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  • 239 名前: VIP村人f 投稿日: 2006/11/19(日) 20:43:07.99 ID:4EfexzKk0

 ドップ小隊は敵の対地爆撃機の幾つかを撃墜したが、しかし爆撃機の数はドップ小隊の数を上回っていた。
「ドップの攻撃を抜けてきた、か」
 ソナーの反応を見ながらそう呟くフレン。
 急いで敵の攻めてくる方向の空をデジタル望遠で拡大する。
「あの形、やはりデプロックか。護衛はTINコッド。これなら空はドップで保つか」
 デプロックの機動性なら、回避すればまず爆撃は当たらない。
『各機、MS間の距離をとれ。狙い撃ちされるぞ』
 そんな基地からの無線に、急いでMSを動かす。

 隊形を整え、全機対空の迎撃姿勢をとった。
 そんなドムの中で、もっとも敵に近い位置を陣取ったのはやはりライである。
「ライ、その位置だと集中攻撃を受けるぞ」
 そう制すフレンにライは笑って返す。
「ドップの部隊がモタついてるから、この俺が手伝ってやろうってんだよ」
 そうライが言ったところで、連邦の爆撃部隊が既に目視できる位置まで迫ってきていた。
 数はデプロック8機、TINコッド5機。
 ドップはその奥で更に他の連邦軍機と空戦を行っているようだった。

  • 249 名前: VIP村人g 投稿日: 2006/11/19(日) 21:12:41.86 ID:4EfexzKk0

「ドップの連中、あんなに墜とし漏らしやがって」
 爆撃機がスグ目の前まで迫ってくる。
 そしてジャイアントバズの射的範囲内に入ると、ライはそれに何の躊躇なくジャイアントバズを発射した。
 その攻撃は見事にデプロックに命中し、被弾した機体は爆発する。
「低空過ぎるんだよ、馬鹿が!」
 笑ってそう吐き捨てるライ。
 連邦の爆撃機はその攻撃を受けて、一斉にライ達の部隊に爆撃を開始した。
 それを皮切りにフレン達も一斉に迎撃を開始する。
 降り注ぐ爆弾の雨は、彼らの予想以上の量だった。
「ハハハ! これくらいじゃなきゃ面白みがねぇってもんだぜ!」
 そんな爆撃を機体運動で見事にかわしながら、更に2機目のデプロックを撃墜するライ。
 フレンもまた爆撃を掻い潜り、のび太は敵が機体に爆撃してくる前に打ち落とす。
 そんな中、一機のドムが被爆した。
「サイゾー!」
 そのドムの様子を見て、ナシーが叫ぶ。
 サイゾーの乗ったドムは頭部のメインカメラに被爆し、活動を停止した。
「大丈夫かサイゾー!?」
 今度はマグがサイゾーに声をかける。
『あ、あぁ。俺は何とか大丈夫だ』
 そんなサイゾーの言葉を聞いて、フレン達は安心した。

  • 269 名前: VIP村人g 投稿日: 2006/11/19(日) 21:40:19.46 ID:4EfexzKk0

 だが次の瞬間、動きの止まったドムのコックピットをデプロックの対地爆弾が直撃した。
 無線を通して、仲間全員のコックピットにサイゾーの断末魔と爆発音が鳴り響く。
 それを聞いて、マグやナシーそしてフレンが怒りの声を上げた。
「連邦っ! よくも! よくもおおおおおお!!」
 そう叫びながら爆撃機にたいしジャイアントバズを連射するナシー。
「サイゾー機のメインカメラが破壊された事は、連中だって確認した筈なのに!」
 怒りで歯をかみ締めるフレン。

 訓練生達の怒濤の攻撃に、連邦軍機は3機のTINコッドを残して全滅した。
 ナシーは泣いているようだった。
 フレンやマグも言葉を失う。
 のび太も言葉を失った。
 いや、失ったのは言葉だけじゃない。
 のび太は何も考える事が出来なかった。
 とてつもない恐怖。
 サイゾーの断末魔はあまりに哀れだった。
 やがて、のび太の中で言葉が少しづつ形作られてゆく。
 殺された。
 そう、仲間が殺されたのだ。
 敵に仲間が殺された。それがのび太の心に浮かんだ言葉だった。
 自身も同じ事をやっているという恐怖を感じつつも、のび太は怒りに抗えない。

  • 291 名前: VIP村人h 投稿日: 2006/11/19(日) 22:05:33.18 ID:4EfexzKk0

 そんな仲間達の様子にライは心底呆れた。
「おいおい。泣くのは戦闘が終わってからにしてくれ。耳障りだ」
「ライッ!」
 フレンはそんなライに怒鳴った。
 しかし、ライもまたフレンをモニター越しに睨みつける。
「今は戦闘だ。第ニ波もいつ来るかわからねぇ。今は泣いてる暇は無いだろが。違うか? 隊長気取り」
「クッ」
 ライの言葉にフレンは怒りを感じた。
 しかしライの言っている事も正しかった。
 戦いに集中できなければ、今度は自分達がサイゾーと同じめに遭う。
 怒りの言葉を飲み込むフレン。
「わかった、ライ。今は確かに君の言うとおりだ。みんなも今は戦いの事だけ考えよう。サイゾーの追悼はその後で丁重にすればいい」
 無線を通じてみんなそう呼びかける。
 そうしてすぐにフレン達のセンサーに新たなる敵の反応が映った。

  • 299 名前: VIP村人h 投稿日: 2006/11/19(日) 22:22:58.76 ID:4EfexzKk0

「ほうら、言ってるそばから敵がきやがった」
 そう言いながらジャイアントバズを構えるライ。
 フレン達も無言で連邦の爆撃機に照準を合わせ、射程圏内に入ると一斉に射撃を開始した。
 だが、ニ波の爆撃部隊の数は一波の倍以上である。
 更に怒りに任せてジャイアントバズを連射したナシーとマグは途中で弾切れを起こした。
 生き残ったデプロックは11機。
 11機の一斉爆撃をかわすのは流石に困難である。
 全員被弾を覚悟する。
 しかしドムに爆撃を行ってきたデプロックは僅か3,4機だった。
「基地に狙いを定めたのか!?」
 反撃をしながらそういうフレン。
 6機のデプロックがフレン達の迎撃をかわし、基地に向かって飛んでいった。
最終更新:2006年11月20日 19:53