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KEYBOARDMANIA」を以下のとおり復元します。
*KEYBOARDMANIAシリーズ
【きーぼーどまにあ】
|ジャンル|音楽シミュレーションゲーム|&amazon(B00005QBLA)&amazon(B00005Y6QG)|~|
|対応機種|アーケード&br;プレイステーション2|~|~|
|発売・開発元|コナミ|~|~|
|稼働開始日|1st:2000年2月6日&br;2nd:2000年10月6日&br;3rd:2001年3月15日|~|~|
|家庭用移植|KEYBOARDMANIA&br;2000年9月21日/9,980円(税別)&br;KEYBOARDMANIA II 2ndMIX & 3rdMIX&br;2002年2月28日/6,800円(税別)|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightsteelblue):''賛否両論''|~|~|
|ポイント|''音ゲー史上最高とも評される超高難度''&br()楽曲は良曲多し|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[BEMANIシリーズリンク>BEMANIシリーズ]]''|

**概要
[[『GUITERFREAKS』『drummania』>GuitarFreaks & DrumManiaシリーズ]]に続く実際の楽器をモチーフにしたBEMANIシリーズ。タイトル通りキーボードモチーフ。

入力デバイスとしてヤマハ製のキーボード用部品を採用しており、本物のキーボードそのままの操作感覚を実現した。~
また、アーケード版では3rdMIXのみ、『GUITARFREAKS 5thMIX』と『drummania 4thMIX』、もしくは『GUITARFREAKS 6thMIX』と『drummania 5thMIX』との3台同時セッション(マルチセッションGDK)が可能となっており、よりリアルな疑似バンド演奏を味わえた。

しかし、鍵盤楽器の特性からくる難易度の高さに加え、当時のプレイヤーのスキル不足も重なり、他のBEMANI機種ほどの人気を獲得するには至らなかった。

**問題点
***入力デバイスの特性からくる難度の高さ
-キーボードという楽器の性質上、シングルプレイの場合キーが''24鍵盤''(2オクターブ分)ある((2オクターブはアコーディオンと同等であり、鍵盤楽器としてはかなり少ない部類に入る。))。さらに、上下に回すホイールコントローラも操作する必要がある((ヤマハ製のキーボード楽器には標準装備されている。なお、鍵盤以外に副次的に操作するデバイスがあるという意味では、『beatmania』シリーズのターンテーブルに近い。ただし本作では回す方向まで指定されている。))。
--他のBEMANI作品で言うと『[[pop'n music>ポップンミュージックシリーズ]]』シリーズが9ボタン、『[[beatmaniaIIDX>beatmania IIDXシリーズ]]』シリーズが7ボタン+1スクラッチ((中~上級者向けに14ボタン+2スクラッチのダブルプレイモードがある。))、『drumMania』シリーズが無印では5パッド+1ペダル・『XG』以降では7パッド+2ペダルであることを考えると、本作の操作箇所数の多さは明白である。
--他のBEMANIシリーズ以上にキーの配置や運指を大まかにでも体得するのに時間がかかるため、BEMANIシリーズをやったことのないような一般層はもちろん、他のBEMANIシリーズの経験者であっても、安定したクリアには相応の反復が要求された。
--上方から降ってくる譜面を認識し、それに対応する鍵盤を把握し、画面を見ながら鍵盤を押さないといけないため、初めてのプレイでは混乱に陥りやすい。特に、実際の演奏に近いプレイを要求されるREALモードの場合、初心者が気軽にプレイできるとは言い難い曲も多数見受けられる。
---エレクトーンやキーボードの経験者でも、やはり本作独特の譜面表示を把握するまでは難しく、相当実際の楽器を弾き込んでいる人でも、上級レベルの曲に一見でついていくことは難しい。それでも、BEMANI初心者や楽器未経験者よりは幾分かは有利ではあるが…
---初代では譜面のレベル選択として、難易度の低めな「NORMAL」と、実際の演奏に近い上級者向けの「REAL」の2種類を選択できたが、NORMALの時点でも難易度が高いと評するプレイヤーは少なくなかった。
---2nd、3rdではNORMAL譜面が「LIGHT+」となって難度が低下し、さらに半分の12鍵盤でプレイできる「LIGHT」モードも実装され、難度の高さが緩和された。
--なお、1つの筐体には『beatmania』シリーズと同じく二人分の鍵盤が存在するため、それらを一人で演奏するダブルプレイも搭載されている(つまり''48鍵盤+2ホイール''になる)。こちらはあくまでも超上級者向けである。

