- 547 名前: kaba ◆LFo7ovRW0Q 投稿日: 2006/11/23(木) 23:24:11.79 ID:nmus6EVW0
UC0079 11月7日
ついにその日が来た。
連邦軍の大反抗作戦、「オデッサ作戦」の開始である。
この一戦に、連邦軍の地上に於ける運命がかかっていた。
連邦の拠点は地球であるから、この一戦に連邦の存続そのものがかかっているといっても過言では無いだろう。
オデッサはジオンの最大の資源採掘拠点である。
ここを制圧する事でユーラシア大陸におけるジオンの資源補給は大打撃を被る。
いや、ジオン軍全体に打撃を与えると言っていいだろう。
補給が滞ればいくらMSといえどただの鉄の塊に過ぎない。
現状においてMSに有効な兵器を持たない連邦にとって、オデッサを墜とす事は至上命題だった。
オデッサを占領し地上における連邦の足場を固める事は、後に控えている宇宙のジオン要塞攻略計画にとっても非常な重要な意味を持つ。
連邦軍は出来うる限り全ての地上戦力をこの一戦に投入していた。
- 628 名前: kaba ◆LFo7ovRW0Q 投稿日: 2006/11/24(金) 00:38:10.93 ID:ffS0Cbzd0
「これは大変だぞ……」
ドラえもんはジョンの家(家と言っても電気屋とくっついている)のTVでオデッサのニュースを見ながらそう呟いた。
ジョンも食い入るようにTVを眺めている。
「連邦もついにでっかい戦をおっぱじめおったの。こりゃ今までで一番でかい規模じゃて。こっちまで飛び火しなけりゃいいんじゃが」
そう言ってジョンは顔を曇らせた。
この世界に来てから1ヶ月。
ドラえもんはこの世界についてかなりのことを学んだ。
ジオン独立戦争に対する知識は、既にこの世界の一般市民よりも豊富と言っていいくらいである。
この戦争の規模は異常だった。
開戦初期の1週間で全人口の25%にあたる30億人もの人々が死んだのだ。
そして地球全土が戦場となり、開戦から3ヶ月で地上の3分の2がジオンの占領下となった。
しかし幸いなことに、ドラえもんがこの世界に来た10月上旬頃は戦況は膠着状態に入っており、大規模な戦闘は余り行われていなかった。
だがそれも先日までの話である。
連邦はオデッサに対し大軍をもって制圧に向かった。
おそらく、これを皮切りに地上全土で連邦の反撃が始まるのだろう。
「こんな事をしている場合じゃない!」
ドラえもんはそう言って立ち上がると、TVを置いてある部屋から出た。
- 659 名前: VIP足軽wwwww 投稿日: 2006/11/24(金) 01:18:48.60 ID:ffS0Cbzd0
このまま戦線が拡大すれば、この世界のどこかにいる筈ののび太達がいよいよ危険な事になる。
今までも十分に不安だったが、しかしこのオデッサ戦をもってそれは確固たるものになった。
ジョンの店の機械修理の工房に入ると、ドラえもんは修理中の機械を置いてある棚の前に向かう。
その棚にはどらえもんの4次元ポケットがあった。
ドラえもんにとって、ジョンの店に来た事は正解だったといえるだろう。
この店に来た事によって、この世界の機械の構造をかなり知ることが出来たし、タイムマシーンを修理するための道具を手に入れることもできた。
棚の上の4次元ポケットを手に取るドラえもん。
そしてポケットの中へ自分の手を入れる。
「だめだ、やっぱり4次元空間との接点が安定してない」
悔しそうにドラえもんは呟いた。
この世界に来た時の衝撃で、4次元ポケットは少しだけ傷ついた。
しかしそれは4次元ポケットの機能を不安定にするほどの傷ではなかったし、そもそもこの世界に来てからちゃんとドラえもんが修理していた。
「やはりミノフスキー粒子のせいか」
ドラえもんに思い当たる原因はもはやそれしかなかった。
ミノフスキー粒子は電磁波等を妨害する性質がある。
その為にミノフスキー粒子は敵軍のレーダー等を無効化するため、世界中に散布、拡散されていた。
それが4次元ポケットの4次元と3次元を繋げる力場を不安定にさせている可能性があった。
というよりそれ以外の理由がドラえもんには考えられないのだ。
- 676 名前: VIP足軽wwwww 投稿日: 2006/11/24(金) 01:38:44.30 ID:ffS0Cbzd0
しかし、そうだとすればそれはかなり厄介な話である。
4次元ポケットの機能を正常に戻すには、ミノフスキー粒子を除去しなければならないのだ。
それは実質不可能だった。
だが、ドラえもんには時間が無い。
せめて「たずねびとステッキ」だけでもあれば、と思うドラえもん。
ドラえもんは腕を組んで考えた末、奥の手を使うことにした。
「こうなったら最後の手段だ。外部からエネルギーを持ってきて、接合点の力場を広げよう」
切羽詰った顔で呟く。
「下手をすれば、もうポケットは完全に使い物にならなくなるか知れない。だけどこれしかない」
そう言うと、ドラえもんは4次元ポケットに電力を供給する装置を取り付け始めた。
装置を取り付け終わると、ドラえもんは4次元ポケットにどんどんエネルギーを入れていった。
「まだだ、まだ空間の接点が開かない」
そう言ってエネルギーを更につぎ込むと、4次元ポケットからバチバチと火花が散っていく。
「もうすこし、もうすこしだ! 保ってくれ!」
4次元ポケットから飛ぶ火花がどんどん激しくなっていく。
今にも壊れそうだ。
- 682 名前: VIP足軽wwwww 投稿日: 2006/11/24(金) 01:42:12.30 ID:ffS0Cbzd0
そして、ついに4次元空間への力場が安定した。
「今だ! たずねびとステッキ!!」
すぐさまポケットに腕を突っ込みそれを引き抜く。
その瞬間、ポケットが大爆発してドラえもんは2~3mほど吹っ飛ばされた。
爆発は時空震によるものだ。
空間の接点を無理に広げようとしたために起きたのである。
「今の音は何じゃ!!!!」
慌てて工房に入ってくるジョン。
「こりゃ! 青狸!!」
そう言って工房の床に寝転んでいるドラえもんに駆け寄るジョン。
ドラえもんの手には確かにたずね人ステッキが握られていた。
最終更新:2006年11月24日 12:43