2025年度版に関する内容は2025年4月28日以降記述可能。

パワフルプロ野球2024-2025

【ぱわふるぷろやきゅう にせんにじゅうよん にせんにじゅうご】

ジャンル 野球・育成

対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション4
発売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
発売日 2024年7月18日
定価(税10%込) 通常版(パッケージ・DL):8,470円
パワフルエディション(DL専売):10,670円
プレイ人数 1〜4人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント シリーズ30周年記念作
本作からタイトルが2年表記に
大谷翔平氏がアンバサダー就任
本作のサクセスの舞台は50年後の未来
一部モードのマンネリ打破を目指しての仕様変更が裏目に
実況パワフルプロ野球シリーズ

概要

2024年2月のNintendo Directで発表されたパワプロシリーズ30周年記念作品。 スペシャルアンバサダーとして、現役のメジャーリーガーの大谷翔平氏が就任し,、OB選手の収録人数はシリーズ最多、マイライフモードは過去作の彼女候補が登場すると発表されており期待は高かったのだが…


特徴

野球

  • ついに北海道日本ハムファイターズの新本拠地「エスコンフィールドHOKKAIDO」が実装された。
    また、南海ホークスの本拠地「大阪スタヂアム」・阪急ブレーブスの本拠地「阪急西宮球場」が当時の様子を再現して登場するほか、「マスカットスタジアム」、「坊ちゃんスタジアム」、「福島県営あづま球場」に加え過去のパワフェスモードに登場した球場*1も登場。
  • 現行12球団のレジェンドチーム並びに、阪急、南海、近鉄といったオールドチームに加え、ドラフ島連合やバス停前高校といった一部サクセスチームも使用出来る他、「大谷ルール」*2も実装された。
    • これらのチームはアレンジチームにせずにOBを使用できるためか、テレビ番組の対戦企画などでもよく使用されている。
      • レジェンドチームはマイライフのチームとしても使用できるほか、ペナントモードではレジェンドチームに加えサクセスチームも使用する事が可能。

サクセス

  • 今作のサクセスは50年後の未来を舞台にした「パワフルフューチャーズ」と、『2010』の「プロ野球12球団編」のリメイク作品。そして前作『2022』に登場した「千将高校」と「サクサクセス」の4本立てとなる。
    • 12球団編の選手はチームの実在選手とのバランスを考慮してか、一部サクサクセスとは異なる球団に所属している*3

栄冠ナイン

  • 新たに外国人選手及びOB外国人選手が転生留学生として登場する。さらにマネージャーエディット機能が新たに実装された。
    • 新アイテムとしてパワショップのみ購入可能で通常は5勝毎にやってくる「機材販売業者」をその場で呼び寄せる「ショップ呼び出し券」、オリジナル変化球を取得出来る「オリジナル球種習得ボール」が登場。

パワフェスアドベンチャー

  • 前作の『パワフェス』からゲームシステムが大幅に刷新され、各マスで選手をスカウトするようになった。 また対戦チームは、パワフェスが初搭載された『2016』から最新作の『2022』と外伝作品の『ヒーローズ』+新規ボスといういわばボスラッシュの様相を呈している。

