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記事下書き/避難所 - (2024/04/15 (月) 14:53:43) の1つ前との変更点

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#contents_line(level=1,sep= / ,fromhere) ---- #areaedit 避難所移動日:2024/03/11~ 移動理由:初稿の時点で重大なルール違反(他サイトからの文章の盗用)が発覚したため~ [[その他判定意見箱3>https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1655026480/]]も参照してください。~ ''相談なしに下書きの判定を変更したり記事を大幅に差し戻すのはやめてください。'' ---- *ペルソナ5 タクティカ 【ぺるそなふぁいぶ たくてぃか】 |ジャンル|シミュレーションRPG|CENTER:&amazon(B0C7YP2XSD)|CENTER:&amazon(B0C7YS9QQR)&amazon(B0C7YWTPJC)| |対応機種|Nintendo Switch&br;プレイステーション5&br;プレイステーション4&br;Xbox Series X/S&br;Xbox One&br;Windows(Steam/Microsoft Store)|~|~| |発売・開発元|アトラス(セガゲームス)|~|~| |発売日|2023年11月17日|~|~| |定価|通常版:7,920円&br;ダウンロード豪華版:11,770円|~|~| |プレイ人数|1人|~|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~|~| |判定|未定|~|~| |ポイント|ペルソナシリーズとしては初のSLG&br;本編を再構築したシステム&br;単調さから来るボリューム不足感|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[女神転生シリーズ]]''| ---- //#contents(fromhere) ---- **概要 『ペルソナ』シリーズ初のSRPG。略称は『P5T』となる。~ 時系列は本編『[[ペルソナ5]]』のエンディングの直前((直接的な言及はないがおそらく3月上旬頃。))となる。 「キングダム」と呼ばれるパレスとも違う異世界に迷い込んでしまった心の怪盗団は元の世界に戻るため、出会った革命家「''エル''」とキングダムの支配者に対する革命へ手を貸すことになる。~ ジョーカーたちと同じく異世界に迷い込んだ若手政治家「''春日部統志郎''」と共にキングダムの秘密に迫りながら、新たな戦いへ身を投じることになる。~ ペルソナシリーズの外伝としては初のSLGとなっており、デザインも『[[ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ]]』などと異なり、『[[ペルソナQ2 ニュー シネマ ラビリンス]]』を連想するデフォルメされたデザインが採用されている。~ 『P5』のゲームシステムを再現した連続行動が攻略の鍵となり、オーソドックスなSLGと比較して1ターン辺りに出来る行動が幅広いのが特徴的。~ ジャンル変更に伴い、ペルソナ関連や装備周りのシステムが本編などとは大きく異なる。 ***DLC「Repaint Your Heart」 発売日同日からリリースされたDLCコンテンツ。 『[[ペルソナ5 ザ・ロイヤル>ペルソナ5#id_741b1980]]』で追加された要素に焦点を当てたストーリーであり、本作の本編((こちらはP5Rで10~11月頃の時系列と思われる。))とは独立している。~ 舞台設定やセーブデータも独立して管理されるため、本編をクリアせずともプレイ可能。~ こちらでは「芳澤かすみ」と「明智五郎」と共に都内を騒がせる謎の覆面アーティスト「ゲルニカ」を追うシナリオとなっている。~ ---- **ストーリー 卒業式が近い中、怪盗団はルブランに集合していた。~ その時「''春日部統志郎''」という時期総理候補の議員が行方不明になっている事件をニュースで知る。 突然テレビに怪奇現象が発生し、店内が大きく揺れ、店の扉は怪しい光を放つ。 主人公が扉を開くと、その先は見たこともない異世界「キングダム」だった。~ 謎の武装集団に捕まりそうになるが、「''エル''」と名乗る革命家に助けられる。 怪盗団の戦いが再び始まる。 ---- **戦闘システム 3人制の少数パーティでマップを攻略していく。~ 出撃ユニットは自由に選択でき、主人公を外すことも可能。怪盗団のメンバーにエルを加えた8人から出撃ユニットを選択してマップを攻略していく。出撃ユニット以外の仲間たちは控えとなり、出撃メンバーが戦闘不能になったメンバーと交代出来る。 -ユニットごとに味方のステータスを上昇させるパッシブスキルが設定されている。(ジョーカーであれば「味方全体の射撃攻撃力UP」など)~ スキル効果量は重複し、成長させれば倍率を強化することが可能。 ''移動システム'' -移動力の範囲内であれば、行動済みになるまで自由に移動可能。行動順にも縛られず、出撃中メンバーは行動可能であればいつでも切り替えることが可能。 -これによりSLGでありがちな「狭い通路で味方の渋滞が発生してしまいターンを跨ぐ」などがほとんど発生しない。~ 「射線が被る味方を一時的に退避させ、攻撃してから待避させていた味方で追撃を同一ターンに行う」などアクションゲームに近いテンポ感でプレイできる。 -- 各キャラクタ-の立ち位置は後述の「TRIBANGLE」で活用するため、単なる配置調整以上に重要なテクニックとなっている。 ''カバー'' -壁や障害物に隣接してターン終了を迎えると「GUARD」状態となり、受けるダメージを大幅に軽減される。また射線を遮る攻撃に対しては完全に無効化できる。~ ガード状態ではダメージを受けてもダウンしないため、基本的にはカバーできる状態でターンを終えるのが望ましい。 -マップには高低の概念があり、低所からの射撃に対してはガード状態となる他、相手を近接攻撃などで落下させれば追加ダメージを与えることができる。~ 低所にスキルを持った味方がいる場合、射撃によってそのままダウンを取る追撃が発生する場合もある。 --これらのカバーは敵も積極的に活用してくる。スキル攻撃や近接攻撃でカバーを解除させ、ダウンを狙っていくのが基本戦術となる。 ''攻撃'' -本作では銃撃攻撃で残弾の概念が存在せず、遠距離の通常攻撃といった扱いになっている。ペルソナ5本編同様、キャラクターごとに装備できる銃器が異なり、射程や攻撃範囲で個性が表現されている。~ 射線の概念を持ち、障害物に阻まれる場合には無効化される。範囲攻撃の場合は味方にも命中してしまうため、攻撃順や一時的に移動することが必要になる。 -近接攻撃では隣接した敵に対して、吹き飛ばしつつガード状態を解除できる。なお本作では近接装備についてはオミットされているため、パーティ追加効果で増減する。 -ペルソナによるスキル攻撃では遮蔽を無視して攻撃でき、ガード状態を解除できる。原則的には本人のペルソナが所有するスキルのみだが、後述のサブペルソナが攻撃スキルを所持している場合はそちらも使用可能となる。~ 弱点耐性などは採用されておらず、敵味方問わずシリーズ恒例の「弱点をつく」という戦術は本作では行わない。 代わりにそれぞれの属性ごとに付与できる状態異常((ジオ系であれば移動不可となるバッドステータス「感電」の付与))や特殊効果((サイ系であれば敵を引き寄せるように強制移動させる))が付随する。~ ''1MORE'' -ガード状態でないユニットを攻撃してダウンさせると再行動できるようになるシリーズ恒例のシステム。 -ペルソナ5同様に連続してダウンさせることで連続行動が可能。~ 本作ではSLGということもあり、再移動も可能になる。上手く連続させれば1ターンではマップの端から端まで横断するほどの大移動も可能、というより一部クエストでは必須テクニックとなっている。 -敵も同様に1MOREを狙ってくるため、甘い位置取りでは連続行動から危機的な状況に追い詰められることも多い。 ''TRIBANGLE(総攻撃)'' -本作における「総攻撃」に相当する必殺技。~ ダウンした敵をユニットで囲むと範囲内の敵にガード状態などを無視した大ダメージを与えられる。~ マップ上では味方ユニット3体を頂点にした三角形で表示される。1MOREによる再行動や未行動のユニットの位置を調整することで攻撃範囲を調整できるが、発動したユニットは行動済みとなる。そのため、範囲を優先するとカバーが疎かになるといった注意点もある。 ''ユニークスキル'' -ユニットごとに固有の効果を持つ必殺技に相当するスキル。出撃メンバーで共有するVOLTAGEゲージが最大まで溜まると使用可能になる。~ 単純に大ダメージを与える他、デコイとなるユニットを召喚したり、範囲内を回復するオブジェクトを設置するなど特殊な効果を持つスキルも存在する。 ''サブペルソナ'' -本作ではキャラクター固有のメインペルソナとサブペルソナを装備する((設定上、ペルソナ使いではないエルは装備できない))。『PQ2』の同名システムとほぼ同様。~ 主人公であるジョーカーも「アルセーヌ」を固有ペルソナとしており、他の仲間と同様メインペルソナ+サブペルソナを1つ装備する。サブペルソナは戦闘中以外であれば、好きなタイミングで変更できる。 -サブペルソナは「固有スキル」「継承スキル」「ステータスボーナス」で構成される。シリーズ恒例のアルカナは割り当てられておらず、代わりに「呪怨属性」や「目眩属性((ペルソナ5における祝福属性に相当))」などの得意属性とも言えるようなものが割り当てられている。 --「固有スキル」はペルソナごとに1つ割り当てられており、変更することは出来ない。~ 「アギダイン」などのお馴染みのアクティブスキルの他、「ガード状態の対象の与えるダメージを上昇させる」といった本作固有のパッシブスキルに大別される。~ ペルソナ合体で素材となったペルソナの固有スキルを継承させることが出来る。 -本作では銃以外の装備品は存在せず、ステータスの底上げはサブペルソナに依存する((エルは装備出来ない分、基礎ステータスが倍近く設定されており、ステータス不足はフォローされている))。~ 中盤以降、ペルソナを素材とした武器生成が解禁される。指定の条件を満たすペルソナを合体させることで特殊効果を持つ銃を生成できる。ペルソナ5の「電気椅子処刑」に近いが、条件を満たしていれば素材となるペルソナは問わない。 ''チャージ'' -攻撃を行わなかったユニットはチャージ状態になり、次ターンの攻撃力や移動力が強化される。強化される能力はキャラクターごとに異なり、スキルツリーで強化できる。~ 1MOREで再行動した際にも発動するため、ダウンを取った後にカバーできる場所に移動してチャージ状態で次ターンに備えるなども出来る。 **シナリオ進行 -ステージごとに固有ギミックが登場する。ダメージを与えると敵を吹き飛ばす「爆弾」や対応するボタンで開閉する「扉」や「昇降機」、指定された行動をするとペナルティを受ける「スピーカー」などが登場する。 --DLCでは床面を変化させることで敵味方に作用する固有ギミックも登場する。 ''作戦開始'' -メインストーリーを進行させる際はある程度のマップを連続で攻略することになる。ストーリーが一段落するまでは拠点に戻れず、一部準備行動が制限される((セーブ以外にもベルベットルームの利用や装備ペルソナの変更などは可能))。 ''アワード'' -各ステージに設定された追加報酬の獲得条件。~ 「ステージクリア」「指定ターン以内のクリア」「戦闘不能者を出さずにクリア」が主に設定されており、クリア評価が変動する。 ''REPLAY'' -クリアしたメインストーリーのマップはいつでも再戦が可能。取り逃したアワードの回収やクリア報酬の再取得が可能。素材にするペルソナを再回収する他、単純なレベル上げや資金稼ぎも行える。 ''絶好調'' -ストーリー進行はある程度、連続した戦闘になり、スタメンで先発出撃しなかったユニットは「絶好調」状態となり、ステータスが向上する。~ 同じユニットを連続して使うことに特にデメリットは存在しないため、次回のステージを見て出撃メンバーを検討できる。 --クリア済みのステージやクエストでは絶好調は適用されない。 **アジト・ベルベットルーム ''スキルツリー'' -本作ではスキルツリーでユニットの強化を行う。GP(グローポイント)を消費してスキルの強化やアンロックを行う。スキルツリーは振り直すことができ、サブペルソナや出撃メンバーに応じて組み替えることも可能。 ''クエスト'' -メインストーリーの進行に応じて、解禁されていくサブクエスト。 -指定のメンバーで出撃すると大量のGPや特殊ペルソナがアンロックされるなどの報酬が得られる ''TALK'' -本編の進行度に応じて、幕間劇を見ることが出来る。一度見た会話はアジトであればいつでも見返すことが出来るため、選択肢の全回収なども簡単。~ フルボイスではないが、ペルソナ5のコープのような和気藹々とした会話やストーリーに応じたシリアスな物もあり、多種多様。~ また初めて見るTALKを見終えると少量だが、GPを獲得できる。 ''ベルベットルーム'' -時系列の都合、ベルベットルームの案内役はラヴェンツアが務める。 -シリーズ恒例の「ペルソナ合体」「ペルソナ全書」に加えて、ペルソナ同士を合体させて銃に変える「武器生成」を担当する((また用済みになった銃の売却も担当している))。 ---- **評価点 ''シナリオの評価点'' -ペルソナ5本編の『パレス』とは異なる、『キングダム』という異世界の秘密に迫りながら、そこで苦しめられている民衆たちを解放していくという『革命』をモチーフとしたシナリオは『反逆の物語』としての1つのシナリオとして、してはまとまっている。 -設定の破綻も少なく、若干の冗長部分はあるものの本編との統合性も取れている。 -圧制を強いる支配者を倒し革命を起こしていくという流れは『ペルソナ5』らしさを感じられる。 --ただの勧善懲悪に終わらず、悪を倒し革命を起こすことの是非を問うストーリーは考えさせられるものがある。 ''新キャラクター「エル」と「統志郎」の描写'' -革命軍のリーダー「エル」 --本作のメインヒロインであり、案内役となるキャラクター。 --怪盗団の女性陣にはいなかったボーイッシュなキャラクターで、その明るい性格からすぐに怪盗団とも打ち解けており、TALKでも積極的に会話に参加するので愛着も湧きやすい。 --彼女もまた「反逆の意思」を宿した人物であることが序盤から描写され、怪盗団のメンバーとして違和感なく馴染んでいる。 --若干天然な要素もあり、CVを担当した高橋李依氏の熱演もあってコミカルなボイスもよく似合っている。 --竜司とはまた違った方向で猪突猛進的な性格でありながら、リーダーとしての重圧や自分の存在に悩む姿がTALKなどでもうかがえる。 --開始時点では記憶を失っている。自分のアイデンティティーに悩むのはモルガナを思い出させる要素であり、シナリオ上でも重要な役割を担っており『エルが何者か』という疑問は好奇心をそそられる。 -迷い込んだ若手政治家「春日部統志郎」 --エルと同じく本作オリジナルのキーパーソン。 --新進気鋭の若手政治家だが怪盗団と同じくキングダムに迷い込んでいた所をジョーカーに助け出され、行動を共にする。 --序盤では「異世界、ペルソナ能力を操る怪盗団たち、襲い来る人外たち」((作中では怪盗団が終盤に大々的な予告状を出していた後の時系列のため、怪盗団の存在は世間に広く認知されている))という異常事態に翻弄され、常識人らしいヘタレっぷりを存分に発揮する。 --一方で自分なりに出来ることや人の良さも描写されており、怪盗団たちとの交流を通して人間的に成長していく。 --また戦闘面では活躍しないものの政治家らしい大局観を持ち、作戦立案などシーンでは怪盗団とは違う視点での提案などを行い、全くお荷物というわけでは決してない。怪盗団の軍師役としては真とモルガナがいるが、大人ならではの「危険すぎる」「もっと安全な策は無いのか」といった常識的な意見は怪盗団の破天荒さを際立たせるのに一役買っている。 --政治家のキャラクターは『P5』にて獅童正義、吉田寅之助が存在するが獅童は傲岸不遜な悪徳政治家、吉田寅之助は過去のスキャンダルでドロップアウトしてからの再起を志す人物であるため『自分の未熟さに思い悩む青年』というのは新しい切り口でもある。 --キングダムの攻略を通して、トラウマを乗り越えて行く姿は怪盗団の過去を知るシリーズファンであれば自然と応援したくなるだろう。 ---成人した怪盗団の仲間では『P5S』で「長谷川善吉」が既出((時系列上ではこちらが先ではある))であるが、ややニヒルな魅力を持つ善吉と未熟な常識人である統志郎ではかなりタイプが違う魅力を持つ。 ''成長した怪盗団のメンバー'' -ペルソナ5本編が落ち着いた時系列とあって、エルや統志郎へ助言や叱咤するメンバーの姿は感慨深い。 -意外とペルソナ5本編では接点の少なかった組み合わせのクエストなどが見ることが出来る((「春と竜司」、「真と祐介」など))。 -特にTALKの1つ「理想の結婚」では主人公がメンバー((男性陣も含む))との結婚を妄想するという『PQ』の「ごーこんきっさ」のようなファンサービスがある。 --しかも、主人公が真に浮気の釘を刺されるというジゴロなことも。 --書き下ろしのウェディングドレス姿でまで用意されており、必見。 **システム ''バトルシステム'' -''『ペルソナ5』の戦闘をSLGにうまく落とし込んでいる。'' --オーソドックスなSLGとペルソナの要素がしっかりマッチしている。 --カバーアクション、銃撃と近接攻撃、ペルソナのスキル、ダウンと1MOREというペルソナ5本編の戦闘システムがSLGの世界で見事に表現されており、評価が高い。 --ペルソナスキルも「ガルで敵を吹き飛ばす」「ジオで拘束」などで上手にSRPGの技となっている。 --銃撃には射線の概念があり、地形を上手く利用することで一方的な攻撃が出来る他、単調になりがちな銃撃戦にメリハリをもたらしている。 -移動の自由度が高い --本作は行動するまでは何度でも移動ができる。総攻撃や弱点攻撃でやり直したい場合も多いので、このシステムは嬉しい。 ---運用次第でプレイヤーの連続攻撃が可能となるので、上手くいった時の爽快感が良い。 -スキルポイントの振り直しが無制限 --欲しいスキルのためにポイントを振らずに我慢する必要がなく、気軽に色々試せる。 --サブペルソナの組み合わせに応じて、スキル振りを見直すことも有用。 -ユニットの使用機会に偏りが少ない --本作ではユニットごとのレベルは存在せず『怪盗団レベル』という形で一律でステータスが管理される。 --ペルソナ5などで多発していた「特定のメンバーのレベルが低くなる」といった事が起きず、レベルを気にせず使いたいユニットを起用できる。 --主人公であるジョーカーが固定出撃でないのも地味に嬉しい要素。 --絶好調システムのおかげでメンバーを交代させる事にも意味がある。後のマップに備えて出撃メンバーを吟味する攻略性がある。 **グラフィック -『PQ』シリーズのようなデフォルメデザインのペルソナ使い達のキャラデザは可愛らしい。 --会話時の立ち絵も本編同様にリップシンクを行い、状況に合わせて立ち絵が変わったりするので臨場感も感じられる。ポーズや表情の差分も多く、コミカルながらも豊かな表現が行われている。 ---和服などの一時的な衣装の変化もきちんと描かれている~ -またイベントで1枚絵のスチルもクオリティが良い。 -シナリオ上の重要な場面で入れられる3Dムービーやアニメーションも高品質。 --これらはいつでもアジトで見返す事が出来るのも嬉しい。 **BGM -OP曲「Revolution in your Heart」を始めとし、シリーズらしい高品質なBGMが揃っている。 -革命をテーマにしているからか、ややロック調のBGMが多くアシッドジャズ系が多かったペルソナ5本編とはまた違ったテイストで統一感がある。 --サウンドトラックはCD5枚組とペルソナ5本編並みのボリューム感。 **P5R要素の回収 -DLCではあるものの『P5R』で登場した「芳澤かすみ」と大きく設定や描写の掘り下げられた「明智五郎」に焦点を当てた外伝作品は初。 --特にP5R要素の強いこの2人は外部出演が少なくなりがちであるため、ファンにとっては嬉しい。 --内容も主人公を含めた3人が中心のシナリオとなっている。 --またDLC限定の新要素があるため、本編とは違った新鮮味のある戦闘が楽しめる。 #region(ネタバレ注意) --本編とDLCの両方をクリアすれば、明智とかすみの2人も2週目以降の本編で使用可能になる。 //---『ロイヤル』をクリア済のユーザーからしてみれば時系列がおかしいことになるが、あくまでも本作をクリアした人向けのおまけとして割り切った方が良いだろう。 #endregion ---- **賛否両論点 ''TRIBANGLE(総攻撃)'' -戦闘メンバーで三角形を作り、その中に居る敵にダメージを与えられるこのTRIBANGLEは、SRPGのシステムとペルソナ5のスタイリッシュさが落とし込まれ、うまく融合が図られている。 --一方で非常に威力が強く((難易度HARDでも大抵の敵は一撃))、多少強引に突き進んでトライバングルでゴリ押すワンパターンな戦術になりがち。 --一方で「総攻撃で一網打尽にする」というのはペルソナ5本編でも多用された戦法であり、一概に否定も難しい。「ダウンを取りつつ、有利な位置取りへ移動する」というのはSLGでは定番といえば定番である。 ''育成要素の簡略化'' -SLGというシステム変更に伴い、RPG要素の多くが簡略化あるいはオミットされている。 -装備品は銃のみに簡略化され、近接武器や防具は存在しない。そのため、シリーズにあった女性専用防具などの戦略性は薄くなっている。 --中盤から解禁される武器生成では、従来のような特殊効果を持つ銃や射程や攻撃範囲が異なる銃が解禁されるため全くそういった要素が無くなったわけではない。 --中盤以降、上記の武器生成での銃が入手できるため、店売り品の利用機会は激減する。また銃の売却は「武器の分解」という形式を取るため、不要になった銃の売却が序盤では行えない。 -弱点属性の撤廃により、ペルソナ5本編で行えていた「弱点をスキルでフォローする」といったやり込み要素は不可能。 --しかしSRPGである本作において、ペルソナによる戦術が強力すぎればマップ上での駆け引きが形骸化することは想像に難くない。~ 位置取りによるカバーなどで被ダメージを抑えるというのが趣旨であることを思えば、弱点の導入はゲーム性が複雑になりすぎていたかもしれない。 -サブペルソナが採用されているが、スキル枠が少なく合体による強化を感じづらい。 --カスタマイズ性が低いため、合体を繰り返さずともドロップしたペルソナ同士を合体させるだけで実用的なサブペルソナが入手できる。~ これを手軽に多様なペルソナを用意しやすくなったと受け取るか、育てる楽しみがなくなったと受け取るかは評価が分かれる。 -ユニットごとのレベルの撤廃がされ、怪盗団レベルでメンバー全員のステータスが上昇していく。~ ユニットの成長度にムラがなくなった一方で、お気に入りのユニットを育てるという楽しみ方はできない。 --SRPGであるため「いざ起用しようと思ったらレベル不足で実用に耐えない」といった状況を防ぐための措置だろう。 -スキルツリーにレベル制限のようなモノはなく、怪盗団レベルもペルソナ合体の際の上限として機能する。サブペルソナはマップやメンバーに応じて付け替えることが出来るため、レベルに縛られない戦術を取りやすくする一助にもなっている。 ''外伝ならではの制約'' -『P5S』でも賛否両論であった点のうち、下記の問題点は本作にも共通してしまっている。 --ペルソナ5本編のコープキャラは未登場。 --本作ではゲーム開始直後に異世界「キングダム」に迷い込んでしまうため、コープを持つキャラクターたちは登場しない。『P5S』では僅かながらも出番のあった佐倉惣治郎と新島冴も未登場である。 --ベルベットルームもラヴェンツァのみが登場し、イゴール、ジュスティーヌとカロリーヌは登場しない。時系列上、登場する方が不自然ではあるのだが…… -『P5S』同様、本作のみで完結するシナリオにする為であれば、登場人物が膨大になってしまうコープキャラクターたちなどの出番見送りは妥当ではある。 --評価点にもある通り、本作のシナリオは本作の要素のみで十分に纏まっているため、取捨選択自体は妥当と言えよう。 ---- **問題点 ***シナリオ上の問題点 ''怪盗団の活躍が控えめ'' -本作のあらすじは「統志郎とエルを助けながら、キングダムを攻略していく」というものであり、各キングダムのボスも統志郎のトラウマをベースとしたものになっている。 -本作は良くも悪くも統志郎の過去の失った記憶を巡るという構成であるため、怪盗団との直接の因縁がない。 --それぞれの章で出てくるボスとのやり取りは全て統志郎を中心にしたものであり、怪盗団はあくまでフォロー役、指南役に回っている。当人の問題であるため、仕方が無いとはいえど単調さは否めない。 -怪盗団のメンバーはあくまで統志郎とエルを助けていくという立場であり、メンバーごとの経験を踏まえた助言や叱咤はすれど、巻き込まれた立場であって各ボスなどに対して立ち向かうのはあくまで統志郎である。 -ペルソナ5本編でそれぞれのメンバーのストーリーには一区切りついているため、仕方が無いといえば仕方が無いのだが掘り下げ要素が少ないのはやはりやや物足りない。 //ジョーカーの過去などそれこそかすみ明智など掘り下げるシナリオなんていくらでも書けるのに書かないのは仕方無くない。加えて賛要素がない //↑問題点の箇所に移動。ジョーカーの過去についてはP5本編で掘り下げられており、ロイヤルの方でかすみと明智も同様。むしろ「かすみと明智」の絡みはロイヤルでも少なかったのでむしろされている。 --TALKなどで怪盗団との掛け合いを見ることはでき、それらのクオリティも高いのだがコープのような能動的な交流手段はない。ペルソナ5ロイヤルであった合体技のような要素もないため、怪盗団の掘り下げを期待すると肩透かしを受ける。~ 舞台が変わっても従来のシリーズのように仲間に話しかけることができず、所感などを聞くことは出来ないのは不満点として挙げられる。 -また、各ステージで統志郎の過去をめぐる話が展開されるため、全体的にこじんまりとした印象を受ける。本編の1つのパレスのエピソードを引き伸ばしたようなものと言われることもある。 //--怪盗団メンバーとの因縁がある敵キャラクターなども登場しないため怪盗団は実質脇役。これでは怪盗団目当てのユーザーはやる気が無くなる。これでは&bold(){「春日部統志郎物語」}として言われても仕方ない //--特に主人公の出番は2、3回あるかないかであり、アトラスお馴染みの無口主人公というよりも''空気主人公''と言ったほうが正しい。 //--そもそもタイトルにデカデカと「ペルソナ5」と入れながら「&bold(){怪盗団要素が薄いのはどうみてもおかしい}」と憤るユーザーも多い。 //↑終始主人公目線で話が進むのに出番がないは意味がわからない。 //出番。勤め・仕事などに出る番。転じて、活躍の機会。ジョーカーは何も活躍してないのだから、出番がないと言われても仕方ない //↑無断差し戻しのためCO。「ペルソナ5」らしさをどう取るかは主観によるが個人的には「反逆の意思」をテーマとしていると思う。ジョーカー含め怪盗団がいなければキングダムの攻略は成り立たず、エルや統志郎が思い悩んでいる時に励ましたりするのもジョーカーたち。特にエルはTALKでもシナリオでもジョーカーに対して感謝を伝えてくるのに活躍していないは無理がある。 ''全体的に既視感のあるシナリオ'' -統志郎については、無気力の流され主義の政治家が怪盗団に触れることで信念を取り戻していくという展開であるが、ペルソナ5本編で登場したコープキャラクターで同じく政治家である「吉田寅之助」と被るという声も。 -またストーリー展開やラスボスについても、形や名前を変えただけで『P5』シリーズをやっていればあまり新鮮味はない。 -あるキャラクターについて #region(ネタバレ注意) --終盤に登場するあるキャラクターは''通過する快速電車に轢かれた''にもかかわらず''脚を不自由にしただけで生還''している。 --『P5』では車で命を落としている人物が複数いるため、流石にご都合主義的であると言わざるを得ない。 #endregion ***バトル ''戦闘メンバーが3人のみ'' -バトルに参加できるのは3人のみ。一般的なSRPGの戦闘人数と比較するとかなり少ない。 --人数が少ないので戦闘中に出来ることが少なく、戦術がワンパターンになりやすい。 -色々なキャラを使いたいというファンの心理にも反しており、不評の声が多い。 --『P5』のバトンタッチのように戦闘中に交代出来るシステムがあれば良かったのだが… --戦闘不能になった際に控えのメンバーと交代できるシステムは存在するのだが、ペルソナ5本編では戦況に応じて控えのメンバーと交代が出来たことを思うともどかしさを感じる場面は多い。 //--ただでさえ本編でも控えが多くなってしまうのに、更に多くなってしまった。 //--怪盗団全員を余すところなく活躍させたいと思うキャラゲー的な部分を期待していたユーザーからの評価が低くなってしまった。 //---シナリオ上で連戦となる場合、戦闘毎にメンバーの入れ替えを促すためか、前の戦闘で控えにいたキャラクターの能力値が上がるという要素がある。 //--また本編にあった「援護射撃」や「バトンタッチ」というのも無い。 //#region(ネタバレ注意) //--終盤で統志郎が4人目の固定メンバーとして加わる。シナリオやシステム上仕方ないのかもしれないが、彼が固定メンバーになるまでは4人で進行させる事はできなかったのだろうか…。 //#endregion //↑ゲーム性が違うのに戦闘メンバーが減ったことや本編にあったシステムがないことを劣化というのはおかしい。 ''仲間キャラクターの個性が乏しい'' -属性弱点が撤廃されたため、物足りなさを感じる面も。 -スキルツリーで取得できるスキルはそれぞれのペルソナや個性に応じたモノだが、スキルツリーの構造自体はほぼ全キャラが共通している((魔法系・連携系・パッシブ系の三系統。ナビのみランダム発動する支援スキルを強化していくツリーになっている))。 -サブペルソナの装備によりパラメーターや弱点をある程度フォロー出来てしまうのもそれに拍車をかけている。 --ただし、好きなキャラクターを場面を問わず使えるのは利点ではある。