしてのみだったので、終始シビアだった他と比べれば燭台から肉が出る本作は相当ハードルが低いといえる。ちなみに、本作における肉の外見は探索型シリーズでもアイテム「うまい肉」「小さい肉」として受け継がれる。
-ルート分岐はないがステージ数が多く、ボリュームはかなりのもの。
--一部のステージの中には、これまでと同様に特定の地形を壊すと出現する隠しアイテムが存在する事に加えて様々なアイテムを取得出来るボーナスステージ的存在の「隠し部屋」も新たに登場した事からステージ内の探索しがいがある。
--ステージ内の演出もSFCの回転・拡大機能が使用される等して更に強化された。~
例を挙げると4面のカラクリ館では棘に囲われる部屋全体が回転するトラップ、大きな筒の様な形状の部屋が登場したり、6面の悪魔城大広間では左右に振れる巨大シャンデリアを渡る場面が存在する等。~
大迫力の場面であり、本作の目玉スポットの一つとして有名。
-ドラキュラシリーズの例に漏れず、BGMのクオリティが高い。
--今作ではファミコン版に比べ、静かで落ち着いた曲が多い。
---本作の新曲の中では第1ステージで流れる「シモン・ベルモンドのテーマ」が最終ボス戦での演出と相まって非常に人気が高く、故に、下の「ドラキュラ三大名曲」に次ぐものに。多くのシリーズ作品でアレンジされる事になった。
--ほとんどの曲は新曲であるが、最終盤ステージに「Vampire Killer」「Bloody Tears」(血の涙)「Beginning」というシリーズ有名曲のアレンジが登場する。初代の「Vampire Killer」、ドラキュラIIの「Bloody Tears」、悪魔城伝説の「Beginning」とファミコン版三部作を代表する1面の曲であり、本作で一緒に使用された事からも「ドラキュラ三大名曲」と呼ばれる事になった。
-ハードの進化に合わせて、各ボスキャラクターの行動も多彩かつ派手になった。
--例えば1面ボス「スカルトキング」の場合は、乗っているスカルホース・本体の順番に倒す2形態制であり、後者は後一発で倒せそうな時に一度バラバラになってからすぐに再生するといった遊びも。~
また、8面ボス「フランケン」10面ボス「マミー」といった従来のシリーズからの続投ボス達も、前者は分裂や分身召喚といった様々な効果を持つ薬品を投げつけてきたり、後者は戦闘中に包帯になった後に戦闘エリアの別の箇所から攻撃を繰り出してくる・・・といった具合。
-後の作品にも登場する死神直属の悪魔騎士((この設定自体は後付けであり、当時の攻略本では死神と合わせて「魔王三闘士」と呼ばれているため、むしろドラキュラの直属だった。))「ベリガン」「ギャイボン」が死神戦前の中ボスとして初登場。ベリガンは死神に次ぐ強さでプレイヤーを苦しめた。
--…というのは本作限りで後の作品ではザコ敵に格下げ((月下の夜想曲では一応中ボスではあるが、単独ではなく二人一組のボス扱いであるうえ序盤の弱いボスで、中盤以降はザコ敵としても再利用されている。))となり、あまり苦戦しなくなっている。
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**問題点
-鞭の性能が高いため、相対的に殆どのサブウェポンの価値が下がっている。
--8方向を鞭攻撃できるようになったため、斜め方向をカバーできる斧・聖水の利点が削られている。ただし鞭にない特性はまだ存在し状況次第では十分に活かせるため、決して無価値に終わってはいない。
--↑+鞭ボタンからR単独になり、サブウェポンが出しやすくなったのにこの有様なのが切ない。ちなみにこのワンボタンでサブウェポンという割当ても後の作品にはほぼ受け継がれていない。
--鞭はある意味シリーズの象徴であるので強力であること自体はおかしくはないかもしれなかったが、
元々サブウェポンを交えての攻略を念頭に置いていたシリーズで鞭オンリーの縛りプレイも成り立つバランスが受け入れられたか、という観点が大きかったと思われる。
-サブウェポンそのものにもバランスに問題があり、本作ではクロスが一強状態。3連射を装備している状態ならクロスを連射し敵を固めつつ鞭を連打するだけでも多くのボス戦で楽に勝ててしまう。FC版初代の聖水の教訓はどうした。
--クロス以外のサブウェポンは本作ではクロスの下位互換となっている物や性能が鞭と被っている物が多いことが、本作のクロスの存在感を強めている一因とも言える。流石に次作以降はクロスの能力は自重気味になっているが。
--サブウェポンを切り替えると2~3連射アイテムの効果が消えるため、ミスだけでなく要らないサブウェポンを取ってしまった場合のリスクが大きい。