対決!レジェンドバトル

  • 過去に『10』、『11』に実装されていた「対決!伝説選手」を基にした新育成モード。
    • プロ野球チームに所属している現役選手4人+そのチームのOB選手1人の5人組と最大20組(100人)と1打席勝負で戦っていく。 勝負で負けると初期値が3のライフポイントが1つ減り、ライフポイントが0になるとGAMEOVER。
      • 勝負開始前に発動アイテムという効果が発動し、一時的にプレイヤーの能力が上がったり、前述のライフポイントの回復、上限増加などが得られる。
        見事5人抜きを達成すると獲得アイテムに応じた能力アップを恒常的に得ることが出来、特殊能力や新球種を獲得する場合も。5勝ごとに次に進むか・一時中断・終了して、その時点でのプレイヤーの能力の選手を保存するかを選べる。
      • 獲得アイテムに特殊能力本というアイテムがある場合対戦したOB選手が取得している特殊能力の内の1つを次回プレイ時に初期取得する事が可能。難易度がノーマル以上で相手が覚えていれば超特殊能力の本を獲得できる場合も。
      • 同様に野手プレイ時のみ球種本というアイテムを獲得すれば相手のOB選手が覚えている球種を次回の投手プレイ時に初期取得が出来る。ノーマル以上で相手がオリジナル変化球*4も持っている場合そのオリジナル変化球も獲得可能。
      • ノーミスで5連勝・三振を奪う・本塁打を打つなどの好成績を収めると打席ボーナスをたまに入手出来ることがあり、プレイヤーの能力がさらに増加する。

ペナント

  • 2022年から開始された「現役ドラフト」が実装された。オフにすることも出来るほか、一定の条件を満たした選手は自動的に現役ドラフトの対象にする設定も可能。
  • 初期設定に転生選手の人数が追加。転生選手の人数を多くしたり・少なくしたりすることもできる他、転生選手は投手のみ・野手のみの設定も可能になった。
  • 投手の潜在能力アイテムは球速・コントロール・スタミナ増加のいずれかであったが今作からは変化量増加アイテムも登場するようになった。
  • 海外FAが追加された。国内FAとは個別にオンオフが可能。

マイライフ

  • 12球団合同トライアウトが追加される他、オリジナルチームを使用することが可能になった。
    • こちらも現役ドラフトが実装されているが、ペナントモードと違いこちらはオフにする事は不可能。
      • 主人公の同期の奥居は通常は移籍しないが、現役ドラウトの対象になった場合は他球団に移籍する。
    • サクセスチーム及びアレンジしたサクセスチーム・サクセス選手が所属している・もしくはパワプロ君以外のサクセス選手のパワターを使用している選手が所属しているチームは使用不可。
  • 過去作に登場していた彼女候補が復活して登場。
    登場するのは隠岐志保*5(『10』)、加賀美秋穂(『11』)、佐倉愛(『12』)、今野早矢(『13』)、華形居織(『15』)、御影きずな(『パワポタ4』)、八代麻耶(『2011』)、平岡あやめ(『2012』)の8名。

LIVEシナリオ

  • 今まで通り実際にあった試合の結果を再現したシナリオをプレイ出来る他に、自分でオリジナルのシナリオを作成したり、作ったシナリオをアップロードして公開する事が出来るようになった。
    • パワプロでは起こらない「ボーク」や「守備妨害」なども打席結果として入力可能。
    • オリジナルチームを使ってシナリオを作成することも可能だが、「ペナント」モードで潜在能力の初期アイテムを使用し、能力や特殊能力のランクを変化させたOB選手が所属しているチームは使用することが出来ない。
      • 練習で能力が成長したOB選手や初期アイテムで能力を変化させた現役選手が所属している場合は使用可能。

パワフルコレクション

  • 歴代のOPやタイトル画面、起動画面などを見ることが出来る。
    • またパワポイントと交換すれば歴代作品の裏話が聞ける 「ヒミツのハナシ」 も見ることができる。

