僕は記憶がない。僕自身が何者なのか、名前も家族のことも、どうしてこの真っ白な部屋に立っているのか、全く覚えていない。ただ目を瞑ると、真っ暗な夢の中に何かが見えてきた。
見えてきたのは、大勢の敵に囲まれた僕自身だった。敵の多くは刀を持ち、一斉に自分に襲いかかる。四方から刀に貫かれ、目の前が赤くなり、やがて暗くなった。
目が覚め、刺された腹を見たが血一滴出ていなかった。見回すと、黒い服の女性が刀を持って目の前に立っている。彼女は僕の体に刀を深く沈めた。僕はゆっくり瞼を閉じた。
全てを思い出す。この記憶は僕にとって大切な宝物だった。やるべきことはわかっている。瞼を開き夢から覚めると、黒い服を纏った僕は、この白い部屋を後にする。もっと宝物を増やすために。
武器種 | 小型剣 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | |
追加日 | 2021年7月21日 | ||
EN | Entranced Memory | ||