仲間モンスター(DQⅥ)

登録日:2020/07/09(木) 22:40:00
更新日:2024/06/20 Thu 21:15:26
所要時間:約 20 分で読めます





ドラゴンクエストⅥ』の仲間モンスターシステム、および仲間にできるモンスターについて解説する。






のホイミン、ドランで始まった「モンスターを仲間にできる」というシステム。
では結婚イベントとともにゲームの根幹を成し、好評を博した。


そんな中、天空シリーズ最終作であるⅥにおいても、モンスターを仲間にできるシステムが取り入れられたのだが…





  • 仲間にできるモンスターの頭数が少ない
前作ではオリジナルのSFC版時点で42種類ものモンスターを仲間にできたが、今作はなんと半分以下の18種類。
これは堀井雄二氏によれば、

「前作ではモンスター爺さんに預けっぱなしになるモンスターが出てしまったため」

職業システムの都合上、キャラごとに習得呪文、特技のデータを記録しなければならなくなり、セーブデータの容量を圧迫しかねないから」

というものである。

そもそも人間キャラが少なく、時には主人公一人であった前作と比べ、今作では転職が可能になった(モンスターを仲間にできるようになった)段階で人間キャラは5人(少しストーリーを進めれば6人)もおり、モンスター主体で進めるには意図的な縛りプレイをしなければならない。
(さらに追い打ちをかけるように、今作では主人公以外にも「絶対にルイーダの酒場に預けられないキャラ」が存在し、馬車の枠が最低1つ埋まってしまうことになる…)




  • コンプリートが不可能
モンスター爺さんがいなくなった都合なのか、ルイーダの酒場に預けられるモンスターの数は(今パーティーにいる仲間モンスターを合わせて)全部で15体まで。

つまり「勧誘可能なモンスターを全種類仲間にする」というやり込みができないということである。
あと3枠ぐらいどうにかならなかったのか…

ちなみにルーキー、ドランゴについては専用の枠が与えられているため、彼らを仲間にしたことでルイーダの定員が減ってしまう!ということはない。



転職システムの宿命ともいうべきか、やろうと思えば全職業マスター、習得可能なすべての特技、呪文をマスターするというプレイも可能ではある。
しかし、それはキャラクターごとの個性をつぶすというデメリットと表裏一体であるため、仲間モンスターシステムと相性が悪いのでは?という見方である。

ただし、没個性化するのは上述の様に全職業をマスターするようなやり込みをした上で初めて出てくる問題であり、ストーリークリアまでを普通にプレイするのであればそういった印象は受けにくい。
また、やり込んだからと言っても、モンスターごとに固有の耐性や成長パターンが存在したりするし、さらには転職では習得できない特技を覚えるものもいるため、全てのモンスターが完全に没個性になってしまうというわけではない。



  • 不遇な職業
モンスターを仲間にするには、「魔物使い」という職業に就き、さらに勧誘するモンスターごとに魔物使いの熟練度をアップさせる必要がある。
しかし、この魔物使いという職業、戦闘に必要な能力値が軒並み下がり、さらに覚える特技も「あまいいき」「どくのいき」など超絶微妙。(「モンスターの生態を意識した特技」といえば聞こえはいいが…)
まさに「モンスターを仲間にする」ための職業であるが、リメイク版では…

さらにここから派生する上級職「レンジャー」も特技の貧弱さやステータス補正の微妙さ、下積み期間が下級職3つ分…と不遇。

小説版では主人公であるイザが、最初に魔物使いの職に就き多数のモンスターを仲間にしているが、(確かに6主人公は特定の職業マスターで最速で勇者になれるとはいえ)
習得特技が微妙で力の下がるレンジャールートは、主人公には全くの不向きである。(ちなみにハッサンもこのルートを通っている。力主体の彼にはさらに向かない職業なので、原作ゲームをプレイする際はやめておこう)


