【じゅうべえくえすと】
ジャンル | RPG | ![]() |
対応機種 | ファミリーコンピュータ | |
発売元 | ナムコ | |
開発元 |
バースデイ (企画制作・デザイン) イマージュソフト |
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発売日 | 1991年1月4日 | |
定価 | 7,800円(税別) | |
判定 | なし | |
ポイント |
ストーリーが長くボリュームが多い 戦闘のバランスがあまりに大味 宝箱とダンジョンの罠でやる気をそがれる |
『貝獣物語』を手掛けた「バースデイ」制作のオーソドックスなRPG作品。
物語上の繋がりはないが、端々に貝獣物語のシステムを導入している。
また本編10章、裏ワールド2章の12章仕立てでボリュームはファミコン作品では有数。
やぎゅうの里の空に激しい光と共に空間が裂け、飛び出してきた2つの球が激突した。
1つは遠くに飛び出し、もう一つは三色の光の球に分かれやぎゅう谷へと落ちた。
やぎゅうの里城主がその谷を調べると、右目を怪我した赤ん坊が入ったカプセルが落ちていた。
その事件から15年後。世界は時空の歪んだ摩訶不思議な戦国世界へと変貌していた。そんな不安定な世界では、宇宙塚を中心にした不思議な事件が発生しており、
やぎゅうの里城主は親友であるおわりにゅうどうと共に、魔界衆が原因であると突き止める。
彼らを探る最中に行方不明になったおわりにゅうどうを探し、魔界衆を止めるようにと頼まれ、
主人公、じゅうべえの冒険が始まる。 (ゲーム冒頭より)
+ | 一部の雑魚敵 |
和風時代劇を土台にしたSF・ファンタジーという舞台設定は良いのだが、独特の世界観や展開は人によりやや好みが分かれる。
ファミコンRPGでも屈指のボリュームは流石と言えるが、その一方で大味な作りも目立ち、特に厳しい戦闘バランスと非常に高いエンカウント率の嚙み合わせが良くないため、この点でゲームのテンポを大きく損ねてしまっている。
助っ人システムは大貝獣物語シリーズにも採用された良システムではあるものの、一部の助っ人はワンポイントのみの使用にとどまるなど、まだ洗練されていない部分も見られるのが惜しい。
これらの要素の良し悪しや、発売時点でもやや時代を感じさせるシビアなゲームデザインに加え、姉妹作の貝獣物語でも見られた問題点が解消されておらず、目立ったバグも無く長大なスケールを感じさせる素材ながら良ゲーになりきれなかった。
*1 命が上がって防御が下がる。
*2 宇宙船に乗って他の星へ行く、敵に殺された助っ人がキョンシーとなって甦る、トランポリンを使って長城を飛び越えるなど様々。ただし最終局面の展開はプロローグや道中の伏線などからも明確にされている。
*3 助っ人の死、人間を缶詰にする工場、敵に壊滅させられる街など。
*4 なお準最強武器である最後の刀鍛冶が鍛え直した刀もストーリー進行に必須なイベントを経た際のクリア報酬なので、実質タダである。愛刀奪還後からここまで刀を鍛えるのを我慢すれば、道中が多少厳しくなるものの金返せという事態にはならずに済む。
*5 「チューリップの歌が聞こえる」といった、小学生ならすぐにわかるが大人には逆にわかりづらいという粋なヒントもある。
*6 もっともプレイヤーが攻撃アイテムの有用性に気が付いており、かつそれらがげんないのアイテム変換で作成可能であることを知っている、という前提条件はあるのだが。
*7 森や山と言った侵入可能なエリア以外にもウルフ編の巻貝のようなオブジェクトの周辺など侵入できないエリアの周辺であってもエンカウント率がハネあがるケースも多い
*8 序盤で例を挙げると、最弱のステータスでこの時点では無駄行動に等しい補助超力を使ってくる「しろぼうず」が経験2金5なのに対して、しろぼうずより被ダメージが2倍ほど高い「レッドスネーク」は経験1金4といった具合。またダンジョン内に存在するシンボルエンカウントの敵は通常エンカウントの敵と比較して強敵に設定されているが、得られる経験値やお金は大差なくドロップ品なども存在しない。こちらはゲーム上でも避けるべき障害物やトラップに近い位置付けとなっている。
*9 特に僧侶ポジションに近い龍姫は武器の影響度が低いキャラであり、しかもストーリー進行の都合で彼女の最強武器と然して遜色無い性能の専用武器が無料で手に入るため、彼女には武器を一切与えずに進めた方が金銭面で楽になる。
*10 りゅうひめとウルフが習得し、終盤における両者の火力不足を補う切り札にもなり得る。
*11 一般的RPGのように怪しい場所の「上に乗って」調べても何も起こらないため、この仕様を理解していないと隠し通路などが発見できずにスルーしてしまうといった問題が起こり得る。
*12 装備の変更は一部イベントを除いて武具屋で購入して装備品は強制的に下取りされるシステムの為か、本作では宝箱から入手できる武器・防具・おまもりは一つも存在しない。
*13 ウルフの武器防具は街中で拾ったアイテムを素材にげんないに作って貰うのだが、よりによって最強武器の素材が件のイベント後に入れなくなる街の中に落ちている(と言うか最強防具以外の素材全部が入れなくなる街に落ちている)。この街に行ける期間自体極々短いのもツラい