バージェストマ(遊戯王OCG)

登録日:2015/10/23 Fri 14:25:22
更新日:2025/03/31 Mon 23:02:24
所要時間:約 18 分で読めます







デュエルとはモンスターだけでは勝てない。
(トラップ)だけでも、魔法(マジック)だけでも勝てはしない。


一体となってこそ意味をなす。


――ジャック・アトラス

















と言ったな。

































「バージェストマ」とは、遊戯王OCG韓国版で先行登場したカード群である。

▼概要

初登場は韓国版CLASH OF REBELLIONS。いわゆるワールドプレミア枠のカードで、日本ではEXTRA PACK 2016で登場した。

ちなみに旧項目名が「バゼストマ(仮)」となっていたのは作成当時このカード群がまだ日本で発売されておらず、元々のカード名である「버제스토마」の日本語での正式な読みが不明だからである。
(「ポ」ジェストマ、「ボ」ジェストマ、バジェストマなどメディアごとに表記揺れが存在する。読みとしては「ポジェストマ」が一番近いらしい。)
EXTRA PACK 2016への収録が確定すると同時に日本語名が「バージェストマ」である事が判明した。
モチーフは奇妙な姿をした古代生物の宝庫として名高い「バージェス動物群」。

その実態はなんとXモンスターを除き、属するカードはすべて通常罠カード。
必然的に【バージェストマ】は上述のジャックの名台詞もガン無視で大量の罠カードを詰め込んだアンバランスな構成になる。リシドォォォ。
マジック主体か罠主体かの違いはあるがアストラル世界住民でも使えそうである。

そんなバージェストマ罠カード群だが、通常罠カードとしての姿以外にもう一つの姿を持っている。それは…

(2):このカードが墓地に存在する場合、フィールドの罠カードが発動した時に発動できる。
このカードは発動後、通常モンスター(水族・星2・攻1200/守0)になり、モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。
この効果で特殊召喚したこのカードはモンスターの効果を受けず、フィールドから離れた場合に除外される。

そう、罠カードの発動に呼応して墓地からモンスターカードと化して蘇るのである。
蘇生した後は攻撃力1200の通常モンスターとなり、フィールドを離れると除外されてしまうが、何気にモンスターカードの効果を受けないという耐性効果を持っていたりするので侮れない。
墓地から通常モンスター扱いとして蘇生する性質はユートの使用する《幻影騎士団シャドーベイル》などといった罠カードと類似している。

モンスター化した後は攻撃力1200・守備力0の弱小モンスターなので、あまりフィールドに残すことを考えずにさっさと後述する《バージェストマ・アノマロカリス》のX素材にしてしまうのが基本。
とはいえモンスター効果への完全耐性を持つため、湿地草原を使ってアタッカーにするという運用もできる。

以下、紹介するカードのテキストは便宜上遊戯王カードwikiから引用した物を掲載する。

▼所属カード

全て水属性・水族であり、かつレベル・ランク・リンク2。
さらに、攻撃力と守備力はいずれかが0、もう片方は1200の倍数で統一されている。

▼罠モンスター

メインデッキに入る通常罠カードは8種類、Xモンスターは2種類登場している。
通常罠カードの共通効果は省いている。

  • バージェストマ・ハルキゲニア
通常罠
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了まで半分になる。

罠カード版収縮。
バージェストマは全体的に攻撃力が低く、単独でも攻撃力2400のモンスターまで戦闘破壊できるようになるこのカードの効果はなかなか無視できないものがある。
一方自分フィールド上にモンスターがいない場合はせいぜい戦闘ダメージを減らす程度にしか使えず、後述するカードと違って小回りが利く効果ではない。
ある程度モンスターの展開を終えた中盤~終盤ごろに活きてくる効果だろう。
また後述するカナディアで裏側表示にできないリンクモンスターに対してはこちらが有効となる。

モチーフはバージェス動物群のなかでも際立って奇怪な姿で知られる「ハルキゲニア」。
あまりに奇妙な姿のため、復元図として描かれた絵では体の上下が逆に描かれていたというエピソードで有名。
……が、その話には続きがあり、最新の研究によってその復元図では体の上下はおろか前後も間違って描かれていたことが判明している。
イラストは前後上下が両方間違っている旧復元図のほうがモチーフになっているようだ。

  • バージェストマ・オレノイデス
通常罠
(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。

こちらは罠カード版《サイクロン》、あるいはバージェストマになった《砂塵の大竜巻》。
癖もなく扱いやすい効果で、安定して相手のカードを潰すことができる。
特にバージェストマの天敵であるカウンター罠を先読みで潰せるのは大きく、このデッキにおける重要度はかなり高い。

モチーフはカンブリア紀に実在していた三葉虫の一種「オレノイデス」。イラストでは特徴的な頭部の触角と後部の尾角がしっかり描かれており、比較的モチーフに忠実な姿をしている。

  • バージェストマ・カナディア
通常罠
(1):相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを裏側守備表示にする。