評価点

サクセス

  • パワフルフューチャーズのシナリオが熱い。
    • 本編から50年後の未来の世界が舞台となり、これまでの高校野球、大学野球、社会人野球、プロ野球でもない、VR空間での野球となる。
  • 高校2年生の主人公(と主人公を助けようとした矢部)は『メタヤンス・オンライン』と呼ばれる仮想空間の『メタヤンス・リーグ』に所属する解散寸前のチーム『パワフルフューチャーズ』に入団し、チームを優勝に導いていくこととなる。
  • 過去作のキャラで直接登場するのは猪狩守のみだが、その他のキャラも断片的ではあるものの近況が語られる。
    • 現時点での主人公は甲子園からは遠く離れた目立たない存在だったが、50年後には球界にその名を残すスーパースターとなっている。ちなみに本人は時間旅行に出かけておりこの時代には不在。
    • 50年後の猪狩守は終盤ではラスボスとして立ち塞がり、まだまだ衰えない実力を見せつけてくる。
  • また50年後の未来ということもあってか、歴代キャラの子孫たちが複数登場。
  • 過去キャラばかりを優遇しているわけでもなく、今作からの新キャラも高評価なキャラが多い。
    • パワフルフューチャーズのエース投手である「ハルキ」はスーパースターとなった主人公に憧れて野球を始めたという経緯を持っており、責任感の強い性格。
    • 内野手の「キリヤ」は怪我で引退した元プロ野球選手。ストイックな性格だが、やりすぎてしまうのが玉に瑕。
    • 捕手の「ピグタ」はスーパースターである主人公の大ファンで、主人公のことならかなりマニアックな知識まで知っている男。
    • 主力打者の「トオル」は海外かぶれのネガティブな性格。海外在住のこともあり、チームの集まりに顔を出さないことが多く、何かと謎の多い男だが…
    • 中継ぎ投手の「アオ」は早川あおいの遠縁。顔はあおいによくにているが、性格はクールで覚めており、尚且つ男である。
    • 本作でのライバルは猪狩守の孫「カオル」。顔は強面で、祖父の守には全く似ていないが…?
    • 同じくライバルキャラの「ジョー」は友沢亮の大甥に当たる。こちらは金にがめつい、アイドル好きと、大叔父の亮とよく似ている。
    • 3人目のライバルである「団子」は、おしるこ姫/ゼンザイの子孫で黒豆あずきの孫に当たる。時代錯誤な侍口調が特徴的。またエピローグでは……
  • オープニング
    • 特に冒頭での 「ダイヤモンドヘッドプロダクション時代のロゴのリメイク」 、ラストシーンの「 投手のパワプロ君が南海ホークスのユニフォーム姿の野村克也とバッテリーを組み、日本代表のユニフォーム姿の大谷翔平と勝負する 」という内容は非常に評価が高い。
    • また歌詞にも 「運命のダイヤモンド」 といった「ダイヤモンドヘッドプロダクション」とベースボール型競技の総称である「ダイヤモンド」と掛けている点などの言葉遊びも好評。

パワフェスアドベンチャー

  • 更に増えたキャラクター
    • 図鑑に登録されるキャラは合計374人までのぼる。
      • 主な追加キャラは前作のサクセスに登場した「アオハル学園」の面々、パワポタ4のサクセスシナリオ「白薔薇かしまし大学」の主人公パワ子、98のサクセスの対戦相手だった「聖マリアンヌ学園」の新庄、「天盟高校」までのアプリ版高校キャラなど。
  • 各選手に経験点、一部選手は特殊能力のボーナスが付くようになった。
    • 各試合後に点数とコツLv1が手に入る。5試合すればコツはLv5になる。
  • クリア、またはゲームオーバー時のメンバーはそのまま次周に引き継がれる。ゆえに一度理想のチームが完成さえすればそのまま周回が可能。*7
    • というより一度崩すと後述のように再構築が大変なためそのまま維持するのが望ましい。
    • コンボに関しても狙ったものを確実に起こせるようになり、ランダムだったものが戦略に組み込みやすくなった。
      • ただし新たな問題も…(後述)
  • 新キャラでラスボスのサッタンが高評価。
    • 演じる大久保瑠美氏の演技もあり、可愛さを感じるとの声もある。

