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ラチェット&クランク パラレル・トラブル
【らちぇっと あんど くらんく ぱられる とらぶる】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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プレイステーション5
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発売元
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ソニー・インタラクティブエンタテインメント
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開発元
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Insomniac Games
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発売日
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2021年6月11日
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定価
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スタンダードエディション:8,690円(税込) デジタルデラックスエディション:9,790円(税込)
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レーティング
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CERO:B(12歳以上対象)
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判定
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良作
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ポイント
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もう一人の女性主人公「リベット」が登場 トリガーの半押しに対応したガラメカ 高速SSDによって実現した次元移動のカット ボリュームは少々控えめ
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ラチェット&クランクシリーズ
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PlayStation Studios作品
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概要
プレイステーション5でリリースされたラチェット&クランクシリーズの一つ。
シリーズとして見ると、PS3のDL専用ソフトとして販売された『ラチェット&クランク INTO THE NEXUS』から実に約7年半ぶり、初代のリメイク作である『ラチェット&クランク THE GAME』から数えても、約5年ぶりとなる久しぶりの新作である。
なお、本作の時系列は「『ラチェット&クランク INTO THE NEXUS』の後のどこか」としか明言されていない。
特徴
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基本操作
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左スティックで移動、右スティックでカメラ操作。×でジャンプ。□ボタンでオムレンチで近接攻撃。
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R2でガラメカで攻撃。アダプティブトリガーに対応しており、半押しと全押し込みによって、挙動が異なる。
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△ボタン長押しでガラメカの切り替え。△ボタンを押している間は時間が止まり、左スティックでガラメカの種類を選択する。
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新アクション
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ワープテザー:次元の裂け目を狙って使うことで、その場所へ一瞬へ移動できる能力。L1で使用。
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ファントムダッシュ:いわゆる回避行動。一部のギミックを通り抜ける際にも使用する。〇ボタンで使用。
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新キャラクターとして、ラチェットと同じロンバックス族の女性「リベット」が登場し、プレイアブルキャラクターとして操作できる。
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操作方法や基本アクションはラチェットと同様。
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なお、購入・アップグレードしたガラメカについてはラチェットと共有される。
評価点
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シリーズの魅力であるガラメカを使った爽快なアクション
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これまでのシリーズ同様、大勢の敵をガラメカで倒していく爽快感は健在。
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ガラメカの種類も豊富で、普通に射撃攻撃するものはもちろん、敵の注目を引き付ける「ミスター・ファンガイ」、敵の動きを止めてスリップダメージを与える「グリーンスプリンクラー」など、上手く活用すれば、大勢の敵と相手ができる。
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豊富な難易度設定
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ゲーム初心者から上級者まで、様々な腕前のゲーマーに向けて難易度を調整する設定項目が豊富。
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まず、大まかに5段階の難易度が存在する上に、操作方法をシンプルにすることができたり、任意のタイミングでゲームスピードを遅くすることができるなど、幅広い層のプレイヤーが楽しみやすいように配慮されている。
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PS5に移行したことにより進化したグラフィック
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PS5用ソフトとして発売しただけあって、グラフィックも美麗なものへと進化。
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ラチェットの毛もふさふさなグラフィックへと変わり、クランクも金属感のある見た目に。それでいて元のデザインを壊さず上手く溶け込んでいる。
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大量のオブジェクトが表示されても、処理落ちなどは全く起こらず、マシンスペックのパワーアップを感じさせる。
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後述の通り、レイトレーシング・4K解像度にも対応し、より美麗な映像でゲームを楽しめる。
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PS5の機能を存分に活用したゲーム内容