こちらの効果は罠カード版《月の書》。
バージェストマ罠カードの中でも特に柔軟な運用が可能な一枚であり、
単純な戦闘阻止だけでなく、S・X・L召喚妨害、カード効果の対象になったモンスターを裏返してその効果の阻止など様々な活用法が考えられる。
デュエルリンクスでは特に活躍が目覚ましく、高い汎用性に加えていざという時に壁にもできる点なども買われOCGでの《月の書》のように様々なデッキに搭載されている。

モチーフはゴカイの一種だと考えられている「カナディア」。背中側に生えた毛を動かして水中を泳いでいたと見られる。
イラストを見ると体の先が霞んで見えないほど長い生物であるらしいことが分かる。

  • バージェストマ・ピカイア
通常罠
(1):手札の「バージェストマ」カード1枚を捨てる。
その後、自分はデッキから2枚ドローする。

発動後墓地に送られる自身も含めて合計2枚のバージェストマを墓地に送りつつ2枚ドローする効果。
無論バージェストマ自体も罠カードなのであらかじめ墓地にバージェストマ罠カードが落ちていればその蘇生トリガーにもなれる。
ただしバージェストマカードを捨てるのは「コスト」ではなく「効果」であるため、《バージェストマ・ピカイア》の発動に対し捨てたカードをチェーンして蘇生…という動きはできない。

また相手の妨害回避に専念したいバージェストマにとって、手札に罠カードを保持する余裕があるかと言われれば疑問も残る。
《バージェストマ・オパビニア》召喚後はまだしも、その召喚の足掛かりには使えないため事故の危険が孕んでいる。

モチーフになったのは原始的な魚類「ピカイア」。
発見当初は世界でも最古の脊索を持った動物だったため、現在の脊椎動物の直接の祖先ではないかと考えられたが、のちに中国の澄江動物群の中からさらに古い生物が発見されたことによりこの説は否定された。
イラストはモチーフのピカイアとは似ても似つかないオレンジ色のウツボを髣髴とさせる生物である。

  • バージェストマ・エルドニア
通常罠
(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで500アップする。

モンスター1体を強化するが、持続がターン中のみの上に上昇値がそもそも低い。
戦闘補助としては《バージェストマ・ハルキゲニア》《バージェストマ・カナディア》より効果が薄い。

モチーフとなったのはカンブリア紀に生息していた生物の一つ、「エルドニア」。
その詳しい正体について今でも議論が続けられている謎の多い生物で、現状では浮遊性のナマコであるとする説が有力視されているものの、不可解な点もいくつかあり未だに結論は出ていない。

  • バージェストマ・ディノミスクス
通常罠
(1):フィールドの表側表示カード1枚を対象として発動できる。
自分の手札を1枚選んで捨て、対象のカードを除外する。

《因果切断》のような効果を持ち、あちらとは異なり表側なら魔法・罠もターゲットになる。
フリーチェーンの上に除外なのでP召喚の妨害としても非常に優秀。
捨てるカードも手札で腐っているバージェストマをあてれば無駄がない。

ちなみに手札を捨てるのはコストではなく効果。この為《バージェストマ・ピカイア》同様に捨てたバージェストマを即蘇生という動きはできないが、一方で暗黒界の発動トリガーになれる。

モチーフはカンブリア紀の生物、「ディノミスクス」。
花弁の付いた花のような姿をしているが、植物ではなく動物である。
上部の花状の部分に口と肛門に当たる穴が開いており、U字型の消化管でそれらが繋がっているという非常に単純な構造をしている。
過去にはウミユリの一種と関連付ける説も一部であったが現生の種とは明らかに異質な体の構造から否定され、今でも生物学的にどのような立ち位置にあったのかはっきりしていない謎の多い生物である。

なおEP2016のポスターでは「表側表示のモンスター1枚を対象として」と誤植されていた。
だが、なんと文面が間違えたままカードを印刷してしまっており、それをパックに入れてしまったことが発売前に発覚。
前代未聞の発売前エラッタが告知された。

エラッタされて強くなるというのも珍しい話である。

  • バージェストマ・マーレラ
通常罠
(1):デッキから罠カード1枚を墓地に送る。

罠カードになり罠カードのみが対象になった《おろかな副葬》。
即座に効果を発揮できない部分は他のバージェストマに劣るものの、大量展開への迅速な下準備が行えるという点では重要性は高い。
何より《バージェストマ・ピカイア》を含むその他のバージェストマカードが手札やフィールド等の状況によってはすぐに発動できない場合がある中、デッキに罠カードが残ってさえいればいついかなる状況下でも即座に発動でき、墓地を肥やせる即応性は特筆に値する。
バージェストマを落とす以外にも、《ブレスルイクスルー・スキル》を落として妨害したり、《ゴブリンのやりくり上手》を溜めて大量ドローを狙ったりもできる。

モチーフになったのはバージェス動物群に属する節足動物の一種「マーレラ(マルレラ、マレラとも)」。
2cm以下の小型種で、頭部の殻から伸びた二対の角状の突起が特徴的。

  • バージェストマ・レアンコイリア
通常罠
(1):除外されている自分または相手のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地に戻す。

