カービィのきらきらきっず
【かーびぃのきらきらきっず】
ジャンル
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アクションパズル
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対応機種
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ゲームボーイ
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発売元
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任天堂
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開発元
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任天堂、ハル研究所
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発売日
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1997年1月25日
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価格
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3,000円
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配信
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バーチャルコンソール 【3DS】2012年5月23日/400円
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書換
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ニンテンドウパワー 2000年3月1日/1,000円/F×2・B×1
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判定
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なし
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星のカービィシリーズ
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概要
星のカービィを題材とした落ち物パズルゲーム。
特徴
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ルール
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本作の特徴はブロックを「挟んで消す」こと。星ブロックを同種のお供ブロックで挟み込めば消すことができる。
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2回以上の連鎖がきまれば、上部から「きらきらぼし」が降ってくる。
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接地した瞬間だけ星ブロックと同等の役割を果たすため、さらなる連鎖に繋げることが可能。
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連鎖をするたび降ってくる量が2個、4個、5個、6個…と増えていき、最終的には一度に12個(2列)分の星が降ってくる。
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降ってきたきらきらぼしは全てポイントとして加算されるので、連鎖をつなぐことで大量のポイントが入手可能。
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ゲームモードにもよるが、時間とともに下部からブロックがせり上がってくる。中央2列が天井に着くとゲームオーバー。
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せりあがりのターン数は基本的に2ターン。ピンチになるとせりあがりは3ターンに伸びる。ラウンドモードでは低い難易度だと3ターンになったり、せりあがりがない場合もある。
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「リック」「クー」「カイン」
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(発売当時目線では)もはやお馴染の3匹のお供のレリーフのブロック。
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これらで他のブロックを挟んで消していく。
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爆弾ブロック
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消すと横一列に爆風が広がりブロックを消す。爆弾ブロックで星ブロックを破壊すると、その分だけポイントが入る。
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岩ブロック
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一度では消えない頑丈なブロック。一度挟むと星ブロックに変化する。
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ゲームモードは4種類。難易度はそれぞれ5種類ある。
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「ラウンドクリア」:ステージをクリアしていくモード。各ステージごとに初期配置と規定ポイントが決まっていて、規定数星を消せばクリア。
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「たいせん」:名前通り対人戦。GB版では通信ケーブルと、2セットの本体とソフトが必要。
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連鎖をすると、相手のエリアをせり上げる「Mt」を送り込むことができ、大連鎖だとより大きくなる。先にゲームオーバーにさせた方が勝ちとなる。
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「チャレンジ」:ゲームオーバーになるまでひたすらプレイするモード。GB版では9999でカンストとなる。
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「タイムアタック」:制限時間3分でいくつ星を消せるかを競うモード。制限時間が来てもその時点で落下しているブロックと、そのブロックによって起きた連鎖は有効。
評価点
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任天堂パズルらしい単純かつ独特なルール。
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元々ブロックの種類が少ない。更に同種の(お供)ブロックが離れていても、きらきらぼしの降る位置によっては更なる連鎖に繋げられる可能性もある。そのためか連鎖が偶発的に起こりやすく、初心者向けパズルゲーとされている。
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それでいて大連鎖の爽快感や意図的に連鎖を狙うような積み方の奥深さも健在。また「たいせん」モードでは連鎖によるせり上げブロックの送りあいが燃える。
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GBソフトのパズルゲームではあるが、ゲーム画面中の演出はなかなかのもの。
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連鎖時にはきらきらぼしを飛ばし、ピンチ時には慌てふためく画面右下のカービィ(とそれを見て一喜一憂するデデデ)は見ていて非常に可愛らしい。ラウンドクリア後のカービィとお供との一枚絵も必見。
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ラウンドクリアムードをすべてクリアするとタイトル画面のカービィが変化するという粋な演出も。
問題点
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ラウンドクリアの最高難度が運ゲー気味。
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どの面もブロックがかなり密集しており、落下スピードの速さもあってわずかなミスが命取りに直結する。最終面に至っては落ちてくるブロック次第で出だしから詰む。
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逆に言えばこの最序盤さえ耐えられれば、後は集中力勝負。
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面によっては置き場所のヒントこそ表示されないが、最初のブロックだけで意図的に大連鎖が作れる構成になっていることもあり、ある意味ボーナスステージと言える。
総評
文字通り「カービィのパズルゲーム」。これ以外に大きな特徴はない。これといって目立った長所も短所もなく、まさに普通のゲームといったところ。
カービィファンであればプレイして特に損は無いし、ちょっとした時間に遊べるものを求めている人も手にとって損は無いだろう。
しかし任天堂パズルゲームとしてはマイナーな部類であり、たった一度のリメイク作(後述)も知名度が低いのが現状である。
キャラクターは幅広く知られているが、ゲーム内容はなかなか認知されていないという点は『パネルでポン』の真逆を行っている…といってもいいだろう。
SFC版
ジャンル
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アクションパズル
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対応機種
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スーパーファミコン
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メディア
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NP版:SFメモリカセット Fブロック×4 (16Mbit)+Bブロック×1(16Kbit) ROM版:16Mbitロムカセット
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発売元
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任天堂
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開発元
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任天堂、ハル研究所
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発売日
