クィン・マンサ

登録日:2011/12/11 Sun 06:50:05
更新日:2025/04/08 Tue 17:40:20
所要時間:約 8 分で読めます




※推奨BGM:「サイレント・ヴォイス」



モビルスーツ戦で不利なグレミーは、
アクシズのモウサをハマーンの艦隊にぶつけようとした。

俺は俺でグレミーとプルツーと対決したが、二人の勢いに飲まれそうだった。
プルが助けてくれる?いや、プルツー?



次回、ガンダムΖΖ

バイブレーション


プルツー、頑張りすぎ!







よくもまぁノコノコと、恐れる心がないのかい!

お前はただの兵士だから戦っているのだ!お前がガンダムに乗っているのは状況に過ぎん!


クィン・マンサとは『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場したMSである。


目次




緒元

型式番号:NZ-000
全高:39.2m
重量:264.7t
出力:21,370kW
推力:287,100kg
装甲材質:ガンダリウム合金

武装
頭部三連メガ粒子砲
胸部メガ粒子砲×2
腕部メガ粒子砲×2
背部メガ粒子砲×2
ビームサーベル×2
ファンネル×30

搭乗者
プルツー
グレミー・トト(サブ)
アンネローゼ・ローゼンハイン


機体解説


本機はネオ・ジオンを象徴する機体として開発された、当時最大にして最強のニュータイプ専用MSである。
全身をハリネズミの如く重武装化することで火力を徹底的に高めた、第4世代MSの頂点といっても過言ではない。
戦場で鹵獲したティターンズ製巨大MAサイコガンダムMk-Ⅱや当時のネオ。ジオン系統の技術力とノウハウを結集して開発された。

サイコミュの小型化が進みつつあった時代において、本機は性能を追求するために敢えて機体サイズの大型化を行った機体である。
しかし動きが鈍重になりがちなサイコガンダム等に対し、本機は大出力のスラスターを機体各部に内蔵する事で通常サイズのMS以上の機動力・運動性を手に入れている。実に恐竜的発想である
また、サイコガンダム系同様操縦にサイコミュを利用することで機体追従性を向上させているが、結果として本機を操縦出来るのはNTあるいは強化人間に限定されている。

コクピットは頭部にあり、劇中では披露されることはなかったがサイコガンダムMk-Ⅱ同様に分離、脱出ポッドとして使用することが可能である。

両肩にある大型のバインダーにはメガ粒子偏向器が内蔵されておりバインダー自体がシールドとしても機能している。
併せて本体の装甲も大変厚く、劇中ではZZを筆頭とする高火力に対しても終始目立ったダメージを受けることなくほぼ無傷の状態だった。

本機は40m級という非常に大型なサイズであるが、8年後のU.C.0096では後継機クシャトリヤはサイコフレームなどの技術進化のおかげで、火力面での多少の妥協はあるものの、当時のMSのサイズとしては平均的な20m級にまで小型化に成功している。

ガンダムにおける所謂"曲がるビーム"の元祖なのだがフォビドゥンなどに株を奪われがちで、ある意味では不遇なMS。

ネオ・ジオンMSには珍しくツインアイであり、デザインラインが既存のMSと明らかに異なっている。
それもそのはずで初期提出段階ではオーラバトラーのようなデザインだった。
が、監督の意向で改められ、頭部には当時ラフが提出されていた後のガンダムMk-Ⅴからの流用となった。

武装


  • 頭部三連メガ粒子砲
頭部の額に内蔵された三連型のメガ粒子砲。
胴体と分離した際の頭部にある唯一の武装でもあるが、Gジェネではオミットされて頭部は武器なしになっていた*1

  • 頭部メガ粒子砲
頭部に搭載された3連装のメガ粒子砲。
出力は13.6メガワットと、本機の武装の中でも特に威力が高い。

  • 胸部メガ粒子砲
胸部に内蔵された2門のメガ粒子砲。出力8.3メガワット。
状況に応じて拡散と収束に使い分けることができ、特に拡散時にはビームが弧を描き雨のように降り注ぎ驚異的な攻撃性能を発揮する。

  • 腕部メガ粒子砲
両腕の前腕内側手首に内蔵されたメガ粒子砲。出力8.5メガワット。

  • 背部メガ粒子砲
背部ファンネル・コンテナに2基搭載されたメガ粒子砲。出力7.8メガワット。

  • ビームサーベル
両肩のバインダー内に装備された大型のビームサーベル。ビーム刃は黄色。
グリップ部には鍔のようなパーツがあり、形状的にはバスタードソードに近い。

  • ファンネル
量産型キュベレイと同等のもので、背部のテールバインダーに合計30基装備している。
出力も量産型キュベレイと同じなのだが、作中では巨大なドック艦であるラビアンローズを撃沈する破壊力を見せた。