除外状態から戻せる枚数が減った代わりに、魔法や罠も戻せるようになった《異次元からの埋葬》。
特殊召喚後に除外されたバージェストマはもちろん、自己再生後に除外されたモンスターや墓地効果で除外した罠も戻して再利用できる。
汎用性が高い上にこのカードと似たような効果を持つ《異次元からの埋葬》は元制限カード(2017年10月に制限解除)、下位互換の《奇跡の発掘》は発動に条件があるなど使いづらく、ほかのデッキに出張させやすい効果だと言える。

モチーフはカンブリア紀の生物、「レアンコイリア」。
節足動物の一種で、目が無い代わりに頭から長い2本の触覚が生えている。
この触角が感覚器として重要な役割を果たしており、餌の腐肉を探したり、外敵を察知したりするのに使われていたと考えられている。


▼エクシーズモンスター

  • バージェストマ・アノマロカリス
エクシーズ・効果モンスター
星2/水属性/水族/攻2400/守 0
レベル2モンスター×3体以上
(1):このカードはこのカード以外のモンスターの効果を受けない。
(2):1ターンに1度、自分の魔法&罠ゾーンから罠カードが墓地へ送られた場合に発動できる。
自分のデッキの一番上のカードをめくり、そのカードが罠カードだった場合、そのカードを手札に加える。
違った場合、そのカードを墓地へ送る。
(3):このカードが罠カードをX素材としている場合、1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
この効果は相手ターンにも発動できる。

X素材に3体ものモンスターを要し、(3)の効果を発動するためには最低一枚罠カードが必要などX召喚には一工夫が必要。
しかしその条件を乗り越えて召喚できた時の制圧力は圧巻の一言。

まずバージェストマ共通の効果によりモンスターカードの効果を受けない。《エフェクト・ヴェーラー》では止められず、《幽鬼うさぎ》による破壊も通用しない。
(2)の効果は自分フィールド上から罠カードが墓地に送られた場合、デッキトップを確認し、罠カードなら手札へ、それ以外のカードは墓地に送る効果。
フリーチェーンの罠カードを大量にデッキに投入するので発動条件に困らず、発動しなくても除去などによって墓地に送られれば効果が発動する。
因みに1ターン内の効果発動可能回数に同名カード縛りが存在しないので、複数体並べれば並べた《バージェストマ・アノマロカリス》全ての効果が発動する。
そして(3)の効果は一定条件下でのみ有効なフリーチェーンの除去効果。
この効果の存在により、《バージェストマ・アノマロカリス》が立っているだけで相手はモンスターの展開やフィールドに残る魔法・罠カードの使用を躊躇することになる。
加えてモンスター効果による突破も不可能なので、複数並ぶと鬱陶しいことこの上ない。
因みに罠カードがX素材になってさえいればいいので、《エクシーズ・リボーン》の効果によって蘇生した場合でも破壊効果を利用することができる。

モチーフになったのは言わずもがなカンブリア紀最強最大の捕食者「アノマロカリス・カナデンシス」。


  • バージェストマ・オパビニア
エクシーズ・効果モンスター
星2/水属性/水族/攻 0/守2400
レベル2モンスター×2
「バージェストマ・オパビニア」の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードはこのカード以外のモンスターの効果を受けない。
(2):このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分は手札から「バージェストマ」罠カードを発動できる。
(3):このカードが罠カードをX素材としている場合、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキから「バージェストマ」罠カード1枚を手札に加える。

《バージェストマ・アノマロカリス》とは対になるステータスを持つ。
戦闘をこなせない代わりに素材が2体で済むのでこちらのほうが出しやすく、また(3)のサーチ効果も含めて「本命の《バージェストマ・アノマロカリス》への布石」という立ち位置と思われる…が、そんなことよりもデュエリストならば真っ先に目をひくのが(2)の効果だろう。

(2):このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分は手札から「バージェストマ」罠カードを発動できる。

処刑人を彷彿とさせる、シンプルながら強烈な一文。
上記の通りバージェストマには多彩な効果の罠カードが満載かつ、(3)のサーチもあるので出しさえすればまず1枚以上のバージェストマを握っていることになるので、(1)の耐性も併せてサーチャーでありながら《灰流うらら》が効かないためかなり厄介な壁と化す。
テキストを見過ごしがちなマスターデュエルではうららを投げても平然とサーチしてくることに困惑するデュエリストもちらほら…
こんなものが《バージェストマ・アノマロカリス》と並んだ日には相手も胃が痛くなること必至である。

しかし単独の戦闘能力はほぼ0であり、守りに関しては《バージェストマ・アノマロカリス》の破壊効果である程度カバーも効くため考え無しに出しても攻め手が遅れる恐れがある。
加えてフィールドを圧迫して《バージェストマ・アノマロカリス》を出す余裕が無くなる可能性もあるので、運用する場合はその後の試合運びにある程度明確なビジョンを持つ必要がある。
特に新マスタールール施行後はEXモンスターゾーンが1つしかない関係上、素材を使い切ったら折を見てL素材に使ってパージしてしまう必要がある。
フィールドに維持するなら可能な限りメインモンスターゾーンに出せるよう工夫すべきだろう。
新マスタールールが廃止されたことで、従来通り《バージェストマ・アノマロカリス》との並立も可能になった。

