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*パワポケダッシュ 【ぱわぽけだっしゅ】 |ジャンル|野球バラエティ|&amazon(B000CSXWIW)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |メディア|64MbitROMカートリッジ|~| |発売元|コナミ|~| |開発元|コナミ(パワプロプロダクション)|~| |発売日|2006年3月23日|~| |定価|5,229円(税込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|DS黎明期に発売されたGBAパワポケ最終作&br()一応小学生がターゲット&br()半数以上が結ばれない彼女候補&br()救いのないED&br()縦読みは紫髪伝説の序の口&br()新システムカード野球は好評&br|~| |>|>|CENTER:''[[パワプロクンポケットシリーズリンク>パワプロクンポケットシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -パワプロクンポケットシリーズ(パワポケシリーズ)の第9作目。キャッチコピーは『野球はいつでも出たとこダッシュ!』。 --外伝として発売されたが、ストーリーはパワポケ甲子園以外のシリーズ全作品とつながっている。 -低年齢(小学四年生ぐらい)を対象とした作品であるため難しい漢字や言い回しは避けられている。 -難易度は低めであり、新しくスロットとカードを使用する『カード野球』を搭載するなど意欲的な試みも行われていた。 -その他、1~8までの作品のあらすじやキャラクター紹介があり、その内容が大変濃い。ただ、8はハードが上位の物であり、発売からあまり間がないため、キャラ紹介が数人程度に止まっている。 -裏サクセスは「地獄ダンジョン編」。従来の裏サクセスのようなイベントは少なく、ひたすらダンジョンを進んで最下層を目指し、選手を作成する。 --『6』の「しあわせ島編」と同じく本編の後日談という形式になっている。 **あらすじ -『親父ボール編』&br()母親を亡くしている小学生の主人公は、ある日親父とモグラーズの試合を観戦に行く。しかし選手の放ったホームラン球が親父に直撃。当たり所が悪かった親父はそのまま死亡してしまう。悲嘆にくれる主人公だったが、そのとき野球の神様が目の前に現れ、五年以内に少年野球で日本一になることを条件に親父を生き返らせると告げられる。&br()その条件を呑んだ主人公は、父親の魂が宿った親父ボールと共に少年野球日本一を目指す。そしてかつて最強といわれたチーム・ガンバーズに入団するのだが、あまりにも厳しい現実が待ち構えていた。 -『地獄ダンジョン編』 &br()死んでしまった親父に会うために地獄の底を目指す、[[不思議のダンジョン>不思議のダンジョンシリーズ]]風RPG。 ***詳細 -シナリオが凄まじい。元々パワポケシリーズは子供には分からないSFや戦争ネタ、ダークでハードなストーリー展開が売りであり、これも例に漏れずとんでもないどんでん返しが待っている(プロデューサーが「子供向けだからといって、安易な物にしたくない。大人になったときにああ、こうだったのかと分かる物語を作っている」と直々にいっていることからもその一端が伺えよう)。 #region(本作のメインストーリー) -死んでボールになった父親を蘇らせる為に小学生の主人公は少年野球で全国優勝するというのがこのゲームの目的だが、&bold(){なんとどうやっても助からない。}都合良く奇跡が起きて人間が蘇ったりしないということらしい。 --BADも含む全てのエンディングを見る&裏サクセスを最下層までクリアすると父親が蘇るENDが一応追加される。 --ただし『[[11>パワプロクンポケット11]]』では、本作の主人公が(通常エンディングのように)水木の養子になっていた事が示唆されていたが、小学生野球編の『[[14>パワプロクンポケット14]]』にてライバルチームの「ガンバーズ(無論メンバーは全員入れ替わっている)」の監督として本作の主人公の父親が登場。生還していたことが判明した。 -チームメイトの一人が、虫を殺して遊ぶなど残酷なことをしていたのだが、主人公によって改心し生き物の命を大切にするようになる。が、19歳になったときに川に落ちた猫を助けて死亡してしまうことがエンディングで語られる。 --『11』にて彼の死が語られているため、正史となっている模様。なお彼の死は『11』のとある敵キャラの人生観に深く影響を与え、その人物の改心を促している。 -少年野球を舞台にしてこそいるが、話の本編はジャンプ等で掲げられる「友情・努力・勝利」のような明るいストーリーとは言い難い。 -ストーリーの核心は、少年時代に親友だった主人公の親父・ライバルの父親・パワポケオリジナル球団「モグラーズ」の選手だった『水木』の3人による歯車の入れ違いから生じた大人同士の醜い争い、主人公の複雑な家庭事情の秘密、どうしても共に過ごせないヒロイン等のおおよそ前向きとは言えない物で構成されている。 -主人公の親父の妻は水木の妹だったが、親父は事故で妻を死なせてしまう。 -また水木は不幸な偶然とはいえ引退試合で主人公の親父をホームランボールで死なせてしまい、そのことで当初の主人公は水木を恨んでいる。 --しかし親父は妻を死なせてしまったが、主人公を事故で救っており、また主人公と水木も「男の勝負」を経て和解する。 -ライバル才葉零人の父親は主人公の親父に恨みがあり、ガンバーズに対して妨害活動を行ってくる。もはや子ども相手だろうと関係ない妄執のようなものを感じさせる。 --火災事故が起きた際、親父が零人の父親を助け出した事で改心。ガンバーズに対して助力をするようになる。 -また最終戦の直前にて、主人公は実は親父と血が繋がっておらず、零人の双子の兄である事が示唆される。 --これ自体は特に重たい事実ではなく、主人公も「俺の家族は親父一人」という事を割り切っており全国大会の決勝前やエンディングでは特にその思いを感じさせる。 --むしろ主人公が才葉家の実の子供であった事実は、下記のさくらルートでこそ「鬱展開」と呼ぶしかない展開に関わっていく。 #endregion --メインストーリーがダークである一方で、世界観に合わせた子供らしいやり取りも多く、UFOを信じる少年・明智や、虫好きの先輩・羽柴などのイベントはほのぼのとしている。缶蹴りやグリムジャンケンなど、小学生らしいミニゲームも多い。 --また、嫌味や癖のあるキャラが多いパワポケシリーズの中では結構みんな控えめに描かれている。お馴染みの相棒メガネもオタクっぷりが控えめで、やる気を削ぐような言動も殆どない。 -初期のチームメイトは9人全てが固有のキャラクターで、いわゆる「モブキャラ」がおらず、また荒井3兄弟のようなコンパチも存在しない。そのため各キャラクターごとに感情移入がしやすく、より全員で野球をしている醍醐味が味わえる。 --3年目では羽紫・夏海・わん子の卒業と共に3名のモブキャラが移籍するが、元ライバルチームのモブキャラでありステータスはそこそこ。彼らがガンバーズに移籍するまでのストーリー上の流れもある。 **ガールフレンド候補 #region(本作の彼女候補) &bold(){比奈鳥そら} -「ふっふっふっふっふ」と怪しげな笑みをこぼす流れ者のピッチャーとして何度かガンバーズと対戦した後に交流する事が出来る。 --実は父親を救うために野球仙人と約束していたという主人公と似た境遇であり、グッドエンドでは彼女の父親が復活する。 ---バッドエンドでは、そらの父親の形見を主人公がそうと知らないまま捨ててしまい、そらの心が壊れてしまうという後味が悪い内容となっている。 &bold(){晴川なつみ} -ガンバーズの先輩選手で当初は男として振る舞っていたが、キャンプ中に主人公に女である事がバレてしまう。その後、交流を続けるとリボンをつけたりして女の子らしくなる。 --10と13裏で再登場。この時、「ダッシュ」の仲間キャラである羽紫(13裏ではハーシバル)との交流が示唆されている。「しつもんコ~ナ~」では羽紫との関係はボカされているが友人として付き合いがある事は明言されている。 -6名の彼女候補のうち、以下3名にはハッピーエンドが搭載されていない。((4や9など、他のシリーズ作品でも主人公と結ばれるエンディングが無い彼女候補はいるが、3名もいるのは本作のみ。)) &bold(){芽森わん子} -主人公より年上のチームメイトの女の子。実は元々犬であり、主人公の父親同様事故で死んだ後に「卒業までに少年野球で優勝する」という条件つきで人間として蘇っている。しかし、彼女の現役時代は地方大会で&bold(){強制敗北のため、絶対に優勝できない。}そのため、どのルートでも必ず死んでしまう。 --なお『12』の裏サクセスに登場する「メモリー」というキャラは「わんこ」を元にしたキャラだが、本編の「わんこ」と違ってかなり救われている。 &bold(){モモコ} -空き地で出会う女の子。実は桃の木の精霊であり、子供にしか姿が見えない。主人公は親交を深めていくが、彼女に恋をすることで大人になってしまうと二度と会えなくなる。 --『10』の彼女候補キャラで『11』の重要人物である神条紫杏も幼少時にモモコと触れ合っており、彼女の生き方に深く影響を与えた。 &bold(){才葉さくら} -年下の女の子。ライバルの才葉零人の妹。親しくなると零人も応援してくれ、彼女候補の中で唯一将来の約束を交わすことができる。 --しかし、ゲーム終盤になって主人公とさくらが&bold(){実の兄妹}であることが判明する。 --その事実をさくらに知らせず、自分を忘れてもらうため、主人公は目の前で彼女の写真を破り捨て、わざと冷たく突き放して別れを告げる。突然豹変した態度にさくらは戸惑い、泣きながら立ち去るが、主人公はその後にようやく涙を流す((最終戦の前で敗北した場合、兄妹である事はわからないままとなる。ただお互いに会わなくなり関係が自然消滅したということ、親父が自分達の関係に絡んだ何かを言おうとしていたのだろうことに気付いていたことが主人公自身の口から語られる。))。 --プレイした人からは後述の瑠璃花以上にやるせない結末だという意見も多い。 #endregion -しかし、本作で良く語られるヒロインは他に居る。