このページでは、『Centipede』と、続編『Millipede』について紹介する。



Centipede

【せんてぃぴーど】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード
発売元 アタリ
稼動開始日 1980年
プレイ人数 1~2人
判定 なし
ポイント うねうねと動くムカデ型敵のインパクト

概要(Centipede)

アタリ黄金期のゲームの一つ。縦視線の固定画面シューティングであり、いわゆる『スペースインベーダー』の亜流作の1種でもある。
自機を操作し、キノコ畑に襲い掛かる「ムカデ(Centipede)」などの害虫を駆除するというストーリー設定である。

操作体系

  • 使用系統はトラックボールまたは8方向レバーと1ボタンを使用する。
    • トラックボールとレバーのIOはそれぞれ別の配線になっているので、DIPスイッチ等で設定する必要はない。
    • トラックボールで自機の八方向移動、ボタンでショットを放てる。
    • インベーダー系統のゲームでトラックボール操作を採用しているのは稀であるが、操作感覚としては従来のインベーダー系統とさほど違和感がない。

特徴

  • 自機は画面下の約1/3が移動範囲となっており、その中であれば自由な移動ができる。
  • 本作のメインとなる敵は「ムカデ型の形成」をしており、『横方向に移動→障害物や画面端に差し掛かると下方向に一つ移動→180度反転して横移動→障害物や画面端で下に一つ移動→反転して横移動…』とインベーダーと同じような動作を繰り返しながらうねうねと接近してくる。ただ、インベーダーとは違って画面下に差し掛かったからといってゲームオーバーにはならず、上方向に遠ざかっていく。
    ムカデ敵は複数のパーツで構造されており、頭部を破壊したらその頭部が障害物になる形で身体が縮まるが、頭部以外だと分裂する性質を持っている。
    • ムカデ敵の他にも「クモ」や「ノミ」といったものも自機に襲い掛かってくるので、それらもまとめて相手をしなければならない。
    • なお、本作の敵は一切弾を放ってこない。
  • 画面内には「キノコ」があちこちに散乱している。
    • これに自機が触れてもミス対象にはならないが、移動の邪魔になるだけでなく、ムカデの画面下への接近が早まるのでできるだけショットでかき消していかなければ確実に苦戦してしまう
    • ただの障害物という訳でもなく、ムカデの性質を利用して1マスの隙間に挟んでしまうと連射で一気に殲滅できる。シンプルだが奥深い楽しみを提供してくれる。
  • ステージクリア条件はなく、殲滅した敵は何度でも復活するエンドレスゲームである。
    • ゲームオーバーにならない限りは画面が切り替わる事は一切ない。
    • 敵接触ミスによる残機制で、ミス後の復活は一旦敵配置を仕切り直した状態での途中復活となる。
  • BGMは流れず、ただひたすらにショット音と撃ち込み音が鳴り響く様がレトロ的で味わい深い。

評価点

  • ゲームテンポは非常に軽快。
    • 自機も敵側もかなりスピーディに動くので短期決戦になりやすい傾向にある。

問題点

  • 敵の動きがかなりトリッキー
    • 「横に動く」ムカデと「弾丸は画面内に一発しか存在できない」仕様が難易度を引き上げる方向に噛み合ってしまっている。最初の横に長いうちはともかく、短くなってさらに高速化したムカデを捕らえるのは容易ではない。
      • ムカデを分裂させるとさらに厄介。高速化し、当たり判定が小さくなったムカデが複数襲いかかってくる。
    • 特にクモ敵が何の前触れもなく現れ、自機に体当たりしてくるのが相当厄介である。画面が縦に長いこともあり、下に存在するクモとムカデを同時に相手にするのは難しい。

総評

最大の特徴は何といっても「本物のムカデの如くうねうねと動くムカデ敵のインパクト」であり、なかなかの気持ち悪さを演出している。
ゲーム内容としては「画面内に現れる敵をひたすらにショットで破壊していく」という、非常に分かりやすいルールを採用しており、複雑な前知識は特に必要としない。


Millipede

【みりぴーど】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード
発売元 アタリ
稼働開始日 1982年
プレイ人数 1~2人
判定 なし
ポイント より激しく、より派手に

概要(Millipede)

1982年には本作の続編的作品として『Millipede』(ミリピード)というゲームがリリースされている。

変更点(Millipede)