モチーフはもちろんカンブリア紀でも一二を争う奇天烈な姿で知られる「オパビニア」。


▼リンクモンスター

  • バージェストマ・カンブロラスター
リンク・効果モンスター
◀   ▶
リンク2 /水属性/水族/攻1200
「バージェストマ」モンスター2体
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドのこのカードは他のモンスターの効果を受けない。
(2):魔法&罠ゾーンにセットされたカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを墓地へ送り、デッキから「バージェストマ」罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
この効果でセットしたカードはセットしたターンでも発動できる。
(3):自分フィールドにセットされたカードが効果で破壊される場合、代わりにフィールド・墓地のこのカードを除外できる。

LIGHTNING OVERDRIVEでひょっこり現れたカテゴリリンクモンスター。
最大の目玉は魔法・罠ゾーンのセットカードをコストにデッキからバージェストマ罠をこのターン発動出来る状態にしてセットする(2)の効果。
デッキから状況に応じたバージェストマ罠を持って来てすぐ発動させられるのは便利であり、相手のセットカードは勿論、自分のセットカードでもコストにして良いので墓地にバージェストマを控えさせつつセットしたバージェストマ罠を即座に発動させて自己再生に繋げられる。
(3)は場か墓地の自身を除外して自分のセットカードを破壊から守る効果。
一度きりとは言え全体破壊にも対応しているので天敵である《ハーピィの羽根帚》から罠カード達を守れ、
地味に裏守備モンスターも守れるので《ライトロード・ハンター ライコウ》や《不幸を呼ぶ黒猫》と言った☆2のリバースモンスターを場に残しつつバージェストマエクシーズに繋げると言った芸当も可能。

ただし、素材指定が「バージェストマ」モンスター2体と、除外デメリットを持つバージェストマ罠モンスター達を素材に使いにくい指定となっているのが痛い。
場から離れても除外されないXモンスターを素材に使いたい所だがそれでもXモンスター2体は重く、《バージェストマ・アノマロカリス》も《バージェストマ・オパビニア》も場にいるだけで使える効果を持つのでL召喚するタイミングには注意したい。
またマーカーが1つ相手プレイヤーの方へ向いているため、相手のL召喚・P召喚の助けとなってしまうのもマイナス点。

モチーフはアノマロカリス類の一種である「カンブロラスター」。
カブトガニを思わせる流線型から研究者の間で「宇宙船(spaceship)」呼ばれており、実際にこの作品の宇宙船「ミレニアム・ファルコン」から「カンブロラスター・ファルカトゥス」と名付けられた仲間もいる。


▼デッキとして

先にも述べたとおり、バージェストマ罠カードと、それらの蘇生効果の発動トリガーになる大量の罠カードを詰め込んだデッキ構成が特徴。
バージェストマ罠カードの蘇生トリガーも兼ねた罠カードによる分厚いバックと、《バージェストマ・アノマロカリス》の強大な制圧力によって相手の行動を強く牽制しながら戦っていく変則的なデッキ。

序盤はバージェストマカードを発動する、あるいは何らかの方法で直接墓地に送るなどの方法でバージェストマ罠カードを墓地に溜め込み、準備が整うまでの間大量の罠カードを利用して徹底的に身を守る。

ある程度バージェストマ罠カードが溜まったら罠カードを発動して墓地のバージェストマ罠カードを蘇生、複数の罠モンスターをフィールドに揃えて《バージェストマ・マーレラ》・《バージェストマ・アノマロカリス》へとつなげて攻めに転じる。
蘇生されたバージェストマ罠モンスターはいずれもレベル2なので、使用するエクシーズモンスターはランク2の物を中心に採用する。

以下に弱点をまとめる。

  • 初動が遅い
    • デッキのメインエンジンを罠カードに頼る関係でどうしても初動が遅くなりがち。
      またバージェストマはそれに加えて墓地に蘇生するためのバージェストマカードも用意しておく必要もあるため、それが用意出来ない1ターン目は様子見にカードをありったけ伏せるドローゴー戦術に徹することになる。
      もしこの状態で《ハーピィの羽根帚》でも直撃しようものなら蘇生トリガーとする予定の防御札を無駄遣いさせられた挙げ句バージェストマカードの蘇生もできずフィールドは空、おまけに前ターンにガン伏せしたので手札も0、リカバリー手段も無いという地獄絵図と化す。
      建て直すためにはまた罠カードをセットするところからやり直しになり、初動の遅さが祟って建て直しにもたついている間に止めを刺されてしまう。
      《スターライトロード》などで《ハーピィの羽根帚》を是が非でも防ぐか、《バージェストマ・マーレラ》《バージェストマ・ピカイア》を使ってすぐにでも動ける状態を作れるかが勝負を分ける。

  • モンスターゾーンが空きやすい
    • 多数の罠カードをデッキに詰め込む性質上相手ターンに自分フィールド上にモンスターが存在していないことが多く、バージェストマ罠カードも蘇生後は壁にもならないような貧弱さなので、何かしら攻撃を防ぐ手段を用意していないとダイレクトアタックをもろに食らって速攻で落ちる。
      防御手段の有無はバージェストマ最大の弱点である最序盤を乗り切れるかにも直結する問題なので、バージェストマの蘇生トリガーも兼ねる防御札は必ず採用すること。