-鞭とクロスの強さに加えボスも攻撃頻度が低めなことから、本作のボス戦は道中より総じて簡単とされることが多い。避けないでゴリ押しでもなんとか勝ててしまうほど。
--とはいえ全てのボスが弱いわけではない。ベリガンは攻撃を当てるとすぐカウンターを仕掛けてくるため、手を焼かされた人もそれなりにいる。
-後半ステージの道中はトゲ系の即死トラップが多くなり、やや理不尽に感じる箇所も。
--なかでも処刑場エリアは即死トゲが最も多く、終盤での不規則に出現・消滅する足場やステージ全体の凄惨な雰囲気も相まってトラウマになった人もいる。ボスが弱かったのが救い。
-当時のファミコン通信等で紹介されたスーパーファミコンの機能をフルに使ったステージ等の、他機種との差別化・今作の特徴・見せ場にあたるものの登場が遅い。
--発売前の紹介記事では拡大縮小を駆使した奥行きのある場面等、「これぞスーパーファミコン!」と紹介された面はちょうどゲーム全体の中盤に配置されている。試遊台を用意していた店でちょっと触った程度では見られない。
-エンディングのスタッフロールのフォントが独特過ぎて(スタート時の名前入力もそうなのだが)、非常に読みにくい。
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**総評
鞭の打ち分けなどアクション性の強化はシリーズプレイヤーから賛否両論となったが、ゴシックホラー・アクションゲーム単独で見れば完成度は十分に高い。~
初代や『[[悪魔城伝説]]』、『X68k版』やPCEの『[[血の輪廻>悪魔城ドラキュラX 血の輪廻]]』などと並ぶシリーズの名作と言えるだろう。
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**余談
-海外では『Super Castlevania IV』、つまりFC版三部作に続くナンバリングタイトルとして発売されている。SFCのゲームで「スーパー」という文言がタイトルに付くこと自体は珍しくないが、これが海外版のみとなると逆に珍しい部類である。
--海外版の『SNES Classic Edition』に収録されたが日本版『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』には収録されず、代わりに同じコナミ作品として『[[がんばれゴエモン ~ゆき姫救出絵巻~]]』が収録されている。
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*悪魔城ドラキュラ
【あくまじょうどらきゅら】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000068HYE)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|メディア|8MbitROMカートリッジ|~|
|発売・開発元|コナミ|~|
|発売日|1991年10月31日|~|
|定価|8,800円|~|
|配信|バーチャルコンソール&br【Wii】2006年12月2日/800Wiiポイント&br【WiiU】2013年9月11日/800円&br【New3DS】2016年11月21日/823円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[悪魔城ドラキュラシリーズリンク>悪魔城ドラキュラシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-悪魔城ドラキュラシリーズのSFCにおける第一作。~
ストーリー等は[[初代>悪魔城ドラキュラ]]に準じているが、内容そのものは移植ではなくゲーム性含めて完全オリジナルである。
-[[使用キャラクターの選択やステージ分岐>悪魔城伝説]]といった要素はなく、初代の路線を完全に踏襲したシンプルな構成。
-ハードの性能が上がったことにより、従来以上にゴシックホラーアクションらしい演出が散りばめられている。
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**特徴(兼評価点)
-アクションとして完成度が高く、難度は高めだが上達と工夫により確実に進められる程よいバランス。
-操作性が旧作に比べて向上。サブウェポンの使用がワンボタン、ジャンプ中の姿勢制御が可能、ジャンプ中に階段に直接止まれる、しゃがんだままの移動ができるなど、悪魔城シリーズ随一の快適なアクションが楽しめる。
-''鞭が『魂斗羅』のように周囲八方向に打ち分けられるようになった。''加えて、ボタン押しっぱなしで鞭を垂直に垂らしたり任意に振り回せる新技もある。敵弾を防ぎ止めるバリアとして使えるというわけである。
