クリアボディ/しろいけむり(ポケモン)

登録日:2024/01/02 Tue 17:49:46
更新日:2025/03/27 Thu 18:05:01
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相手の 技や 特性で 能力を 下げられない。

白い煙に 守られて 相手に 能力を 下げられない。


『クリアボディ』と『しろいけむり』はポケットモンスターシリーズに登場する特性の1つである。初出は両者ともポケットモンスター ルビー・サファイア
SVからは同じ効果の持ち物版である『クリアチャーム』も登場した。


効果

相手による攻撃や技で能力ランクを下げられないという効果を持つ。
また、『しろいけむり』のみエメラルドからUSUMまで、先頭のポケモンに設定すると野生ポケモンの出現率が0.5倍になるという効果もあった。

解説

効果は単純明快だが、非常に強力。
いかく」持ちのポケモンと遭遇しても攻撃が下がらず、耐久型ポケモンのよく持つ「バークアウト」などの技による低下も防げる。
キングシールド」や「ぬめぬめ」の相手を殴っても低下も防ぎ、「ねばねばネット」や「たこがため」による追加の低下も防げる。
更には「ダイマックス技」の追加効果や「ミラーアーマー」の反射も防ぐ。
(たまにデメリットにもなるが)ダブルバトルの味方のランク低下技の効果も防ぎ、
(プレイヤーには完全にデメリットだが)マックスレイドバトルの防御特防ダウンも防ぐ。
とにかくアタッカー、特に積んで殴るタイプには心強い特性と言えるだろう。

ただし、全てのランク低下を防げるわけでない。以下に防げないランク低下を記す。

クリアボディ/しろいけむりで防げない特殊なランク低下
・「かたやぶり」系統の特性を持つポケモンによるランク低下技
・「ばかぢから」「からをやぶる」など自分で自分のランク低下を行う技
・「くろいきり」「きみょうなくすり」などのランクリセット
・「パワースワップ」「ひっくりかえす」などのランク反転
・ランク補正によらない低下(まひや「くろいてっきゅう」による素早さ低下など)
・アイテム「ルームサービス」による素早さ低下
ポプラのクイズ不正解によるランク低下

なぜか16歳の婆さんが混じってるがとりあえず「かたやぶり」には要注意ということだろう。場に出た時のアナウンスを逃さぬように。
また、ランクのリセットには対応してないようで、「クリアスモッグ」と「くろいきり」には要注意。交代によるリセットにも無論対応してないので強制交代技にも注意。
また「まひ」や「やけど」といった状態異常になった場合は、この特性は適用されず、能力が落ちてしまう。

それとこの特性でランク低下を防いだ場合、特性のアナウンスが出る場合と出ない場合がある。
特性や変化技といった能力低下のみでの発動の場合は出るが、攻撃技の追加効果での発動の場合は出ない。

変わった仕様では、「すてゼリフ」のランク低下はもちろん受け付けないが、第六世代を除き交代まで防ぐ。
「ちからをすいとる」では相手は普通に回復する。自分はランク低下しないが特殊型だと少々デメリットか。
「しろいきり」を使った状態だとしろいきり状態が優先され基本的に特性アナウンスが出ない。


いろいろ記したが強特性であることは間違いない。
これらの特性を持つポケモンで、「クリアボディ」「しろいけむり」が優先的に採用されない場合は、他の特性がそのポケモンによりマッチしてる場合だろう。

所有するポケモン

他の特性や採用状況も記載する。
積み技事情の記載も多くなってしまったが。
★は隠れ特性

クリアボディ

所持者に統一感は少ない。比較的ツルツルした見た目が多いか?

もう1つの特性は「ヘドロえき」で、隠れ特性は「あめうけざら」。
アタッカー気質のドククラゲなら「クリアボディ」、耐久型なら「ヘドロえき」が比較的有効か。
どちらにせよ好みで選んでも問題ないだろう。
可能性は未知数だが、世代が進むごとに物理型の適正も上がり「いかく」無効の旨味は増している。
「あめうけざら」はほぼ唯一の回復手段だが、天候パ最盛期の第五世代ならともかく、第六世代以降の天候始動特性にターン制限がある環境下では上記二種の特性には劣るだろう。

通常は「クリアボディ」のみで、隠れ特性は「ライトメタル
元々物理型なので、まず「いかく」無効が美味しく、活躍の期間も長い。
積み技は貧弱だが「コメットパンチ」で時々攻撃が上がったり、「こうそくいどう」で奇襲をかけたりなどもできるから相性はとてもよい。
隠れ特性のライトメタルは該当項目にある通りかなり不遇なのでまず採用されない。

