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10まんボルト(ポケモン)

登録日:2025/11/23 Sun 00:40:00
更新日:2026/08/19 Wed 15:17:40
所要時間:約 5 分で読めます





ピカチュウ! 10まんボルトだ!



出典:ポケットモンスター、2話『サトシとゴウ、ルギアでゴー!』、
19年11月17日~2022年12月16日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

10まんボルトとは、ポケットモンスターシリーズに初代から存在する技。



【わざの基本データ】

威力:90(第五世代以前は95)
命中:100
PP:15
タイプ:でんき
分類:特殊
範囲:単体
追加効果:10%の確率で相手をまひにする
初登場:第一世代


【概要】

ポケモンシリーズに初代から存在する由緒ある技。
でんきタイプどころかポケモンの技の中でも知名度という点では1、2を争うメジャーな技。
ゲーム中だけでなく様々なメディアでも登場しており、ポケモンをやったことがなくても全く聞いたことがない人はそうそういないんじゃないだろうか。


その名の通り10万ボルトという強力な電撃を浴びせて相手を攻撃する攻撃技。


命中率・威力・PP全てが三拍子揃って安定しており旅パ対戦どちらでも活躍が見込め、電気タイプの特殊アタッカーのメインウェポンである。
追加効果の発生率はれいとうビームやかえんほうしゃ、だいちのちからなどといった他タイプの同ポジ技と同じ10%。
安定した打点として使うものなので発動率が低いことはそこまで問題にはならない。
10%と言えど対戦を繰り返していけば素早さダウンや攻撃封じのおかげで勝ちを拾えることもある。
同レベルの威力で反動ダメージのデメリットしかない物理技のワイルドボルトとは使い勝手に圧倒的な差がある。

対戦においては、特にシングルバトルの汎用パーティでは素の性能バランスが良いこの技が優先して使われやすい。
いのちのたまこだわりメガネエレキフィールド(エレキメイカー)で威力を強化する前提ならなおさら使いやすくなる。
一方で、低命中率を補える雨パじゅうりょくパ、火力を重視するヤーティには10まんボルトより威力で勝るかみなりが優先されがち。
また、ダブルバトルでは威力こそ劣るものの相手全体に攻撃できるほうでんが選ばれやすい。
麻痺の発生率もこの2種は3割と10万ボルトのそれを上回る。

みずタイプひこうタイプというメジャーな2タイプの弱点を突け、威力もまずまず高いためサブウェポンとして使われることも多い。
でんきタイプは当然として、ほとんどの単ノーマルタイプのポケモンも覚えられる。このほかドガース系統、ベトベター系統、マンキー系統など意外なポケモンが習得できたりする。

初代でこの技を覚える方法はクチバジムのジムリーダーマチスに勝利した戦利品であるわざマシン24』のみであった。
つまり何を隠そう初代ではレベルアップで習得可能なポケモンが皆無だったのである。
昨今では入手さえすれば回数制限なしで使えたりすることも多いわざマシンも、当時は使えるのは一度きりという仕様。
しかもBDSPやSVとも違い他に手に入れる手段もない完全な一点もので、前述の通り優秀な技である10まんボルトのわざマシンは大変貴重品であった。
初代ポケモンは元々がシナリオ攻略ゲームという想定だったので、ジムリーダーから貰えるわざマシンは「パーティの任意の1体に自力では覚えられない便利な技を覚えさせる手段」程度の位置付けだったのだ。タケシとかナツメみたいに明らかに便利な技とは言い難いわざマシン差し出す人もいるけど。

その為、通信対戦を行うプレイヤーの中にはサブロムなどを駆使してこのわざマシン目当てでマチスを倒して10まんボルトを意中のポケモンに覚えさせたらデータを消して覚えさせたいポケモン全員に覚えさせられるまでマチスを倒す…という作業を繰り返す者も少なからずいた。*1
ただ、初代赤緑の少し後に発売されたピカチュウ版でのピカチュウのみアニメ化の影響かレベル26まで上げればわざマシンなしで習得することが可能になっていたりもする*2
これを利用して、赤・緑・青でトキワの森で捕まえたピカチュウをピカチュウ版に送ってそちらでレベル26まで上げて10まんボルトを覚えさせてから戻す、という手順を踏む事でマチスからもらえる技マシンを他のポケモンに回す事が可能。

初代の対戦環境から一線級の技として活躍しており、当時ポケモンには技の有用性から乱暴な言い方をすれば『覚えられる奴はとりあえず覚えさせとけ』みたいな風潮すらあったと言っても過言ではなかった。