劇中での活躍


『ΖΖ』

本編終盤、ザビ家の遺児ミネバ・ラオ・ザビの摂政であることを利用してジオンを掌握しようとしたハマーン・カーンに反旗を翻したグレミー・トトの一派によって運用。

プルツーの新たな機体としてジュドーの乗るΖΖガンダムを倒すためにネェル・アーガマを襲撃するが、エマリー・オンスが操作する大型ドック艦ラビアンローズに阻まれてしまう。
ΖΖガンダムがその場にいないことを感じて引き返そうとするが背中を見せた隙にラビアンローズが射出したアームに直撃する。
怒ったプルツーはファンネルを駆使してラビアンローズを撃沈、エマリーは散華した。

エゥーゴ、ハマーン派との三つ巴の最終決戦では量産型キュベレイを操縦するニュータイプ部隊を率いて出撃、キャラ・スーンのゲーマルクを圧倒する。

その後、マシュマー・セロの駆るザクⅢ改とも交戦するが強化されたマシュマーの強力なプレッシャーに逆に圧倒されてしまう。
さらにジュドーやプルの声を聞いたプルツーは混乱、グレミー・トトのいるアクシズ内に逃げ戻ってしまう。

グレミー・トトが同乗したことにより持ち直したプルツーはアクシズ内に侵入してきたルー・ルカΖガンダムを半壊状態にまで破壊、エル・ビアンノのガンダムMk-Ⅱを行動不能にするまで追い込んだ。
ガンダムMk-Ⅱにトドメをさそうとした瞬間、間一髪でやってきたジュドーのフルアーマーΖΖガンダムと対峙。
ジュドーの必死の説得によりプルツーはクィン・マンサを降りた。

グレミーは自身の元から離れたプルツーを引き止めようとコクピットから出るがルーΖガンダムに狙撃され、グレミーは死亡、クィン・マンサの頭部は爆発。
残ったボディはそのままアクシズに放置された。


『ミッシングリンク』

グレミー軍残党の手により機体は回収・修復され、アンネローゼ・ローゼンハインが搭乗することになる。
外見上の差異としては機体カラーが赤くなり、マルコシアス隊のエンブレムがペイントされた。
ただし、NT能力の不足のためファンネルの最大展開数や機体稼働時間に制限がかけられている。

ΖⅡギラ・ドーガ、トーリスリッターと交戦し、撃墜されるがパイロットは脱出ポッドで生還した。


ゲームブック『シャアの帰還』

残骸としての登場。選択肢次第で登場することがあり、宇宙でのノクチュルヌとの戦闘中に漂ってきて敵のファンネルの一斉射撃からシャアを守る。この時にシャアは「シャア、少しは利口になったのか? フフフ…」というハマーンの意思を感じ取っている。


パパルの暁-冒険少女アルテシア- 第103話「スギナムの花嫁」

主人公アルテシアの纏う鎧がクィン・マンサを元としたものとなっている。
またやんごとなき立場の為に名前も「クィン・マンサ」の偽名を使用している。
普段は兜を被ってMS族のように振る舞っているが、その姿でもMS族からしてみればかなりの美少女らしく、ジ・Oに言い寄られていた。

バリエーション


  • クィン・マンサ・セプテット
ガンダムトライエイジにのみ登場するゲーム限定MS。
グレミーが結成したプルシリーズによるニュータイプ部隊専用に開発していた専用MSという設定。

見た目は少女が搭乗するのにぴったりなイメージがあるピンク色。
6基のバインダー全てにはプルシリーズの少女がそれぞれ個別に搭乗し、独立したモビルアーマーとして動くというかなり独特な機能を持つ。
分離したバインダーと連携して変幻自在に攻撃するという想定で、機体名も七重奏の攻撃を見せるという意味合いがある模様。

しかし、グレミーがルー・ルカに惚れこんだことで開発が疎かな状況となり、完成せずに終わってしまう。哀れ。

ちなみにデザイナーはZZ本編でもメカデザイナーとして参加していた明貴美加氏。トライエイジでは割と馬鹿げた機体が多いが、こちらは割と正当派。

  • グラン・ジオング
松浦まさふみの漫画機動戦士ガンダム ムーンクライシス』に登場するネオ・ジオン/ヌーベルエゥーゴ共同軍のMS。
ジオング?」と思うだろうが名前とは違いクィン・マンサの発展型で、ジオング要素よりクィン・マンサの要素の方が多い。
バインダーの代わりに巨大なアームを備え、無線サイコミュを無効化するアンチ・ファンネル・システムを持つ。

  • SDガンダム外伝シリーズのキャラクター
ジークジオンの側近である騎士(ナイト)ゼノンマンサ(後にカードダスクエストでエビルモード化した)、彼が復活した幽騎士(ゴーストナイト)ゼノンマンサと彼の操縦する魔機兵ザマレドマンサー、彼の血縁でネオジオン族の高貴騎士(ノーブルナイト)キングマンサ、オズワルドのモンスタークインマンタ、インフェルデスのエンドアンデッド騎士(ナイト)インフェルノマンサと、原作同様に中ボス級の敵として登場する事が多い。


ガンプラ


BB戦士で発売されたが、少々サイズが小さめ。(ΖΖより小さい)
その後ガンプラコレクション特別版として1/400スケールで発売。一部塗装済みで、同スケールのフルアーマーΖΖが付属。