下記のレジアイス、レジスチル含め第三世代のレジ系は「クリアボディ」の通常特性のみ。
これを背景に「のろい」や「てっぺき」を積めるためだいぶ有用。過去作限定だが昔は「ロックカット」を積んで奇襲することもできた。
隠れ特性の「がんじょう」も有用だが、実装当時は厳選が非常に厳しく見かけたのは稀。現在は場づくり要員なら「がんじょう」の採用もありうる。

「ドわすれ」で自慢の特防を強化できる他、数値に対して耐性が劣悪なのでアタッカーとして仕事しがちなため、だいぶ有用。
攻撃面の積み技は「チャージビーム」くらいだが。
隠れ特性の「アイスボディ」はあられ/ゆき版「あめうけざら」。ほかの事情もドククラゲと同じなので第九世代環境下では基本採用されないだろう。

レジロックとレジアイスの耐久を足して1.5くらいで割ったような高耐久・鋼タイプの耐性と毒無効に加え、「てっぺき」「ドわすれ」「のろい」を覚えるためだいぶ有用。
世代が進んでからはもっぱら「てっぺき」と「ボディプレス」がダメージリソースなので防御を下げられないのは嬉しい。
隠れ特性は「ライトメタル」。…なので基本はこの特性で固定と見てよい。

物理型の種族値と強めの積み技「ギアチェンジ」を持つため使えるが物理技が少ない
それより問題は通常特性がかなり使いづらい「プラス」「マイナス」なためほぼ「クリアボディ」一択な点。

隠れ特性は「がんじょう」。
メレシーに関しては素の耐久が低く、攻撃性能も低いため、「がんじょう」で起点作成が向いている。

なんと特性はクリアボディしかない。故に必然的にこれ一択である。
攻撃しつつ防御を2段階上げられる専用技「ダイヤストーム」をはじめ「めいそう」や「ロックカット」もあるため相性は良い。
メガディアンシーになると特性は「マジックミラー」に変化する。

もう一つの特性は「すりぬけ」、隠れ特性は「のろわれボディ」。
攻撃種族値が高めで特攻もそれなりにあるが、圧倒的なのはやはり素早さ。
これらの能力を相手から下げられず戦えるのは魅力的である。
一方「すりぬけ」も「みがわり」や「リフレクター」「ひかりのかべ」を貫通するので採用価値はあり。
「のろわれボディ」はドラパルト自身がやや低耐久なので一見すると嚙み合わせが悪い。ただ壁張りサポート型や「おにび」を使う耐久型で被弾回数を稼ぐことができるので十分実用的である。

のろい」や「てっぺき」で要塞になれるので相性はいい。
…のだが通常特性の一つ「きよめのしお」の状態異常無効&ゴースト半減が強力すぎて採用率が低いまさかのポケモン。
もう一方の通常特性の「がんじょう」も一撃必殺技を防ぐという「きよめのしお」とはまた違った形でキョジオーンを堅牢にする強特性であり、次点でこちらが選択される。
意表を突くためクリアボディを採用する型はあるにはあるようだが、それでもこの二つの特性の壁があまりに高すぎた…

しろいけむり

ほのおタイプで統一されており、全員なにかしら煙を出す。

しろいけむりは最初コータスの専用特性であった
現在は第七世代で得た「ひでり」による晴れパの始動要因として活躍中。
隠れ特性の「シェルアーマー」ともどもめっきり使われることのない特性となった。

通常特性は「くいしんぼう」と「もらいび」。
微妙な種族値が祟ってクイタラン自身の採用率が乏しくないが、そこそこの耐久をきのみで補う「くいしんぼう」が第一候補だろうか。
「のろい」も覚えるので「しろいけむり」も相性は悪くない。課題は積んでる際にHPの負担がどれだけかかるかという点。

もう一つの特性は「もらいび」、隠れ特性は「ほのおのからだ」。
「とぐろをまく」を覚えるのでしろいけむりとの相性は良好。ダイマックス技の追加効果も防げる。
一方、「もらいび」も等倍耐性を無効化し、自身のほのお技の威力を上げられるのでこちらもよい。
「ほのおのからだ」はどうも通常特性に劣って見えるため、優先度は低め。

類似する特性

この項では主に能力ランク低下に関する特性を記述する。

  • メタルプロテクト
相手の 技や 特性で 能力を 下げられない。
ソルガレオ専用特性
つまり「クリアボディ」「しろいけむり」とまったく同じ。
唯一違う点は、「かたやぶり」による特性無視を無効化する隠し効果がある。ゆえに上位版であり伝説の貫録を保つ。
この点はルナアーラの「ファントムガード」*1ネクロズマの「プリズムアーマー」*2という、SM伝説の特性共通の隠し効果となってる。

  • かいりきバサミ
力自慢の ハサミを 持っているので 相手に 攻撃を 下げられない。
攻撃のみランク低下を防ぐ効果を持つ。他の仕様はこの項目の上にある通り。
言ってしまえば「クリアボディ」「しろいけむり」の劣化だが、「いかく」を防げる一点で採用価値のある特性となっている。