  • リメイクでの廃止
リメイク版が発売されると発表された際、SFC版プレイヤーは歓喜した。
今度こそキラーマシン2やランプの魔王を仲間にするぞ!と。
オリジナルでは不遇だったこのシステムも、より改善されて帰ってくるに違いない!と。


しかし、公式からアナウンスされた衝撃の事実とは…



「リメイクではモンスターは仲間にならず、代わりにスライムをスカウトしてもらいます。」







スライムスカウトについては該当項目を参照のことだが、
これによって魔物使いは魔物マスターへと名前を変え(そのくせ特技や職補正の貧弱さは据え置き)更に不遇さを増し、オリジナル版プレイヤーは絶望の底へ叩き落されたのだった…










以上の点などから、前作に比べてやや影が薄く、賛否両論を呼ぶシステムに落ち着いてしまったといえる。
これ以降、VIIのモンスター職システムやのバトルロードなど、疑似的にモンスターを仲間にするシステムは続いたが、「パーティの一員として野生のモンスターをスカウト、育成する」というシステムそのものは、モンスターズシリーズや不思議のダンジョンシリーズに一歩譲ることになった。

本編において仲間モンスターシステムが復活したのは、オンラインゲームであるのバージョン2からであった。





しかし、愛くるしいファーラットや頼れるランプの魔王など、個性的なモンスターたちを仲間にできることは大きな魅力である。
君もSFC版をプレイし、ぜひモンスターを仲間にして冒険を進めよう!






以下は仲間になるモンスターの解説




  • ファーラット(モコモン)

習得特技:いしつぶて、ギラ、ラリホー、ベギラマ、マホカンタ、マホキテ、ベギラゴン

ライフコッド周辺に出現する緑の毛玉。名前は外見通りでわかりやすいが、なぜか上位種である「モコモコじゅう」と「ケダモン」のコンパチである。
習得する特技はギラ系やマホカンタなど、やや統一性がなくイメージしづらい。


能力値的には、「みりょく」があるモンスターとされているのか、「かっこよさ」が高い以外は軒並み平均未満。終盤まで使うには愛が必要だろう。
そのかっこよさも、ベストドレッサーコンテストは「装備品をフル活用したレベル1ピエール」で突破できてしまうので、長所としては辛いか…
あるいは早期に仲間になる点を生かして職歴の長さで戦うか。
ぱふぱふを使うと敵をうっとりさせる3種類のモンスターの1種である。
体がモコモコしてるから気持ち良いという事なのだろうか。


小説版では仲間になったモンスター第1号。
イザがライフコッドへの帰省の際、襲ってきたファーラットの中から1匹が懐いた。
にゃあにゃあ鳴いたりホイミンの触手にじゃれたりする…猫なのか?

ちなみに小説版で仲間になるモンスターは、アモスとその結婚相手(!)の店を手伝うためロンガデセオの街に残ることになる。
せっかくイザに懐いてついてきてくれたが、馬車の容量が一杯(人間6人とモンスター11匹ではさすがに…)という描写が随所にあるため仕方がない。
またこの関係で、ゲーム後半に登場するボストロールやキラーマシン2などが仲間になることはない。

なお、デスコッドにある主人公の家に行くとファーラットがおり、話しかけると「ふにゃ」と言う。かわいい。






習得特技:しゃくねつ

おなじみスライム
モコモンと同じく、転職直後から仲間にできる。
転職システムの都合上、前作で豊富だった補助系呪文は全没収され、覚える特技が灼熱のみという大幅な変更をされた。
(その灼熱も、わざわざレベルを90台まで上げるより、お手軽な習得方法があるが…)

やはりそこはスライムというべきか、能力値的には他の仲間モンスターと比較して見劣りしてしまう。
よくも悪くも覚える特技と呪文次第の強さであり、素早さ以外は弱め。
パーティーに入れるなら、不遇なレンジャーの道を極めてもらうか。長い職歴も生かせるし。