--この自在に鞭を操れる操作性が今作の最大の特徴と言える。
--後の作品では、『[[X68k版>悪魔城ドラキュラ (X68000)]]』のシモンは下方向への鞭打ちが可能であり、鞭の振り回しも『[[サークルオブザムーン>悪魔城ドラキュラ Circle of the Moon]]』のネイサンや『[[白夜の協奏曲>キャッスルヴァニア 白夜の協奏曲]]』のジュスト、『[[暁月の円舞曲>キャッスルヴァニア 暁月の円舞曲]]』『[[蒼月の十字架>悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架]]』のユリウスといった他の作品にも引き継がれたが、''鞭の八方向打ちができるのはSFC版のシモンと『[[Harmony of Despair>悪魔城ドラキュラ Harmony of Despair]]』のDLCキャラ、そして『Grimoire of Souls』にて一定時間しか操作できない特殊キャラだけ''。サブウェポンを縛っても十分に攻略できるほど強すぎたためだと思われる。
-本作で追加されたアクションの一つとして、ステージの所々にあるオブジェクトに鞭を引っかけて振り子飛びする、さながら『[[ヒットラーの復活 TOP SECRET]]』『ロックンロープ』や『アルマナの奇跡』を彷彿させるワイヤーアクションも追加。
--本作のワイヤーアクションは、後に『バンパイアキラー』のジョニーのアクションにも継承された上、『奪われた刻印』のシャノアのキルクルス磁石アクションや『ロードオブシャドウ』のガブリエルの鞭移動アクションといったギミックの原型にもなったと言える。
-ステージ内の燭台からはハートやパワーアップ、サブウェポンといったおなじみのアイテムの他に、''体力回復の肉が出現する事もある''。
--燭台や壊せる壁からは通常サイズの物と小サイズの物の2つが存在する。この中でも小サイズの方は各種ステージにおけるボス前のエリアを含む様々な箇所に配置されており、従来作と比較して体力回復ポイントが大幅に増えている。
--本作以外では体力回復アイテムである肉は壊せる壁から発見できる隠しアイテムとしてのみだったので、終始シビアだった他と比べれば燭台から肉が出る本作は相当ハードルが低いといえる。ちなみに、本作における肉の外見は探索型シリーズでもアイテム「うまい肉」「小さい肉」として受け継がれる。
-ルート分岐はないがステージ数が多く、ボリュームはかなりのもの。
--一部のステージの中には、これまでと同様に特定の地形を壊すと出現する隠しアイテムが存在する事に加えて様々なアイテムを取得出来るボーナスステージ的存在の「隠し部屋」も新たに登場した事からステージ内の探索しがいがある。
--ステージ内の演出もSFCの回転・拡大機能が使用される等して更に強化された。~
例を挙げると4面のカラクリ館では棘に囲われる部屋全体が回転するトラップ、大きな筒の様な形状の部屋が登場したり、6面の悪魔城大広間では左右に振れる巨大シャンデリアを渡る場面が存在する等。~
大迫力の場面であり、本作の目玉スポットの一つとして有名。
-ドラキュラシリーズの例に漏れず、BGMのクオリティが高い。
--今作ではファミコン版に比べ、静かで落ち着いた曲が多い。
---本作の新曲の中では第1ステージで流れる「シモン・ベルモンドのテーマ」が最終ボス戦での演出と相まって非常に人気が高く、故に、下の「ドラキュラ三大名曲」に次ぐものに。多くのシリーズ作品でアレンジされる事になった。
--ほとんどの曲は新曲であるが、最終盤ステージに「Vampire Killer」「Bloody Tears」(血の涙)「Beginning」というシリーズ有名曲のアレンジが登場する。初代の「Vampire Killer」、ドラキュラIIの「Bloody Tears」、悪魔城伝説の「Beginning」とファミコン版三部作を代表する1面の曲であり、本作で一緒に使用された事からも「ドラキュラ三大名曲」と呼ばれる事になった。
-ハードの進化に合わせて、各ボスキャラクターの行動も多彩かつ派手になった。
--例えば1面ボス「スカルトキング」の場合は、乗っているスカルホース・本体の順番に倒す2形態制であり、後者は後一発で倒せそうな時に一度バラバラになってからすぐに再生するといった遊びも。~
また、8面ボス「フランケン」10面ボス「マミー」といった従来のシリーズからの続投ボス達も、前者は分裂や分身召喚といった様々な効果を持つ薬品を投げつけてきたり、後者は戦闘中に包帯になった後に戦闘エリアの別の箇所から攻撃を繰り出してくる・・・といった具合。