~ また銃の性能やパッシブスキルで個性が機能していないわけではない。 //-仲間の戦闘での個性が少ない //--上記の通り戦闘人数が少ないので、全員がある程度単体で完結している能力を持つようにすることが多くなる。 //--特にロングライフルを扱い味方全員の移動力を3ターン増やす「マハスクカオート」持ちの喜多川が便利である。 //--純サポート特化キャラのような尖った性能のユニットは作りづらく、結果としてどの仲間も、よく言えばバランス感のある、悪く言えば個性の薄い能力となってしまう。 //↑スキル、射撃、移動力で各キャラ毎大きく性能に違いがある。 ''ボス戦以外でのバリエーションに乏しい'' -基本的に「モブ敵が出現して倒す」の繰り返しであり、物語としての楽しみが薄い。 -マップ上の雑魚敵を掃討しても、増援が出てくるまで待つ場面も多い。増援には前兆などがないため「マップ上にいる敵を倒しきれると思って突出したら増援が出撃して返り討ちに遭う」といった初見殺しに見舞われることも((「UNDO」機能を使えばターンを巻き戻す事ができるので致命的になることは少ない。))。 -一部ステージでは「目標地点に到達する」などのクリア目標が変わるが、それらのマップは少数に留まる。 //--同じような背景マップと敵が多い。さらに敵の行動は、移動するマス目に至るまで固定で、ランダム要素は皆無。 //↑ランダム要素が薄いことは特に問題ではないだろう ''最終章がボスラッシュ'' -ラスボス前に前章のボスと戦うのだが、ギミックの変化もないため討伐済みの同じボス戦をするだけになる。 -新鮮味もなくただの焼き増しともいえる。ボスの主張もすでに乗り越えたトラウマを繰り返すばかりであり、統志郎たちも「そのトラウマはもう乗り越えた」と前座扱い。シナリオではそれで良いが、攻略方法には何らかの変化は欲しかったところ。 ''単調なリワード'' -大体どの戦闘のリワードも、「〇ターン以内にクリア」「自軍ユニットが戦闘不能にならずにクリア」の2つで構成されている。 -どの戦闘のリワードも条件がワンパターンで単調。またリワード条件を攻略中に確認出来ない。 //--上記の通り、特に「〇ターン以内にクリア」は必然とスピード勝負となり、トライバングルを中心とした攻撃や行動時に1番広く動けるキャラやスキルばかり重宝されてしまい、戦略がマンネリしがちになる。 //↑調べたところ移動力の少ない杏が特に最弱という扱いを受けていないため「移動力の大きいキャラばかり使われる」というのは間違っている //-バッドステータス //--ガル系は敵を吹き飛ばし、核熱と念動は敵を引き寄せる効果があるが、炎上も感電も凍結も効果が短すぎて恩恵を感じにくい。また、炎上と感電に関してはほぼ掛からないことが多い。 //↑相手の行動を封じる感電と凍結の恩恵が薄いは意味がわからない。他の状態異常も特に無意味なものはないし問題点とは言えない。 ''敵のバリエーションが少ない'' -本作の雑魚敵は「レギオン」と称されるがこれらのバリエーションが少ない。 -ペルソナ5本編のペルソナの姿をした「シャドウ」ではなく『[[ペルソナ3]]』や『[[ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス]]』を思い出す無機質なシャドウに近い。またステージごとにデザインが若干変わるが、3Dモデルのベースを流用しているためか、ステージごとの色彩や小物の変化に留まる。序盤から登場する敵は終盤まで登場することもあり、単調に感じる要因のひとつ。 -ボスを除いた敵兵種は、ライフルを持った一般兵、接近戦とカウンターに特化した兵、射程長めのスナイパー、回復と移動力強化を担当するドラム兵、特定方向からの攻撃を無効化するシールド兵、召喚されたザコを投げてくる重量兵、攻撃すると位置を入れ替えてくる転移兵の''全7種''である。中ボスのような存在もいない。 -スキルなどを使用する敵は限られ、銃撃と物理攻撃程度の単調な攻撃のみの敵も多い。 ''ボス戦がギミック中心'' -ボス戦の攻略はそれぞれ専用ギミックを攻略していく形になるが、同じギミックを倒すまで繰り返すことになる。 -ボス戦の回数自体も少なく、前述の雑魚敵が種類が少ないことも相まって似た印象のマップが続くことになる。 -ギミックも変化が少なく、攻略方法もターン経過でイベントによって攻略方法が明かされるため、探る要素が少ない。 ''サブペルソナの個性が乏しい'' -ペルソナの能力値は「加算HP」「加算SP」「近接攻撃力」「射撃攻撃力」の4種類のみで、スキルは1ペルソナにつき2枠だけである。 - ペルソナのレベルを上げても能力値が少し増えるだけで、スキルを覚えたりもしない。 --弱点や耐性も無く、スキルも似たようなものしかないのでペルソナ毎の個性が薄く、サブペルソナを作る楽しみはほぼない。 --また従来のアルカナ属性ではなく、本作独自の属性設定による合体法則であるためシリーズファンは戸惑う点も。 --ペルソナ合体も固定の「固有スキル1つ」+「継承スキル1つ」という形式なため、合体を繰り返す楽しみが薄い。直近の素材スキルからしか引き継げず、従来のスキルカードのようなモノもない。 -『ペルソナ』という冠でありながらペルソナが記憶に残らないといった評価をされることも。 -UNDOの使いにくさ --UNDOが「前のターンのスタート時」に戻るというものであり、失敗した場合そのターンをやりなおすのが面倒。 ---1ターン以内にクリアしなければならないクエストなどでは使うことが出来ない。 ***その他 ''やれることが少ない'' -本作の舞台は中世ヨーロッパや江戸時代など『P5』のパレスに無かった世界観なのだが、街中を自由に探索することができない。 -モブとの交流も少なく、ネームドNPCも極少数に留まっている。世界観上の制約が多いとはいえ、個性的な悪役や脇役が少ないのは寂しい。 -安全圏がアジトしかない都合上、アジトに引きこもり本編と依頼をこなすだけでやれることが少ない。 -予告状を出し相手を改心させるといった怪盗要素も本作にはない。 --またボリュームもあまり多くなく、すべてのクエストを終えても本編クリアまで20~40時間程度。 //-クエスト //--数が少なく同じような内容ばかりである。 //--また本編と違って、1ターン殲滅など異様に難易度が高い。 ''UI'' -マップの拡大縮小が出来ず、全体マップがない。 -ただでさえ高低差が多いなど、見づらいステージが多いので困る。 --特にトライバングルする際にキャラがどの位置にいて、敵がどこに居るかなど位置関係を確認しづらい。 ''ナビの役割が薄い'' -弱点の撤廃に伴い、敵の耐性を解析するナビの活躍は少なくなってしまった。 -全体支援を有し、それ自体は有用なのだが発動が高頻度とはいえランダムであるため、頼りにはしづらい。 -ギミックの対応や作戦の立案や侵入経路の確保などシナリオ上での活躍はあるものの、電子戦を得意とするナビの出番はやはり少なく、不遇と言える。 --せめて他SLGなどで見られる索敵が必要な視界制限マップなどがあれば違ったかもしれないが。 ---- **総評 『ペルソナ5』のシステムを上手くSRPGに落とし込んだ意欲作。~ 1MOREや総攻撃など「シリーズらしさ」を再現しており、ジャンルは違えど『ペルソナ5』らしさは表現されている。またBGMやUIのクオリティ、魅力的なキャラクターは健在であり、DLCだが『P5R』要素が楽しめる外伝作品となっている。 ~ ただ大味なシステムは爽快感のある一方でそれに頼った戦術に傾倒してしまい、SRPGらしい駆け引きを期待していると物足りなさを感じるだろう。~ ボスや雑魚敵のバリエーションも乏しく、全体的なボリュームは少なめである。~ シナリオの評価する一方で予告状といった怪盗要素の少なさや登場人物の少なさがそれらの印象を強くしており、本作のキーパーソンである「エル」と「統志郎」を受け入れられるか否かにより、評価が分かれる。 //実際にはSRPGというよりもパズルゲームと言った方が正しく、一般的なSRPGを想像していた者からは賛否両論。~ //シナリオについてはうまくまとまってはいるものの、新キャラクターである統志郎を中心としたものであり、怪盗団の活躍を期待していたファンをがっかりさせるものとなってしまった。
//記事を#areaedit()と#areaedit(end)で挟んでください。 //「#contents()」プラグインは、コメントアウト状態で記載してください。全下書き項目の見出しが目次化されてしまいます。 *&this_page() ゲーム記事や用語集項目など、Wikiコンテンツ作成時の下書き用ページです。~ 表示負担軽減のため、動画はコメントアウト状態で記載してください。~ 項目を作成する際は、作成日付を添えます。~ ここは、''事情があって他のページから分離された下書き''を置いています。~ 項目には、避難所に移る事になった経緯が分かるスレッドへの誘導を添えます。加筆、修正、下書きを元にした新規作成の前には、そちらを必ず確認してください。~ #region(このページの利用例) -文章量や編集回数が多く、他の下書き項目や過去ログを圧迫する項目を退避させる -記事に反映させる前に、長めの冷却期間を設ける -編集制限されてしまった作品の記事を作り直す #endregion ''【注意】'' -日付の記載がない、またはスレで相談している様子が見られない場合、項目の移動や削除措置が取られます。 -項目が荒らされてしまった場合、このページごと編集権を制限する場合があります。 -アダルトゲーム項目を避難させる場合、regionで畳んでください。 **利用法 -1. 議論場所を用意する。 --本ページは避難所という立場上、編集にあたって各自の意見のすり合わせなどを行うための議論場所が必要となります。 -2. 記事を載せる。 --下書きは縦に並んでいますが、新しく下書きを載せるときは必ず最下部に追記してください。(下書き作成日が古いものが下部に行くと削除期限日がわかり難くなるため)~ また、編集が楽になるので記事の最初と最後にareaeditプラグインを付けることをお勧めします。 --本ページの立場上、初稿の段階では判定は埋めず議論で決めることを推奨します。 -3. 記事を完成させる。 --本ページの立場上、大勢の手が入ることが予想されるため、編集内容の要約を議論スレに書き込んでおくのもいいでしょう。 --もちろん一般記事同様に初稿作成者以外が編集を行うことも可能です。ただし、''以下の事項を行う際は必ず議論スレに報告を入れてください''。悪質な場合は規制されることがあります。 ---下書きを削除もしくは移動する場合。~ 通常の下書きで済むものがこちらに書き込まれていた場合は記事作成スレに報告の上でそちらに移動するとよいでしょう。 ---ゲーム記事の判定を変更する場合(未定のものに付与することも含む)。 ---下書きを記事として作成するか、作成依頼を出す場合。 ---その他、記事のニュアンスに大きく変更が生じる編集をする場合。 --判定に関しては、議論が長引く場合は管理人裁定という手もあります。詳細は[[こちら>判定の変更について]]。 -4. 記事を作成する。 --議論スレでの議論が収束し記事を作成できる状況になった場合、ログインIDを持ってない人は、記事にする際に[[依頼所]]もしくは議論スレで依頼してください。 //--下書きの記事だから作成基準が緩い、ということはありません。一通り完成している記事でも「文章が簡素で内容が薄い」「文章が支離滅裂でわかりにくい」「他のサイト・Wikiからの引用」などの不備がある場合、&color(red){''記事化後すぐに修正依頼や要強化依頼が出されたり、記事化自体が見合わせとなる場合があります。''}依頼を出す前に内容を一読して不備の有無を確認し、不安な場合は記事作成相談スレに記事化の是非について相談してください。 --記事内容によっては、単独記事として作成するよりも既存の記事への追記の方が良いと判断される場合もあります。~ なお、''追記の場合はログインなしでも作業可能''です。 ---追記を想定して記事を作成する場合、下書きの冒頭に追記先の記事名を表記しておくのもいいでしょう。 ※&bold(){contentsプラグインは必ずコメントアウト状態で記載してください}(記事作成時にコメントを外す)。全下書き項目の見出しが目次化されてしまいます。 &br; 「記事下書き」は用途別にページが分かれています。 -[[記事下書き]] / [[同・2>記事下書き2]] / [[同・3>記事下書き3]] / ''避難所'' / [[成人向け>記事下書き/R18]] 完全フリーの[[サンドボックス]]もあります。 ---- #contents_line(level=1,sep= / ,fromhere) ---- #areaedit 避難所移動日:2024/03/11~ 移動理由:初稿の時点で重大なルール違反(他サイトからの文章の盗用)が発覚したため~ [[その他判定意見箱3>https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1655026480/]]も参照してください。~ ''相談なしに下書きの判定を変更したり記事を大幅に差し戻すのはやめてください。'' ---- *ペルソナ5 タクティカ 【ぺるそなふぁいぶ たくてぃか】 |ジャンル|シミュレーションRPG|CENTER:&amazon(B0C7YP2XSD)|CENTER:&amazon(B0C7YS9QQR)&amazon(B0C7YWTPJC)| |対応機種|Nintendo Switch&br;プレイステーション5&br;プレイステーション4&br;Xbox Series X/S&br;Xbox One&br;Windows(Steam/Microsoft Store)|~|~| |発売・開発元|アトラス(セガゲームス)|~|~| |発売日|2023年11月17日|~|~| |定価|通常版:7,920円&br;ダウンロード豪華版:11,770円|~|~| |プレイ人数|1人|~|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~|~| |判定|未定|~|~| |ポイント|ペルソナシリーズとしては初のSLG&br;本編を再構築したシステム&br;単調さから来るボリューム不足感|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[女神転生シリーズ]]''| ---- //#contents(fromhere) ---- **概要 『ペルソナ』シリーズ初のSRPG。略称は『P5T』となる。~ 時系列は本編『[[ペルソナ5]]』のエンディングの直前((直接的な言及はないがおそらく3月上旬頃。))となる。 「キングダム」と呼ばれるパレスとも違う異世界に迷い込んでしまった心の怪盗団は元の世界に戻るため、出会った革命家「''エル''」とキングダムの支配者に対する革命へ手を貸すことになる。~ ジョーカーたちと同じく異世界に迷い込んだ若手政治家「''春日部統志郎''」と共にキングダムの秘密に迫りながら、新たな戦いへ身を投じることになる。~ ペルソナシリーズの外伝としては初のSLGとなっており、デザインも『[[ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ]]』などと異なり、『[[ペルソナQ2 ニュー シネマ ラビリンス]]』を連想するデフォルメされたデザインが採用されている。~ 『P5』のゲームシステムを再現した連続行動が攻略の鍵となり、オーソドックスなSLGと比較して1ターン辺りに出来る行動が幅広いのが特徴的。~ ジャンル変更に伴い、ペルソナ関連や装備周りのシステムが本編などとは大きく異なる。 ***DLC「Repaint Your Heart」 発売日同日からリリースされたDLC。 『[[ペルソナ5 ザ・ロイヤル>ペルソナ5#id_741b1980]]』で追加された要素に焦点を当てたストーリーであり、本作の本編((こちらはP5Rで10~11月頃の時系列と思われる。))とは独立している。~ 舞台設定やセーブデータも独立して管理されるため、本編をクリアせずともプレイ可能。~ こちらでは「芳澤かすみ」と「明智五郎」と共に都内を騒がせる謎の覆面アーティスト「ゲルニカ」を追うシナリオとなっている。~ ---- **ストーリー 卒業式が近い中、怪盗団はルブランに集合していた。~ その時「''春日部統志郎''」という時期総理候補の議員が行方不明になっている事件をニュースで知る。 突然テレビに怪奇現象が発生し、店内が大きく揺れ、店の扉は怪しい光を放つ。 主人公が扉を開くと、その先は見たこともない異世界「キングダム」だった。~ 謎の武装集団に捕まりそうになるが、「''エル''」と名乗る革命家に助けられる。 怪盗団の戦いが再び始まる。 ---- **戦闘システム 3人制の少数パーティでマップを攻略していく。~ 出撃ユニットは自由に選択でき、主人公を外すことも可能。怪盗団のメンバーにエルを加えた8人から出撃ユニットを選択してマップを攻略していく。出撃ユニット以外の仲間たちは控えとなり、出撃メンバーが戦闘不能になったメンバーと交代出来る。 -ユニットごとに味方のステータスを上昇させるパッシブスキルが設定されている。(ジョーカーであれば「味方全体の射撃攻撃力UP」など)~ スキル効果量は重複し、成長させれば倍率を強化することが可能。 ''移動システム'' -移動力の範囲内であれば、行動済みになるまで自由に移動可能。行動順にも縛られず、出撃中メンバーは行動可能であればいつでも切り替えることが可能。 -これによりSLGでありがちな「狭い通路で味方の渋滞が発生してしまいターンを跨ぐ」などがほとんど発生しない。~ 「射線が被る味方を一時的に退避させ、攻撃してから待避させていた味方で追撃を同一ターンに行う」などアクションゲームに近いテンポ感でプレイできる。 -- 各キャラクターの立ち位置は後述の「TRIBANGLE」で活用するため、単なる配置調整以上に重要なテクニックとなっている。 ''カバー'' -壁や障害物に隣接してターン終了を迎えると「GUARD」状態となり、受けるダメージを大幅に軽減される。また射線を遮る攻撃に対しては完全に無効化できる。~ ガード状態ではダメージを受けてもダウンしないため、基本的にはカバーできる状態でターンを終えるのが望ましい。 -マップには高低の概念があり、低所からの射撃に対してはガード状態となる他、相手を近接攻撃などで落下させれば追加ダメージを与えることができる。~ 低所にスキルを持った味方がいる場合、射撃によってそのままダウンを取る追撃が発生する場合もある。 --これらのカバーは敵も積極的に活用してくる。スキル攻撃や近接攻撃でカバーを解除させ、ダウンを狙っていくのが基本戦術となる。 ''攻撃'' -本作では銃撃攻撃で残弾の概念が存在せず、遠距離の通常攻撃といった扱いになっている。ペルソナ5本編同様、キャラクターごとに装備できる銃器が異なり、射程や攻撃範囲で個性が表現されている。~ 射線の概念を持ち、障害物に阻まれる場合には無効化される。範囲攻撃の場合は味方にも命中してしまうため、攻撃順や一時的に移動することが必要になる。 -近接攻撃では隣接した敵に対して、吹き飛ばしつつガード状態を解除できる。なお本作では近接装備についてはオミットされているため、パーティ追加効果で増減する。 -ペルソナによるスキル攻撃では遮蔽を無視して攻撃でき、ガード状態を解除できる。原則的には本人のペルソナが所有するスキルのみだが、後述のサブペルソナが攻撃スキルを所持している場合はそちらも使用可能となる。~ 弱点耐性などは採用されておらず、敵味方問わずシリーズ恒例の「弱点をつく」という戦術は本作では行わない。 代わりにそれぞれの属性ごとに付与できる状態異常((ジオ系であれば移動不可となるバッドステータス「感電」の付与))や特殊効果((サイ系であれば敵を引き寄せるように強制移動させる))が付随する。~ ''1MORE'' -ガード状態でないユニットを攻撃してダウンさせると再行動できるようになるシリーズ恒例のシステム。 -ペルソナ5同様に連続してダウンさせることで連続行動が可能。~ 本作ではSLGということもあり、再移動も可能になる。上手く連続させれば1ターンではマップの端から端まで横断するほどの大移動も可能、というより一部クエストでは必須テクニックとなっている。 -敵も同様に1MOREを狙ってくるため、甘い位置取りでは連続行動から危機的な状況に追い詰められることも多い。 ''TRIBANGLE(総攻撃)'' -本作における「総攻撃」に相当する必殺技。