この部屋はいつも、どこか仄暗い。朝も、昼も、夜も。その暗闇は部屋の隅に潜んでいて、俺のことを見つめている。そんな話をすると、父さんは俺の背中を叩く、母さんは優しく撫でてくれる。何も怖いものなんてないよ、と教えてくれる。
戦争の足音が聞こえる、それは銃声と共にやってくる。不安の色はどんどん濃くなっていき、ついに俺の目の前に現れた。そいつが去ったあと、目の前に残されたのは、父さんと母さんの亡骸だった。俺は自らの弱さを呪った。
俺は自分の命を、怒りと復讐に委ねた。そうしたら、何も不安に思うことは無くなった。俺の一番大切だったもの、父さんと母さんの愛情。それを奪った奴を一生許さない。仇を討つ。それだけが、俺の生きる理由になった。
俺の生きる理由が、俺に与えた答え。それは、偽りの人生の帰結だった。何のために生きてきたのか、何のために戦ってきたのか、何もわからなくなってしまった。俺はゆっくりと目を閉じる。もうこれで、全てが終わりますように。そう願って。
武器種 | 小型剣 | レアリティ | ★★ |
属性 | 風 | シリーズ | |
追加日 | 2021年3月9日 | ||
EN | Sword of Despair | ||
解放: ラルス(怨の兵士) |