  • 手札事故
    • 先述の通り墓地にバージェストマ罠カードをため込むと同時に蘇生のトリガーとするための罠カードも用意しなくてはならないため、とにかく手札事故が怖いデッキでもある。
      初手でバージェストマカードを複数引けないとその後のアドバンテージ回収及びモンスターの展開に支障をきたしてじり貧に陥ってしまう。
      ドローソースなど事故を回避するための保険を複数用意しておくのは必須といえるだろう。

  • チェーン妨害
    • 罠カード以外のカードの効果をチェーン発動されるのも厳しい。
      というのもバージェストマ罠カードの蘇生効果は発動トリガーとなる罠カードに直接チェーンする形でのみ発動できるため、発動トリガーにする予定だった罠カードに対して優先権の移った相手が何かしら罠カード以外のカードをチェーン発動してしまうとバージェストマ罠カードの蘇生効果が発動できなくなる。
      スペルスピード2のカードならさらに別の罠カードをチェーンすることでその状況を回避できるのだが、もしもカウンター罠カードを発動されてしまうと、カウンター罠カードはスペルスピード3なのでそのチェーンブロックではスペルスピード3のカウンター罠カードしか発動できなくなってしまい、結局バージェストマ罠カードを蘇生できなくなってしまうのだ。
      同様の理由でフリーチェーンのカードも苦手。
      特に下級モンスターがフリーチェーンの効果を持つKozmoとの相性は最悪であり、最上級モンスター共通の耐性によって魔法罠の除去が通りにくいのも辛い。
      あまり多くない例ではあるが、《アモルファージ・キャヴム》や《超融合》、《ナイト・ショット》等のチェーン発動を禁じる効果もかなり厳しい。

  • 特異な性質
    • 墓地では罠カード扱いながらフィールドでは「罠カードとして扱わない」特異な性質により、既存の罠モンスター(フィールド上でも罠カードとして扱われる永続罠タイプの罠モンスター)のサポートカードが使えず、かといって墓地では罠扱いなのでモンスターカードのサポートカードも活用できないという二重の制約によって利用できるサポートは著しく限られる。
      またフィールドを離れると除外されるため、墓地に送るタイプのコストには使用できない。
    • ただしこの性質は弱点であると同時に、モンスターカード主体の他のテーマでは起きえない挙動を作り出す強みにもなりえる。具体的に言うと《墓穴の指名者》にバージェストマ罠カードを指定されることは無いし、《異次元グランド》や《次元の裂け目》の適用下でも除外されず墓地利用を行える。果てには《閉ザサレシ世界ノ冥神》や《No.68 魔天牢サンダルフォン》といったカードが持つ「墓地のモンスターの特殊召喚」への妨害効果をすり抜けてしまう。裁定を知らない対戦相手にツッコまれたら「モンスターではない 罠だ!!」と返してやろう

兎にも角にも大量の罠カードを状況に応じて的確に使い分けて戦っていく事になるため非常に癖の強いデッキである。
その動きは昨今の展開デッキどころか、他のテーマデッキと比較しても異質であり上述の弱点も相まって玄人向け。

その一方でその振り切ったテーマの特性や様々な罠カードと組み合わせられる構築自由度の高さに魅せられたデュエリスト達も少なからずいるらしく、特にマスターデュエルでは《隣の芝刈り》や《名推理》を主軸に据えた60枚構築型が所謂「地雷デッキ」としてランク戦などでちらりと顔を見せていたりする。


▼相性の良いカード


主にバージェストマカードの蘇生トリガーにもなるフリーチェーンの罠カードが占めている。
相性の良いカードは非常に幅広く、数も多いため折り畳み。
+ 罠カード
■強欲な瓶・八汰烏の骸
フリーチェーンかつ発動タイミングを選ばず、このデッキで損耗しがちな手札アドバンテージを回復できる。
特に発動タイミングを選ばない点は任意のタイミングでバージェストマを蘇生できる重要なメリットでもあるので、複数枚採用することが推奨される。

■トラップトリック・トラップトラック
デッキから通常罠カードを即発動可能な状態でセットする罠カード。トリックは同名カードの除外、トラックは自分の場のモンスターの破壊を必要とする。
このカード自体の発動と合わせてバージェストマの蘇生効果を2体分狙う事ができる。
ただし、このカードを発動したターンはあと1回しか罠を発動出来ない制約が適用されるため、何をセットするかは慎重に考える必要がある。

■手札コスト付の罠カード
コストとして手札からバージェストマ罠カードを捨てると、コストとして捨てたバージェストマカードの蘇生効果を直接その罠カードにチェーンして発動できる。
かつては不足しがちな除去力を補うためにサンダーブレイク、因果切断、鳳翼の爆風などが主に使われていたが、現在はディノミスクスが登場したことでそちらに役割を譲りつつある。←(訂正)ディノミスクスは効果として手札を捨てることになっているので、注意すること。