第二世代ではわざマシン24が『りゅうのいぶき』になってしまい、10まんボルトのわざマシンはなくなってしまった。
代わりにかみなりパンチがわざマシンになっているため、シナリオ攻略ではある程度フォローできたが、対戦を考えると活躍できるポケモンに制約を与える問題となっていた。
初代で対戦はオマケとして開発された要素だが、第二世代からは技やアイテムの多くが開発時点で既に対戦を考慮したものとなっており、10まんボルトも対戦で重要となる技のひとつだった。
シナリオ面で見ても似た待遇の技となった「かえんほうしゃ」「れいとうビーム」と異なり殿堂入り前に入手可能なポケモンの中に誰一匹としてこの技を覚えられるポケモンが実質いない*3という事態にまでなってしまった。
ポケスタ金銀でもこの影響が出ており、でんきタイプのレンタルポケモンのうち、進化後などの高種族値ポケモンならポケスタハンデなのでともかく、進化前などのあまり高くない種族値のポケモンですらこの技を覚えているのがピカチュウとエレキッドしかいないという有様。
進化前くらいは覚えさせてやってくれよ…下記のオヤジ経由でなら覚えられるし。

さすがに開発側も良くないと判断したのか、クリスタル版限定で当時三種の神器と呼ばれて*4いたかえんほうしゃれいとうビームと共に殿堂入り後にコガネシティゲームコーナーの前にいる技教えオヤジから教えてもらうことで習得が可能になった。水&土限定と曜日限定な上に1日1回かつコイン4000枚という条件こそあれ、何度でも教えてもらえるようになった。
このコイン4000枚をお小遣いに換算すると8万円相当となり、わざマシンよりも遥かに割高だと思うかもしれないが、当時はふぶき・かみなり・だいもんじのわざマシンがコイン5500枚、サイコキネシスが3500枚、はかいこうせんが7500枚だったので割と妥当な価格設定である。

RS以降ではわざマシンに無事に復帰して個数制限が撤廃され、BWからがわざマシンは回数制限なしで使えるようになるのがメジャーに変わっていくなど、初代の覚えにくさが嘘だったかのように覚えやすくなっていった。

ポケモン不思議のダンジョンシリーズでは、自らの周囲のマス目を攻撃することのできる技となっており、部屋技ほどではないが、モンスターハウス対策として非常に優秀。
覚えられるポケモンであれば、わざマシンを見つけた際基本的に優先して取得してしまってよいだろう。

英語圏ではまず10万というネーミングからして意味不明と思われるのでThunderboltと無難な名義になっている。堀内孝雄のヒット曲が由来とか言われてもまず伝わりそうにないからね


【アニポケでの10まんボルト】

ご存じ、サトシの相棒であるピカチュウの主力技として一番有名で、当然シリーズ皆勤賞。
ロケットがサトピカを奪い、取り戻したサトシがピカチュウにこの技を命じてロケット団を撃退し、ロケット団の『やなかんじー』の流れで終わるのが毎度おなじみのパターンであった。
サトシ曰く『自分が一番好きな技は10まんボルト』らしい。

無印編第5話でジムリーダーであるタケシへの再戦のために修行して覚えた。
ちなみに修行方法は水車発電所でサトシが人力で水車を動かし、そこで発電された電気をピカチュウに与え体内に流れる電力のアンペア数を上げることで電撃の威力を上げるという無茶な修行である。カスミからも「いじめ」と言われた。
下記の余談のように「10まんボルトのアンペア数は低い」とネタにされるが、実際のところアンペア数を上げた結果、じめんタイプに通用するほどの威力になったというのが作中での扱いである。実際、無印編では本来はタイプ相性の関係で無効化されるはずのわざでもダメージを受ける事がしばしばあった。初代でも「でんこうせっか」などのでんきタイプ以外の攻撃技も覚えられるが、あまりふさわしくないとみなされたのかそのような攻撃はこの時は使わなかった。

新無印からは10まんボルトを使う際にほっぺを叩くようになった。

他の有名な使い手としてはAG編で登場したサトシのライバルの一人であるテツヤの長靴を履いたニャースが有名。
彼のニャースはロケット団のニャースとは比にならない戦闘力の高さでテツヤの事実上のエースで、サトピカともタイマン勝負を行い大将戦の末長靴ニャースはサトピカに勝利し、テツヤをサイユウ大会優勝に導いた。


新無印でも、マスターズエイトのダンデの主力ポケモンの一体であるドラパルトカルネのエースであるサーナイトが使用しているなど、
アニポケ界を代表する強豪トレーナーの主力ポケモンのサブウエポンとして活躍している。


