- 分類:短編小説
- 初出:「小説新潮」1984年11月号
- 雑誌時挿絵:黒田征太郎
- 収録短編集:『螢草』
あらすじ
流れのむこうに、月がある。
川は東へと流れているから、今のぼったばかりなのだろうが、薄墨に掃かれながらも夕かげの残った空の端に、薄く透けている白い月は、今から沈んでいく残月のように見えた。光が、まだ暮れきっていない空の色に負けていた。
藤川組の組長・龍蔵が、岩島組の廻し者に襲撃された。実の妹のように面倒をみてきたふみのことを心残りに思いながらも昭次は岩島組に殴り込む決意を固めるが、そこへ組長の女房・絹が、ふみを連れて現れた。今夜中にふみと祝言を挙げてほしい、と――。
登場人物
- 昭次
- ふみ
- 龍蔵
- 絹
- 龍蔵の女房。一夜だけ昭次と関係を持ったことがある。
- 秀
- 宗男
解題
(スタブ)
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最終更新:2017年06月06日 04:20