彼女候補である「南雲瑠璃花(なぐもるりか)」である。 #region(瑠璃花の「紫髪伝説」) -母親と共に主人公の家の隣に引っ越してきたツンデレ。敬語で厳しいツンを主人公に見せるが、一緒にお風呂に行ったりご飯を作ってもらうなどデレていく王道ツンデレ小学生。 -母子共々借金取りに追われている設定で、その後主人公が全国大会優勝を条件に取立てを待ってもらうというイベントがあるのだが、優勝できないとバッドエンドになり、瑠璃花は借金取りに連れて行かれ、エンディングで主人公の元に彼女からの手紙が届くのである。その手紙が文面だけを見ると当たり障りのないものなのだが~ &bold(){手紙の頭文字だけを縦読みすると彼女の壮絶な叫びが聞こえるというもの。}↓ -伝説のバッドエンド、瑠璃花の手紙の縦読み。 >「●●●●(主人公の名)、げんきでいますか?~ ''母''のお仕事を手つだったりしていると、~ ''や''けに時間がたつのが早く思えます。~ ''く''るしいこともあるけど、~ ''た''いせつな思い出をかてに、なんとか~ ''す''ごしています。~ ''ケ''ガや病気に気をつけて、野球せんしゅ~ ''に''なれるよう、がんばってください。~ ''き''っと、いつの日か、またあなたと~ ''で''あえる日をしんじて。」 -''「母やくたすケにきで」→「はやくたすけにきで」→「早く助けに来て」''である…。 -だがネット上では「みんなのトラウマ」と語られる瑠理花ルートの縦読みだが、パワポケファンの間ではむしろ彼女のバッドエンドをトラウマとしてあげる意見を「陳腐」と言う声も大きい。((普通にプレイすると、画面の切り替えがあるため縦読みに気付くことはほぼあり得ない。そのためこれをトラウマとしてあげる人はほとんどが未プレイだと思われる。)) --そもそも瑠理花ルートに登場する借金取りのおじさんは、6や7であった&bold(){「野球で何でも決着付ける」}という流れの延長線でもある。その証拠に借金取りは野球で勝利すれば小学生の主人公との約束をちゃんと守ってくれて、瑠璃花を助けるよう取り計らってくれる。 ---むしろ&bold(){「野球でなんでも決着をつける」をやろうとして、負けたら本当にしあわせ島に送られた}のは(成人したプロのエージェントとはいえ)6の主人公であり、人体実験で麻薬漬けにされた彼の方が波乱万丈と言える。 -瑠璃花に関しては『10』で瑠理花の親友である天月五十鈴が登場し、彼女の口から瑠璃花が上記のバッドエンドルートに行かずに元気に暮らしていることが確認されている。おそらくダッシュをプレイした人間ならば誰もが胸をなでおろしたことだろう。 --また『14』は五十鈴の娘として『天月紗矢香』、『12』は瑠璃花の先輩である『浅井漣』が登場する。ライターの癖か登場キャラ同士の交流が多いためである。漣や紗矢香によって「料理の上手い人」として瑠璃花らしき人物の存在が示唆されており、瑠璃花の実家の会社も軌道に乗ってるようである。 --「一度仲良くなって自宅周辺でイベントが起きることを知っておけば、後はただ最終戦に勝てばいい」だけの瑠璃花は(本作が一応子供向けという事もあってか)チョロい方である。彼女のライバルとなる彼女候補が前述したように「主人公と結ばれない」ケースが多い事も関係してるのかもしれないが。 ---''瑠璃花の問題は縦読み手紙なんかよりも、五十鈴の幼馴染で漣の後輩(友達)にも拘らず後の表サクセスでの再登場が一切なく「台詞だけで人間関係を描いたつもり」になった事''の方かもしれない。『12』や『14』あたりで瑠璃花に飯でも作ってもらうイベントさえあれば……。 ---なお『11』の裏サクセスでは中学生の幼馴染キャラとして再登場する。こっちではより面倒見の良いキャラの印象が強い。 //天月母子は超能力で無意識に主人公を傷つけて野球の邪魔をしていた罪悪感から、試合に勝てなかったら飛び降り自殺を図る。漣は野球仲間としても主人公を支えるがラスボスの悪足掻きに巻き込まれて選択肢をミスすると消滅。(この際、時間制限選択肢がありミスする危険性がある)その際、主人公が精神崩壊して二次元へ逃避する。 //---また『12』の『シズヤ』、『13』の『一ノ宮桜華』など最終戦での勝利は当たり前、選択肢のミスは許さず緻密なスケジュール管理が必要、他ヒロインへの嫉妬や場合によっては主人公への妨害活動を行うなど難易度が高い(その代わり最終的に出来上がる選手のステータスは高くなるという傾向)。その上でBADENDは容赦ない。 #endregion -「子供向けだから手加減する」などということを一切しないことで、多くの子供にトラウマを叩き付けようとした。 --実際の所、セールスはそれほど振るっておらず当時の小学生がどれだけ本作に触れたかは微妙な所だが。 --実の所、『パワポケダッシュ』人気は後のパワポケシリーズにおける表・裏問わないダッシュキャラの再登場や縦読みから発展した二次創作によるものも少なからずある。 --以後のシリーズでもライバルキャラや親父を含めた「ガンバーズ」がアレンジチームとして登場。普通にパワポケダッシュのキャラをアクション野球で使う事の出来るようになった。 -当時でていた「8」までのパワポケのあらすじとキャラ紹介をするモノがある。