【ら・むらーな】
ジャンル | 遺跡探検考古学アクションADV | ![]() ![]() |
対応機種 |
Wii(Wiiウェア) Windows XP/Vista/7 プレイステーション・ヴィータ Nintendo Switch プレイステーション4 Xbox One |
|
メディア |
ダウンロード専売ソフト Switch版のみ『2』とセットになったパッケージ版あり |
|
発売・販売元 |
【Wii】アスタリズム 【Win】AGM PLAYISM 【PSV】ピグミースタジオ 【Switch/PS4/One】PLAYISM |
|
開発元 | NIGORO | |
発売日 |
【Wii】2011年6月21日 【Win】2012年7月13日 【PSV】2014年12月17日 【Switch/PS4/One】2020年8月6日 |
|
定価 |
【Wii】1,200Wiiポイント 【Win】Playsm:1,234円、Steam:1,480円 【PSV】1,500円 【Switch/PS4/One】1,480円 |
|
レーティング | CERO:B(12歳以上対象) | |
備考 | 2019年1月31日にWiiウェアの購入期間は終了済み | |
判定 | なし | |
ポイント |
レトロ調のインディ・ジョーンズ風ゲーム 謎解き重視のメトロイドヴァニア 元同人フリーソフトのリメイク作品 |
汝は賢者か
それとも愚者か
汝が賢者であることを祈る
――公式PV(2011/07/03)より抜粋
オーパーツだらけの古代遺跡をインディ・ジョーンズのように解き進む、謎解き要素強めのメトロイドヴァニア。
2006年にMSXファンの同人グループ「GR3プロジェクト(現NIGORO)」がインターネット上で公開した同名のフリーゲームをリメイクした作品。
日本に「インディーゲーム」の概念が普及する以前に販売されたインディー作品の一つである。
往年のMSXファン以外にも、国内外のコアなゲーマーから高い評価を得ている。
※前述のフリーゲーム版は個人制作であり、当wikiのルールに抵触するため本記事は取り扱っておりません。
多数のハードに移植されているが、内容はほぼ変更されていないため全て一つの記事として扱う。
各ハードの概要や差異については後述「各ハードについて」を参照されたし。
私の名はルエミーザ・小杉。大学で考古学を教えている。教授じゃない、助教授だ。
大学での講義の傍ら、休暇となればまだ見ぬ古代遺跡を探して世界中を飛び回っている。
その日、講義を終えて自分の研究室に戻ると机の上に小汚い封筒が置いてあった。
『ついに見つけたぞ。私の勝ちだ。』
見覚えのある手帳の切れ端に書かれた見慣れた文字が俺を笑っているようだ。
裏には「遠い昔の伝説」という題名の詩が書かれている。
封筒の奥には今まで見た事もない文様の入った金貨。しかしこの金貨に刻まれた文字はよく知っている。
親父はついに見つけたらしい。
全ての文明の起源となった、未だ知られぬ古代文明遺跡。
親父のライフワークとも言える研究が実を結んだらしい。
この短い勝ち誇った子供のような手紙がいつものスタートの合図だ。
私に来いと言っているのだ。また私を利用しながら目当てのお宝だけは自分が持っていくつもりだろうが、それももう終わりだ。
500年生きても拝めないかもしれないこんな素晴らしい研究対象を前に出されたら、今度こそ親父を出し抜こうと言う気も失せてしまいそうだ。
私は愛用の考古学研究専用のノートパソコンを始め、何かと便利な相棒のムチと銃、あらゆるヤバめの機材を大量にカバンに詰めて空港へ向かった。
行き先は、全ての文明、全ての生命の起源と言われる伝説の地、「LA-MULANA(ラ・ムラーナ)」
もっとも、「これはお土産だ」とゴネて持ち込めたムチとパソコン以外は空港で全て没収される事になったのだが・・・・
帰りの便ではそれ以上の荷物を持って帰るのだから、良しとしよう。
――2011年公式サイト「ゲーム紹介」ページより
インディーらしい低価格でありながら、大手メーカーのフルプライス製品以上の大ボリュームと骨太難易度を誇るゲームである。
謎解きのバランスも高い水準でバランスがとれており、なおかつ謎に付随して用意された考古学フレーバーテキストの物語性も高い。
201X年代発売のゲームでありながら、紙とペンを必要とするほど難解な謎解きというのも非常に珍しい。
ただしやはり昔っぽいゲームデザインと挑発的な高難易度のために、人を選ぶゲームという要素も存在する。
一方で高難易度ながらも救済措置を複数用意することでプレイヤーへ段階的な妥協点を提示し、マニア層からライト層まで満足させる構造になっている。
製作スタッフの「ゲームは何歳になっても楽しいし、ネット上のみんなで意見交換をしながら遊ぶともっと楽しい」というモットーがこれでもかと詰め込まれた、多くのゲーム好きにオススメしたい逸品。
*1 NIGOROの代表である楢村(ならむら)氏は、後に東京ゲームショウ2022内「KONAMIアクション&シューティングゲームコンテスト」にて「『ガリウスの迷宮』リメイクの企画書」で大賞を受賞するなど、自他ともに認めるガリウスの大ファンである。
*2 「遠く離れた遺跡同士で類似する遺構や遺物が発見される事から、世界のどこかに原初の文明が存在したのでは?」という学説。
*3 その機種名はMSXの頭文字から取った「Mobile Super X」。
*4 出典:作中に隠された開発者コメントにて楢村氏が『LA-MULANAは一人で遊んでも楽しいが、ネットの仲間と楽しく協力して謎を解いて、スーパープレイ動画を公開して、NIGOROにネタ出しして、ウチらがそれをとりあげて、みんなで遊ぼうぜ。ゲームって何歳になってもおもしろいよな!』と言及している
*5 RTAでは敵味方問わずダメージを受ける「まきびし」をわざと自分にあたるように投げ、ダメージ落下ではしごを落ちるテクニックが多用されている。
*6 厳密には、おまけマップ自体には鞭の強化に繋がるアイテムがあるので寧ろ行った方が良いのだが、ただ通り道に置かれただけの石碑を読むことは任意である。
*7 そもそもオリジナル版では、遺跡内にセーブポイント自体存在しなかったのだ。