本項ではアーケード版『ディシディア ファイナルファンタジー』と、その移植であるPS4/Win版『ディシディア ファイナルファンタジーNT』を共に解説します。
判定はどちらも「
良作
」。
【でぃしでぃあ ふぁいなるふぁんたじー】
ジャンル | チームバトルアクション | |
対応機種 | アーケード | |
発売元 | スクウェア・エニックス | |
開発元 | コーエーテクモゲームス(Team NINJA) | |
稼働開始日 | 2015年11月26日 | |
周辺機器 | NESiCA対応 | |
備考 |
2021年4月1日(木) 6:00 オンラインサービスサービス終了 |
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判定 | 良作 | |
ポイント |
FFシリーズのお祭りゲーがアーケード化 大幅に強化されたグラフィック 未経験者でも馴染みやすいデザイン 使いやすいコントローラーパネル 更に高まった原作再現 |
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ファイナルファンタジーシリーズ |
『ファイナルファンタジー』(FF)シリーズの20周年記念作である対戦アクションゲーム『ディシディア ファイナルファンタジー』シリーズを基としたアーケード化作品。
長い歴史を持つFFシリーズで、初のアーケードタイトルである。
PSP版『ディシディア』及び拡張作『デュオデシム』をベースにアーケード用の調整を行い、バトルシステムも3on3方式に変更されている。
プラットフォームは一般的なアーケード基板ではなく、プレイステーション4そのものをコアシステムに採用(*1)(*2)。
筐体についても、PSP版のプレイヤーが馴染みやすいようにという配慮から、PS系コントロールパッドを左右2つに割ったようなデザインの専用コントロールパネルを装備したものを採用している。
開発はスクウェア・エニックス内製作だったPSP版2作と異なり、コーエーテクモゲームスのTeam NINJAが担当。
ただし、スクエニ側としてもPSP版2作でバトルディレクター(対戦部分全般)を担当していた鯨岡武生氏が本作のディレクターを担うなど、PSP版のノウハウを引き継いだ体制がとられている。
基本的な戦闘システムについては、初作のPSP版『ディシディア』のページを参照。
システム
過去作のブレイブシステムを踏襲しつつも、様々な調整により大きく様変わりしている部分もある。
キャラクター関連
HEAVY | 動作は遅めだが、一撃が重い。 | ウォーリアオブライト、フリオニール、セシル、クラウド、ガーランド、セフィロス、暗闇の雲、ヴェイン、スノウ、アーデン |
SPEED | 一撃は軽いが、機動力が高い。 | スコール、ジタン、ティーダ、ライトニング、カイン、クジャ、ジェクト、ノクティス、ロック、ティファ |
SHOOT | 接近戦は不得手だが、遠距離からの攻撃が得意。 | ティナ、シャントット、ヤ・シュトラ、ケフカ、エース、皇帝、アルティミシア、ゴルベーザ、リノア、ユウナ |
UNIQUE | 他にはない特殊な能力を持っている。 | オニオンナイト、バッツ、ヴァン、ラムザ、エクスデス、カムラナート、ゼノス |
バトルステージ関連
I | コーネリア |
II | パンデモニウム |
III | 浮遊大陸 |
IV | 月の渓谷 |
V | 次元の狭間 ラストフロア |
VI | ナルシェ周辺 |
VII | ミッドガル |
VIII | 約束の場所 |
IX | アレクサンドリア城下町 |
X | ビサイド島 |
XI | 天輪の場 |
XII | 王都ラバナスタ |
XIII | 聖府首都エデン |
XIV | ポルタ・デクマーナ |
XV | 王都インソムニア |
タクティクス | オーボンヌ修道院 |
零式 | 魔導院 噴水広場 |
DFFNT | 決戦の場 |
その他
+ | 2019年7月現在で解決済みの問題 |
+ | 2019年7月現在で解決済みの問題 |
シリーズのさらなる進化版として登場し、パーティバトルというFFらしさを引き出したうえでグラフィックの進化や過去作同様の作り込みの良さも相まってシリーズファンの評価は高い。
キャラの強弱こそあれど、どのキャラも自身の強みを押し付けられる上、強キャラ相手でもチームの連携を活かせば十分に勝てるので対戦ツールとしての安定感は高め。アップデートによるバランス調整やバグ取りにも積極的で、生放送でプレイヤーからの質問に直接答える等運営の対応はきめ細やか。
新要素も多々あれど基本的なシステムは変わらず、チュートリアルもしっかり時間をかけてプレイできるため過去作のプレイヤーや初めてこのシリーズに触れるプレイヤーからしても触りやすい。
【でぃしでぃあ ふぁいなるふぁんたじー えぬてぃー】
ジャンル | チームバトルアクション | ![]() |
対応機種 |
PlayStation4 Windows(Steam) |
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発売元 | スクウェア・エニックス | |
開発元 | コーエーテクモゲームス(Team NINJA) | |
発売日 |
【PS4】2018年1月11日 【Win】2019年3月13日 |
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判定 | 良作 | |
ポイント |
AC版の完全移植 ストーリーが新規追加 |
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ファイナルファンタジーシリーズ |
AC版の家庭用機移植作。調整されたPS4をアーケード筐体に用いていたため、当初から家庭用への移植を希望するファンも一定数おり、実際スタッフも移植にある程度の含みを持たせていた。そして、2017年6月7日、公式生放送にて満を持して家庭用ゲーム機での発売が発表された。
タイトルの『NT』には「新しい物語」「新しい挑戦」など様々な意味がある、とのこと。サブタイトルの頭文字であることが明かされているが、どのようなサブタイトルなのかは明かされていない。
2018年11月22日より基本無料版となる『ディシディア ファイナルファンタジー NT フリーエディション』が配信開始。機能を対戦のみに絞り、操作キャラも日替わりである。
基本的にはアーケード版と同じ感覚で楽しむことが出来、特段劣化した点もないため良質な移植作品である。
目玉の一つとなったストーリーは光る部分もあるが、全体としてみればボリューム不足な点もある。
そのため、対戦ゲームとしては上々だが、クロスオーバーを期待して買った層からは不満が噴出した。
*1 但し、「家庭用のPS4そのもの」ではなく、アーケード用にカスタマイズを施したものが使われている。
*2 過去にコナミがPython2システムで業務用にカスタマイズされたPS2本体を搭載したという事例がある。
*3 2016年2月4日のVer.1.100へのバージョンアップから実装。正式名称は「プレイヤー特性」
*4 C.lv経験値ボーナスII~III(貰えるC.LV経験値が最大1.4倍(既存のボーナスと重ねがけ可)となる)、勝利陣営専用称号の2つ。敗北陣営では経験値ボーナスI(1.2倍)のみ獲得可能であった
*5 公式でも「ちゃんとしました」と自虐するほどの性能の悪さだった。ただし、動画が放送内で用意されておらずに後日Twitterで検証動画を上げるという扱いの悪さが露呈していたため、それに対する批判の声もある
*6 その後、リフレッシュと呼ばれる大幅アップデートにより、高性能な近接HP攻撃「クラウンオブアームズ」が追加されると同時に同技は削除された
*7 当初はタイトーと提携して開発側で用意する予定だったが、各店舗毎で用意してもらうこととなった。
*8 味方に召喚詠唱を促された時、「今は召喚するのはやめておこう」という意味で使う、等。ティーダ「イヤだね!」クラウド「勘弁してくれ」など提案拒否というより嫌悪表現としての側面が強いものなども多い。
*9 複数段のブレイブ攻撃をあえて途中段で止め、敵を拘束すること。味方がHP攻撃を当てるための布石となり、上級者には必須のテクニック。