強制脱出装置
フリーチェーンの除去カード。手札コスト付きのカードと違って状況を選ばず気軽に発動しやすいのが強み。

■和睦の使者・威嚇する咆哮
ビートダウンによる被弾を回避しながら墓地のバージェストマ罠カード蘇生のトリガーになり、さらに蘇生したバージェストマカードを戦闘破壊から守ってくれる。
盤面を維持しながら展開にもつながる便利なカードなのでこれも複数枚投入しておきたい。

幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ
バージェストマと同様に、フィールドでは罠カードとして扱わないタイプの罠モンスター。
レベルもバージェストマと同じ2なのでX素材にでき、さらに特殊召喚したターンは戦闘耐性を得るため壁としても優秀。
また発動時にフィールドのモンスター1体の攻撃力を下げながらレベルを2に変更する効果も強力で、相手のS・X召喚の妨害に使えるだけでなく、レベルの合わない自分のモンスターに使うことで強引にレベルを合わせてのX召喚に繋げることも可能。

■シェイプシスター
こちらはフィールド上でも罠カードとして扱われるタイプの罠モンスター。
バージェストマカードと同じくレベル2なので《バージェストマ・アノマロカリス》のX素材にでき、発動すれば蘇生したバージェストマカードと合わせて一気に2体ものモンスターが揃う。
また地味にチューナーである点も重要で、このカードを発動後墓地から《ボルト・ヘッジホッグ》を蘇生することにより、バージェストマカードと合わせて合計3枚のモンスターが並び、そのまま《バージェストマ・アノマロカリス》のX召喚へと繋げられる。
また適当なレベル2モンスターと合わせて虹光の宣告者をシンクロ召喚することでさらに強固な布陣を敷くことも可能。

■迷い風
特殊召喚したモンスターの攻撃力を半減し効果を無効にする通常罠。
フリーチェーンで扱いやすい一枚だが、特筆すべき点はエクストラデッキからの特殊召喚に反応して墓地から帰ってくる点である。
最大二回までバージェストマカードの蘇生トリガーになれるだけでなく、《バージェストマ・マーレラ》を介することで事実上の自己サーチとすることも可能。
《バージェストマ・ディノミスクス》とは相性が悪いが、王宮の鉄壁と組み合わせる事で半永久的に使い回すこともできる。

■スターライト・ロード
ハーピィの羽根帚》対策に。もちろんこのカード自体もバージェストマカード蘇生のトリガーになる。
同様の効果を持った《大革命返し》はカウンター罠なので相性が悪い。

くず鉄のかかし
相手の攻撃を阻みながらバージェストマカードの蘇生を狙える。使い減りしないので一枚差しておくと安心。

■積み上げる幸福
罠カード→墓地のバージェストマ効果だけでチェーンを2つも稼げる上にフリーチェーンの罠カードを大量に採用するため、発動条件を比較的容易に満たすことができる。

■マジカルシルクハット
デッキから2枚の魔法・罠カードを壁代わりにリクルートでき、疑似的な墓地送りとしては優秀ではある。発動条件が少し厳しい点に注意。
余談だがこのカードも「デッキのモンスターを特殊召喚」する効果ではない為《灰流うらら》の妨害を受けない。

■ワンダー・エクシーズ
相手ターンに展開したバージェストマを直ぐに素材にしてX召喚を行う事ができる。
特に《バージェストマ・アノマロカリス》は除去効果をそのまま使える上に、このカードが墓地に送られるため(2)の効果にも繋がる。

■エクシーズ・リボーン
墓地のXモンスターに素材を供給しつつ蘇生する通常罠。
《バージェストマ・アノマロカリス》《バージェストマ・オパビニア》《餅カエル》等を引っ張り上げつつバージェストマカードの蘇生トリガーに出来るが。
枠の厳しいEXモンスターゾーンを占領せず即座に戦力を用意できるため、新マスタールール施行の10期では大きく株を上げた。

■針虫の巣窟・ダイスエット
墓地肥やしとして採用できる他、既に墓地にバージェストマカードが溜まっていた場合、特殊召喚に繋げられる。

■仁王立ち
主に墓地効果である(2)の効果が使われる。
この効果が適用されるとそのターン、相手は対象のモンスターを戦闘破壊しても攻撃ができなくなるため、《バージェストマ・レアンコイリア》で何度も戻して使い回すことで戦線維持出来る。そして試合が長引く要因にもなる。

トランザクション・ロールバック
こちらも墓地効果である(2)の効果が使われる。
上記の罠カード達と相性が抜群な他、《バージェストマ・マーレラ》で《トランザクション・ロールバック》を任意で落とすことも出来る他、既にこのカードが墓地に落としている場合、実質デッキ内の罠カードを発動する事ができる。
また、バージェストマでは喉から手が出るほど欲しい全体除去効果の《エレメンタルバースト》等、制約がある分強力な効果を持つ罠カードも採用できることが大きな強み。

■魔封じの芳香
《ハーピィの羽根帚》などの伏せ除去魔法対策に利用できる。
伏せさせた魔法カードを《砂塵の大嵐》《バージェストマ・オレノイデス》で狙い撃てば展開と魔法潰しを並行できる。
またペンデュラムカードはセット出来ないため事実上完全に無力化できる。