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1998年2月1日(NP版) 1999年6月25日(ROM版)
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価格
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4,200円(税別)
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配信
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バーチャルコンソール 【Wii】2010年1月5日/800Wiiポイント 【Wii U】2013年5月8日/800円 【New3DS】2016年11月28日/823円(税8%込)
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判定
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なし
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概要(SFC)
リメイク版がニンテンドウパワーで配信され、後にROMカセット版が発売されている。
ゲーム中のグラフィックなどは『星のカービィ3』を意識した物になっている。
主な変更点(SFC)
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GB版から変更された点
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フィールドがGB版より縦に広くなった。
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ブロックのせり上がりが、どのモードでも2ターン(ピンチ時3ターン)固定になった。
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ネームエントリー制になっており、登録した名前毎にデータが記録される。記録が保存されないゲストユーザーも存在する。
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ラウンドクリアモードは全4難易度の100面に減少し、難易度も緩やかになった。
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設定も、指定された数の星を集めるから、デデデ大王のHPを減らして倒すというものに変更された(ゲーム内容自体は変わらない)。
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ゲームモードにストーリーモードにあたる「おはなし」が追加された。
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おはなしモードではストーリーにそって、コンピュータ相手に対戦を行う。ルールは対戦モードと同じ。
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対戦相手は「ワドルディ」 「ポピーブロスJr.」「ラブリー 」「ナックルジョー」「コックカワサキ」「メタナイト」 「デデデ大王」の7人。さらに条件を満たすと隠しラスボスである「グリル」が登場する。
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ゲーム画面は『パネルでポン』の「vs」に似た構成であり、中央部でミニキャラたちが動いている。因みにこのミニキャラ、相手のフィールドのブロックをせり上げる際にはSE付きで相手をボコっている(特にカービィは、『3』における最終武器「ラブラブステッキ」を使って相手をぶっ叩く)。
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一度でも「グリル」を倒してクリアすると、難易度が上がった「プロモード」が選べるようになる。
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ストーリー自体は特筆すべきものではないが、このモードにおいてメタナイトの台詞が変に印象的なのが一部で語り草に。「ほしのかけらを おいてけ~」「また、いつか、あおーぞ!!」
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以下、メタナイト迷言語録
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「ほしのかけらを おいてけ~」
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「また、いつか あおーぞ!」
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当時はまだメタナイトの出演自体極めて少なく、台詞があるのはこれ以前だと『SDX』のみなので、キャラ崩壊というより単にキャラが安定していないだけなのだろう。
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むしろ当時のメタナイトはゲーム内でマトモに喋った貴重なキャラ。他はそれこそSDXの『メタナイトの逆襲』の登場キャラと『銀河にねがいを』のマルクくらい。他はあるとしても精々OPデモや説明書のあらすじ程度。
評価点(SFC)
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BGM、SE関連
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ハードがGBからSFCに変更され、GBのピコピコ音からSFC準拠の音源になったことでかなりパワーアップしている。
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特にBGMは前年発売の『星のカービィ3』に似たふわふわした音楽になっており、カービィの世界観とよくマッチしている。
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「おはなし」モードの追加により、デデデ大王戦・グリル戦のBGMが新規に追加された。
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中でもデデデ大王戦のBGMはかなり好評で、『星のカービィ ウルトラスーパーデラックス』で流れる「マスクド・デデデのテーマ」はこの楽曲がもとになっているといわれている。
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新曲はチャレンジモードでも聞くことができる。
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ハードの進化により、グラフィックが大幅に向上。
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各キャラの表情や動きなどがGB版よりかなり鮮明に表現されている。
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「おはなし」モードでのステージ開始前、終了後の紙芝居は必見。
問題点(SFC)
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ゲームシステムの殆どは手は加えられていない。
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フィールドの大きさの変化、せり上がるターンの固定化など変化はあるものの、新たに追加されたギミックなどは存在しない。
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新しい仲間のパネルやギミックがあるパズルが追加されているわけではないので、ゲームシステムの内容はGB版からあまり変わっていない。
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モードやネームエントリー形式の複数のセーブデータが作成可能といった追加はあるものの、良くも悪くもGB版のパワーアップ版といった感じだろうか。
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ラウンドクリアモードのステージ数の減少
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GB版では結構な数のステージが用意されていたが、今作では全100ステージに減少している。
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GB版の「めちゃすご」は総ステージ数が多く、単調で運ゲー要素も強い部分もあったため、そういった面では改善点ともいえる。
総評(SFC)
システム面こそ変わらないものの、「おはなし」モードの追加や、難易度などがより親切になるなど、よりとっつきやすくなっている面は評価できる。
GB版を順当に進化させた良移植作といえるだろう。
余談
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GB版のサウンドトラックがリリースされている。
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サントラが滅多に出ない当シリーズにおいて何故他を差し置いてこのマイナースレスレ作のCDが出たのか謎。
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開発期間が長めに取られていたが、順調に開発が進みスケジュールに余裕ができたため作られた、という噂があるが真偽は不明。
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収録曲はオリジナル音源ではなく、GB音源をベースに使ったアレンジで音が多少豪華になっている。
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何故か1曲のループ数が異様に多いので長い。
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SFCのパッケージ版はプレミア化している。
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発売された1999年は、SFC市場が殆ど縮小していた時期であり出荷数が少なかったため。
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また海外では発売されておらず、海外においてグリルは『ロボボプラネット』でステッカーとして登場したのが初となった。
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ハードを気にしないなら、Wii/Wii U/New3DSでバーチャルコンソール版が安価で遊べる。3DSではGB版も配信されているので、合わせてみるのもあり。
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任天堂製のパズルゲームでありながら『NINTENDO パズルコレクション』には収録されていない。
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本作にあったネームエントリー方式のデータ選択は、収録されている各作品にも引き継がれている。
最終更新:2025年01月04日 09:02