リメイクでは普通のスライムが仲間にできなくなり、仲間になるスライムはルーキーのみとなった。

ちなみに小説版にも登場。悪ガキ風だった前作とは異なり、丁寧語で話す。
グラコス戦の前にこっそり賢者をマスターし、バイキルトで戦闘をサポートした。

なお、SFC版の2匹目の名前は「スラキチ」であり、この名前はVジャンプで連載されていた漫画「スライム冒険記」の主人公の名前*1である。
3匹目が「アキーラ」、4匹目が「サスケ」という名前は前作と同じである。


  • リップス(マリリン)

習得特技:なめまわし、ひゃくれつなめ、あまいいき、ふしぎなおどり

今作から登場したナメクジ。なぜか勧誘率が64分の1と非常に低い。
貧弱そうに見えるが、実はその低勧誘率に見合った強さを持つ。
まずMPが突出し、途中からHPも増える。身の守りや素早さも存外に高く、重装備も可能であるため、魔法職に就けばタフな後衛になってくれる。
惜しむらくは、成長限界がレベル50と低いところ。クリア後ダンジョンはともかく、裏ボス戦で使うには厳しいだろう。

リメイク版ではリップスは仲間にならないが、マリンスライムがその名前を引き継いだ。



  • どろにんぎょう(ジミー)

習得特技:ふしぎなおどり、みかわしきゃく、あしばらい、さそうおどり、スクルト、まねまね、うけながし、へんしん

前作のパペットマンから色を奪い返して登場。こちらも勧誘率は64分の1。大西ではない。
ちなみにジミーという名前の少年が今作に登場しているが…まあ関係性はないだろう。

夢見の洞窟では仲間にならないが、その周辺や洗礼の祠でスカウトできる。
能力値的にはまず力が爆発的に伸び、次いでHPが驚異的に上がる。
これだけなら前衛を張れる…と思われがちだが、今作ではライバルに腐った死体がおり、ほとんどの能力値で彼に劣ってしまう。
一応こちらは99までレベルを上げられるが…勧誘率の問題もあり、ほとんどの場合腐った死体が優先されるだろう。
アモス以外で「へんしん」を覚える唯一の存在だが…それもぜひ欲しい!というわけではない。アモスを仲間にし損ねたパーティでも「へんしん」を使えるようにするための救済措置なのだろうか…


小説版にも出演せず、まさに地味ーな存在である…




  • レッサーデーモン(レッサー)

習得特技:ルカナン、イオ、ギラ、ぶきみなひかり、みかわしきゃく、いなずま、ザラキ

4足歩行の赤い悪魔。仲間になる確率は4分の1と高いが、ムドーの島に寄り道しないと最速で仲間にできない。
いなずまやザラキを覚えれば全体攻撃持ちとして重宝する。
また各種呪文に弱耐性を持ち、ミラルゴやグラコス戦などで活躍するだろう。

能力値的には初期値が高く、バランスのよい(悪く言えば器用貧乏な)早熟型。
一応レベルは99まで上がるのだが、段々戦わせるのが辛くなっていく…使うなら最速で回収して、中盤で活躍してもらいたいモンスター。
重装備は見かけによらず可能だが、彼ではクリア後ダンジョン、ひいては裏ボス戦では厳しいだろう。




習得特技:ホイミ、ベホイミ、ベホマ、ベホマラー、ベホマズン

おなじみホイミン。モンストル周辺で腐った死体とともによく出現する。
仲間になる確率は16分の1で前作の倍。さらに転職では習得できないベホマズンも覚えられるため、頑張って仲間にすれば役に立ってくれる。
反面レベルアップは前作と同じく遅く、肉体能力が貧弱なため、ほとんど馬車にいることになるだろうが。
どうしても戦闘に出したいなら、魔法戦士を極めてやまびこの帽子+メラゾーマか。
ぱふぱふを使うと敵をうっとりさせる3種類のモンスターの1種である。
他のスライム系は全て気持ち悪くさせる効果なのに…
ちなみにリメイク版では、他のスライム系同様に気持ち悪くさせる効果に変更された。


