この記事では「ミスタードリラー ドリルランド」「ミスタードリラー アンコール」を取り扱っています。
ミスタードリラー ドリルランド
【みすたーどりらー どりるらんど】
ジャンル
|
穴掘りアクション
|

|
対応機種
|
ゲームキューブ
|
発売・開発元
|
ナムコ
|
発売日
|
2002年12月20日
|
定価
|
6,800円(税抜)
|
プレイ人数
|
1~4人
|
レーティング
|
CERO:全年齢対象
|
判定
|
良作
|
ポイント
|
バラエティ豊かな5つのゲームモード
|
UGSFシリーズリンク
|
概要
落ちものパズル要素を含んだアクションゲーム「ミスタードリラー」シリーズの5作目。
GBA『ミスタードリラーエース ふしぎなパクテリア』に続く、家庭用オリジナルタイトルの第2弾にも当たる。
本作では地下500mに出来たテーマパーク「ドリルランド」が舞台となる。
システム
基本的な内容は1作目の『ミスタードリラー』と同様だが、ここでは2作目以降に追加され、かつ、本作も登場する内容を追記する。
なお、1作目で「おじゃまブロック」名称だったブロックは「×ブロック」に表記変更されている。
-
クリスタルブロック
-
「ミスタードリラー2」以降に登場。画面内に入ってから一定時間経つと自動的に消えてしまう。
-
ホワイトブロック
-
「ミスタードリラーG(以下、『グレート』)」以降に登場。同じホワイトブロック同士はくっつかない。
ゲームモード
本作では1人用と多人数用の2つのモードが存在しており、さらにそこから1人用は5種類(+α)の、多人数用は2種類のゲームタイプ(アトラクション)に分けられている。
1人用モードでは、Lv1~Lv3までのノルマ式と、LvSPのエンドレス式が存在する。
-
ワールドドリルツアー
-
所謂アーケードモード。指定された深さまで掘ればクリア。
このアトラクションではレベルごとに横のブロックの数が異なり、さらにスタート前に6種類のキャラクターから選択できる。
-
スタードリラー
-
本作と時系列が同じことが明記されている「スタートリゴン」とのコラボアトラクション。ススム専用。
-
「グレート」以降に登場した「宇宙ステージ」を1つのアトラクションとして単独化。
-
ステージに点在する「?アイテム」を取ると様々な効果が現れるが、本作では一部の効果が一新されているほか、名称が変更されている。また、画面が暗くなる皆既日食や、ブロックを破壊し、ススムに直撃するとエアが20%減少する白色彗星が登場する。
-
ゲストとしてススムの母であるトビ・マスヨが登場。
-
プラスアイテム
-
グラビティ
-
「スロー」から名称変更。ブロックの落下速度が遅くなるが、×ブロックに囲まれたエアの回収にかかる時間が非常に長くなることも。
-
フルエアー
-
マックスアップ
-
エアの最大値が5%増加。過去作は最大値は無制限まで上げられたが、本作では最大値が200%までしか上がらなくなるというナーフを受けてしまった。
-
ビッグバン
-
「イレイス」から名称変更。画面内のブロックをすべて消す(エアは残る)。本作では演出が若干派手に。
-
ブースター
-
「ブーツ」から名称変更。移動・落下速度が一定時間速くなる。
-
バリア
-
落下してきたブロックにつぶされても一回だけ回避できる。時間制限あり。
-
レスキュー
-
本作オリジナル。トビ・マスヨから2つのアイテム(フルエアー、マックスアップ、バリアのどれか2つ)をもらう。
-
マイナスアイテム
-
メテオ
-
ホワイトブロックが出現。過去作の「ホワイト」とは異なり、どれがホワイトブロックになるかはランダムで、さらに
無駄に凝った演出により落下までの猶予が増えた。
-
スペースクリスタル
-
「クリスタル」から名称変更。どれか1色がクリスタルブロックに変わる。
-
ブラックホール
-
本作オリジナル。ススムの真下にブロックを消すブラックホールが出現。そこに入ると吸い込まれてレベルの最初に戻される。