-後の作品にも登場する死神直属の悪魔騎士((この設定自体は後付けであり、当時の攻略本では死神と合わせて「魔王三闘士」と呼ばれているため、むしろドラキュラの直属だった。))「ベリガン」「ギャイボン」が死神戦前の中ボスとして初登場。ベリガンは死神に次ぐ強さでプレイヤーを苦しめた。
--…というのは本作限りで後の作品ではザコ敵に格下げ((月下の夜想曲では一応中ボスではあるが、単独ではなく二人一組のボス扱いであるうえ序盤の弱いボスで、中盤以降はザコ敵としても再利用されている。))となり、あまり苦戦しなくなっている。
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**問題点
-鞭の性能が高いため、相対的に殆どのサブウェポンの価値が下がっている。
--8方向を鞭攻撃できるようになったため、斜め方向をカバーできる斧・聖水の利点が削られている。ただし鞭にない特性はまだ存在し状況次第では十分に活かせるため、決して無価値に終わってはいない。
--↑+鞭ボタンからR単独になり、サブウェポンが出しやすくなったのにこの有様なのが切ない。ちなみにこのワンボタンでサブウェポンという割当ても後の作品にはほぼ受け継がれていない。
--鞭はある意味シリーズの象徴であるので強力であること自体はおかしくはないかもしれなかったが、
元々サブウェポンを交えての攻略を念頭に置いていたシリーズで鞭オンリーの縛りプレイも成り立つバランスが受け入れられたか、という観点が大きかったと思われる。
-サブウェポンそのものにもバランスに問題があり、本作ではクロスが一強状態。3連射を装備している状態ならクロスを連射し敵を固めつつ鞭を連打するだけでも多くのボス戦で楽に勝ててしまう。FC版初代の聖水の教訓はどうした。
--クロス以外のサブウェポンは本作ではクロスの下位互換となっている物や性能が鞭と被っている物が多いことが、本作のクロスの存在感を強めている一因とも言える。流石に次作以降はクロスの能力は自重気味になっているが。
--サブウェポンを切り替えると2~3連射アイテムの効果が消えるため、ミスだけでなく要らないサブウェポンを取ってしまった場合のリスクが大きい。
-鞭とクロスの強さに加えボスも攻撃頻度が低めなことから、本作のボス戦は道中より総じて簡単とされることが多い。避けないでゴリ押しでもなんとか勝ててしまうほど。
--とはいえ全てのボスが弱いわけではない。ベリガンは攻撃を当てるとすぐカウンターを仕掛けてくるため、手を焼かされた人もそれなりにいる。
-後半ステージの道中はトゲ系の即死トラップが多くなり、やや理不尽に感じる箇所も。
--なかでも処刑場エリアは即死トゲが最も多く、終盤での不規則に出現・消滅する足場やステージ全体の凄惨な雰囲気も相まってトラウマになった人もいる。ボスが弱かったのが救い。
-当時のファミコン通信等で紹介されたスーパーファミコンの機能をフルに使ったステージ等の、他機種との差別化・今作の特徴・見せ場にあたるものの登場が遅い。
--発売前の紹介記事では拡大縮小を駆使した奥行きのある場面等、「これぞスーパーファミコン!」と紹介された面はちょうどゲーム全体の中盤に配置されている。試遊台を用意していた店でちょっと触った程度では見られない。
-エンディングのスタッフロールのフォントが独特過ぎて(スタート時の名前入力もそうなのだが)、非常に読みにくい。
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**総評
鞭の打ち分けなどアクション性の強化はシリーズプレイヤーから賛否両論となったが、ゴシックホラー・アクションゲーム単独で見れば完成度は十分に高い。~
初代や『[[悪魔城伝説]]』、『X68k版』やPCEの『[[血の輪廻>悪魔城ドラキュラX 血の輪廻]]』などと並ぶシリーズの名作と言えるだろう。
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**余談
-海外では『Super Castlevania IV』、つまりFC版三部作に続くナンバリングタイトルとして発売されている。SFCのゲームで「スーパー」という文言がタイトルに付くこと自体は珍しくないが、これが海外版のみとなると逆に珍しい部類である。
--海外版の『SNES Classic Edition』に収録されたが日本版『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』には収録されず、代わりに同じコナミ作品として『[[がんばれゴエモン ~ゆき姫救出絵巻~]]』が収録されている。
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