賛否両論点

パワフェスアドベンチャー

  • 根本的なシステム変更
    • 「現代版冥球島」というコンセプトから始まり、とりあえず試合をこなし毎プレイ異なる味方、対戦相手を迎えるという従来のゲーム性はほぼ鳴りを潜めた。
    • 「試合をしているだけで短時間で選手を育成出来るモード」は毎作高い需要を持ち、かつては3DS「実況パワフルプロ野球ヒーローズ」として単独作品も出るなど、一定以上の支持を得ていたシステムを変えてしまったことそのものに賛否が噴出した。
    • ただし、2016から毎作搭載され大きなシステム変化もなかったパワフェスをマンネリとする向きも少なからずあり、「メスを入れようとした試み自体は良い」と評価する声もある。
  • 従来と比較するとかなり大きな変化を遂げたため、ユーザーのみならず一部開発スタッフからも「これはパワフェスではない」という意見が出た(この意見を受け「パワフェス"アドベンチャー"」に改題したという経歴を持つ)。
  • 4回戦の相手は特定の選手とマネージャーを仲間にしないと戦うこともできない。
    • 選手のアランは強力な二刀流の選手なので問題ないが、マネージャーのクロンはスキルが主人公以外の選手の経験値アップとお世辞にも強力とは言えない微妙なスキル。
      • アランは2周目以降の第1ステージのスカウ島に出現する上、クロンも初期マネージャーかつ、手放してもスカウ島に再出現するので揃えるのは容易。
    • ただ、選手集めを重視する場合は戦わなくて済むのがメリットになるか。(後述のΩ鳴海は元々横道に逸れた場所であるためこのメリットはない)
  • プロ野球レジェンズがリストラ
    • 試合が歴代ボス戦に変更したため、加入出来ないプロ野球レジェンズがリストラされた。
  • 選手が同時に仲間になるのは23人*8まで。
    • せっかくポンポンと集まるのに23人は少なすぎるという意見もある一方、旧作で1プレイで23人集めるのは至難の業だったため十分・むしろ増えたと見る意見もある。

問題点

システム

  • パワアリーナが廃止
    • 各モードのプレイ時間ややり込み具合を確認する術がなくなっしまった。
    • 育成を手助けするアイテムの入手方法が限られる事になった。
    • 廃止された事で、サクセスのアルバムコンプリートが事実上の形骸化。コンプリートしても何も貰えない。
  • カンストバグ
    • パワショップで所持パワポイントが少ない時にOB選手を同時に購入を行うと所持しているパワポイントがマイナスになる事がある。その状態でメインセレクトに戻るとパワポイントがカンストの999,999になる。
      • あまりにもゲームバランスを崩壊しかねないので、第2回のアップデートにて修正された。

サクセス

  • そもそも新規サクセスが一本のみであること。
    • パワフルフューチャーズ編そのものは好評であるものの、他二本のサクセスは前述の通り過去作に+αされたもの。シリーズプレイヤーからは新鮮味が薄いとされることも多い。
    • 特に前作2022は全て新規サクセスに加え、3ルートに分岐するパワフル高校やコマンドの仕様からして大きく違い2ルート分岐するアオハル編など多彩さが見られるため比較されやすい。