リメイクでも続投されたスライムの1匹。
クリアベールで空飛ぶベッド入手後仲間になる。
「もとは普通のスライムだったが、空を飛びたいと願っているうちにホイミスライムになれた」経歴の持ち主。
次の目標は「人間になること」だそうだが…まさか…?
(6→4間はマスタードラゴンの発言から、ざっと2万年という説があり、だとすると相当な長寿である。)


小説版でも、出番は少ないが仲間になったモンスターの1体。




習得特技:どくのいき、なめまわし、ルカナン、もうどくのきり、しのおどり、ともえなげ、やけつくいき

おなじみスミス。今作ではやたら躍動的なポーズをしている。
前作では装備や特技の貧弱さから不遇気味だったが、今作では何と大躍進。
まずHPが加入時点で150。転職により能力値が下がっているパーティに、これは嬉しい。
さらに力がハッサン並みに、途中からMPもバーバラ並みに伸びる。身の守りは死体だけあって低いが、重装備や神秘の鎧でカバー可能。
低い素早さはそれを逆手に取り、後攻回復という生かし方がある。
鞭系武器でモンスターの群れをなぎ倒し、魔法もお手の物…一体どこの英雄の死体だ?

クリア後は、同じくなめまわしの特技を持つリップスと同様に上限レベルが50ということもあり、さすがに他の仲間に見劣りする…しかし、これでもまだメタル狩りという活躍の場がある。
本作のくさった死体はこのスミスの強さといい、敵として出た際の多芸さやポージングといい、一味も二味も違う。

小説版でも前作に引き続き登場。美女に惚れたり、死体ゆえの頭の回転の鈍さがある…など描写もそっくりである。
もしかしたら、彼も遠い未来に天空の花嫁守って散ることになる、あのスミスなのかもしれない…





  • スーパーテンツク(ツンツン)
習得特技:さそうおどり、ふしぎなおどり、メダパニダンス、マホトラおどり、しのおどり、おどりふうじ、メガザルダンス、せいれいのうた


黄色くて謎の生き物。後のナンバリングや外伝タイトルでもテンツク系は系統がまばらで、まさに謎の生き物である。
勧誘率が1/4と高いので、カルカド周辺で粘ればすぐに仲間になってくれるだろう。
ひょうきんな見た目に反して、覚える特技やステータスは隙がなく優秀。
どういうわけか、色の似たチャモロとそっくりな能力値の伸び方をする。そしてあそびでは女王様ごっこを披露する。
まあ、さすがにレベル99まで上げた能力値なら、あちらに軍配が上がるが。
装備品も案外重装備が可能なので、パーティーの穴埋め要員に最適。
ぱふぱふを使うと敵をうっとりさせる3種類のモンスターの1種である。
踊り子やスーパースターの特技を覚えるので女性と同じ扱いなんだろうか…


小説版では2番目に仲間になったモンスター。
関西弁風の言葉を話し、ボケたかと思えば鋭い突っ込みもできる万能キャラ。
ただしたまに下世話なことを言ってしまい、女性陣から制裁を食らうこともある。



  • ウインドマージ(メルビー)
習得特技:バギ、バギマ、ギラ、ベギラマ、バギクロス

青い風使いの霊。次回作の英雄と名前が似ているが多分関係ない。
クリアベール周辺や勇気の壁で仲間にできる。
見た目通りの魔法使いタイプ…なのだが、低コストの全体攻撃が大量に追加された本作において、魔法使い系は全体的に不遇。
レベル20でベギラマなんて覚えても、耐性に合わせて打ち分けするには威力とかその、今更感が…ちなみにバギクロスは25で覚える。

