- 705 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 02:27:43.88 ID:kaBaLdHG0
そんうして何気ない会話を続けていると、突然サイレンの音が外から聞こえてきた。
その音を聞くとホライ達は青ざめた。
「おいホライ! テレビをつけろ!!」
ホライの父がそう叫ぶと、ホライはすぐさまTVをつけた。
ブンと言う音を立てると、映像を映し出すTV。しかしその映像は相当荒れていて、ニュースキャスターのような人の姿が相当歪んでしまっている。
「チッ、連邦めまたミノフスキー粒子を散布しやがったな!」
ホライの父はTVの画面を見るなり吐き捨てるように言った。しかし、その後はみんな黙ってTVに見入る。
のび太達も何が起こったのか良く分からないが、空気を読んで口をつぐんだ。
『現在北米地域南東部一帯に爆撃警報が発令されました。当該地域の住人は速やかに避難を行ってください。繰り返します――」
「よかった、この辺りは何とか大丈夫みたいだな」
ニュースを聞くと、ホライの父はほっとしたようにそう言った。
「連邦の空爆の頻度が最近多くなってるわね」
心配そうな顔をしながらそう言う母。それにホライの父は何も答えなかった。
「さぁみんな、もう時間も時間だ。電気代ももったいないしもう寝るぞ」
そう言うとホライの父はみんなをリビングから出るように諭した。
- 720 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 02:40:35.30 ID:kaBaLdHG0
ホライはのび太をつれて自分の部屋にもどると、昨日のようにのび太を自分のベッドに座らせた。
あんなニュースを見たせいかホライはどうしても寝る気分になれなかった。
それはのび太も同じようだった。
「いつまで続くんだろうな、この戦争」
ホライは言葉が通じないのは分かっていたが、のび太に話しかけずに入られなかった。
「なぁノビタ、お前ジオンと連邦どっちが勝つと思う?」
ホライはそう問いかけたが、のび太は不思議そうな顔をしてるだけで何も答えない。
「だからさ、ジオンと連邦どっちがこの戦争に勝つと思う?」
再度問いかけて見てもやっぱりのび太は不思議そうな顔をしている。
「あれ? 連邦はともかく、ジオンて万国共通の言葉じゃないのか?」
そう言いながら、イントネーションが悪いのかなと思う。
しかし、様々な発音で「ジオン」と言って見てものび太はただ戸惑うだけだ。
「もしかして、ノビタはジオンを知らないのか?」
そんなはずは無いよな、と思うホライ。
ジオンを知らない人間なんて地球上、いや宇宙を含めているはずが無い。
明日、学校に行ったら日本語でジオンはなんと言うのか先生に聞いてみよう、とそんな事をホライはぼんやり考えていた。
- 735 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 02:54:12.05 ID:kaBaLdHG0
深夜、ホライは何かの物音で目を起こした。誰かが鼻をすするような音だ。
月明かりに照らされた暗い部屋を目を凝らして見渡す。
その音の理由はすぐに分かった。
のび太が寝ているベッドがかすかに動いてるのが見える。
それを見た途端ホライの胸は張り裂けそうになった。
こんな戦況下で、小学生くらいの子供が親から離れて見ず知らずの家で寝ているのだ。
不安にならない方がおかしい。
だと言うのに、ホライはノビタ達が来たことを心の何処かで面白がっていた。そんな自分を彼は心底恥じた。
ノビタがこんな事になってるのも戦争のせいなのだろうか、とホライは考えてみる。
父や母はノビタは戦争孤児に違い無いと言っていた。
それが本当なら、こんな戦争は早く終わらせなければならない。
いや、そうでなくてもこの戦争は早く終わらせなければならないのだ。
「ノビタ、この戦争は俺が必ず終わらせてやる」
ホライはのび太に聞こえないように小さく呟いた。
それは青年に良くある誇大妄想なのかもしれない。だけど、ホライ心の底からそう思った。
- 762 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:14:07.64 ID:kaBaLdHG0
目覚まし時計の音でホライは目を覚ました。布団から起き上がりんっ、と間延びする。
3連休もとうとう終わり、今日から学校かと考えるとホライは欝になった。
しかし、のび太の寝ている姿を見るとホライのそんな気分は吹き飛んだ。
自分よりも5歳は年下の子供が、俺とは比べ物にならないよう辛い思いをしている。
学校がなんだってんだ、とホライは思った。
「それにしてもよく寝てるなぁ。この目覚ましの音相当デカいはずだけど」
昨日もこんな事があったが、改めてノビタの心の図太いさに関心する。
ホライは寝ているのび太を起こさないように静かに部屋を出た。
朝食を食べて学校の準備をするとホライは家を出た。
学校は家から歩いて10分もかからない。今の時間からなら遅刻する事はまずないだろう。
そう考えながらホライがゆっくりと歩きながら投稿していると突然後ろから名前を呼ばれた。
「ホ~ライ、おはよ」
振り向けば見慣れた顔がそこにあった。
- 775 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 03:29:00.51 ID:kaBaLdHG0
彼女の名前はレイ。ホライの幼馴染である。金髪の髪の毛がとても印象的な女子だ。
「ん、おはよ」
ホライはレイに適当に挨拶を返す。
「3連休はどうだったホライ? どっか出かけたりした?」
レイは特に何も考えずにそんなことを問いかけた。
「――いや、別に」
レイの問いにのび太の事が真っ先に思い浮かんだが、両親からそのことを他言してはいけないと言われていたのでホライは適当に話をはぐらかした。
「あら、じゃあちゃんと勉強してたのかな? ま、当たり前だよね。ホライ受けるの士官学校だもんねぇ」
レイは何処か嫌味がこもった言い方でそんなことを言う。
それも当然だ。うちの学校で士官学校を志望してる奴はほとんど成績がトップクラスの人間ばかりである。
それに引き換えホライの成績はいたって並だった。
「今から猛勉強しなきゃ間に合わないよね!」
ニコリと笑うレイ。
「うっせ」
ホライはそんなレイを無視して学校に向かって歩き出した。
「あ、待ってよ~」
レイはそんなホライの後をテクテクと追いかけていった。
最終更新:2006年11月07日 18:35