リコロイ編ではフリード博士が『キャプテンピカチュウ』と称されるピカチュウを使用しているが、このピカチュウは物理技を主体に使うことが多く、
サトピカとの区別化が目的なのかサトピカの代名詞と言える10まんボルトは現時点で使用した描写が無い。


【余談】

ポケモンの技として随一の知名度があることもあり、空想科学読本で検証されたことがある。
大気中を電流が流れる場合、巨大な電圧が空気をイオン化する絶縁破壊という現象で発生した電流の流れる空気を通して電気が移動するのだが、
これに必要な電圧はなんと1cmあたり数千~数万ボルト。10万ボルトだと1mも飛ばないのだ。
一般的な乾燥した空気の絶縁体力を計算する場合、大体30kV/cmとされており、10万ボルトだと約3.3cm程度しか伸びないこととなる。
もちろんこれは単純計算した話なので、条件次第ではこれより放電距離が長くなったり短くなったりもするのだが、ゲームやアニメのように、太く派手な電流を数十m先の相手に放出するためには、数千万~数億ボルトは必要になる。
ポケモンはエレキネットで電流を網目状にして動きを封じたり、ボルトチェンジでは交代技として活用したりと、人間では及びもしないレベルで電気を非常に巧みに使いこなせるため、現実の尺度とは違う放電方法を行っているのかもしれない。


また雷属性/電気属性の項目にもある通り、電気とは電子の移動であり、「電圧(ボルト数)」は電子を移動させる圧力なのに対して「電流(アンペア数)」は電子の移動量、直流電流の場合その「威力(電力/ワット数)」は電圧×電流で決まる。
よって「電圧10万ボルトと言えどアンペア数が大したことないお陰であの程度のダメージで済んでいるのでは?」「とくこうが高くなると電圧はそのままで電子の量が増えるのか?」という主張がネタ、または真剣な考察の意味でされることもある。
人間は100V程度の家庭用電圧でも50mAの電流が1秒以上流れると心停止するのに対し、当たり所が悪くなければ大抵「痛い」で済むスタンガンは電圧数万から100万Vほどなのに対して電流は2~5mA程度であり、通電時間も一瞬なためにそれで済んでいる。
乾燥した季節でチクッと痛いドアノブの静電気なんかも実は数千〜数万ボルトとかなり高い数字なのだが、流れる時間が百万分の1秒以内と物凄く短いため、あの程度で済んでいたりする。

しかし劇中では数秒間浴びせられ続け、全身が黒焦げになるような描写も少なくないため、電流が数mA程度以下であるか、さもなくばやはりポケモン世界人の頑丈さの賜物なのだろう。
サトシもアニメ初期こそ行動不能になっていたが、回を重ねるにつれてどんどん軽傷で済むようになっている。レベルアップでもしたんだろうか。

【コピペ】


 サトシ「いけピカチュウ!10まんボルトだ!」
 ピカチュウ『高圧・特別高圧電気取扱特別教育を修了していますか?』
 サトシ「してないです」
 ピカチュウ「資格は?」
 サトシ「電工2種なら…」
 ピカチュウ「でしたら600Vまでですね」
 サトシ「いけピカチュウ!600ボルトだ!」

真面目な話をすると同コピペの教育課程は労働者を指揮するためのものである。サトシとピカチュウは飽くまでもパートナーであって、指揮者と労働者とは言えまい。
また、電工2種は電気工作物の工事に必要な資格。家庭用コンセント増設や電灯の新設が出来るようになるため、DIYにも役立つ資格だが、根本的にピカチュウは電気工作物でもないので資格はいらない筈である。……やっぱりポケモンってめちゃくちゃ危険な生き物じゃねぇかって?ごもっともで。


追記修正は初代ポケモンで誰に使うか悩んだ方も、初代ポケモンを知らない方も願いします。

この項目が面白かったなら……\キュイィィン/
最終更新:2026年08月19日 15:17
添付ファイル

*1 そのためか当時の公式大会の上位入賞者のポケモンはかなりの数の10まんボルトが溢れている

*2 ただこの個体を他バージョンに送り雷の石を用いてライチュウにしてしまうと習得は不可。

*3 当時レベルで覚えるのはピカチュウ系統とエレキッド系統のみで、この2体は殿堂入り後にしか出現しない。一応メリープが第二世代限定でタマゴわざという形で覚えはするが、わざわざ旅パでタマゴわざを使うかと言われると…。しかもメリープ系統はクリスタルでは出ない。

*4 現在はほぼ死語と化している。