  • はとむね
防御を 下げる 効果を 受けない。
防御のみランク低下を防ぐ効果を持つ。他の仕様はこの項目の上に(ry
が、かいりきバサミとの採用価値は天と地の差もある。割とやるかやられるかの場面が多いうえに、下ごしらえ感覚で防御を下げるケースは少ない。
「いかく」が汎用的かつ多用されるが故にここまで差がついてしまった。

  • するどいめ/はっこう
鋭い 目の おかげで 命中率を 下げられない。
あたりを 明るくすることで 命中率を 下げられない。
命中率のみランク低下を防ぐ効果を持つ。他の仕様はこn(ry
第六世代以降は相手の回避率ランクの変動無視の効果が加わった。
ただ、それでも消去法で採用されるポケモンがたまにいる程度。技を必中の大技にして放つ要素があろうものなら、そっちが優先される。
第九世代ではフィールド上でしか効果が発揮されなかった「はっこう」が「するどいめ」と同じ効果に変更された。現在SVに内定しているポケモンの中で、この特性を持っているのはバルビートランターンのみ。それにしても光の強さとしては弱いと思われる特性の方が技のフラッシュの効果よりも優先されるのは興味深い

  • フラワーベール
味方の 草ポケモンは 能力が 下がらず 状態異常にも ならない。
くさタイプ限定で効果があり、状態異常にもならない特性。
もちろんそのくさタイプが自分で自分の能力を下げたり、能力の下がる特性(くだけるよろい等)では効果はない。当たり前だが「かえんだま」や「ねむる」も無効化されない。
ちなみに自身にも効果あるが、この特性の持ちくさタイプがいないため、長らくダブルバトル専用でもあった。
テラスタルで自身をくさタイプにすれば効果はある*3。それでもダブルの方が有用的だが(特にフラージェス)。

  • あまのじゃく
能力の 変化が 逆転して 上がるときに 下がり 下がるときに 上がる。
能力変化が逆転する変わった特性。詳しくは該当項目を参照。

  • ミラーアーマー
自分が 受けた 能力 ダウンの 効果 だけを 跳ね返す。
アーマーガアの専用特性。相手から受ける全ての能力ランク低下を跳ね返す。
完璧に第八世代の環境やアーマーガアの強みにマッチしており、「いかく」等の100%発動から「サイコキネシス」等の10%程度の追加効果の低下まで跳ね返す。
ただしかたやぶりの貫通はもちろんあるし、跳ね返した結果「まけんき」や「かちき」が発動してしまうこともある。
ちなみに「ミラーアーマー」に「ちからをすいとる」を使うと、自身の攻撃を下げた上で「ミラーアーマー」側の攻撃を参照して回復するというちょっと面白い光景が。

クリアチャーム

SVから登場した同じく能力ランク下降を防ぐ持ち物。
持ち物であるためかたやぶりにも無効化されないが、逆にはたきおとすマジックルーム等で無力化されるので注意。
あまり採用率の高い持ち物ではなかったが、物理で戦うポケモンでありいのちのたまやこだわりアイテムが余っていないのであれば一行の余地あり。
その後ダブルバトルの申し子ガオガエンの解禁後、ダブルでの採用率は上がり、禁止級解禁後ではコライドン白馬バドレックスなどで採用率のかなり高い持ち物となった。

特性あまのじゃくのポケモンに持たせると特性の効果が先に出て、最終的に能力アップは防がず能力ダウンは防ぐ。


余談

  • 初代から登場している技「しろいきり」と道具「エフェクトガード」はともに能力を下げられなくする効果を付与する。
    ただしこの2つは第二世代まで状態変化で、初代のみ「くろいきり」のみで解除できた。
    第三世代以降は場の状態を変化させ、ターン経過か「きりばらい」の効果で解除される。

  • ポケモン不思議のダンジョンシリーズでも同様の効果だが、この特性には能力低下のワナ*4も防ぐ効果もある。
    Lv1やLv5から始まるダンジョンでは、経験値稼ぎを中断せざるを得ない要素をひとつ無視できるので有用。

  • どうやって能力ランク低下を防いでいるかは不明である。「しろいけむり」は上記の「しろいきり」を意識したのだろうが、なぜ防げるのだろうか。
    「クリアボディ」の方はポケモンに統一性が薄く、説明文にも記載がないのでわからない。上記の「クリアチャーム」の説明をみると透き通った美しさがポイントか?


追記・修正は能力ランクの低下を無効してからお願いします。

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最終更新:2025年03月27日 18:05

*1 マルチスケイルと同じ効果

*2 ハードロックとフィルターと同じ効果

*3 一応それ以前も「もりののろい」を使えば可能だった。

*4 どろスイッチ/どろのワナ