加入時のレベルは10と高いが、敵の時はタフだったのに加入直後のHPは何と45。おまけに、高かった呪文耐性もバギ系を軽減できるのみになっている。
MPはあるのでホイミンと同様、馬車で回復役になってもらうのが無難か。…それにしては成長が遅いけど。
なお晩成というだけあって、クリア後のレベル帯ならばMPが突出して伸び、優秀な後衛に育ってくれる。

小説版にも登場。幽霊故にうまく話せないのか、スラリンに言葉を通訳してもらっていた。

なお、メルビーという名前は前作に登場したまほうつかいの2匹目の名前。


  • ばくだんいわ(ロッキー)
習得特技:メガンテ、たいあたり、マグマ、メガザル、めいそう、だいぼうぎょ


前作から引き続き登場した爆弾岩。勧誘の際はメガンテに注意。
能力値も前作と似通っており、力とHPは高いがそれ以外が軒並み低い。
耐性も高いので、前衛になってもらう…のはいいが、岩なのになぜか身の守りが低いという欠点がある。
メガンテや体当たりといった自爆技を覚えるが、全くまらないケースが多いDQでは不遇である。
自爆要員としてより耐性で生き延びて、低い素早さで回復役になってもらうのも検討しよう。
やろうと思えばクリア後のダンジョンにも連れていける。…ほぼメガザル要員だが。

かっこよさはどの人間やモンスターよりも低い。こいつの場合はコンテストの場でいつ爆発するかわからない点を恐れられてしまうのが、最大の原因かもしれない。
ちなみにレベル上限は30だが、必要経験値が途中から爆発的に上がってくるため、すぐに頭打ちになってしまう心配はない。

小説版にも出番は少ないながら出演。今作では自爆することなく、無事(?)にアモス達の店に残った。

4匹目の名前は「いわお」だが、前作では同じタイプであるメガザルロックの4匹目の名前(SFC版のみ)だった。






習得特技:ホイミ、マホトラ、スクルト、きあいため、うけながし、はやぶさぎり

前作では初心者救済四天王だったスライムナイト。
今作でも早期に加入し、役に立ってくれる…
と思いきや、なんと夢見の洞窟では仲間にならず、勧誘できるのは空飛ぶベッド習得後。
当時はネットなんてなかったため、夢見の洞窟で数時間粘ってしまった少年少女が続出した。

当然そのころには仲間たちも相応に育っているため、枠に割って入るのは厳しい。
呪文耐性も前作から大幅に下がり、ギラとイオを3割軽減できるにとどまった。
総じて「たくさんいる仲間モンスターのうちの1体」という評価に収まった…

しかし、彼は重装備可能な唯一のスライム系であるため、パラディンやドラゴンに就けば格闘場で大いに役立ってくれる。
またベストドレッサーコンテストに至っては、やろうと思えばレベル1でランク7を制覇することも可能。
特技のチョイスも中々渋い。

リメイク版では最初に仲間になるスライムとして続投。
ホルストック王家に仕えるべくやって来たが、ホルス王子によって部屋の外へ締め出されてしまった。
魔法のカギを手に入れた主人公たちによって救出され、以後は彼らに仕えると言いパーティー入りする。
耐性が敵として出てきたものに準拠してパワーアップし、戦力の一端を担える器になった。

小説版ではさすがに、準主役級の活躍を残した前作程ではないものの、仲間になっている。




  • キメイラ(メッキー)
習得特技:ベホイミ、つめたいいき、ヒャド、ヒャダルコ、こおりのいき、メラミ、ベホマ、こごえるふぶき

前作からキメラメッキーが続投…ではなく、6では亜種か先祖か「キメイラ」である。
魔術師の塔で熟練度上げをしていれば、いつの間にか仲間になってくれるだろう。

ある程度呪文耐性を持ち、打撃回避率が高めに設定されている。
また自力でベホマを覚えてくれるので、回復役に最適…
と言いたいところだが、実はHPがかなり低く、クリアレベル帯だと200に届かないくらい。
さらにレベルアップが遅く、身に着けられる装備品が少ない…と不遇。
前作で活躍したメッキーとは、正反対の使い勝手になってしまった。
カタログスペックだけでなく実践値も大事だね。

