【どるあーがのとう】
ジャンル | アクションRPG | ![]() ※Windows移植版 |
![]() ※FC移植版 |
対応機種 | アーケード | ||
発売・開発元 | ナムコ | ||
稼動開始日 | 1984年7月 | ||
配信 |
バーチャルコンソールアーケード 【Wii】2009年5月12日/800Wiiポイント(税5%込) アーケードアーカイブス 【Switch】2022年6月2日/838円(税10%込) 【PS4】2022年6月2日/837円(税10%込) |
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判定 | スルメゲー | ||
ゲームバランスが不安定 | |||
ポイント |
緻密なドットグラフィック 頭一つ抜きん出たサウンド 中世的で壮大な世界観 全体的にノーヒントな内容 激ムズな宝箱出現方法 ACゲームのコミュニティ発展に貢献 |
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バビロニアンキャッスルサーガシリーズ |
遠藤雅伸氏が『ゼビウス』の次に制作したアクションゲーム。
アイテム取得による成長要素を含んだアクションRPGで、迷路内をさまよいながらアイテムを集め、キャラを強化して塔の最上階に潜む大悪魔ドルアーガの打倒を目指す。
バビロニア神話を下敷きとした独特な世界観と、当時のゲームマニアをもうならせる高難度のゲーム性によりゲームコミュニティの発展を促して人気を博し、ナムコを代表する有名タイトルのひとつとなった。
神から授けられたブルークリスタルロッドの豊かな恵みで繁栄する平和な小王国バビリムは、
繁栄を妬みロッドの奪取を目論む隣国スーマール帝国の侵略によって蹂躙され、住民たちは天高くそびえる塔の建設に従事させられていた。
神をも恐れぬ帝国の所業に怒った神々の王アヌは雷で塔を破壊すると共に帝国の兵士たちの魂をロッドに封じ込めてしまう。帝国の目論見は潰えたに見えたが、時遅く塔の影によってロッドの光が遮られたことにより、
バビリム王国の守護神イシターとの戦いに敗れロッドに封印されていた大悪魔ドルアーガが復活を果たしてしまう。
ドルアーガは魔力で塔を再建して天に掲げられていたロッドを奪い、帝国の兵士の魂を復活させて立てこもる。
イシターの巫女カイが単身ロッドを取り戻すために塔に挑むもドルアーガの魔力に敗れ、石にされてしまう。
バビリム王国王子ギルガメス(ギル)は、ドルアーガを打倒してロッドを取り戻し、恋人のカイを救うため、
神から遣わされし黄金の鎧を身にまとい、ドルアーガの塔に挑むのだった。
+ | アイテム一覧 |
+ | 敵キャラ |
RPGの要素を上手く取り込んだゲームデザイン
シンプルな記号的表現ながらも分かりやすく、美しいグラフィック
小沢純子氏による美しいBGM
独特の世界観・ストーリー
プレイヤー心理を巧みに読んだ罠要素
アイテムの出現方法がノーヒント
難易度曲線がいびつ
+ | 序盤の高難易度面の例 |
システム面の不備など
あるゲーム評論家は本作に対してこう述べている。
「ドルアーガの真の魅力は、賞味期限付きであった。全ての謎を解明するまでの時間こそが、最もこのゲームを楽しく、面白く、奥深く見せていた時だった。」
ユーザー参加型の大規模イベント、あるいは社会現象として見るならば、間違いなくゲームの一時代を風靡したビッグタイトルの一つ。総合的な完成度にも優れ、傑作の名を冠するに相応しい。
ただし「単体のゲームとして見た場合」となると話は別で、当時の事情をかんがみてすら不条理に近い難易度――それもただ単純に難しいというだけでなく、発想そのものが理不尽な要素まで含む――を持つため、評価は渋くならざるを得ない問題児でもある。
激ムズ難易度のゲームではあるが、それがかえって当時のゲーマー達の魂に火を付けた結果絶大な人気を獲得、80年代前半においてはかの『パックマン』に次ぐナムコの看板タイトルとして認知されるに至った。
まさに時代の流れに乗ったゲームであり、だからこそ今でもその名が輝き続ける作品となり得たと言えるのかもしれない。
多くのプラットフォームに移植された。主なものを以下に明記する。 その他の詳細についてはシリーズリンクを参照。
ナムコのカタログIPオープン化プロジェクト
黄金期の名作を含む対象タイトルのIP(知的財産)をオープンとし(*23)、クリエイター登録により自由な二次創作作品を広く募集し、スマートフォンアプリなどのデジタルコンテンツを配信するというプロジェクト(2019年1月に終了)で、本作の二次創作作品も配信されていた。
+ | ナムコと無関係の二次創作作品紹介のため折りたたみ |
【どるあーがのとう】
ジャンル | アクションRPG | ![]() |
対応機種 | ファミリーコンピュータ | |
発売・開発元 | ナムコ | |
発売日 | 1985年8月6日 | |
定価 | 4,900円 | |
配信 |
バーチャルコンソール 【Wii】2007年9月27日 【3DS】2012年12月19日 【WiiU】2013年8月21日 |
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判定 | スルメゲー | |
ゲームバランスが不安定 | ||
ポイント |
全体的には高い再現度の高いハイクオリティな移植 新しい冒険「裏ドルアーガ」 クリアに必須なものがノーヒントなのは変わらず |