パワフルフューチャーズ

  • 主人公はどんなルートを辿っても最終的に現代世界へと帰還してしまうため、どの彼女と恋愛関係になっても結ばれることは無く、マイライフへの彼女引き継ぎはできない。作品の展開上仕方ないものの、「エピローグでその彼女の祖先らしきキャラと出会える」等の救済措置は欲しかった所。
    • 12球団編や千将高校で引き継ぎ出来ない事を合わせて廃止された可能性が高い。
    • また団子とのエピローグを見ると、主人公が団子の祖父であること、さらに来年から主人公の学校の野球部のマネージャーに団子の祖母のあずきが入ってくることを仄めかす発言がなされており、つまり 主人公と黒豆あずきは後々に結ばれる ことが示唆されている。これらも本作でのマイライフへの引き継ぎ彼女ができなかった一因とみられる。
  • フューチャーズの先発型の投手が不在。
    • 途中からデビルアイズに移籍するハルキを除きサクセス投手はアオのみで、よりにもよって中継ぎ適性のみとなっている。そのため主人公が野手だった場合モブが先発に回ることになる。
      • ハルキは精神的支柱*9という金特を持っており、抜けた途端に戦力ダウンは避けられない。
    • 当然ながらモブのステータスは運次第なのでオート試合で大量失点は避けられない。
      • 特に1年目の総統エンペラーズと猪狩カイザーズVは最大の鬼門であり、毎回失点されるのが茶飯事である。
  • フューチャーズのモブ選手の能力があまりにも低い。
    • 先に述べた通り能力はランダムで決まるのだが、振り分けのルーチンが低いのかおおよそプロ野球選手と思えないような低能力になり「打てない、走れない、守れない」の三重苦に晒されるケースが多い。 対して相手チームは基本的にバランスが良く構築されている為、試合は苦戦が多く茨の道。
      • また一つの能力に偏った振り分けが多く、守備力のみSだが他の能力はF以下という非常に歪な選手が在籍してる事も.....。
  • ヤンスブレイクの存在
    • ケガ率が高めの代わりに1ターンに5回分練習する事が出来る。
      • しかし、ケガをするとVR中毒になる可能性があるため、従来のサクセスと比べるとデメリットがかなり大きい。結論から言うとオンラインストレージしながらプレイしないと安定出来ないという「 オンスト*10フューチャーズ 」と揶揄する声も。
  • オリ変のススメの価値
    • 前作同様にイベント進行次第でサクセス選手のオリジナル変化球を入手出来るが、本作は選択すれば必ず成功するため、更に価値が無くなってしまった。
  • 仲間と練習のイベント発生率が高いせいで完走出来にくい。
    • 本作は完走しなくても仲間及びライバルと練習のイベントが高確率で発生する。全く同じイベントを発生する場合が度々ある。
      • グレイ*11を2年目の惑星スターズ戦までに入団しないと完走出来ない仕様と考えると必要が全く皆無である。完走させるにはオンラインストレージを利用しないと安定出来ない。
      • ライバルとの練習の場合デメリットがあり、中には体力が減る、やる気が下がる場合がある。特に序盤は彼女の連絡が出来るまでは、遊ぶとメンタル練習の回復が低く、休むを多用しないと安定出来ない。

プロ野球12球団編

  • メッセージショートカットの意義
    • 毎度起きるイベントを省略しても、発生しやすいイベントは省略する事が出来ないので、全く意味が無い。スキップ機能があるので該当シナリオ及び球団をクリアしていれば飛ばす事は出来るが…。
  • 各シナリオの追加キャラ以外はほぼ同じ。
    • かなり忠実に再現したせいで、彼女攻略の難易度が近年の作品と比較して非常に高くなっている。
      • リメイク元と同じく選択肢が多かったり*12ランダム要素が多いなど、初見では攻略が難しい。
  • オフシーズンで練習レベルが3固定。
    • 当時の練習機材の最高レベルが3だったが、パワフルフューチャーズと千将高校の最高レベルが9であるため、育成自体劣る事になる。
  • 広島東洋カープ編のみが頭3つくらい育成効率がよくローリスクハイリターンで育成ができるがその他の球団はやたらとハイリスクローリターンなイベントが多く育成効率が悪い。
  • 特に 埼玉西武ライオンズと千葉ロッテマリーンズ は固定イベントのせいで最速で一軍に上がれない。ロッテの場合はまだ旨みがあるイベントはあるが、西武はそれすら無いのでやる意味がほぼない。
  • クリアしていない球団をプレイするとスキップ出来ない。
    • 球団固有イベントは話が多少異なるまのの、大筋は同じ。同じテキストを読まされたり、オープニングスキップ不可等でテンポが悪い。
    • これは原作2010発売当時から言われていたことである。
  • 追加選手関係
    • 橘みずきが楽天に所属しているが、スタッフロールが2010の使い回しのため、ファンと選手のみずきが登場してしまう事態になった。
    • 木場、虹谷、闇野といったアプリで活躍した選手が後輩設定に変更。
      • 木場が広島に所属している設定だが、後輩設定になった事でより熱血というよりもシスコンが強調されている。