小説版でも登場。オウムのように人の言葉をマネできるらしい。





  • ダークホーン(アンクル)
習得特技:マホトーン、おたけび、きあいため、まぶしいひかり


前作のアンクルホーンから名前を引き継いだ。ホーンだからか。
仲間にできる時期はフォーン城周辺、といいたいが実は今作ではマドハンドに呼ばれてくることがあり、クリアベールを訪れた時点で勧誘できる。

多くの特技に耐性を持っており、高いHPと身の守りで壁役になれる。というか敵の時よりも耐性が強化されるという変わり種。
のだが、レベルアップ(と能力が伸び始める時期)が遅めで、魔術師系キャラと同等の装備品グループなので、装備の選択肢が少なめ。
成長の遅さ以外は恵まれているパラメータや転職システムで補えるので、なかなか頼もしい。
クリア後までかけて丁寧に育成すれば、かなり万能なキャラになれる。一応。


小説版でも登場。渋いバリトンボイスで話す。





  • キングスライム(キングス)
習得特技:ホイミ、ベホイミ、ザオラル、ぱふぱふ、ちからため、つきとばし、たいあたり、ザオリク、パルプンテ


前作から続投のスライムの王様。
多くの特技に弱耐性があり、HPとMPがよく伸びるのでタフな回復役になれる。
だがステータスの成長は遅く、クリア後に真価を発揮するタイプである。
やまびこメラゾーマで攻撃もよし、ザオリクで蘇生役にしてもよし。

仲間にできるのはぺスカニ周辺…と思いきや、実はエンカウントテーブルがはみ出している地域がダーマ神殿(下)の南にあるので魔物使いの熟練度さえ上げればすぐ仲間にできる。
だがそこで勧誘するには、ロンガデセオ周辺のモンスターと渡り合う必要があるので、命がけ。

リメイクでも仲間になるスライムの1体。加入はどうしても遅くなったが、耐性が敵と共通した恩恵を大きく受けている。
オシャレにこだわっており、ベストドレッサーコンテストのレベル7を勝ち抜けば仲間になる。
…そのころにはゲームクリアしてるって?
なおオシャレさが足りないとこちらをバカにしてくる割には、初期のキングス自身のかっこよさは驚異の20。
尊大な態度と相まって、非常にイラっとさせられること請け合いである。
一説にはこれだけ低いのでオシャレさに憧れている説もあるが。


小説版でも登場する。巨体で仲間のモンスターを吹き飛ばしてしまったり、逆に壁役として受け止めたりする。





習得特技:ギラ、ルーラ、アストロン、マダンテ、ビッグバン

前作から続投のはぐりん。仲間になる確率も256分の1と据え置きなので、起き上がるころにはこちらが十分に強くなっているだろう。
身の守りは加入時点でカンスト、育てばカルベローナの秘儀:マダンテも習得する。
だがHPだけは本当に低く、レベル上限の16まで育てても30しかない。
はぐれメタル職をマスターすればHPが100上がる恩恵を受けられるが、それでも裏ボスの「おぞましいおたけび」は固定150ダメージなので確実にKOされてしまう。
けれどもこの鉄壁ぶりを活用すれば道中での消耗を抑えて進めることができる。
あるいはマダンテの固定砲台として起用してもいい。