***判定・ゲージの仕様
-他のBEMANIシリーズではクリア条件が「曲が終了時にゲージを一定量以上保たせるタイプ」と「曲が終了するまでにゲージを0にしないようにするタイプ」のどちらか((基本『beatmania』や『Pop'n music』シリーズが前者、『DanceDanceRevolution』や『GUITARFREAKS&drummania』シリーズが後者。))なのだが、本作はデフォルトの設定ではその両方を合わせた複合タイプなので、全般的に曲のクリアが難しい(ただしオペレーター側の設定で変更することが可能)。ゲージの増減自体は他のBEMANIシリーズに比べてかなり易しく設定されている((ゲージが10%を割り込むと通常以上に減少割合が低くなる。そのため、高難易度の曲を除けば、意図的にでない限り途中終了しないようにすることは、さほど難しくない。))が、それ以前に上記のような根本的な難度の高さがあるため、決してクリアが簡単とは言えなかった。
--ちなみに近年稼動しているセガの『[[初音ミク Project DIVA Arcade]]』も実質的には本作と同じクリア条件である(ノルマゲージとライフゲージが独立しており、ボタン数の代わりにゲージ増減が極めて厳しい、という違いである)。
-後述の「ロングノート」は、BEMANIシリーズで初の「デバイスを押しっぱなしにする」システムである(『DDRMAX』で登場したフリーズアロー・IIDXのチャージノートよりも先出)。見た目は同じ長さだが押し始めた瞬間に長さがかわり、チャージノートと同様に終点にも離し判定がある。途中で離すのは勿論終点をスルーして押しっぱなしでいてもミス扱いになる。
-2ndMIXまではノートが流れてこない場所で鍵盤を押す、いわゆる「空打ち」に対しても、基本的にはミス判定が出される仕様だった(曲の箇所によっては例外もあり)。

**評価点
***楽曲 
-『beatmania』シリーズがクラブミュージック系、『GUITARFREAKS&drummania』シリーズがロック系の楽曲をメインに収録していたのに対し、本シリーズはポップス、クラシック、バラード、ジャズ、ファンク、更にはフュージョンやプログレなど、鍵盤楽器という特性を活かした多種多様な楽曲が収録されている。総数は少ないながらもどれもクオリティ・評価ともに非常に高い。
--一部の楽曲は他のBEMANIシリーズにも移植されている。 特に『beatmaniaIIDX』に移植された「Ride on the Light(IIDXではアレンジ版)」「Frozen Ray」、『Pop'n music』への移植歴を持つ「Henry Henry」「Pink Rose((本曲は『beatmaniaIIDX』、『DanceDanceRevolution』にも移植された。))」「Mighty Guy」、マルチセッションGDKの対応曲として『GUITARFREAKS&drummania』にも移植された「VITALIZE」「しりとり((こちらも『Pop'n music』に移植された。))」等は本シリーズを代表する名曲と言える。
--クラシック曲である「剣の舞」「おもちゃの兵隊の行進」のアレンジ版や、ディープ・パープルの有名曲「BURN」をモチーフとしたと思われる曲のほか、往年のKONAMIの名作『悪魔城ドラキュラ』『イーアルカンフー』『沙羅曼蛇2』のBGMをアレンジした楽曲などもあり、知っている人には親近感や懐古感を抱かせる要素も備えている。特に「エリーゼのために」は、テンポの揺れが規定はされるものの、実際のピアノ演奏の疑似体験に非常に近いプレイができる。
---グラディウス等のバブルシステム基板起動直後のカウントダウン中に流れる名曲「Morning Music」も、アレンジされて収録された。ただし人気の高い初代デモプレイの曲はサウンドトラックには未収録。 