~ ダウンした敵をユニットで囲むと範囲内の敵にガード状態などを無視した大ダメージを与えられる。~ マップ上では味方ユニット3体を頂点にした三角形で表示される。1MOREによる再行動や未行動のユニットの位置を調整することで攻撃範囲を調整できるが、発動したユニットは行動済みとなる。そのため、範囲を優先するとカバーが疎かになるといった注意点もある。 ''ユニークスキル'' -ユニットごとに固有の効果を持つ必殺技に相当するスキル。出撃メンバーで共有するVOLTAGEゲージが最大まで溜まると使用可能になる。~ 単純に大ダメージを与える他、デコイとなるユニットを召喚したり、範囲内を回復するオブジェクトを設置するなど特殊な効果を持つスキルも存在する。 ''サブペルソナ'' -本作ではキャラクター固有のメインペルソナとサブペルソナを装備する((設定上、ペルソナ使いではないエルは装備できない))。『PQ2』の同名システムとほぼ同様。~ 主人公であるジョーカーも「アルセーヌ」を固有ペルソナとしており、他の仲間と同様メインペルソナ+サブペルソナを1つ装備する。サブペルソナは戦闘中以外であれば、好きなタイミングで変更できる。 -サブペルソナは「固有スキル」「継承スキル」「ステータスボーナス」で構成される。シリーズ恒例のアルカナは割り当てられておらず、代わりに「呪怨属性」や「目眩属性((ペルソナ5における祝福属性に相当))」などの得意属性とも言えるようなものが割り当てられている。 --「固有スキル」はペルソナごとに1つ割り当てられており、変更することは出来ない。~ 「アギダイン」などのお馴染みのアクティブスキルの他、「ガード状態の対象の与えるダメージを上昇させる」といった本作固有のパッシブスキルに大別される。~ ペルソナ合体で素材となったペルソナの固有スキルを継承させることが出来る。 -本作では銃以外の装備品は存在せず、ステータスの底上げはサブペルソナに依存する((エルは装備出来ない分、基礎ステータスが倍近く設定されており、ステータス不足はフォローされている))。~ 中盤以降、ペルソナを素材とした武器生成が解禁される。指定の条件を満たすペルソナを合体させることで特殊効果を持つ銃を生成できる。ペルソナ5の「電気椅子処刑」に近いが、条件を満たしていれば素材となるペルソナは問わない。 ''チャージ'' -攻撃を行わなかったユニットはチャージ状態になり、次ターンの攻撃力や移動力が強化される。強化される能力はキャラクターごとに異なり、スキルツリーで強化できる。~ 1MOREで再行動した際にも発動するため、ダウンを取った後にカバーできる場所に移動してチャージ状態で次ターンに備えるなども出来る。 **シナリオ進行 -ステージごとに固有ギミックが登場する。ダメージを与えると敵を吹き飛ばす「爆弾」や対応するボタンで開閉する「扉」や「昇降機」、指定された行動をするとペナルティを受ける「スピーカー」などが登場する。 --DLCでは床面を変化させることで敵味方に作用する固有ギミックも登場する。 ''作戦開始'' -メインストーリーを進行させる際はある程度のマップを連続で攻略することになる。ストーリーが一段落するまでは拠点に戻れず、一部準備行動が制限される((セーブ以外にもベルベットルームの利用や装備ペルソナの変更などは可能))。 ''アワード'' -各ステージに設定された追加報酬の獲得条件。~ 「ステージクリア」「指定ターン以内のクリア」「戦闘不能者を出さずにクリア」が主に設定されており、クリア評価が変動する。 ''REPLAY'' -クリアしたメインストーリーのマップはいつでも再戦が可能。取り逃したアワードの回収やクリア報酬の再取得が可能。素材にするペルソナを再回収する他、単純なレベル上げや資金稼ぎも行える。 ''絶好調'' -ストーリー進行はある程度、連続した戦闘になり、スタメンで先発出撃しなかったユニットは「絶好調」状態となり、ステータスが向上する。~ 同じユニットを連続して使うことに特にデメリットは存在しないため、次回のステージを見て出撃メンバーを検討できる。 --クリア済みのステージやクエストでは絶好調は適用されない。 **アジト・ベルベットルーム ''スキルツリー'' -本作ではスキルツリーでユニットの強化を行う。GP(グローポイント)を消費してスキルの強化やアンロックを行う。スキルツリーは振り直すことができ、サブペルソナや出撃メンバーに応じて組み替えることも可能。 ''クエスト'' -メインストーリーの進行に応じて、解禁されていくサブクエスト。 -指定のメンバーで出撃すると大量のGPや特殊ペルソナがアンロックされるなどの報酬が得られる ''TALK'' -本編の進行度に応じて、幕間劇を見ることが出来る。一度見た会話はアジトであればいつでも見返すことが出来るため、選択肢の全回収なども簡単。~ フルボイスではないが、ペルソナ5のコープのような和気藹々とした会話やストーリーに応じたシリアスな物もあり、多種多様。~ また初めて見るTALKを見終えると少量だが、GPを獲得できる。 ''ベルベットルーム'' -時系列の都合、ベルベットルームの案内役はラヴェンツアが務める。 -シリーズ恒例の「ペルソナ合体」「ペルソナ全書」に加えて、ペルソナ同士を合体させて銃に変える「武器生成」を担当する((また用済みになった銃の売却も担当している))。 ---- **評価点 ''シナリオの評価点'' -ペルソナ5本編の『パレス』とは異なる、『キングダム』という異世界の秘密に迫りながら、そこで苦しめられている民衆たちを解放していくという『革命』をモチーフとしたシナリオは『反逆の物語』としての1つのシナリオとして、してはまとまっている。 -設定の破綻も少なく、若干の冗長部分はあるものの本編との統合性も取れている。 -圧制を強いる支配者を倒し革命を起こしていくという流れは『ペルソナ5』らしさを感じられる。 --ただの勧善懲悪に終わらず、悪を倒し革命を起こすことの是非を問うストーリーは考えさせられるものがある。 ''新キャラクター「エル」と「統志郎」の描写'' -革命軍のリーダー「エル」 --本作のメインヒロインであり、案内役となるキャラクター。 --怪盗団の女性陣にはいなかったボーイッシュなキャラクターで、その明るい性格からすぐに怪盗団とも打ち解けており、TALKでも積極的に会話に参加するので愛着も湧きやすい。 --彼女もまた「反逆の意思」を宿した人物であることが序盤から描写され、怪盗団のメンバーとして違和感なく馴染んでいる。 --若干天然な要素もあり、CVを担当した高橋李依氏の熱演もあってコミカルなボイスもよく似合っている。 --竜司とはまた違った方向で猪突猛進的な性格でありながら、リーダーとしての重圧や自分の存在に悩む姿がTALKなどでもうかがえる。 --開始時点では記憶を失っている。自分のアイデンティティーに悩むのはモルガナを思い出させる要素であり、シナリオ上でも重要な役割を担っており『エルが何者か』という疑問は好奇心をそそられる。 -迷い込んだ若手政治家「春日部統志郎」 --エルと同じく本作オリジナルのキーパーソン。 --新進気鋭の若手政治家だが怪盗団と同じくキングダムに迷い込んでいた所をジョーカーに助け出され、行動を共にする。 --序盤では「異世界、ペルソナ能力を操る怪盗団たち、襲い来る人外たち」((作中では怪盗団が終盤に大々的な予告状を出していた後の時系列のため、怪盗団の存在は世間に広く認知されている))という異常事態に翻弄され、常識人らしいヘタレっぷりを存分に発揮する。 --一方で自分なりに出来ることや人の良さも描写されており、怪盗団たちとの交流を通して人間的に成長していく。 --また戦闘面では活躍しないものの政治家らしい大局観を持ち、作戦立案などシーンでは怪盗団とは違う視点での提案などを行い、全くお荷物というわけでは決してない。怪盗団の軍師役としては真とモルガナがいるが、大人ならではの「危険すぎる」「もっと安全な策は無いのか」といった常識的な意見は怪盗団の破天荒さを際立たせるのに一役買っている。 --政治家のキャラクターは『P5』にて獅童正義、吉田寅之助が存在するが獅童は傲岸不遜な悪徳政治家、吉田寅之助は過去のスキャンダルでドロップアウトしてからの再起を志す人物であるため『自分の未熟さに思い悩む青年』というのは新しい切り口でもある。 --キングダムの攻略を通して、トラウマを乗り越えて行く姿は怪盗団の過去を知るシリーズファンであれば自然と応援したくなるだろう。 ---成人した怪盗団の仲間では『P5S』で「長谷川善吉」が既出((時系列上ではこちらが先ではある))であるが、ややニヒルな魅力を持つ善吉と未熟な常識人である統志郎ではかなりタイプが違う魅力を持つ。 ''成長した怪盗団のメンバー'' -ペルソナ5本編が落ち着いた時系列とあって、エルや統志郎へ助言や叱咤するメンバーの姿は感慨深い。 -意外とペルソナ5本編では接点の少なかった組み合わせのクエストなどが見ることが出来る((「春と竜司」、「真と祐介」など))。 -特にTALKの1つ「理想の結婚」では主人公がメンバー((男性陣も含む))との結婚を妄想するという『PQ』の「ごーこんきっさ」のようなファンサービスがある。 --しかも、主人公が真に浮気の釘を刺されるというジゴロなことも。 --書き下ろしのウェディングドレス姿でまで用意されており、必見。 **システム ''バトルシステム'' -''『ペルソナ5』の戦闘をSLGにうまく落とし込んでいる。'' --オーソドックスなSLGとペルソナの要素がしっかりマッチしている。 --カバーアクション、銃撃と近接攻撃、ペルソナのスキル、ダウンと1MOREというペルソナ5本編の戦闘システムがSLGの世界で見事に表現されており、評価が高い。 --ペルソナスキルも「ガルで敵を吹き飛ばす」「ジオで拘束」などで上手にSRPGの技となっている。 --銃撃には射線の概念があり、地形を上手く利用することで一方的な攻撃が出来る他、単調になりがちな銃撃戦にメリハリをもたらしている。 -移動の自由度が高い --本作は行動するまでは何度でも移動ができる。総攻撃や弱点攻撃でやり直したい場合も多いので、このシステムは嬉しい。 ---運用次第でプレイヤーの連続攻撃が可能となるので、上手くいった時の爽快感が良い。 -スキルポイントの振り直しが無制限 --欲しいスキルのためにポイントを振らずに我慢する必要がなく、気軽に色々試せる。 --サブペルソナの組み合わせに応じて、スキル振りを見直すことも有用。 -ユニットの使用機会に偏りが少ない --本作ではユニットごとのレベルは存在せず『怪盗団レベル』という形で一律でステータスが管理される。 --ペルソナ5などで多発していた「特定のメンバーのレベルが低くなる」といった事が起きず、レベルを気にせず使いたいユニットを起用できる。 --主人公であるジョーカーが固定出撃でないのも地味に嬉しい要素。 --絶好調システムのおかげでメンバーを交代させる事にも意味がある。後のマップに備えて出撃メンバーを吟味する攻略性がある。 **グラフィック -『PQ』シリーズのようなデフォルメデザインのペルソナ使い達のキャラデザは可愛らしい。 --会話時の立ち絵も本編同様にリップシンクを行い、状況に合わせて立ち絵が変わったりするので臨場感も感じられる。ポーズや表情の差分も多く、コミカルながらも豊かな表現が行われている。 ---和服などの一時的な衣装の変化もきちんと描かれている~ -またイベントで1枚絵のスチルもクオリティが良い。 -シナリオ上の重要な場面で入れられる3Dムービーやアニメーションも高品質。 --これらはいつでもアジトで見返す事が出来るのも嬉しい。 **BGM -OP曲「Revolution in your Heart」を始めとし、シリーズらしい高品質なBGMが揃っている。 -革命をテーマにしているからか、ややロック調のBGMが多くアシッドジャズ系が多かったペルソナ5本編とはまた違ったテイストで統一感がある。 --サウンドトラックはCD5枚組とペルソナ5本編並みのボリューム感。 **P5R要素の回収 -DLCではあるものの『P5R』で登場した「芳澤かすみ」と大きく設定や描写の掘り下げられた「明智五郎」に焦点を当てた外伝作品は初。 --特にP5R要素の強いこの2人は外部出演が少なくなりがちであるため、ファンにとっては嬉しい。 --内容も主人公を含めた3人が中心のシナリオとなっている。 --またDLC限定の新要素があるため、本編とは違った新鮮味のある戦闘が楽しめる。 #region(ネタバレ注意) --本編とDLCの両方をクリアすれば、明智とかすみの2人も2週目以降の本編で使用可能になる。 //---『ロイヤル』をクリア済のユーザーからしてみれば時系列がおかしいことになるが、あくまでも本作をクリアした人向けのおまけとして割り切った方が良いだろう。 #endregion ---- **賛否両論点 ''TRIBANGLE(総攻撃)'' -戦闘メンバーで三角形を作り、その中に居る敵にダメージを与えられるこのTRIBANGLEは、SRPGのシステムとペルソナ5のスタイリッシュさが落とし込まれ、うまく融合が図られている。 --一方で非常に威力が強く((難易度HARDでも大抵の敵は一撃))、多少強引に突き進んでトライバングルでゴリ押すワンパターンな戦術になりがち。 --一方で「総攻撃で一網打尽にする」というのはペルソナ5本編でも多用された戦法であり、一概に否定も難しい。「ダウンを取りつつ、有利な位置取りへ移動する」というのはSLGでは定番といえば定番である。 ''育成要素の簡略化'' -SLGというシステム変更に伴い、RPG要素の多くが簡略化あるいはオミットされている。 -装備品は銃のみに簡略化され、近接武器や防具は存在しない。そのため、シリーズにあった女性専用防具などの戦略性は薄くなっている。 --中盤から解禁される武器生成では、従来のような特殊効果を持つ銃や射程や攻撃範囲が異なる銃が解禁されるため全くそういった要素が無くなったわけではない。 --中盤以降、上記の武器生成での銃が入手できるため、店売り品の利用機会は激減する。また銃の売却は「武器の分解」という形式を取るため、不要になった銃の売却が序盤では行えない。 -弱点属性の撤廃により、ペルソナ5本編で行えていた「弱点をスキルでフォローする」といったやり込み要素は不可能。 --しかしSRPGである本作において、ペルソナによる戦術が強力すぎればマップ上での駆け引きが形骸化することは想像に難くない。~ 位置取りによるカバーなどで被ダメージを抑えるというのが趣旨であることを思えば、弱点の導入はゲーム性が複雑になりすぎていたかもしれない。 -サブペルソナが採用されているが、スキル枠が少なく合体による強化を感じづらい。 --カスタマイズ性が低いため、合体を繰り返さずともドロップしたペルソナ同士を合体させるだけで実用的なサブペルソナが入手できる。~ これを手軽に多様なペルソナを用意しやすくなったと受け取るか、育てる楽しみがなくなったと受け取るかは評価が分かれる。 -ユニットごとのレベルの撤廃がされ、怪盗団レベルでメンバー全員のステータスが上昇していく。~ ユニットの成長度にムラがなくなった一方で、お気に入りのユニットを育てるという楽しみ方はできない。 --SRPGであるため「いざ起用しようと思ったらレベル不足で実用に耐えない」といった状況を防ぐための措置だろう。 -スキルツリーにレベル制限のようなモノはなく、怪盗団レベルもペルソナ合体の際の上限として機能する。サブペルソナはマップやメンバーに応じて付け替えることが出来るため、レベルに縛られない戦術を取りやすくする一助にもなっている。 ''外伝ならではの制約'' -『P5S』でも賛否両論であった点のうち、下記の問題点は本作にも共通してしまっている。 --ペルソナ5本編のコープキャラは未登場。 --本作ではゲーム開始直後に異世界「キングダム」に迷い込んでしまうため、コープを持つキャラクターたちは登場しない。『P5S』では僅かながらも出番のあった佐倉惣治郎と新島冴も未登場である。 --ベルベットルームもラヴェンツァのみが登場し、イゴール、ジュスティーヌとカロリーヌは登場しない。時系列上、登場する方が不自然ではあるのだが…… -『P5S』同様、本作のみで完結するシナリオにする為であれば、登場人物が膨大になってしまうコープキャラクターたちなどの出番見送りは妥当ではある。 --評価点にもある通り、本作のシナリオは本作の要素のみで十分に纏まっているため、取捨選択自体は妥当と言えよう。 ---- **問題点 ***シナリオ上の問題点 ''怪盗団の活躍が控えめ'' -本作のあらすじは「統志郎とエルを助けながら、キングダムを攻略していく」というものであり、各キングダムのボスも統志郎のトラウマをベースとしたものになっている。 -本作は良くも悪くも統志郎の過去の失った記憶を巡るという構成であるため、怪盗団との直接の因縁がない。 --それぞれの章で出てくるボスとのやり取りは全て統志郎を中心にしたものであり、怪盗団はあくまでフォロー役、指南役に回っている。当人の問題であるため、仕方が無いとはいえど単調さは否めない。 -怪盗団のメンバーはあくまで統志郎とエルを助けていくという立場であり、メンバーごとの経験を踏まえた助言や叱咤はすれど、巻き込まれた立場であって各ボスなどに対して立ち向かうのはあくまで統志郎である。 -ペルソナ5本編でそれぞれのメンバーのストーリーには一区切りついているため、仕方が無いといえば仕方が無いのだが掘り下げ要素が少ないのはやはりやや物足りない。 //ジョーカーの過去などそれこそかすみ明智など掘り下げるシナリオなんていくらでも書けるのに書かないのは仕方無くない。加えて賛要素がない //↑問題点の箇所に移動。ジョーカーの過去についてはP5本編で掘り下げられており、ロイヤルの方でかすみと明智も同様。むしろ「かすみと明智」の絡みはロイヤルでも少なかったのでむしろされている。 --TALKなどで怪盗団との掛け合いを見ることはでき、それらのクオリティも高いのだがコープのような能動的な交流手段はない。ペルソナ5ロイヤルであった合体技のような要素もないため、怪盗団の掘り下げを期待すると肩透かしを受ける。~ 舞台が変わっても従来のシリーズのように仲間に話しかけることができず、所感などを聞くことは出来ないのは不満点として挙げられる。 -また、各ステージで統志郎の過去をめぐる話が展開されるため、全体的にこじんまりとした印象を受ける。本編の1つのパレスのエピソードを引き伸ばしたようなものと言われることもある。 //--怪盗団メンバーとの因縁がある敵キャラクターなども登場しないため怪盗団は実質脇役。これでは怪盗団目当てのユーザーはやる気が無くなる。これでは&bold(){「春日部統志郎物語」}として言われても仕方ない //--特に主人公の出番は2、3回あるかないかであり、アトラスお馴染みの無口主人公というよりも''空気主人公''と言ったほうが正しい。 //--そもそもタイトルにデカデカと「ペルソナ5」と入れながら「&bold(){怪盗団要素が薄いのはどうみてもおかしい}」と憤るユーザーも多い。 //↑終始主人公目線で話が進むのに出番がないは意味がわからない。 //出番。勤め・仕事などに出る番。転じて、活躍の機会。ジョーカーは何も活躍してないのだから、出番がないと言われても仕方ない //↑無断差し戻しのためCO。「ペルソナ5」らしさをどう取るかは主観によるが個人的には「反逆の意思」をテーマとしていると思う。ジョーカー含め怪盗団がいなければキングダムの攻略は成り立たず、エルや統志郎が思い悩んでいる時に励ましたりするのもジョーカーたち。特にエルはTALKでもシナリオでもジョーカーに対して感謝を伝えてくるのに活躍していないは無理がある。 ''全体的に既視感のあるシナリオ'' -統志郎については、無気力の流され主義の政治家が怪盗団に触れることで信念を取り戻していくという展開であるが、ペルソナ5本編で登場したコープキャラクターで同じく政治家である「吉田寅之助」と被るという声も。 -またストーリー展開やラスボスについても、形や名前を変えただけで『P5』シリーズをやっていればあまり新鮮味はない。 -あるキャラクターについて #region(ネタバレ注意) --終盤に登場するあるキャラクターは''通過する快速電車に轢かれた''にもかかわらず''脚を不自由にしただけで生還''している。 --『P5』では車で命を落としている人物が複数いるため、流石にご都合主義的であると言わざるを得ない。 #endregion ***バトル ''戦闘メンバーが3人のみ'' -バトルに参加できるのは3人のみ。一般的なSRPGの戦闘人数と比較するとかなり少ない。 --人数が少ないので戦闘中に出来ることが少なく、戦術がワンパターンになりやすい。 -色々なキャラを使いたいというファンの心理にも反しており、不評の声が多い。 --『P5』のバトンタッチのように戦闘中に交代出来るシステムがあれば良かったのだが… --戦闘不能になった際に控えのメンバーと交代できるシステムは存在するのだが、ペルソナ5本編では戦況に応じて控えのメンバーと交代が出来たことを思うともどかしさを感じる場面は多い。 //--ただでさえ本編でも控えが多くなってしまうのに、更に多くなってしまった。 //--怪盗団全員を余すところなく活躍させたいと思うキャラゲー的な部分を期待していたユーザーからの評価が低くなってしまった。 //---シナリオ上で連戦となる場合、戦闘毎にメンバーの入れ替えを促すためか、前の戦闘で控えにいたキャラクターの能力値が上がるという要素がある。 //--また本編にあった「援護射撃」や「バトンタッチ」というのも無い。 //#region(ネタバレ注意) //--終盤で統志郎が4人目の固定メンバーとして加わる。シナリオやシステム上仕方ないのかもしれないが、彼が固定メンバーになるまでは4人で進行させる事はできなかったのだろうか…。 //#endregion //↑ゲーム性が違うのに戦闘メンバーが減ったことや本編にあったシステムがないことを劣化というのはおかしい。 ''仲間キャラクターの個性が乏しい'' -属性弱点が撤廃されたため、物足りなさを感じる面も。 -スキルツリーで取得できるスキルはそれぞれのペルソナや個性に応じたモノだが、スキルツリーの構造自体はほぼ全キャラが共通している((魔法系・連携系・パッシブ系の三系統。ナビのみランダム発動する支援スキルを強化していくツリーになっている))。 -サブペルソナの装備によりパラメーターや弱点をある程度フォロー出来てしまうのもそれに拍車をかけている。 --ただし、好きなキャラクターを場面を問わず使えるのは利点ではある。~ また銃の性能やパッシブスキルで個性が機能していないわけではない。 //-仲間の戦闘での個性が少ない //--上記の通り戦闘人数が少ないので、全員がある程度単体で完結している能力を持つようにすることが多くなる。 //--特にロングライフルを扱い味方全員の移動力を3ターン増やす「マハスクカオート」持ちの喜多川が便利である。 //--純サポート特化キャラのような尖った性能のユニットは作りづらく、結果としてどの仲間も、よく言えばバランス感のある、悪く言えば個性の薄い能力となってしまう。 //↑スキル、射撃、移動力で各キャラ毎大きく性能に違いがある。 ''ボス戦以外でのバリエーションに乏しい'' -基本的に「モブ敵が出現して倒す」の繰り返しであり、物語としての楽しみが薄い。 -マップ上の雑魚敵を掃討しても、増援が出てくるまで待つ場面も多い。増援には前兆などがないため「マップ上にいる敵を倒しきれると思って突出したら増援が出撃して返り討ちに遭う」といった初見殺しに見舞われることも((「UNDO」機能を使えばターンを巻き戻す事ができるので致命的になることは少ない。))。 -一部ステージでは「目標地点に到達する」などのクリア目標が変わるが、それらのマップは少数に留まる。 //--同じような背景マップと敵が多い。さらに敵の行動は、移動するマス目に至るまで固定で、ランダム要素は皆無。 //↑ランダム要素が薄いことは特に問題ではないだろう ''最終章がボスラッシュ'' -ラスボス前に前章のボスと戦うのだが、ギミックの変化もないため討伐済みの同じボス戦をするだけになる。 -新鮮味もなくただの焼き増しともいえる。ボスの主張もすでに乗り越えたトラウマを繰り返すばかりであり、統志郎たちも「そのトラウマはもう乗り越えた」と前座扱い。シナリオではそれで良いが、攻略方法には何らかの変化は欲しかったところ。 ''単調なリワード'' -大体どの戦闘のリワードも、「〇ターン以内にクリア」「自軍ユニットが戦闘不能にならずにクリア」の2つで構成されている。 -どの戦闘のリワードも条件がワンパターンで単調。またリワード条件を攻略中に確認出来ない。 //--上記の通り、特に「〇ターン以内にクリア」は必然とスピード勝負となり、トライバングルを中心とした攻撃や行動時に1番広く動けるキャラやスキルばかり重宝されてしまい、戦略がマンネリしがちになる。 //↑調べたところ移動力の少ない杏が特に最弱という扱いを受けていないため「移動力の大きいキャラばかり使われる」というのは間違っている //-バッドステータス //--ガル系は敵を吹き飛ばし、核熱と念動は敵を引き寄せる効果があるが、炎上も感電も凍結も効果が短すぎて恩恵を感じにくい。また、炎上と感電に関してはほぼ掛からないことが多い。 //↑相手の行動を封じる感電と凍結の恩恵が薄いは意味がわからない。他の状態異常も特に無意味なものはないし問題点とは言えない。 ''敵のバリエーションが少ない'' -本作の雑魚敵は「レギオン」と称されるがこれらのバリエーションが少ない。 -ペルソナ5本編のペルソナの姿をした「シャドウ」ではなく『[[ペルソナ3]]』や『[[ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス]]』を思い出す無機質なシャドウに近い。またステージごとにデザインが若干変わるが、3Dモデルのベースを流用しているためか、ステージごとの色彩や小物の変化に留まる。序盤から登場する敵は終盤まで登場することもあり、単調に感じる要因のひとつ。 -ボスを除いた敵兵種は、ライフルを持った一般兵、接近戦とカウンターに特化した兵、射程長めのスナイパー、回復と移動力強化を担当するドラム兵、特定方向からの攻撃を無効化するシールド兵、召喚されたザコを投げてくる重量兵、攻撃すると位置を入れ替えてくる転移兵の''全7種''である。中ボスのような存在もいない。 -スキルなどを使用する敵は限られ、銃撃と物理攻撃程度の単調な攻撃のみの敵も多い。 ''ボス戦がギミック中心'' -ボス戦の攻略はそれぞれ専用ギミックを攻略していく形になるが、同じギミックを倒すまで繰り返すことになる。 -ボス戦の回数自体も少なく、前述の雑魚敵が種類が少ないことも相まって似た印象のマップが続くことになる。 -ギミックも変化が少なく、攻略方法もターン経過でイベントによって攻略方法が明かされるため、探る要素が少ない。 ''サブペルソナの個性が乏しい'' -ペルソナの能力値は「加算HP」「加算SP」「近接攻撃力」「射撃攻撃力」の4種類のみで、スキルは1ペルソナにつき2枠だけである。 - ペルソナのレベルを上げても能力値が少し増えるだけで、スキルを覚えたりもしない。 --弱点や耐性も無く、スキルも似たようなものしかないのでペルソナ毎の個性が薄く、サブペルソナを作る楽しみはほぼない。 --また従来のアルカナ属性ではなく、本作独自の属性設定による合体法則であるためシリーズファンは戸惑う点も。 --ペルソナ合体も固定の「固有スキル1つ」+「継承スキル1つ」という形式なため、合体を繰り返す楽しみが薄い。直近の素材スキルからしか引き継げず、従来のスキルカードのようなモノもない。 -『ペルソナ』という冠でありながらペルソナが記憶に残らないといった評価をされることも。 -UNDOの使いにくさ --UNDOが「前のターンのスタート時」に戻るというものであり、失敗した場合そのターンをやりなおすのが面倒。 ---1ターン以内にクリアしなければならないクエストなどでは使うことが出来ない。 ***その他 ''やれることが少ない'' -本作の舞台は中世ヨーロッパや江戸時代など『P5』のパレスに無かった世界観なのだが、街中を自由に探索することができない。 -モブとの交流も少なく、ネームドNPCも極少数に留まっている。世界観上の制約が多いとはいえ、個性的な悪役や脇役が少ないのは寂しい。 -安全圏がアジトしかない都合上、アジトに引きこもり本編と依頼をこなすだけでやれることが少ない。 -予告状を出し相手を改心させるといった怪盗要素も本作にはない。 --またボリュームもあまり多くなく、すべてのクエストを終えても本編クリアまで20~40時間程度。 //-クエスト //--数が少なく同じような内容ばかりである。 //--また本編と違って、1ターン殲滅など異様に難易度が高い。 ''UI'' -マップの拡大縮小が出来ず、全体マップがない。 -ただでさえ高低差が多いなど、見づらいステージが多いので困る。 --特にトライバングルする際にキャラがどの位置にいて、敵がどこに居るかなど位置関係を確認しづらい。 ''ナビの役割が薄い'' -弱点の撤廃に伴い、敵の耐性を解析するナビの活躍は少なくなってしまった。 -全体支援を有し、それ自体は有用なのだが発動が高頻度とはいえランダムであるため、頼りにはしづらい。 -ギミックの対応や作戦の立案や侵入経路の確保などシナリオ上での活躍はあるものの、電子戦を得意とするナビの出番はやはり少なく、不遇と言える。 --せめて他SLGなどで見られる索敵が必要な視界制限マップなどがあれば違ったかもしれないが。 ---- **総評 『ペルソナ5』のシステムを上手くSRPGに落とし込んだ意欲作。~ 1MOREや総攻撃など「シリーズらしさ」を再現しており、ジャンルは違えど『ペルソナ5』らしさは表現されている。またBGMやUIのクオリティ、魅力的なキャラクターは健在であり、DLCだが『P5R』要素が楽しめる外伝作品となっている。 ~ ただ大味なシステムは爽快感のある一方でそれに頼った戦術に傾倒してしまい、SRPGらしい駆け引きを期待していると物足りなさを感じるだろう。~ ボスや雑魚敵のバリエーションも乏しく、全体的なボリュームは少なめである。~ シナリオの評価する一方で予告状といった怪盗要素の少なさや登場人物の少なさがそれらの印象を強くしており、本作のキーパーソンである「エル」と「統志郎」を受け入れられるか否かにより、評価が分かれる。 //実際にはSRPGというよりもパズルゲームと言った方が正しく、一般的なSRPGを想像していた者からは賛否両論。~ //シナリオについてはうまくまとまってはいるものの、新キャラクターである統志郎を中心としたものであり、怪盗団の活躍を期待していたファンをがっかりさせるものとなってしまった。

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