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PS5及びDualSenseの機能をフルに活用しており、新鮮なゲーム体験を味わえる。
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DualSenseの目玉機能「アダプティブトリガー」が使われており、R2トリガーの半押しを感じ取ってくれる。
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トリガーの半押しでチャージして完全に押し込むことで発射する、半押しで目標を定めて完全に押し込むことで投げる、といった具合にガラメカの操作手段として活用されている。
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「ハプティックフィードバック」も存分に使用されており、歩いた場所の素材によって振動が変わる、ムービー中でも状況に合わせて様々な種類の振動を感じ取ることができる、などにより臨場感を高めてくれる。
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歩行に合わせて細かく振動したり、足音などの細かなSEがコントローラーから鳴るなど、非常に丁寧に設定されている。
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4K解像度、レイトレーシング、VFXなどに対応。
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同じくSIE発売、インソムニアックゲームズ開発のPS5版『Marvel's Spider-Man: Miles Morales』などと同じく、4K解像度をOFFにする代わりに、60fps動作ができるように設定変更もできる。
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後のアップデートでPS5 Pro Enhancedにも対応し、PS5 Proで動かせば、4K解像度・60fps・レイトレーシングを同時に動作できる。
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PS5に搭載された高速SSDの恩恵により、ロード時間・ロード画面というものが一切ない。ゲームをミスしてもほんの数秒で復帰できるため、ストレスを感じさせない。
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本作では、別の次元のマップへと一瞬へ切り替わる演出も多数あるが、これもロードを全く挟むことなくシームレスに移行する。PS5のマシンスペックと最適化をひしひしと感じ取ることができる。
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更に親切なことに初回起動時以外はメーカーロゴを省略してくれるため、すぐにゲームを始めることができる。これも前述のPS5のスパイダーマンのゲームと同様。
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新キャラクター「リベット」と「キット」の登場
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これまではラチェットとクランクが主人公であったが、新キャラとして登場したリベットとキットが、プレイアブルキャラクターとして要所々々で切り替わり、マンネリ打破となっている。
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リベットは「パラレル・ツイン」と呼ばれる別次元のラチェットと同じ存在であり、本作のもう一人の主人公格となっている。
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キットは一見クランクのような小型ロボットであるが、ある秘密を抱えている。ネタバレになるため詳細は割愛するが、その設定はプレイヤーを物語に引き込んでくれる。
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その他にも過去作のサブキャラクターたちが、別次元の存在として登場するなど、過去作を知っているとニヤリとできるファンサービスもある。
賛否両論点
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ストーリーの内容に関しては良くも悪くもあっさり気味
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これまでのラチェクラシリーズ同様、ストーリーは勧善懲悪をベースに時折ジョークやユーモアを入れたものとなっている。
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あまり深く考えずに気軽に楽しめる一方、ストーリーにもう少し深みが欲しかったという声もある。
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また、「ラチェットがロンバックス族の生き残り」という設定がストーリーの根本になっているため、過去作の設定を知らないプレイヤーからは説明不足に感じる部分もある。
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元よりラチェクラは、アクションに比重を置いたシリーズであるため、この辺は個人の感じ方によって変わるかもしれない。
問題点
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新主人公として登場したリベットだが、アクションはラチェットと殆ど変わらない。
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せっかくの新主人公なので、ラチェットととの差別化が欲しかったとの声も。
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カメラワークがやや悪い
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いわゆる敵の方向へカメラを瞬時に向けるロックオン機能が無いため、ボスや敵の位置を見失いやすい。
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他にも、画面外から敵の攻撃が飛んでくることが結構あり、ストレスが溜まりやすい。
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フルプライスの割にはストーリーは短め
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クリアするだけなら10時間ちょっとしかかからないため、周回・やり込み要素を行わない場合は、値段に対してボリュームが物足りなく感じる。
総評
DualSenseやPS5の機能・特徴を存分に活用したラチェクラシリーズの久々の新作。
新主人公リベットの登場や、今までにないDualSenseのハプティックフィードバックやアダプティブトリガーを活用したアクションのおかげで、過去作を知るプレイヤーにも、新規プレイヤーにもおすすめできる傑作となっている。
発売当初はPS5がまだ普及しきっていなかったため、そこまで話題にはならなかったが、興味のある人は是非ともプレイして頂きたい。
余談
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何の因果か、本作の少し前に発売された、かつては本作と同じくソニーが発売元だったクラッシュ・バンディクーシリーズの最新作『クラッシュ・バンディクー4 とんでもマルチバース』とは、共通点が多い。
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例を挙げると、「別次元(マルチバース/パラレルワールド)をテーマとしている」「久々の正統続編」「グラインドレールに乗るギミックがある」などが挙げられる。
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2023年7月26日にはWindows版も発売された。
最終更新:2025年05月24日 20:15