悪ノリは目立つものの初心者ではとっつきやすいかもしれない。 --ただし「8」はリリースしてから間がないため、荒井三兄弟や立花ポポのような継続キャラを除くとホッパーズの主要仲間と灰原隊長・白瀬しか紹介がない。 **カード野球 -本作最大の特徴は「カード野球」 -どの範囲に投げるのか、あるいは打つのかをカードで決めるというもの。 --最大の特徴はCPU戦において敵味方のヒット・アウトなどの判定をプレイヤー側がルーレットで結果判定できるという事。 --上手く目押しさえ出来れば攻撃の時には当たりの「エラー」連発で大量得点が可能で、守備の時は「ファインプレー」連発で全く動かさずに行ける。 --アクション野球が苦手な人でもクリアしやすいという意見もあり、本家でも『9』から『12』までカード野球のシステムは組み込まれていた。 --『13』では「フルダケ」に初心者システムを完全移行しているが『14』の裏サクセス「札侍編」はある意味カード野球の発展系ともいえる。 -なお本作独自の要素として「試合中の掛け合い」がある。 --例えば先輩の「はしば」が「塁に出てみるか」と呟いて一時的にパワーアップしたり、ライバルキャラの「さいば」に対し主人公やさいばの妹の「さくら」が登板したら因縁の会話が発生するなど。 --カード野球オンリーだから出来た要素かもしれないがパワポケはキャラ同士の因縁も魅力の一つなので、試合中の会話はキャラに愛着を持たせやすいものといえる。 -本作はカード野球初登場である故にバランスはかなり荒削りである。その最大の原因が特殊能力の異常な強さ。 --ファインプレーさえ出なければ必ずヒットが出る「アベレージヒッター」 得点圏にライナーが居る時にアウトを全てヒットに変える「チャンス○」と打てばホームランになる「チャンス◎」 イニング中、変化球を投げれば強振が来なければ例え当たっても無理やり三振にする「キレ○」など --特に「キレ○」は本作のメガネである「むだ」のパワーアップ後と、ラストバトルの「さいば」が使ってくるため普通にプレイしてても重要になってくる。本作の「むだ」はかなり強く、パワーアップのターン数も少ないため早期に強化しておくとかなり楽できる。 ---本作は仲間キャラのパワーアップをしやすい上に、各々が強能力を持っていることが多いため勝ち上がるには特殊能力を要所要所で使っていく事が大事になる。 **評価点 -他のパワポケシリーズと同じくストーリーが高評価。BGMの完成度も高い。 -本作にしかない「試合中の掛け合い」は試合を盛り上げる要素となっている。 --カード野球の仕様とうまくマッチしている。 **問題点 -サクセスでやる気の下がってしまうイベントが多い。 --凡庸イベントには良悪の結果に分かれるイベントや発生すると確定でやる気が下がるイベントが多い。 --また、一作目のみに存在した彼女とデートすると仲間評価が下がるという仕様が復活している。 -ミニゲームは全体的に微妙 --ほとんど運ゲーのおみくじと、小学生には難しい面倒な迷路が特に不評。迷路ゲームはゴールが北東にあるのだがノーヒント。 -裏サクセスが非常に難しい --ダンション探索型RPGとなっているが、全体的に敵の攻撃力が高く慎重に攻略しないとあっさりと死んでしまう。野球ゲームのゲームでありながら「おもさ」によるアイテムの管理、特殊能力、敵の耐性と弱点など攻略には欠かせない要素が多く攻略法の理解が大変である。また中盤、終盤になるとアイテムの名称及び効果が分からなくなる。属性攻撃使う敵が増える。HPを大幅に減少させる爆弾の罠や、下手すれば密室に閉じ込められてしまう落とし穴の罠が追加されるなど殺しにかかる要素も増える。クリアだけならダンジョン全てを探索する必要はないが、あるキャラのプロフィール条件が最下層のボスを倒すという条件であり、非常に難易度が高くなる。無論プロフィールコンプリートには必須である。 -サクセスでのケガ率が見た目以上に高い。 **総評 ナンバリングタイトルではなく、独自の要素が多いがパワポケシリーズの良さはしっかりとある。~ **その後の展開 -小学生向けの番外編、カード野球という従来の形式とは異なる試合方法、ダッシュより前に発売された『8』が既にDSで出ている、プロ12球団のデータが搭載されていない等の点からか、パワポケシリーズの中では最も売上本数が少ない作品となってしまった。 --攻略本の出荷数も少なかったのか、以前は五万という非常に高いプレミアが付いていた。現在は安いもので八千円程度に下がっている。 -しかしながら、購入者の評判自体は良かったのか、後の『9』以降のシリーズ作品でもサクセスで通常の野球モードとカード野球モードが選択できるようになり、サクセスの遊びやすさ向上に一役買っている(元々通常の野球モードが苦手というプレイヤーも多く、それが原因でサクセスを上手く進められないという事例も多かった)。 -また、ファンからの要望が多かったらしく、『10』以降はダッシュのキャラクターが成長した姿で登場している。 --ただし登場人物の一人の「まうす」という少年は、登場するたびにガチホモキャラに目をつけられるという、パワポケらしいブラックな目に遭っている。
