シアトリズム ファイナルファンタジー オールスターカーニバル

【しあとりずむ ふぁいなるふぁんたじー おーるすたーかーにばる】

ジャンル シアターリズムアクション
対応機種 アーケード
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 インディーズ・ゼロ
稼働開始日 2016年9月27日
OP価格 500,000円(筐体別)(従量課金1クレジットあたり25円)
プレイ人数 1~2人
判定 なし
ポイント 音ゲーとしては携帯機版からの正統進化
アーケード化に伴うやり込み要素の削除
アーケードでやる必要性に賛否あり
3DS版と比較しなければ十分な出来
ファイナルファンタジーシリーズリンク
シアトリズムシリーズリンクTFF / TFFCC / TDQ / TFFAC


概要

『ファイナルファンタジー』シリーズから生まれた音ゲー、『シアトリズム ファイナルファンタジー』のアーケード版。
アーケード版『ディシディア ファイナルファンタジー』の好評を受けての相乗効果を狙おうとした向きも見られる。


システム

基本的な遊び方やシステムについては初作のページを参照。

  • 操作は専用筐体が用意され、3DS版で『カーテンコール』から導入されたボタン操作に近いものが用いられている。
    • 筐体には、左右それぞれにボタンと「ジョイスライダー」と呼ばれる方向スライダーが1つずつ配置されている。
      • ジョイスライダーは文字通りスライダーであるため、スティックのような持ち手があるのではなく滑らせて360度それぞれの方向に動かす。
    • タッチトリガーはボタンを押すだけ。スライドトリガーはスライダーを使って同じ方向にスライドする。ホールドトリガーはボタンを押して離す。
    • 後述の同時操作が求められる場合を除き、左右どちらのボタン、スライダーを使っても構わない。
      • 例えば、連打を左右のボタンを交互に叩くことで演奏しても認められる。
  • ボタン、スライダーが2つあることにより、3DS版ではタッチペン操作の関係上存在しなかった同時操作の概念が登場した。
    • 低難易度では左右同時のタッチやホールド、「左と右」「上と下」のような左右同時のスライドのみが行われる。
    • 難易度が上がると、片方はボタンでタッチやホールドを行いつつ、片方はスライドさせるといった左右で異なる操作も求められる。
  • タイミング判定が細かくなり、最良の判定であるCriticalが、Critical(虹色)とCritical(黄色)の二段階に分かれた*1
    • 最高得点が9999999点というのは3DS版と同様だが、当然今作では全てCritical(虹色)を出さないと最高得点は取れない。
    • 虹Criticalの判定は3F(3/60秒)と厳しい。3DS版のように最高ランクの判定が広くないため、3DS版と違ってよほどの低難易度でない限り9999999点を出すのは現実的にほぼ不可能となっている。
      • 最高点が恒常的に出せるようになってしまうとプレイヤー間で比較ができなくなってしまうので、アーケード化に際し必ず差が付くよう配慮したものと思われる。
      • 他の音ゲーで例を挙げると、最高判定3Fは『パカパカパッション』シリーズと同等である(本作の9999999点=『パカパカ』の100%)。
    • Critical自体の判定も若干厳しくなっており、少し外れるとその下のGreat判定に落ちてしまう。
    • SSS~Fのランク判定や、失敗無しの「フルチェイン」、全Criticalの「フルクリティカル」については3DS版と同様に記録される。
      • フルクリティカルは文字通りCriticalであればよいので、全判定がCritical(黄色)以上であれば認められる。
      • 最高得点は上記の通り現実的にほぼ不可能なので、ランクSSS、フルクリティカルを取れればその曲はほぼコンプリートと考えてよいことになる。
  • 3DS版と同様にFFシリーズのキャラで事前に4人パーティを組み、演奏終了後に経験値を取得しアビリティを覚える。
    • ただしアーケードとしてカスタマイズ要素を簡略化するため、3DS版と異なりアビリティは自動的に最適なものに付け替えられるようになっており、手動のセットはできない。
    • 3DS版と同様、アビリティが音ゲー部分に直接影響することはない。