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バビロニアンキャッスルサーガシリーズ |
上記『ドルアーガの塔』のファミリーコンピュータ移植版でアーケードから1年後の1985年8月に発売された。
ゲーム性そのものは上記の移植のため、上記項目を参照とし本項目では相違点を中心に扱うものとする。
当時のFC移植は劣化感が否めないものが多かったが、全体的な移植の質は高水準なものになっている。また新たに追加された裏ドルアーガという新しい世界によりACで手慣れた者も新しくイチから楽しめる。
FC移植に合わせて一部マップの縮小や敵の減少などがあるが、難易度が下げられとっつきやすさも重視されるFC用と考えれば一概に劣化ではなく、むしろ良いバランス調整になった一面も強い。
ただ、それでもクリアに必須なものがノーヒントなのは変わらないので高難度ゲーには変わりなく初心者には障壁が高い。
*1 本来はルビーメイスの取得条件だったが、プログラムミスのせいで不要になってしまったとか。なお、FC版裏では修正されて必須アイテムとなっている。
*2 王様やミス何ちゃらとかが手に持っている煌びやかな杖の事。西洋では王権の象徴「レガリア(日本風に言えば「三種の神器」)」の一つとされる。
*3 ゴールドマトックを手に入れる前のプレイヤーからは、逆に利用される事も多い。
*4 要はギルがジェットブーツを取らなければ足は速くならない(つまり得点だけ高いブラックナイト)。もっともジェットブーツを取らないとタイムアップの可能性が大きくなりゲームクリアは困難だが。
*5 最強のレッドナイトの点数が1200点、次点のリザードマンに至っては200点しか獲得できない。一方でリザードマンの次の強さのハイパーナイトは3000点、最弱のブルーナイトは1000点。攻略本でもレッドナイトやリザードマンと戦うぐらいならタイムボーナスを稼いだ方が良いとされている。
*6 GAMEwatch2008年5月12日掲載記事:「立命館大学、「ドルアーガの塔」のセミナーを実施。遠藤氏が企画初期の流れを披露。ゴンゾ橋本氏はアニメの狙いを語る」より。
*7 宝箱出現チェックがからっぽ。アイテムとしてはジェットブーツが設定されているらしい。
*8 ハイパーアーマーの出現条件が「内壁を4枚破壊する」のため。運良くシルバーマトックの最大使用回数である4回を引き当てられれば不可能ではないが……。
*9 あくまでも「剣を出しながら呪文を受け止める」なので、盾を使わずハイパーアーマーで呪文を受け止めても出現するが、ハイパーアーマーは52階の宝物なのでZAP前提の裏技である。
*10 「歩きながら呪文を5回受け止める」と言う条件だが、正攻法では「歩きながら」を達成するのが困難であり、壁に向かって歩きながら左向きの盾で受け止めると言う方法が楽。ただし稀に呪文が完全に重なって飛んでくることがあり呪文を4回受けた状態で5回目にこれが発生すると規定回数を超えてしまい宝箱が出なくなる
*11 1人と戦って倒さないうちに他のナイト等と戦うと死にやすい。1対1なら簡単に倒せるナイトでも2人が重なった状態で戦うとやられやすいのはこのため。
*12 MP不足で使えない呪文は表示されなくなるので、残りMPが少なくなれば大体の見当がつくようになる。
*13 敵を倒すと1体につき最大5,000点、クリアボーナスでも500,000点という中、コンティニューボーナスは(フロア数-1)×20,000点と言う莫大なポイントとなる。つまり、60階でコンティニュー後クリアした場合のボーナス点はなんと118,0000点
*14 続編の『イシターの復活』ではスコアシステム自体が撤廃されている
*15 これは当時のアーケード業界の規模を考えると、相当に低いハードルである。
*16 グラディウススタッフが作った!の「XEXEX」、テトリスの作者が作った!の「ハットリス」等
*17 PSの『アランドラ』シリーズやPS2版『ドラゴンクエストV』などを手掛けたデベロッパー
*18 因みに収録曲は「スーパーゼビウス」「ギャプラス」「ドルアーガの塔」の3曲
*19 攻略本のイラストにおけるドルアーガの青年姿やホワイトナイトのグラフィックがゲームブック版そっくりであったり、ギルがブラックナイトに変装できる装備品が登場していたりする。
*20 ドルアーガは両手利き(六本腕利き)。
*21 なお、パソコン版ドルアーガを担当したのも電波新聞社である。と言うか当時のナムコ作品のパソコン版移植は殆ど電波新聞社が担当している。
*22 後にマトリックスの取締役となる大堀康祐氏のペンネーム。
*23 オープンなのは権利のみであり、著作物そのものではない=オープンソースではない点に注意
*24 初代のカイのドット絵が「お世辞にもかわいくない」とファンに揶揄されていたため。直後の『ドラゴンバスター』のセリア姫が可愛かったのも不幸だった。まぁドラゴンバスターとはドット絵のサイズが違うのだが。そもそもカイに限らずイシター(サッカバス)も胸元の水色が顎髭に見えた事からジジイ呼ばわりされたり、ドルアーガも前述のとおり「牛」だの「阿波踊り」だの言われていたぐらいである。
*25 フロア47のもののみ青になっている。ちなみにこれに対応したフロア49の宝は「ポーションオブエナジードレイン」なのでアンロックの中で唯一いらないもの。