*パワポケダッシュ 【ぱわぽけだっしゅ】 |ジャンル|野球バラエティ|&amazon(B000CSXWIW)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |メディア|64MbitROMカートリッジ|~| |発売元|コナミ|~| |開発元|コナミ(パワプロプロダクション)|~| |発売日|2006年3月23日|~| |定価|5,229円(税込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|DS黎明期に発売されたGBAパワポケ最終作&br()一応小学生がターゲット&br()半数以上が結ばれない彼女候補&br()救いのないED&br()縦読みは紫髪伝説の序の口&br()新システムカード野球は好評&br|~| |>|>|CENTER:''[[パワプロクンポケットシリーズリンク>パワプロクンポケットシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -パワプロクンポケットシリーズ(パワポケシリーズ)の第9作目。キャッチコピーは『野球はいつでも出たとこダッシュ!』。 --外伝として発売されたが、ストーリーはパワポケ甲子園以外のシリーズ全作品とつながっている。 -低年齢(小学四年生ぐらい)を対象とした作品であるため難しい漢字や言い回しは避けられている。 -難易度は低めであり、新しくスロットとカードを使用する『カード野球』を搭載するなど意欲的な試みも行われていた。 -その他、1~8までの作品のあらすじやキャラクター紹介があり、その内容が大変濃い。ただ、8はハードが上位の物であり、発売からあまり間がないため、キャラ紹介が数人程度に止まっている。 -裏サクセスは「地獄ダンジョン編」。従来の裏サクセスのようなイベントは少なく、ひたすらダンジョンを進んで最下層を目指し、選手を作成する。 --『6』の「しあわせ島編」と同じく本編の後日談という形式になっている。 **あらすじ -『親父ボール編』&br()母親を亡くしている小学生の主人公は、ある日親父とモグラーズの試合を観戦に行く。しかし選手の放ったホームラン球が親父に直撃。当たり所が悪かった親父はそのまま死亡してしまう。悲嘆にくれる主人公だったが、そのとき野球の神様が目の前に現れ、五年以内に少年野球で日本一になることを条件に親父を生き返らせると告げられる。&br()その条件を呑んだ主人公は、父親の魂が宿った親父ボールと共に少年野球日本一を目指す。そしてかつて最強といわれたチーム・ガンバーズに入団するのだが、あまりにも厳しい現実が待ち構えていた。 -『地獄ダンジョン編』 &br()死んでしまった親父に会うために地獄の底を目指す、[[不思議のダンジョン>不思議のダンジョンシリーズ]]風RPG。 ***詳細 -シナリオが凄まじい。元々パワポケシリーズは子供には分からないSFや戦争ネタ、ダークでハードなストーリー展開が売りであり、これも例に漏れずとんでもないどんでん返しが待っている(プロデューサーが「子供向けだからといって、安易な物にしたくない。大人になったときにああ、こうだったのかと分かる物語を作っている」と直々にいっていることからもその一端が伺えよう)。 #region(本作のメインストーリー) -死んでボールになった父親を蘇らせる為に小学生の主人公は少年野球で全国優勝するというのがこのゲームの目的だが、&bold(){なんとどうやっても助からない。}都合良く奇跡が起きて人間が蘇ったりしないということらしい。 --BADも含む全てのエンディングを見る&裏サクセスを最下層までクリアすると父親が蘇るENDが一応追加される。 --ただし『[[11>パワプロクンポケット11]]』では、本作の主人公が(通常エンディングのように)水木の養子になっていた事が示唆されていたが、小学生野球編の『[[14>パワプロクンポケット14]]』にてライバルチームの「ガンバーズ(無論メンバーは全員入れ替わっている)」の監督として本作の主人公の父親が登場。生還していたことが判明した。 -チームメイトの一人が、虫を殺して遊ぶなど残酷なことをしていたのだが、主人公によって改心し生き物の命を大切にするようになる。が、19歳になったときに川に落ちた猫を助けて死亡してしまうことがエンディングで語られる。 --『11』にて彼の死が語られているため、正史となっている模様。なお彼の死は『11』のとある敵キャラの人生観に深く影響を与え、その人物の改心を促している。 -少年野球を舞台にしてこそいるが、話の本編はジャンプ等で掲げられる「友情・努力・勝利」のような明るいストーリーとは言い難い。 -ストーリーの核心は、少年時代に親友だった主人公の親父・ライバルの父親・パワポケオリジナル球団「モグラーズ」の選手だった『水木』の3人による歯車の入れ違いから生じた大人同士の醜い争い、主人公の複雑な家庭事情の秘密、どうしても共に過ごせないヒロイン等のおおよそ前向きとは言えない物で構成されている。 -主人公の親父の妻は水木の妹だったが、親父は事故で妻を死なせてしまう。 -また水木は不幸な偶然とはいえ引退試合で主人公の親父をホームランボールで死なせてしまい、そのことで当初の主人公は水木を恨んでいる。 --しかし親父は妻を死なせてしまったが、主人公を事故で救っており、また主人公と水木も「男の勝負」を経て和解する。 -ライバル才葉零人の父親は主人公の親父に恨みがあり、ガンバーズに対して妨害活動を行ってくる。もはや子ども相手だろうと関係ない妄執のようなものを感じさせる。 --火災事故が起きた際、親父が零人の父親を助け出した事で改心。ガンバーズに対して助力をするようになる。 -また最終戦の直前にて、主人公は実は親父と血が繋がっておらず、零人の双子の兄である事が示唆される。 --これ自体は特に重たい事実ではなく、主人公も「俺の家族は親父一人」という事を割り切っており全国大会の決勝前やエンディングでは特にその思いを感じさせる。 --むしろ主人公が才葉家の実の子供であった事実は、下記のさくらルートでこそ「鬱展開」と呼ぶしかない展開に関わっていく。 #endregion --メインストーリーがダークである一方で、世界観に合わせた子供らしいやり取りも多く、UFOを信じる少年・明智や、虫好きの先輩・羽柴などのイベントはほのぼのとしている。缶蹴りやグリムジャンケンなど、小学生らしいミニゲームも多い。 --また、嫌味や癖のあるキャラが多いパワポケシリーズの中では結構みんな控えめに描かれている。お馴染みの相棒メガネもオタクっぷりが控えめで、やる気を削ぐような言動も殆どない。 -初期のチームメイトは9人全てが固有のキャラクターで、いわゆる「モブキャラ」がおらず、また荒井3兄弟のようなコンパチも存在しない。そのため各キャラクターごとに感情移入がしやすく、より全員で野球をしている醍醐味が味わえる。 --3年目では羽紫・夏海・わん子の卒業と共に3名のモブキャラが移籍するが、元ライバルチームのモブキャラでありステータスはそこそこ。彼らがガンバーズに移籍するまでのストーリー上の流れもある。 **ガールフレンド候補 #region(本作の彼女候補) &bold(){比奈鳥そら} -「ふっふっふっふっふ」と怪しげな笑みをこぼす流れ者のピッチャーとして何度かガンバーズと対戦した後に交流する事が出来る。 --実は父親を救うために野球仙人と約束していたという主人公と似た境遇であり、グッドエンドでは彼女の父親が復活する。 ---バッドエンドでは、そらの父親の形見を主人公がそうと知らないまま捨ててしまい、そらの心が壊れてしまうという後味が悪い内容となっている。 &bold(){晴川なつみ} -ガンバーズの先輩選手で当初は男として振る舞っていたが、キャンプ中に主人公に女である事がバレてしまう。その後、交流を続けるとリボンをつけたりして女の子らしくなる。 --10と13裏で再登場。この時、「ダッシュ」の仲間キャラである羽紫(13裏ではハーシバル)との交流が示唆されている。「しつもんコ~ナ~」では羽紫との関係はボカされているが友人として付き合いがある事は明言されている。 -6名の彼女候補のうち、以下3名にはハッピーエンドが搭載されていない。((4や9など、他のシリーズ作品でも主人公と結ばれるエンディングが無い彼女候補はいるが、3名もいるのは本作のみ。)) &bold(){芽森わん子} -主人公より年上のチームメイトの女の子。実は元々犬であり、主人公の父親同様事故で死んだ後に「卒業までに少年野球で優勝する」という条件つきで人間として蘇っている。しかし、彼女の現役時代は地方大会で&bold(){強制敗北のため、絶対に優勝できない。}そのため、どのルートでも必ず死んでしまう。 --なお『12』の裏サクセスに登場する「メモリー」というキャラは「わんこ」を元にしたキャラだが、本編の「わんこ」と違ってかなり救われている。 &bold(){モモコ} -空き地で出会う女の子。実は桃の木の精霊であり、子供にしか姿が見えない。主人公は親交を深めていくが、彼女に恋をすることで大人になってしまうと二度と会えなくなる。 --『10』の彼女候補キャラで『11』の重要人物である神条紫杏も幼少時にモモコと触れ合っており、彼女の生き方に深く影響を与えた。 &bold(){才葉さくら} -年下の女の子。ライバルの才葉零人の妹。親しくなると零人も応援してくれ、彼女候補の中で唯一将来の約束を交わすことができる。 --しかし、ゲーム終盤になって主人公とさくらが&bold(){実の兄妹}であることが判明する。 --その事実をさくらに知らせず、自分を忘れてもらうため、主人公は目の前で彼女の写真を破り捨て、わざと冷たく突き放して別れを告げる。突然豹変した態度にさくらは戸惑い、泣きながら立ち去るが、主人公はその後にようやく涙を流す((最終戦の前で敗北した場合、兄妹である事はわからないままとなる。ただお互いに会わなくなり関係が自然消滅したということ、親父が自分達の関係に絡んだ何かを言おうとしていたのだろうことに気付いていたことが主人公自身の口から語られる。))。 --プレイした人からは後述の瑠璃花以上にやるせない結末だという意見も多い。 #endregion -しかし、本作で良く語られるヒロインは他に居る。彼女候補である「南雲瑠璃花(なぐもるりか)」である。 #region(瑠璃花の「紫髪伝説」) -母親と共に主人公の家の隣に引っ越してきたツンデレ。