ゲームモード

  • 1プレイ100円につき3曲プレイできる。
    • 3DS版のミュージックセレクトモードと同様、特に曲順や難易度の指定はなく、同じ曲・同じ難易度を3回連続でプレイしてもよい。
    • 「ボス曲」などの括りで5曲を1コーラスずつ纏めた「メドレー」がいくつか用意されており、これをプレイした場合は2曲分として扱う。
    • 曲ごとの難易度は3DS版にあった「基本」「熟練」「究極」のほか、一部の曲はさらにその下の難易度として「初心」、その上の難易度として「超絶」が追加されている。
      • 「超絶」のみプレイ条件が設定されており、「究極」で判定A以上を出さないと選択できない。
    • 各曲の各難易度には、一般的な音ゲーに合わせて15段階の難易度表記も表示されている。
    • 稼働当初は1プレイ2曲だったが、不満の声が大きかったため稼働2ヶ月ほどで1プレイ3曲のキャンペーンが開始され、そのまま固定された。
  • 画面上の演出は、3DS版から発展し複数パーティが共闘するにぎやかなものになった。
    • 3DS版では上画面右に味方パーティーが固定され、左側のモンスターが入れ替わるという形式だったが、本作ではモンスターを倒すと味方パーティが左側に歩いていき、新しいモンスターを見つけると再度戦闘が始まるというものになっている。
    • 画面上には自分が操作するパーティーのほか、オンライン上の他のプレイヤーのパーティーも合計4パーティ分まで表示され、共に行動する。
    • 戦闘する相手モンスターも全パーティ分のものが表示される。他のプレイヤーより先に自分パーティーの担当である相手モンスターを倒した場合、他のプレイヤーが相手しているモンスターに自動で攻撃を切り替え手伝うことができる。ただし、全パーティーがモンスターを倒し終わらないと先に進むことはできない。
  • 演奏の種類についてはBMSとFMSのみで、前作までのEMSは削除された。
    • 上記の演出の関係上、演出がソロプレイ専用であるEMSは削除せざるを得なかったものと思われる。
    • 3DS版ではBMSの場合キャラが戦闘する、FMSはキャラクターが歩いていくという画面上の演出も異なっていたが、本作では楽譜の演奏方法の違いのみで、画面上の演出に違いはない。
      • これについても他のプレイヤーと共闘するという関係上、画面上の演出は戦闘演出に統一せざるを得なかったのだろう。
  • 召喚獣のシステムは変更され、3DS版のようにパーティーと入れ替わって攻撃してくれるのではなく、単なる攻撃技になった。
    • 画面には召喚獣のゲージが存在し、演奏によって蓄積していき溜まりきったところで召喚獣の攻撃が発動する(歩いている途中でモンスターがいない場合、モンスターと出会ったタイミングで発動する)。
    • ゲージは全プレイヤーで共有しており、攻撃も全プレイヤーの相手モンスターに対して行われる。
    • これにより、3DS版のBMSにあった「途中で譜面が召喚獣用のものに変わる」という要素はなくなった。
  • 一部の曲、及びキャラクターは初期状態でプレイ・選択できず、倒したモンスターが落とすアイテムを使って解放する必要がある。
    • 曲はモンスターが落とす「サウンドメダル」が必要。通常曲は5枚で1曲、メドレーは10枚で1曲解放できる。
    • キャラクターはモンスターが落とす「クリスタル」が必要。クリスタルは全8種類あり、光のクリスタル4種を1個ずつ消費して原作で味方だったキャラ1体、闇のクリスタル4種で原作での敵キャラ1体を使用キャラとして解放できる。
    • その他にも、モンスターからは一時的なパワーアップアイテムなどが取得でき、メニュー画面から使用できる。
    • また、獲得経験値やアイテムドロップ率を増やすアイテムもあり、これはクレジットを使って有償(リアルマネー)で購入可能。
  • 稼働3ヶ月ほどから、「ルクスクリスタルバトル」というポイント対戦制のキャンペーンが定期的に行われるようになった。
    • 毎回「好きなマスコットキャラはどっち? チョコボorモーグリ」というような2択のお題が出され、各プレイヤーはどちらかの陣営についてプレイ毎に貯まるポイントを稼ぐ。
    • 全国対戦と店内対戦があり、全国対戦では単純に終了時までに各陣営が貯めたポイントの総計を競い、店内対戦ではポイントを投入して各店舗別の陣取りゲームに参加し最終的な結果を競う。
    • 勝利した陣営は、報酬として新曲・新キャラを無償で入手できる。負けた側はその曲・キャラは未開放扱いとなり、メダルやクリスタルを消費しないと解放できない。
    • 勝敗に関わらずポイントの貢献によりメダルを入手できるため、敗北陣営に属していてもポイントが無駄にはならない。