  • メインの敵が「ヤスデ(Millipede)」に変更。
  • 多数の敵の追加。キノコを破壊不可能な花にしてしまうBeetle(カブトムシ)、キノコを落としていくDragonfly(トンボ)等の嫌らしい敵も多い。
    • プレイヤーに有利な新要素もあり、画面内に設置されたDDTボムを撃って破壊するとキノコも敵もまとめて吹き飛ばしてくれる。
    • また、定期的に敵が降り注いでくるラッシュタイムが存在。連続で敵を倒すとどんどんスコアが増えていく。
  • グラフィック周りが前作以上に華やかになっている。
  • 自機の移動範囲が明確化されたり、初期設定ではハイスコアに応じた15,000点刻みの難易度が選択可能になったりプレイアビリティも向上している。

敵が増えたために難易度もそのまま上昇しているが、追加されたDDTボムやラッシュの爽快感はそれを打ち消すに十分。上級者にとっては退屈な前半部分を飛ばすことも可能で、グラフィック・システム両面で完成度の高い続編と言えるだろう。


家庭用移殖

そのまま列挙すると膨大な数になってしまうので、日本で発売されたタイトル・並びに国産ハードでも起動可能なタイトルのみ表記している。

  • 『Centipede』の移殖
    • ATARI2800版(1983年発売、アタリ)
  • 『Millipede』の移殖
    • ファミリーコンピュータ版(1987年10月1日発売、HAL研究所)
      • FC版のゲームタイトルは『ミリピード 巨大昆虫の逆襲』となっている。
      • Millipedeは後発故かあまり移植には恵まれていないのだが、このタイトルのおかげで後記オムニバスタイトルが発売されるまでは日本に限っては『Millipede』の方がプレイしやすかった。
  • オムニバス移殖
    • 『アタリミックス:ハッピー 10 ゲームズ』(ニンテンドーDS、2005年6月30日発売、アタリジャパン)
      • 『Centipede』のみを収録。
      • DS二画面フルでゲーム表示がされている故にレイアウト関連の違和感が結構凄いが、DSのタッチペンにより操作性は原作のトラックボールに近いという声が聞かれる。
    • 『Atari Greatest Hits Volume1』(ニンテンドーDS)(日本未発売)
      • 『Centipede』のみだが、アーケード版とATARI2600移植版の両方を収録している。
      • 海外ソフトではあるが、国産のDS本体でもプレイ可能。
    • 『Atari Greatest Hits Volume2』(ニンテンドーDS)(日本未発売)
      • 『Millipede』のみだが、アーケード版とATARI2600移植版の両方を収録している。
      • 海外ソフトではあるが、国産のDS本体でもプレイ可能。
    • 『ATARI CLASSICS -EVOLVED-』(プレイステーション・ポータブル)(日本未発売)
      • 『Centipede』『Millipede』の両方を収録。
      • 海外ソフトではあるが、国産のPSP本体でもプレイ可能。
    • 『Atari Vault』(Win/Mac)(日本Steamストアで購入可能)
      • 『Centipede』『Millipede』のAC版とATARI2600版両方を収録。移植はKOFシリーズも担当したCode Mysticsが担当。
      • 海外ソフトではあるが、日本語が入っていないだけで日本Steamストアで問題なく購入可能。
      • Atari Vault全体の問題としてソフトウェア面での移植度が高いとは言えない(例としてアーケード版のこの二作を遊ぶ際にマウスの感度が設定できない)が、発売時点でトラックボールの導入が最も容易なPCハードなので別途用意すれば雰囲気抜群。オンラインプレイにも対応している。タッチパッドを備えるSteamコントローラーにも公式で対応しているため、DS版のような感覚でプレイすることもできる。

これら以外にも、IGNにおいてATARI2600のWeb版がATARI公認で公開されている。現在はα段階とのこと。


余談

  • 「敵が一切弾を放ってこない」という特徴は、『Centipede』と同年に国産でリリースされた『ムーンクレスタ』(日本物産)にも採用されている。
  • 『Centipede』は米国での発売から2年後に日本国内でもサンリツ電気が正規ライセンスを受けて発売しているが、オリジナルとは基板が全く異っており、非常にコンパクトなサイズとなっている。また効果音もオリジナルと全く違い、トラックボールには非対応になっている。
最終更新:2021年01月10日 16:25