***譜面
-本作の譜面は初心者には認識が非常に困難だが、決して理不尽な配置はされていない。
--REALモードについては、比較的リアルのピアノの運指に沿っているためピアノの経験者にとっては弾きやすく、無茶な押し方を要求される曲もほとんどない。
--アーケード版では、モニターのすぐ真下に鍵盤が配置されている為、降ってきたノートの真下にあるキーを押すように心掛けるとクリアしやすくなる。
-ビームが伸びている間キーを押しっぱなしにしなければならない「ロングノート」と呼ばれるノートを搭載。よりリアルな演奏感を出すことに成功した。
--このロングノートは後のBEMANIシリーズにも、「キープ君」(『pop'n music MICKEY TUNES』)、「フリーズアロー」(『Dance Dance Revolution』)、「チャージノート」(『beatmaniaIIDX』)、「ロングオブジェクト」(『SOUND VOLTEX』・『REFLEC BEAT』)、「ホールドマーカー」(『jubeat』)などの名前で登場することになる。特にIIDXのチャージノートは見た目・性質ともに本作のロングノートに一番近い。

**総評
初心者にもBEMANIシリーズのプレイヤーにも「高い」と感じられる難度のためか、制作されたのは全3作で、BEMANIシリーズとしては短命な作品となってしまった。~
上記「問題点」「判定・ゲージの仕様」からもわかるように、これらの点から「BEMANIシリーズのみならず、他メーカーの作品を含めた全ての音楽ゲームの中で、もっとも難しい」と評する声も少なからず存在する。

だが、そのリアルな演奏感覚や、突出して秀逸な楽曲の数々に魅せられ、根強く支持するファンが多数存在する、現在に至るまで人気の息が長い作品となっていることも事実である。

大きな人気を獲得できなかった背景には「当時のプレイヤー側のスキル不足」も大きな要因を占めていたため、当時よりプレイヤー側のスキルが大きく上昇している現在では、復活を望む声も少なからずある((コンポーザーのNAOKI氏がTwitter上でBEMANIシリーズの要望を直接募集した際、本作の復活を懇願する要望が多数寄せられている))。
 
**家庭版への移植
-本シリーズは、プレイステーション2用として、初代を移植した『KEYBOARDMANIA』および、2ndMIXと3rdMIXをカップリング移植した『KEYBOARDMANIA II 2ndMIX & 3rdMIX』の計2作が発売されている。
--アーケードで収録された楽曲自体は1曲も削除される事なく収録されてはいるものの、2ndMIX以降に収録されたいわゆる”1st曲の別譜面”は収録されなかった(『II』の方には隠し譜面として2nd曲の別譜面が収録されている)。
--ただし、当然のことながらPS2のコントローラではボタン数が足りないため''専用コントローラがないと遊べない''。そのため『KEYBOARDMANIA』は専用コントローラとの同梱版で発売された((コントローラは後に単体版が発売された。))。ただしソフトの流通量自体が多くないため、プレイできる環境を整えるのにも相応の労苦が求められる。また、発売以来常に一定以上の人気・需要が保たれていると見られ、中古市場でも価格の下落がさほど見られないため、購買時の価格も相応である。
---ちなみに他のBEMANIシリーズのコントローラと異なりUSBで接続する為、互換性のある旧型プレイステーション3でもプレイする事が可能。また、シンセサイザーやキーボードも適応するケーブルを使用してUSBで接続すれば、コントローラとして認識される。よってそれらを持っている場合、専用コントローラは必要ない。ただし、ホイールコントローラにアサインされていたノートが鍵盤にアサインされる等、専用コントローラでのプレイとは若干の差異が生じる。

-『KEYBOARDMANIA』CS版には、アーケード版に収録されていないCS独自の楽曲が複数収録されており、その1つに、F1中継でも知名度の高いT-SQUAREの「TRUTH」がある。ファンからは弾きたい曲としてトップクラスの人気に上がっていたことが収録の要因となったと推測されている。

-また、海外のPC版限定で『Keyboardmania YAMAHA Edition』も存在する。これはBEMANIシリーズのゲームとして販売されたものではなく、YAMAHAが海外で販売したキーボード「EZ-250i」に同梱されるソフトで、付属品である。

**余談
-現行のBEMANIの他作品のように、初心者対策も考慮しての復活が望まれていたが、2016年2月のJAEPOで「ノスタルジア」なるピアノモチーフのBEMANI作品が参考出品され、その体現ではないかと動向が注目されている。

-2013年2月をもって公式サイトが消滅。
--これは本作だけでなく、『MAMBO A GO GO』や『Toy'sMarch』、『DANCE86.4』など既に更新が止まっていた他のBEMANIシリーズも同様である。

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