評価点

  • 音ゲーとしての進化。
    • 前作までは同時操作がないため、どうしても音ゲーとして単純すぎるきらいがあった。
    • 直観的に操作できるところは変えないまま、適度に複雑化し両腕を使わせる操作になったことで、アーケード展開を行うに相応しいものになったと言える。
    • 両腕の2ボタン2スライダーを使う操作になったことで、譜面のバリエーションも広がっている。
  • 3DS版から継続しての多彩な曲選。
    • 3DS版同様にFFシリーズ外の曲も演奏できるほか、もちろん3DS版にない新曲も収録されている。
    • アーケード版『ディシディア』や『FF15』など、単純に『カーテンコール』以後に発売されたFFシリーズの曲が入っており、それらはもちろんこちらでしか遊べない。
    • スマホアプリ『ファイナルファンタジー レコードキーパー』『メビウス ファイナルファンタジー』でのアレンジ曲などもいち早く追加している。アーケード故、ファイナルファンタジーというコンテンツの大きさ故のフットワークの軽さを活かしていると言えるだろう。
    • FF以外にも、『ロマサガシリーズ』『聖剣伝説シリーズ』といったスクウェア製RPGから人気の高い楽曲が収録されるようになった。
  • 音ゲーに割とある「難易度詐称」は少ない。
    • まだ稼働からそこまで経っていないという要因もあるが、今のところ表示される難易度が実際と乖離しているという指摘はあまりない。

賛否両論点

  • 演出面の画一化。
    • BMSでもFMSでも演出が変わらなかったり、EMSが削除されたりと、全体的に演出のパターンが減っている。
    • 他のプレイヤーとの共闘演出を入れるためであると思われるが、演出のメリハリが薄くなってしまったのは事実。
  • カスタマイズ、収集要素の大幅削除。
    • アーケード作品でこのような要素を入れてもメンテナンス性や回転が悪くなるだけなので削除は致し方ない面も強いのだが、実際「音ゲーにRPG性を入れた」というのが1つの特徴であった作品だけに惜しさは否めない。
    • 中途半端にレベルやアビリティといった要素は残っているため、3DS版をやっていない初心者を「これ音ゲーにどう関わってくるの?」と混乱させる一因にもなっている。
  • 非常ににぎやかになった戦闘演出。
    • 複数パーティーが走ったり戦ったりを繰り返すため上画面はかなりわちゃわちゃしており、気が散って演奏に集中できないという声も散見される。
    • ただ、このわらわら感が好きというプレイヤーもおり、賛否の分かれる点である。

問題点

  • 稼働当初はかなりドロップ率が絞られており、満足に新曲・新キャラを加えることができなかった。
    • 各作品のラスボス曲を中心に、3DS版で普通に遊べた曲が本作ではメダルで解放しないと遊べない曲になっているという例も多いため、人気曲がなかなか遊べないということがよくあった。
    • 現在はドロップ率が改善されたほか、キャンペーンやログインボーナスでもメダルやクリスタルが入手できるため、だいぶ解放はしやすくなった。
    • ラスボス曲が全部未開放曲状態でスタートするという仕様は現在もそのままだが、それらの必要メダル数は当初の5枚から1枚に減らされたため解除は容易になっており、こちらもほぼ改善されている。
  • 稼働当初の曲数がやや少なかった。
    • 稼働時点での曲数は82曲。初代『シアトリズム』よりは多いが、『~カーテンコール』がDLCを抜いても200曲以上収録していたため、そちらとはどうしても比べてしまう。
    • 操作体系が変わったため譜面は作り直しになっているものも多いことから仕方ない面もあるが、実際問題有名曲でも実装されていないものがあり、「え、あの曲遊べないの?」と思わされることは多発した。
    • 現在は曲追加によってだいぶ改善されているものの、3DS版にあるのに実装されていない曲はまだ割とあり、いくつか人気曲も含まれている。
  • 3DS版から差別化できるほどの目玉曲の乏しさ。
    • 一応3DS版にない曲も実装され始めてはいるものの、現在のところ「3DS版で渇望されていたあの曲が遊べる!」という曲があるかというと疑問が残る。
    • 上記の「3DS版にあるのに実装されていない曲」が未だあることを含め、3DS版のプレイヤーをゲームセンターに来させられるほどの目玉にはやや乏しい。

総評

音ゲー要素に関しては評価の高い3DS版の正統進化といった趣であり、好評に受け止められている。
だが、稼働前から「家で3DS版やれば十分なんじゃ?」という批判はしばしばなされており、現在もそれが払拭しきれているとは言い難い。
また、アーケード進出にあたって3DS版にあったカスタマイズ・収集要素が大幅に縮小されたほか、演出も全体的に統一が図られてにぎやかだがシンプルなものになったため、
地道な努力で自分の点数やランクを上げていく本来の音ゲーとしてのストイックなプレイが中心となった。
そのため、3DS版を遊んでいたプレイヤーがすんなりと移行できるかというと必ずしもそうではない作りとなっている。

ただ、3DS版と同様の幅広い難易度と直観的な操作で、初心者から上級者まで取っ付きやすく楽しめるところは変わっていない。
3DS版との比較抜きで考えれば大きな問題点はほぼなく、音ゲーとしてのフォーマットとFFシリーズのファン作品としての要望は守っている。
より進化した音ゲー部分や3DS版にない新曲など魅力もあるので、他のアーケードゲームのついでから始めてみてもよいだろう。