パワフェスアドベンチャー

  • チーム関連
    • ポジションで人数の制限がある
      • 投手は最大8人、各メインポジションの選手は必ず1人残さなくてはいけないなど制約が多い。サブポジション持ちをスタメンで使用したい守備位置でもメインポジション持ちを0にはできない。
      • さらに後述の試合相手を変える方法を使用する場合、投手があまり強くない・もしくは1試合は野手で起用する必要があるキャラで埋まっていくため投手枠の圧迫はより深刻となる。
    • マネージャーは3人までしか仲間にできない。
      • 前述の選手と違いマネージャーは旧作で普通にプレイしていても4人以上になることがそこまで珍しいことではなかったため、単なる劣化である。
      • 加えて4回戦の対戦相手を出すなら1人固定されるため実質2人になってしまう。
    • 相変わらずスタメンを事前に設定することができない。前作までなら試合ごとに必ずメンバーが変わるため設定できなくても問題はなかったが、今作はチームが完成すればスタメンが固定されるのにそれを試合のたびに設定しないといけないのは手間。
      • 加えて後述するミニゲームでの守備操作メンバーや4回戦の対戦相手変更のための出場させ忘れ防止など、事前にスタメンが解決できれば解決できただろう問題も多かったのだが。
  • スカウト関連
    • 加入条件にミニゲームが追加されたため、手間をかけやすくなった。
      • ミニゲーム自体もバランスが悪く、簡単で楽にクリア出来るものから、難しすぎて名指しで調整が入れられたものまである。
      • ダントツで難しいのは『盗んでナンボ』であり、能力が低い主人公で牽制球を交えてくる投手から盗塁をしなければならず、相手投手のクイックが速いとさらに難易度が上がってしまう。特に、ポイントが入ることを加味しても牽制球を交えてくるのが難易度を上げており、結果として通称「帰塁バグ」*13でクリアするプレイヤーが続出した。のちにアップデートで、操作選手が『チームで最も走力が高い選手』に変更されたため盗塁失敗の可能性は緩和された。上述の名指しで調整が入れられたのはこのミニゲームである。
      • 次に難しいと言われたミニゲームは「バントDEカップイン」というものでバントで打球を特定の方向に転がす、というミニゲームだが、アップデート前は『操作方法』が『アナログ』で固定で、方向スティックを常に特定方向に細かく傾けさせ続ける必要があり、繊細な指捌きが要求されていた。
      • またミニゲームでチームメイトを守備操作するものがいくつかあるが、その際の選手はメインポジションの選手から勝手に決められてしまう。上述の制約と相まってサブポジションの多さや守備力が長所の選手は今作では活躍しづらい。
    • 2回目以降に仲間にする際に簡略化がなされていない。
      • ミニゲームの免除もなければ、出現もまだ仲間にしていないキャラ同様ランダムで待たないといけない。
      • 育成に切り替える際はもちろん、キャラ収集でも狙ったキャラの出る確率を上げるために確率で競合する他のキャラを取るのは重要なテクニックである。
      • 一応1度仲間にしたキャラを呼び寄せるアイテムはあるが、ショップにも売っていないような貴重品であるため当てにはできない。
  • 対戦相手関連
    • 1回戦から過去作のラスボスが相手となり、難易度が高い。
