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  • 571 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 01:15:32.21 ID:kaBaLdHG0

 その頃のび太達はジョルジュの家で夕食を囲んでいた。
 どうしてもジョルジュはのび太について調べたくて仕方がなくなり、のび太としずかを夕食に誘ったのだ。
「どうだい、なかなかいけるだろう? 俺が作ったんだぜ」
「すごくおいしいです!」
 のび太はそう言いながら口いっぱいにジョルジュの料理をほおばった。
「男の人なのに料理が上手なんですね」
 と、ジョルジュに尊敬の眼差しを向けるしずか。
「何、昔っからこういった手先で何かを作るのが得意でね。喜んでもらえて何よりだよ」
 そう言いながら笑顔を作るジョルジュ。
「おかわりください!」
 もう食べ終わったのか、のび太はそう言いながら皿を差し出した。
「おう! どんどん食べてくれ」
 そう言いながら差し出された皿を受け取るジョルジュ。
 ただの子供にしか見えないのだが、とジョルジュは思った。とてもあの神がかったスコアを叩き出した人間には思えない。
 だがしかし、この目の前に居るひ弱そうな少年にはエースの素質が眠っているのだ。
 そう、正規の訓練さえすればあの赤い彗星や蒼い巨星に届くかもしれないほどの素質が。

  • 593 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 01:25:01.26 ID:kaBaLdHG0

「ふあ~、美味しかった。ご馳走様でしたジョルジュさん!」
「ご馳走様でした」
「どういたしまして」
 とジョルジュはニコリと笑った。
「また食べたい時はいつでも言ってくれ」
「はい」
 のび太としずかは完全にジョルジュに気を許した様子だった。
 その様子を見て、ジョルジュはもうそろそろ本題を聞く頃合か、と思った。
「食事に限った事じゃない。僕に協力できることがあれば何でも頼ってくれてよい。君たちには何か特殊な事情があるんだろう?」
 ジョルジュがそういうとのび太としずかは顔を見合わせた。
 2人ともドラえもんやタイムマシーンの事を話してもどうせ信じてもらえるはずが無いと思って黙っていた。
 しかし、ジョルジュの顔は真剣である。2人はこの人なら信じてくれるかもしれないと思い口を開いた。

  • 627 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 01:40:55.36 ID:kaBaLdHG0

「つまり、君達はそのドラえもんというロボットと一緒に、未来から20世紀に帰る途中だった。だけど突然何かの事故に遭いこの時代に来たっていう事だね?」
 ジョルジュがそう言うとのび太としずかはそろって頷く。
 二人の話はジョルジュにとってとても信じられないものであった。
 2人は20世紀の人間で、タイムマシーンの故障でこの時代に来てしまったというのだ。
 まだ俺はこの子達に信用されてないのかな?とジョルジュは思った。
 しかしのび太としずかの顔は真剣そのもので、とても嘘をついているようには見えない。
 少なくともただの迷子でない事だけは確実だった。
「わかった、君達の言った事は信じる。それで俺に何か手伝える事はないかい?」
「ドラえもんが何処にいるか分からなくて。どうかドラえもんと友達を探してください!」
 のび太としずかはそうジョルジュに懇願した。
「わかったドラえもんだね。あとはゴウダタケシ君とホネカワスネオ君でいいんだね?」
「はい!」
 ドラえもんや彼の友人と言う人物の名前をメモに書き取るジョルジュ。
「他に何かあるかい?」
「今は他には何もないです。とにかくみんなに会えれば……」

  • 645 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 01:48:52.65 ID:kaBaLdHG0

 そう言って俯くのび太としずか。
 ジョルジュはそんな二人に歩み寄ると、肩を掴んだ。
「大丈夫さ、絶対に見つかる! 安心するんだ」
 そう言うジョルジュの姿に、のび太としずかは元気を取り戻した。
「はい!」
「それじゃあ今日はもう遅いから帰ったほうが良いな。帰り道は分かるね?」
 そう尋ねると、のび太は不安そうな顔をしたが、しずかは「大丈夫です」ときっぱり答えた。
「よし、じゃあ気をつけて帰るんだぞ」
「はい。夕食本当にありがとうございました」
 3人は玄関まで歩いていく。
「バイバイ、ジョルジュさん! 今度来たらまたあのゲームやらせてね!」
 別れ際、無邪気にそう言ったのび太の姿をジョルジュはずっと見送っていた。

  • 689 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 02:13:50.20 ID:kaBaLdHG0

「ジョルジュノリョウリオイシカッタロ?」
 ホライの家に戻ると、ホライ一家とのび太たちは雑談にふけっていた。
 と言ってもカタコトの日本語やジェスチャーを交えたもので、とても普通の雑談とはいえないが。
「はい美味しかったです」
 と頷くジェスチャー付きで答えるのび太としずか。
「ヨカッタ」
 ホライの父はなぜか自分のことのように誇らしげに喜んだ。
「ノビタ君達はジョルジュの料理が気に入ったみたいだよ。アイツの料理は学生の頃からプロ級だったからな」
 のび太達の反応をみると、ホライの父は今度はホライ達に向かってしゃべりだした。
「あらそうだったの? それなら私も今度ジョルジュさんの料理を食べてみたいわあ」
 と、ホライの母は羨ましそうな目でのび太たちを見つめた。
「そうだな、今度みんなでアイツの家に押しかけるか。行くんなら早いうちがいいな、なんせアイツはしょっちゅう出張でほとんどこの町に居ないからな」
「そうね。ジョルジュさんがこの町に戻ってきたのは1年ぶりだものね」
「あぁ、その上に一月も経たないうちにまた出張だとさ。こんどはの出張先は月らしいからな。今回を逃すともう当分アイツの料理は食べられないぞ」
「それじゃあ、明日にでも伺おうからしらね」
 そう言いながら笑うホライの母。
「それもいいな。どうだホライ、お前も食べに行かないか?」
「ん、別にいいけど」
「じゃあ決まりだ、明日また行こう!」
「あら本当に行くつもりだったの? 私冗談のつもりだったのに」
 ホライの母がそう言うと、ホライの父は「俺も冗談だ!」とガハハと一人で笑い出した。
最終更新:2006年11月07日 18:34