-
UFO
-
本作オリジナル。一定時間ススムの頭上にUFOが出現。列を移動しないと拉致されてしまい、レベルの最初に戻される。
-
ワープ
-
本作オリジナル。取得した場所からランダムに移動する。
-
ドルアーガの穴
-
ドルアーガの塔とのコラボアトラクション。アンナ専用。
-
プレステ版「グレート」から登場したドリストーンモードではあるが、横にもステージが存在してるのが特徴。
-
また、ステージ内には敵も登場している。
-
Lv3までは鍵を獲得してドルアーガを倒すのが、LvSPではコインをたくさん集めるのが目的となる。
ステージ上にはドリストーンが点在しており、それを獲得すると好きなタイミングで使うことができる。
中にはブロックに埋もれてる場合もあり、その場合はそのブロックを掘ることで出現する。
-
青いドリストーン
-
1色のブロックを他のブロックに変える。
-
他のエリアに移動する「ワープ」もこの色のドリストーン。
-
赤いドリストーン
-
指定した種類のブロックや、周囲のブロックなどを破壊する。
-
緑のドリストーン
-
黄色いドリストーン
-
ドリンディアドベンチャー
-
本作オリジナルのゲームモード。タイゾウ専用。
-
特記すべき点としてエアの概要がなく、ブロックが何個もくっついても消えない。さらに、獲得した秘宝というノルマも別途存在しており、これを満たさないとクリアできない。
-
転がる岩や飛び出してくるトゲといった罠が登場し、それらを回避しつつ秘宝を獲得する。
-
ホラーナイトハウス
-
本作オリジナルのゲームモード。アタル専用。
-
ブロックが何個もくっついても消えない。エアはHPとして扱われ、ブロックに押し潰される、ゴーストの入ったブロックを掘ってしまう、ゴーストからの攻撃を受けるとHPが減ってしまう。
-
聖水を使用するとゴーストが弱まり、その時にゴーストの入ったブロックを掘るとドリスタルが出現し、それを獲得していく。
-
いくら掘っても次のレベルに進めず、一定数のドリスタルを獲得すると次のレベルに進む。
-
レースモード
-
多人数用。過去作の「ドリラーレース」であり、誰が最初にゴールするか対決する。
-
バトルモード
-
多人数用。全員が1つのエリアでコインを獲得する。このモードではエアの概要がない。
評価点
-
様々なゲームタイプ
-
1人用モードでは5つのアトラクションが存在しており、しかもそれらも非常に凝ったものとなっている。
-
例えば、「ワールドドリルツアー」ではゲームを進めていくと様々な国のキャラクターが踊ったりしており非常に飽きさせない演出がある。
-
「ドルアーガの穴」では、従来作のドリストーン式に加え、リアルタイムでのモンスター退治が追加されており、RPGを意識したものとなっている。無論ラストにはドルアーガとの戦いが待ち受けている。
-
やり込み、収集要素の充実
-
ゲームをプレイすると、通貨「ボリ」を獲得する。
-
その「ボリ」でグッズやトレーディングカード、そして後述のお助けアイテムを購入することができる。
-
グッズでは、立体物を様々な角度から見ることが可能。トレーディングカードでは、当シリーズのキャラクターの紹介が書かれている。「ホリ・ススム」「プチ」といったメジャーなものもあれば、「青ススム」といったマイナーなものまで。
-
救済措置の存在
-
クリアできなくても、アイテムショップでお助けアイテムを購入することで通常ならクリアできなくても、クリアすることが容易くなる。
問題点
-
「ミスタードリラー」のボーナスがない。
-
過去作ではノーミスや高得点でクリアすると「ミスタードリラー」という特大ボーナスが獲得できたが、本作ではこれがない
-
恐らく本作では既にススムが「ミスタードリラー」の称号を取得していた事が影響しているのだろうか。
-
一応ノーミスボーナスはある。
-
ブロックの模様が1パターンだけ。
-