ゲームでの活躍


昔のスパロボではMAP兵器ハイメガキャノンを装備していた。頭部のメガ粒子砲をスタッフが勘違いしたのだろうか?
第2次』では特定のビルにプルを配置すると味方の機体として手に入る。この他のシリーズでも自軍として登場する事が多い。
ただ、大型機の宿命故か攻撃力はあるが回避も防御も中途半端になりがち。
IMPACT』では二人乗りが可能であるため、精神コマンド要員を乗せるのに役立つ。
(原作ではコクピットが二つあったわけではなく、飽くまでグレミーがニケツしていただけのはずだが…)
X』では終盤のボスユニットとして登場。最初はメインパイロットがプルツーで、同乗しているグレミーとの掛け合いも有るという原作表現に加え、
HPが減ると機体からプルツーが離脱し、その後はグレミーにパイロットが変更して本番に移行するという力の入れようを発揮している。
更に条件を満たすとグレミー共々一人乗りの味方ユニットとして使用可能。武装数の少なさは惜しまれるが、アニメーションは気合充分。


初代からの常連。ビームサーベルとメガ粒子砲、そしてファンネルを備え射程に隙の無い強力なユニット。
しかし流石に空は飛べず、「魂」以降はそのサイズが仇となり若干使いづらい印象。


  • VSシリーズ
ガンダムVS.ガンダムNEXTではCルートのMA戦、G下ルート三面で登場。
サイコガンダム同様巨体だが、機動性があり、尚且つ横の誘導性が優秀なゲロビや格闘攻撃、さらにはファンネルを使ってくる。
しかし、やはりその巨体が仇となり、サザビーの射撃CSや、アッガイの特殊射撃等には滅法弱い。
Extreme vs.では家庭用で追加されたFルートの7-F(EX)で中ボスとして登場。
今作の中ボス相当の大型機体はどれも非常に強くなっており、本機も前作とは比べものにならないくらい強化されている。


  • ガンダム無双
3』から登場。
サイコガンダム同様敵もしくはアシストキャラとして登場。
ファンネルやメガ粒子砲を使うが若干間合いが狭く当たり難い。
しかしサイコ系に比べ近接攻撃の出が早く、全方位ファンネル攻撃の密集位置に居ると即死しかねないので敵だと地味に危険。
『真』では晴れてプレイアブル機に昇格したが拡散メガ粒子砲は自機周辺しか打てず、腕部メガ粒子砲も範囲限定だったりと間合いや攻撃方向のクセの強さは相変わらず。
SP攻撃も使い難いため新登場のデストロイなどの陰に隠れがち。


第3作ガンダムバトルクロニクルから登場。
他のファンネル装備機より遥かに展開数が多く、出しておくだけで防御壁になってくれる。射撃武装と相俟って弾幕は非常に強力。
チャージダッシュ格闘で何故か超級覇王電影弾を繰り出すことができ、威力・HIT数共にエグい。

大型機体の割にブースト持続がよく、大型機体中唯一の数段にわたる格闘コンボ持ち。"曲がるビーム"もしっかり再現されており、近くの機体に撃つとこれでもかと言うぐらい曲がる。ただ、威力は高いが命中率はあまりよろしくない。

0088編ではエゥーゴとネオ・ジオン(ハマーン軍扱い)双方で敵として出現。自軍機がビーム主体になりがちでかなり厄介な相手。格闘SPやミサイルが強力な機体を強化していないと辛い。
ネオ・ジオン軍ではズサが最も輝けるミッションとなる。

  • SDガンダムGX GCENTURY
GXでは巨大MAの中では最低クラスのENしかなくミサイルのような実弾兵器もない上にチャージ系のメガ粒子砲も1方向だけで当てづらい。
なので巨大MA枠としては最弱だし、通常MSに対してもイマイチプレッシャーが足りない。
巨大枠同コスト帯に”宇宙専用だが4連ミサイルが極悪な上に脱出機構付きで滅茶苦茶タフなデンドロビウム””クィン・マンサと同じ万能枠なのにミサイルを持ち耐久も上で巨大枠では上位に入るサイコガンダム”がいるのが余計に涙を誘う。

一方GCENTURYでは敵機体にぶつかってもノックバックが発生せず密着できるようになったためサーベルの価値が上昇、巨体にものを言わせた耐久力と装甲でファンネルをばらまきながらサーベルで敵を切り刻むというムーブが出来る。最強ユニットの一画として君臨する。

UNITRIBE03から参戦。 最高レアリティで収録されており、コスト8の重量機体。
機動力が低めだが、武装が射程4で後方から狙い撃つ運用となる。戦術技も前方長方形型の広い貫通攻撃と敵を巻き込んで攻撃しやすい。
所持アビリティは「威圧」。 武装の都合上近距離型と違って自身が狙われていないと複数の敵を巻き込みにくい。
シークレット版も存在しているが、本機よりも搭乗者であるプルツーが大きく描かれている。




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最終更新:2025年04月08日 17:40

*1 プロフィールモードでは「額にビーム砲を搭載している」と書かれているのに。