+ モンスターカード
■カードカー・D
通常召喚権が余るのでアドバンテージ回収に重宝する。このカードもレベル2なのでX素材にもできる点がミソ。

増殖するG
相手の大量展開を抑止しながら手札アドが稼げる。このカードもレベル2なのでX素材に回せる。

ドラゴンメイド・ラドリーティアラメンツ・メイルゥ
どちらも召喚・特殊召喚成功時にデッキトップから3枚を墓地に送れるレベル2モンスター。
ラドリーはバトルフェイズ開始時にレベル7のドラゴンメイドモンスターへ変身する効果を持ち、自身のドラゴン態であるフルスを《氷結界》でサーチしてアタッカーにもなれる。
また、墓地肥やし出来るレベル2・ドラゴン族であることに着目し、《兵隊竜》のリクルート先として出張されることも。
メイルゥは属性こそ闇属性ではあるものの水族であり、種族サポートを共有可能。
さらにティアラメンツ共通の、効果で墓地に送られた際に自身を素材とした融合召喚を行う効果を持つが、バージェストマはフィールドではモンスター効果を受けず、罠モンスターは墓地ではモンスターとして扱わないため、融合素材に出来る他の「ティアラメンツ」モンスターもある程度混ぜる必要がある。
しかし、OCGでは融合体の《ティアラメンツ・キトカロス》が禁止で構築難易度が高く、MDでは《ティアラメンツ・メイルゥ》自身が《ティアラメンツ・キトカロス》の身代わりになる形で禁止となっており、そもそもデッキに入れられないのが悩ましいところ。

ゾンビキャリア
自己再生可能なレベル2チューナー。自己再生後フィールドを離れると除外されるが、X素材にしてしまえばその制約を無視することができる。
手札をデッキトップに戻す必要があるが、《バージェストマ・アノマロカリス》の第二の効果を使用することによって事実上そのデメリットも踏み倒せる。

ボルト・ヘッジホッグ
自分フィールド上にチューナーが存在する場合、墓地から自己再生できる。《ゾンビキャリア》や《シェイプシスター》、《深海のディーヴァ》と併用することによってX素材を水増しするのが主な役割。
こちらも《ゾンビキャリア》と同様にX素材にすることで除外デメリットを無視できる。

魔溶生物(マジコロイダル)ゾル
12期に海外先行で登場し、OCGでの来日前にMDで先行実装された自己再生可能な水属性水族レベル2のチューナー。
罠カードの効果でモンスターが特殊召喚されると、それに反応して手札・墓地から特殊召喚でき、さらに相手バトルフェイズに自身を素材としてシンクロまたはX召喚ができる。
そのテキストのどこを見ても「バージェストマで使え」と言わんばかりのカードであり、
従来の【バージェストマ】の課題であった、相手ターンに罠モンスターを蘇生させた場合棒立ちになってしまう問題をある程度解消させた強力な1枚。
フィールドを離れた場合の除外デメリットは例のごとくX素材にすることで踏み倒せるので、《バージェストマ・アノマロカリス》へのアクセスもグッと楽になる。その他《No.2 蚊学忍者シャドー・モスキート》を出し攻撃を強制することで相手のバトル中に逆に奇襲を仕掛けるといった芸当も可能。

深海のディーヴァ・海皇の重装兵
召喚するだけで一気に2枚ものモンスターがフィールドに揃う。さらに《バージェストマ・アノマロカリス》は水属性なので、《海皇の重装兵》を素材にすれば追加の破壊効果発動の条件も満たせる。
さらに《深海のディーヴァ》はチューナーなので、《ボルト・ヘッジホッグ》の蘇生トリガーになる。

威光魔人(マジェスティー・デビル)
強力なメタ効果を持ち、その効果は自分にも影響を及ぼすが
①バージェストマ罠は墓地では罠カードなので蘇生には影響しない。
②バージェストマの共通効果でモンスターの効果を受け付けないため、バージェストマエクシーズの効果は阻害されない。←(訂正)プレイヤーに対する効果であるため、バージェストマモンスターの効果は発動できないことに注意すること。
時間稼ぎのために採用はあり。
リリースの確保もバージェストマであれば容易なのも○。

天獄の王
手札のこのカードを公開することで、相手ターン終了時までフィールドにセットされたカードに破壊耐性を付与でき、セットされた魔法・罠カードが発動した際、自身を手札から特殊召喚できる効果を持つ。
さらに公開状態で特殊召喚した場合は魔法・罠カードを何でもデッキからセットすることが出来るが、それを発動しないでいると次のターン終了時に除外されるため、ターンが返ってきてすぐに使えるカードをセットするのが望ましい。
何気に攻守が3000もあるのでアタッカーとして使うことも可能で、終盤は耐性付与を使わず直接特殊召喚することも視野に入る。