      • また、相手のスターティングメンバーも同じく総サクセスキャラとなり、仮に打ち崩してもそれ以上に(CPU操作の高速試合中含め)打たれる危険性も高い。
      • 元になったキャラを仲間にすれば変更できるが、いずれも?マスでランダムに登場するのを待つしかない。
      • ジュリアスに至っては普通にプレイしているだけではまず出ず、何かしらの条件があると思われるが今もインターネット上で検索しても正確な条件を確認することができない。
      • ただしボス戦を回避すると経験値が少なくなるデメリットもあるため、ガチ育成にとっては不向き。
      • 4回戦の相手を変えるには3回戦までの全試合で前述した条件の選手をスタメン起用(野手ポジションでも可)し、マネージャーを選択しなければならない。1回でも設定し忘れると水の泡。
    • 上述の方法で対戦相手を変えれば今までのように各チームと戦えるが、過去作のように複数チームから選択することはできずランダムである。
      • 例によって選手キャラが1人でも仲間にいる高校は出現しない。よって、どうしてもチームデザインを手に入れたければ該当選手をリリースする必要がある。
      • 試合後に従来のようにスカウトも可能。従来と違いマネージャーはいても問題ない、フィールドでは隠しキャラになってる選手のチームも登場するなど長所もないわけではないが…
      • タチが悪いことに、各チームのチームデザインを入手するには上述の方法で引き当てる以外の方法がない。
      • 対戦が条件なのは前作以前と同様であるが、対戦すること自体が格段に難しくなったにもかかわらず解放フラグを変更しなかったために結果として入手も格段に難しくなってしまった。
    • 隠しボスのΩ鳴海はとあるアイテムが戦う条件だがその入手が完全ランダム。温存して次回以降に持ち越すこともできない。
      • 後述の洞窟ステージが1番安定しているというレベルで入手性も悪い。
  • 試合関連
    • 前作から変わらずDHなし固定。
      • 特に今作は大谷ルールが実装され、ラスボスを投打で活躍させたくともDHありでも可能になったのだが。
    • びっくりするほど点差がつかない。どれだけ相手が弱くても3点差をつけると点数どころかヒットすらろくに出なくなる。
      • 3戦連続で4点差が条件となる戸井を仲間にする際は特定のアイテムかマネージャーを用意することが推奨される。
    • 前作のアプデで改善された、サブポジション持ちの投手を守備に就かせると途中で勝手に交代されるという問題がまたも発生している。
      • 守備力が低い選手ならまだいいが、田中山や野球マスクなど守備力がAやBかつメインポジションから下がってるわけでもないキャラでも弱いキャラに交代させられる。
  • 洞窟のステージは内部が暗いため周囲のマスが全く見えず、他のステージと違い一方通行で戻ることもできない。
    • ここでしか出ない選手は非常に集めづらい。さらに選手集めのみならず正しい出口で出るとΩ鳴海戦に必要なアイテムが手に入るなど育成への影響も大きい。
  • シリーズ恒例の大豪月と社長のコンボがあるが、毎作習得できていた威圧感が削除された。
    • 姫野カレンでの取得は続投しているが、選手枠とマネージャー枠の両方を圧迫する、4回戦の対戦相手変更と両立できないなど、今作のシステムと噛み合わせが悪い。
      • 上述のように今作ではコンボがシステムと噛み合わせが良いため、良い方が削除され悪い方が続投しているという皮肉な形になった。