過去作ではエリアごとにブロックの模様がコロコロ変わっていたが、本作ではどの深さでいようがブロックの模様が変わらず、代わり映えが無い。
-
「ホラーナイトハウス」でゴーストに襲われたときの音がうるさい。
-
「ホラーナイトハウス」ではゴーストの入ったブロックを掘ってしまうと画面内全てのゴーストが一斉に襲い掛かる。
-
その時、襲い掛かった時の音が流れるのだが、十数体いるときにこれが起きてしまうと例え音量を低くしたとしても爆音で音が流れるので正直うるさい。
総評
任天堂据置機初のミスタードリラーは、ゲームモードが豊富で飽きさせないものばかりだった。
まさにシリーズの集大成といったところだろうか。
ミスタードリラー アンコール
【みすたーどりらー アンコール】
ジャンル
|
アクションパズル
|


|
対応機種
|
Nintendo Switch Steam PlayStation 4 PlayStation 5 Xbox One Xbox Series X/S
|
発売・開発元
|
バンダイナムコ
|
発売日
|
2020年6月25日(Switsh、Steam) 2021年11月4日(それ以外)
|
定価
|
3,200円(税抜)
|
プレイ人数
|
1~4人
|
レーティング
|
CERO:A(全年齢対象)
|
判定
|
良作
|
ポイント
|
20周年記念作品 オンライン対戦登場 難易度を(多分)抑えた「カジュアル」
|
概要(アンコール)
『ミスタードリラー』発売20周年記念作で、「ドリルランド」のリマスター版。
変更点(アンコール)
-
難易度「カジュアル」の追加。
-
初心者向けに「ドリルランド」よりも難易度を抑えたカジュアルが追加された(以降、オリジナル版の難易度はクラシック表記とする)。
-
ワールドドリルツアー、スタードリラー(共通)
-
エア減少スピードがゆるやかになった。
-
ブロック落下までの猶予が増えた。
-
ドルアーガの穴
-
HPの初期値が150%に増えた。
-
緑のドリストーンの効果が最大のものしかドロップしない。
-
ドリンディアドベンチャー
-
初期ライフが1つ増え、4つとなった。
-
秘宝獲得ノルマが下がった。
-
ホラーナイトハウス
-
多人数用モードでオンライン対戦が可能になった。
-
各アトラクションの世界ランキングが表示された。
-
これにより、自分が何番目にいるか把握できるようになっている。
-
なお、1週間ごとにリセットされる。
問題点(アンコール)
-
「ワールドドリルツアー」「スタードリラー」のカジュアルにおける恩恵が薄い
-
この2つのアトラクションについて前述のとおりカジュアルでは「エア減少スピードがゆるやか」「ブロック落下までの猶予が増えた」という調整があったが、実は有識者の調査で後者はクラシックとさほど変わらなかったとの報告があった。
-
そのためか、一部から「手抜き」との批判の声が上がった。
総評(アンコール)
20周年記念として、集大成である「ドリルランド」が令和に帰ってきた。
オリジナルより(若干)簡単な「カジュアル」が追加されたことで、初心者でも遊びやすくなった。
さらに、古参プレイヤーもオンラインランキングによって世界中の人々と腕自慢できるようになった。
まとめると「初心者でも古参者でも楽しめる快作」だった。
余談
-
今作のスタードリラーにて登場したキャラの初出作品「スタートリゴン」は、本シリーズの流れを組んでいるにもかかわらず、残念ながら家庭用ハードに移植されていない模様。現状では今作(及びリマスター版)は同作のキャラが登場する貴重な家庭用ハード作品となっている。
-
CMではススム達のショートアニメが使用されている。具体的には「ババ抜きに負けたプチが悔しさのあまり地面にもぐってしまう」「ドリルランドの真ん中にデカデカと『DRILL LAND』の文字を作る」など。
-
これを観た一部のファンからはアニメ化希望の声も上がっている。
最終更新:2025年05月26日 00:07