敬語で厳しいツンを主人公に見せるが、一緒にお風呂に行ったりご飯を作ってもらうなどデレていく王道ツンデレ小学生。 -母子共々借金取りに追われている設定で、その後主人公が全国大会優勝を条件に取立てを待ってもらうというイベントがあるのだが、優勝できないとバッドエンドになり、瑠璃花は借金取りに連れて行かれ、エンディングで主人公の元に彼女からの手紙が届くのである。その手紙が文面だけを見ると当たり障りのないものなのだが~ &bold(){手紙の頭文字だけを縦読みすると彼女の壮絶な叫びが聞こえるというもの。}↓ -伝説のバッドエンド、瑠璃花の手紙の縦読み。 >「●●●●(主人公の名)、げんきでいますか?~ ''母''のお仕事を手つだったりしていると、~ ''や''けに時間がたつのが早く思えます。~ ''く''るしいこともあるけど、~ ''た''いせつな思い出をかてに、なんとか~ ''す''ごしています。~ ''ケ''ガや病気に気をつけて、野球せんしゅ~ ''に''なれるよう、がんばってください。~ ''き''っと、いつの日か、またあなたと~ ''で''あえる日をしんじて。」 -''「母やくたすケにきで」→「はやくたすけにきで」→「早く助けに来て」''である…。 -だがネット上では「みんなのトラウマ」と語られる瑠理花ルートの縦読みだが、パワポケファンの間ではむしろ彼女のバッドエンドをトラウマとしてあげる意見を「陳腐」と言う声も大きい。((普通にプレイすると、画面の切り替えがあるため縦読みに気付くことはほぼあり得ない。そのためこれをトラウマとしてあげる人はほとんどが未プレイだと思われる。)) --そもそも瑠理花ルートに登場する借金取りのおじさんは、6や7であった&bold(){「野球で何でも決着付ける」}という流れの延長線でもある。その証拠に借金取りは野球で勝利すれば小学生の主人公との約束をちゃんと守ってくれて、瑠璃花を助けるよう取り計らってくれる。 ---むしろ&bold(){「野球でなんでも決着をつける」をやろうとして、負けたら本当にしあわせ島に送られた}のは(成人したプロのエージェントとはいえ)6の主人公であり、人体実験で麻薬漬けにされた彼の方が波乱万丈と言える。 -瑠璃花に関しては『10』で瑠理花の親友である天月五十鈴が登場し、彼女の口から瑠璃花が上記のバッドエンドルートに行かずに元気に暮らしていることが確認されている。おそらくダッシュをプレイした人間ならば誰もが胸をなでおろしたことだろう。 --また『14』は五十鈴の娘として『天月紗矢香』、『12』は瑠璃花の先輩である『浅井漣』が登場する。ライターの癖か登場キャラ同士の交流が多いためである。漣や紗矢香によって「料理の上手い人」として瑠璃花らしき人物の存在が示唆されており、瑠璃花の実家の会社も軌道に乗ってるようである。 --「一度仲良くなって自宅周辺でイベントが起きることを知っておけば、後はただ最終戦に勝てばいい」だけの瑠璃花は(本作が一応子供向けという事もあってか)チョロい方である。彼女のライバルとなる彼女候補が前述したように「主人公と結ばれない」ケースが多い事も関係してるのかもしれないが。 ---''瑠璃花の問題は縦読み手紙なんかよりも、五十鈴の幼馴染で漣の後輩(友達)にも拘らず後の表サクセスでの再登場が一切なく「台詞だけで人間関係を描いたつもり」になった事''の方かもしれない。『12』や『14』あたりで瑠璃花に飯でも作ってもらうイベントさえあれば……。 ---なお『11』の裏サクセスでは中学生の幼馴染キャラとして再登場する。こっちではより面倒見の良いキャラの印象が強い。 //天月母子は超能力で無意識に主人公を傷つけて野球の邪魔をしていた罪悪感から、試合に勝てなかったら飛び降り自殺を図る。漣は野球仲間としても主人公を支えるがラスボスの悪足掻きに巻き込まれて選択肢をミスすると消滅。(この際、時間制限選択肢がありミスする危険性がある)その際、主人公が精神崩壊して二次元へ逃避する。 //---また『12』の『シズヤ』、『13』の『一ノ宮桜華』など最終戦での勝利は当たり前、選択肢のミスは許さず緻密なスケジュール管理が必要、他ヒロインへの嫉妬や場合によっては主人公への妨害活動を行うなど難易度が高い(その代わり最終的に出来上がる選手のステータスは高くなるという傾向)。その上でBADENDは容赦ない。 #endregion -「子供向けだから手加減する」などということを一切しないことで、多くの子供にトラウマを叩き付けようとした。 --実際の所、セールスはそれほど振るっておらず当時の小学生がどれだけ本作に触れたかは微妙な所だが。 --実の所、『パワポケダッシュ』人気は後のパワポケシリーズにおける表・裏問わないダッシュキャラの再登場や縦読みから発展した二次創作によるものも少なからずある。 --以後のシリーズでもライバルキャラや親父を含めた「ガンバーズ」がアレンジチームとして登場。普通にパワポケダッシュのキャラをアクション野球で使う事の出来るようになった。 -当時でていた「8」までのパワポケのあらすじとキャラ紹介をするモノがある。悪ノリは目立つものの初心者ではとっつきやすいかもしれない。 --ただし「8」はリリースしてから間がないため、荒井三兄弟や立花ポポのような継続キャラを除くとホッパーズの主要仲間と灰原隊長・白瀬しか紹介がない。 **カード野球 -本作最大の特徴は「カード野球」 -どの範囲に投げるのか、あるいは打つのかをカードで決めるというもの。 --最大の特徴はCPU戦において敵味方のヒット・アウトなどの判定をプレイヤー側がルーレットで結果判定できるという事。 --上手く目押しさえ出来れば攻撃の時には当たりの「エラー」連発で大量得点が可能で、守備の時は「ファインプレー」連発で全く動かさずに行ける。 --アクション野球が苦手な人でもクリアしやすいという意見もあり、本家でも『9』から『12』までカード野球のシステムは組み込まれていた。 --『13』では「フルダケ」に初心者システムを完全移行しているが『14』の裏サクセス「札侍編」はある意味カード野球の発展系ともいえる。 -なお本作独自の要素として「試合中の掛け合い」がある。 --例えば先輩の「はしば」が「塁に出てみるか」と呟いて一時的にパワーアップしたり、ライバルキャラの「さいば」に対し主人公やさいばの妹の「さくら」が登板したら因縁の会話が発生するなど。 --カード野球オンリーだから出来た要素かもしれないがパワポケはキャラ同士の因縁も魅力の一つなので、試合中の会話はキャラに愛着を持たせやすいものといえる。 -本作はカード野球初登場である故にバランスはかなり荒削りである。その最大の原因が特殊能力の異常な強さ。 --ファインプレーさえ出なければ必ずヒットが出る「アベレージヒッター」 得点圏にライナーが居る時にアウトを全てヒットに変える「チャンス○」と打てばホームランになる「チャンス◎」 イニング中、変化球を投げれば強振が来なければ例え当たっても無理やり三振にする「キレ○」など -逆に凡打によるマイナス効果が重複するようになった「ムードメーカー」は非常に使いづらい。 --特に「キレ○」は本作のメガネである「むだ」のパワーアップ後と、ラストバトルの「さいば」が使ってくるため普通にプレイしてても重要になってくる。本作の「むだ」はかなり強く、パワーアップのターン数も少ないため早期に強化しておくとかなり楽できる。 ---本作は仲間キャラのパワーアップをしやすい上に、各々が強能力を持っていることが多いため勝ち上がるには特殊能力を要所要所で使っていく事が大事になる。 **評価点 -他のパワポケシリーズと同じくストーリーが高評価。BGMの完成度も高い。 -本作にしかない「試合中の掛け合い」は試合を盛り上げる要素となっている。 --カード野球の仕様とうまくマッチしている。 **問題点 -サクセスでやる気の下がってしまうイベントが多い。 --凡庸イベントには良悪の結果に分かれるイベントや発生すると確定でやる気が下がるイベントが多い。 --また、一作目のみに存在した彼女とデートすると仲間評価が下がるという仕様が復活している。 -ミニゲームは全体的に微妙 --ほとんど運ゲーのおみくじと、小学生には難しい面倒な迷路が特に不評。迷路ゲームはゴールが北東にあるのだがノーヒント。 -裏サクセスが非常に難しい --ダンション探索型RPGとなっているが、全体的に敵の攻撃力が高く慎重に攻略しないとあっさりと死んでしまう。野球ゲームのゲームでありながら「おもさ」によるアイテムの管理、特殊能力、敵の耐性と弱点など攻略には欠かせない要素が多く攻略法の理解が大変である。また中盤、終盤になるとアイテムの名称及び効果が分からなくなる。属性攻撃使う敵が増える。HPを大幅に減少させる爆弾の罠や、下手すれば密室に閉じ込められてしまう落とし穴の罠が追加されるなど殺しにかかる要素も増える。クリアだけならダンジョン全てを探索する必要はないが、あるキャラのプロフィール条件が最下層のボスを倒すという条件であり、非常に難易度が高くなる。無論プロフィールコンプリートには必須である。 -サクセスでのケガ率が見た目以上に高い。 **総評 ナンバリングタイトルではなく、独自の要素が多いがパワポケシリーズの良さはしっかりとある。~ **その後の展開 -小学生向けの番外編、カード野球という従来の形式とは異なる試合方法、ダッシュより前に発売された『8』が既にDSで出ている、プロ12球団のデータが搭載されていない等の点からか、パワポケシリーズの中では最も売上本数が少ない作品となってしまった。 --攻略本の出荷数も少なかったのか、以前は五万という非常に高いプレミアが付いていた。現在は安いもので八千円程度に下がっている。 -しかしながら、購入者の評判自体は良かったのか、後の『9』以降のシリーズ作品でもサクセスで通常の野球モードとカード野球モードが選択できるようになり、サクセスの遊びやすさ向上に一役買っている(元々通常の野球モードが苦手というプレイヤーも多く、それが原因でサクセスを上手く進められないという事例も多かった)。 -また、ファンからの要望が多かったらしく、『10』以降はダッシュのキャラクターが成長した姿で登場している。 --ただし登場人物の一人の「まうす」という少年は、登場するたびにガチホモキャラに目をつけられるという、パワポケらしいブラックな目に遭っている。

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