■神騎セイントレア
少ないX素材で簡単にX召喚できる。対象を取る効果に耐性のあるモンスターが居座っている場合はこいつをぶつけて打開を図ろう。

餅カエルガエル
《虹光の宣告者》と《超重荒神スサノ-O》を合わせたような効果を持つ。
先攻1ターン目で出せれば《ツインツイスター》や《ハーピィの羽根帚》への対策になる。
さらにガエルを出張させれば《魔知ガエル》でバージェストマを守ったり、《粋カエル》をX召喚の素材にしたりすることも出来る。
残念ながらスプライトが登場した後、《餅カエル》は禁止カードとなってしまった。

天霆號アーゼウスダウナード・マジシャン
X召喚を扱うデッキではお馴染みの巨大ロボとその下敷きパイロット。
バージェストマはモンスター効果を受けず、アーゼウスの全体除去に巻き込まれずに済むため相性がいい。
戦闘破壊されないセイントレアの自爆特攻でアーゼウスの召喚条件をクリアした後、メインフェイズ2でダウナード→アーゼウスと一気にランクアップするのが鉄板の流れとなる。
他にも、《バージェストマ・アノマロカリス》の攻撃で条件を満たし、X素材を使い切った《バージェストマ・オパビニア》を素材にしてフリーチェーン単体除去と全体除去を同時に構えるのも悪くないだろう。

■厄災の星ティ・フォン
攻撃力3000以上のモンスターの効果の発動を封印する上、自分ターン限定だがX素材を消費して相手モンスターを対象を取らずにバウンスする効果を持つ。
「相手がEXデッキからモンスターを2体以上特殊召喚したターン及びその次のターンに、自分の攻撃力が一番高いモンスターの上に重ねる」という条件付きとは言え素材1体で立てられるため、素引きした《ゾンビキャリア》や《魔溶生物ゾル》などの自己再生持ちを素材にしてバウンス効果を使えると無駄がない。
ただし、この条件を使ってX召喚したターンはセット以外の一切の展開が出来なくなってしまうため、後攻1ターン目の捲り札と割り切るか、2900打点を活かしてリーサルへの最後のダメ押しとして出すなど、上手く使いこなすには使い手の腕が試される。

幻煌龍
通常モンスターを戦闘のメインとして運用するテーマ。
バージェストマ罠カードは蘇生後は通常モンスターになるため、このテーマと相性が良い。

■リンクモンスター
新マスタールール下ではEXデッキのモンスターはEXリンク状態でない限り一枠しかないEXモンスターゾーンかLモンスターのリンク先にしか出せなくなったため、複数の大型モンスターを立てるために必須の存在として少ない素材で複数のリンクマーカーが得られる《マスターボーイ》や《LANフォリンクス》など、不要なEXモンスターゾーンのモンスターを素材として撤去しやすい物が選ばれていた。
マスタールール(2020年4月1日改訂版)ではXモンスターの展開にリンクマーカーが不要となったため、バージェストマ罠モンスターがL召喚と相性が良くない点もあり、無理に採用する必要がなくなった。
採用するのであれば、Xモンスターを素材に要求する代わりにエクシーズ以外のモンスター効果を受け付けない《無限起動要塞メガトンゲイル》や、モンスター効果で破壊されないバージェストマ罠モンスターをトリガーに全体除去を放てる《トポロジック・ボマー・ドラゴン》辺りの相性の良いモンスターを選びたい。

■フォーマッド・スキッパー
自分の事を転生して強くなる炎の獣孤軍奮闘する美少女軍人表向きは動画チャンネルを運営する美少女怪盗コンビと思い込むトビハゼ。
《バージェストマ・カンブロラスター》と思い込む事で消費を抑えつつL召喚に繋げられる。
サーチするサイバースは定番の《パラレルエクシード》の他、サーチしてすぐ特殊召喚可能な《スクリプトン》辺りが狙い目。

ギガンティック・スプライト
リンク2のモンスターをレベル2扱いでX素材に出来る前代未聞のランク2エクシーズ。
これまで効果の使用後に浮きがちだった《バージェストマ・カンブロラスター》と抜群の相性を持ち、
《バージェストマ・カンブロラスター》で新たにセットした罠カードをトリガーに墓地からバージェストマ罠モンスターを蘇生すればそのまま素材が揃い、攻撃力3200のXモンスターとして変換することが出来る。
そこから戦闘して《天霆號アーゼウス》に繋ぐもよし、《ギガンティック・スプライト》自身のリクルート効果で追加展開するもよしと潰しの効くカード。

+ 魔法カード
■湿地草原
貧弱な罠バージェストマの攻撃力を大幅に上昇させることができる。
強化を共有できるガエルや海皇と合わせて投入するのも面白い。

命削りの宝札
多くの罠ビートに入るパワーカードであり、劣勢時の巻き返しが苦手なバージェストマにはありがたい一枚。
しかし《バージェストマ・ピカイア》や《バージェストマ・ディノミスクス》、《カードカー・D》とは相性が悪い。
不要な罠はデメリットを利用して墓地に送って蘇生に繋げたい。

■ツインツイスター
バージェストマ罠をコストとすることで除去と展開への布石を一度にこなすことができる。
《バージェストマ・オレノイデス》と役割が被るが、神の通告や激流葬などが苦手なバージェストマでは魔法罠除去は多めに投入したい。


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最終更新:2025年03月31日 23:02