リメイク版ではすれ違い通信を20人分行うか、ゲームクリアで仲間にできる。
言葉は話せないらしく、「キュン!キュン!」と鳴くのみ。
仲間にする際のイベントは、物語序盤でファルシオンを捕らえるときの再現になっている。
こちらでは最初から、はぐれメタルの職業に就いている。ただし、職業の関係で初期HPがまさかの1ではあるが。
…だが、発売から10年以上も経った現代でDSソフトのすれ違い通信を行うなど到底無理だろう。
ソフトと本体を人数分揃えればセルフで通信できるが…素直にゲームをクリアしよう。





  • ボストロール(トビー)
習得特技:つきとばし、じわれ、じひびき、におうだち、たいあたり、がんせきおとし

天馬の塔に登場するトロル族。ライフコッド襲撃イベントでは仲間にならない。

見た目通りというべきか、HPと力が突出した脳筋。素早さ以外は前作のギガンテスを彷彿とさせる。
終盤に加入する割には特技への耐性が貧弱なので、ドランゴと同等の範囲を誇る装備で補ってあげよう。
なお力任せの特技を覚えるが、これらは高い力を生かせるものではない。
戦士系の職業を極めてからが本領発揮である。


余談だが、トビーという名前は、前作ではキメラ2匹目の名前だった。
さらに、トルネコ3では岩とびあくまを仲間にしてもこの名前になる。
キメラ、ボストロール、いわとびあくま…
他の2匹は鳥系という共通点があるが、イマイチ「トビー」という名前と、ボストロールという種族が結びつかない。




  • キラーマシン2(ロビン2)
習得特技:さみだれけん、みなごろし

前作のロビンがパワーアップして登場!(え?時系列的にはこっちの方が先だって?)
仲間になる確率は低めだが、それでも前作の4倍はある。天馬の塔で粘ろう。

最大の特徴は、AI行動時に確率で2回行動してくれること。
クリア前に2回行動できる唯一の仲間である。
ロボットであるためか身の守りと素早さが高く、デイン系以外の特技に耐性を持つ。
2回行動×はやぶさの剣×はやぶさぎりの8回攻撃はあまりにも有名。
反面MPが低めで呪文を使うのは苦手。また力も案外低い。
ここは戦士系の職だけ極めさせて、AI2回行動による活躍に期待しよう。

ちなみに上限レベルは66である。何でこんな中途半端な値なんだろう?
またSFC版は名前に数字が使えないため、ロビン2という名前を変えてしまうと二度と戻せなくなってしまう。





習得特技:スクルト、バイキルト、パルプンテ、フバーハ、ぐんたいよび、ベホマズン、マホキテ、おいかぜ

隠しダンジョンでのみ仲間にでき、確率も256分の1と最低。前作のバトラーポジションか。
また2匹以上は仲間にできず、仲間にするには1匹目と別れる必要がある。そんなことをするプレイヤーはいないだろうが。

ゲーム中最強の雑魚敵がうろつく隠しダンジョンに出現するだけあり、勧誘は困難を極める。
さらに魔物使いのレベル8がいないと仲間にできないため、1人は職業経験をストップさせなければいけない。
ちなみにラストダンジョン周辺にも登場するが、ここで倒しても仲間にならない。本当に甘くないモンスターである。

その強さはまさに作中最強。AI完全2回行動であり、習得特技もベホマズンをはじめ重要なものばかり。
さらに最終能力値はかっこよさ以外がカンストという、とても素敵な魔王様なのである。
やろうと思えば裏ボス単独撃破(20ターン以内)も可能。
…まあ、ただでさえ勧誘が困難であり、仲間にしても成長は非常に遅い。
育ち切るという以前に、彼が仲間になった時点で全員職業コンプということもあり得るのだ。

余談だが、習得特技のほとんどが次作の「まじんブドゥ」の職業に受け継がれている。
ベホマズンだけはさすがに覚えないが、下級職から極めたのであれば、ヘルバトラー職でベホマラーを覚えているはずである。






追記、修正はキクモト(ランプのまおう4匹目)を仲間にしてからお願いします。

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最終更新:2024年06月20日 21:15

*1 漫画ではスラきち。