栄冠ナイン

  • 月曜日のテンションダウン追加。
    • あまりにも不評だったため、アップデートで廃止された。
  • 評判の減少量が過去作より大きくなった。
    • 例え格上相手だろうと負けてしまうと評判が大幅に下がってしまう。
      • 後のアップデートにて修正された。
  • 能力アップに必要な経験が増えた上に試合に手に入る経験値に上限が設けられた。
    • 大体必要経験値が前作より1.3倍増えており、しかも相手学校の生徒の強さは前作までと同じ据え置きである。
    • また前作までは試合を延長戦に持ち込み、打席や投球回を多くすることで経験値を稼ぐ手段があったが、今作からは延長戦になっても獲得経験値は増えない。
    • コールド勝ち*14をするとボーナスの経験値が入る仕様になったが、獲得経験値が多い夏の甲子園や秋の全国大会ではコールドルールが無いため、救済となっていない。

総評

大谷選手をアンバサダーにそえ、30周年記念として力を入れた宣伝がなされていた今作。
気合の入ったオープニングが作られるなど前評判は良く、パワフルフューチャーズ編のシナリオ、現役ドラフト、12球団合同トライアウト、大谷ルール追加など、見るべき点は多い。
発売当初こそ、バグや各モードの仕様変更などで戸惑う部分も見られたものの、アップデートである程度は改善されている為、遊びやすくはなっている。
しかし初動で躓いた感は否めず、レビューサイトやPSstoreではお世辞にも高いとは言えない評価に落ち着いている。


余談

  • 節目の作品ということもあり、本作の不具合について公式が謝罪している。
    また、各モードの仕様やゲームバランスについても多数の意見が届いていたことも語っている。(リンク
  • 7月発売だったため、2024年の選手アップデートは2回(シーズン終了データを含むと3回)しか行われていない。
  • 過去キャラの中で矢部だけは近況が明かされなかったが、「メタヤンス」や「ヤンスブレイク」等、矢部の口調を思わせる用語が登場することから、彼が開発に関与しているのではないかと思わせる節がある。
  • スタッフインタビューにて、早川あおいが結婚したかどうかは各々の判断にお任せしますと回答している*15 50年経過しているにもかかわらず結婚しているのかどうかも断言できないあたり配慮しなければいけない苦労がうかがえる
  • 本作から発売より一足先に「栄冠ナインクロスロード」が配信され、連動出来るようになった。
    • なお、「栄冠ナインクロスロード」はソーシャルゲームに該当するため 執筆不可

その後の展開

  • 2025年3月28日に2025年度版が配信予定。
    • 一部OB選手の変更、海外移籍選手の追加が行われる予定。
    • またスペシャルアンバサダーの大谷翔平の所属チーム「ロサンゼルス・ドジャース」がワールドチャンピオンになったことを記念し、特別な大谷翔平の選手データも追加される予定。
最終更新:2025年04月27日 17:07

*1 過去作に登場した時はデイゲーム・ナイトゲーム両方選択可能だったが、今作ではデイゲーム限定で「スカイアリーナ終幕」はナイトゲーム限定。

*2 2023年から導入されたルールで投手兼DHとしても出場が可能

*3 例えば友沢はサクサクセスでは埼玉西武ライオンズ所属だが、チームの主力である源田とポジションがかぶってしまうためか、二遊間の層が薄い北海道日本ハムファイターズに変更されている

*4 例を上げると大谷翔平のスイーパー・平松政次のカミソリシュートなど

*5 ちなみに志保は『10』では苗字がなかったが、今作での再登場に合わせて苗字が設定された

*6 コラボ作品の高校の選手が登場するのはマンガ『ダイヤのA』とマンガ『MAJOR』以来で、初のゲーム作品とのコラボした高校の選手に当たる。

*7 鳴海悠斗のみ例外でクリア後にいなくなる。

*8 主人公と矢部が加わるためチームとしては25人

*9 メンバー入りした時、全味方投手のコントロールが良くなり、全味方野手のミートとパワーが増加する特殊能力

*10 オンラインストレージの略。予めデータをサーバーに保存しておき、不都合な結果が出た場合保存しておいたデータに差し戻すこと

*11 グレイが登場する時期がランダムであり、必ずしも登場するとは限らない。

*12 選択肢が3つで行き先の項目が全てランダムであるため、必ずしも評価が上がる事が限らない。

*13 特殊能力の「盗塁」をCまで上げ、帰塁直後に盗塁ボタンを連打すると帰塁している主人公に牽制球を投げてくる。結果、安全にセーフになり、牽制球でセーフになった際のポイントを稼げるというもの。なお、バグという通称であるが、本当にバグであるかは定かではない。

*14 5回・6回に10点、7回・8回に7点以上の得点差が成立するとその回で試合終了となる

*15 2011にてマイライフが復活する以前にサクセス版マイライフで早川あおいと結婚する案はあった。