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ダーウィン4078 - (2019/05/18 (土) 09:18:17) の編集履歴(バックアップ)
ダーウィン4078
【だーうぃん4078】
ジャンル
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縦シューティング
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対応機種
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アーケード
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販売・開発元
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データイースト
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稼働開始日
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1986年
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判定
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良作
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概要
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極平凡な縦STG……の皮をかぶったヘンテコシステムを搭載した前衛的すぎるSTG。
システム
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基本的には対空・対地を撃ち分ける
ナムコの『ゼビウス』同社『ミッションX』や『ザビガ』『B-wing』方式の縦シューティング。
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「進化」によるパワーアップ制。自機は、特定の敵を倒すと出現するEVOL(Eと書かれたアイテム)を取ることにより進化する。
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ちなみに自機のデザインは、生物を意識したであろう曲線の多い斬新なものである。
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進化していくに従い自機は大型化していく。見た目のみならず当り判定も同様に大きくなるので避け難くなる。
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形態に応じ対空ショットも強力なものに変化していく。先述の大型化のデメリットを打ち消して余りある強さを堪能できる。
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但し、総合的にみると前段階より貧弱になってしまう場合もある。
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敵弾を受けると、一部の状態を除き、一気に最弱状態まで退化してしまう。最弱状態で敵弾を受けるとミスになる。なお敵の体当たりに対してはどの状態でも即ミスとなる。
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退化の際は、それまでの形態変化を逆再現しながら変化していく。よって段階が進んでいるほど退化アニメーションも長くなる。
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退化アニメーション中は無敵だが、攻撃も不可能。
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また、一定時間経過で勝手に1段階退化してしまう。EVOLを取る事でこの時間を延ばす事が出来る。
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「突然変異」も幾つか用意されている。
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特定の進化段階で特定の条件(退化後にEVOL再取得など)を満たすと、突然変異と呼ばれる別体系へ進化する。
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一部の突然変異状態は、敵弾に接触しても退化しなくなる。
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だが、突然変異は時間経過による退化が一気に最弱までパワーダウンしてしまう場合がある。こちらもEVOLを取れば時間が伸びる。
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敵との合体。
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一部敵に一定ダメージを与えると気絶状態になる。気絶した敵に接触すると合体でき、対地攻撃を一定時間強化する事が出来る。
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合体中は時間切れでの退化もしなくなるが、合体自体に制限時間がある。
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ある程度進化した自機では気絶前に倒してしまうので、パワーアップしていると合体が困難になる。
長所
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やはりデコゲーと言うべきか、独特な進化システムゆえに1度プレイしたら二度と忘れられない強烈なインパクトを持つ。
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微生物をモチーフとした敵デザイン、生物を意識した曲線の多い斬新な生物的自機、かつ進化によって形態がめまぐるしく変化する等、見た目にも楽しめる。進化の際の変形表現は一見の価値あり。
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また、特定条件で変化できる異質な形態「ブラックディーム」は、デザインからして他の形態とは全く違い、蝙蝠や悪魔を髣髴とさせるものとなっている。攻撃方法も異質で圧倒的。
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全体的に難易度が高いが、「退化中は無敵」「EVOLは大抵纏めて出てくる」「進化形態の自機攻撃力が非常に高い」「残機がたまりやすい」事も相まってバランスが良く、何度かプレイすればすぐに上達できる。
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何処となく悲壮感漂うメインBGMは「特別好き」と言う人は少ないが「何故か聞きたくなる」と言う不思議な魅力を持つ。
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作曲者は「明るい曲」を意識したらしいが何処をどうすればコレが明るい曲に聞こえるのか不明。
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基板にサウンドテスト機能は無いのだが、クレジット投入後のスタート待ち画面(本来無音)でメインBGMを垂れ流しにできるバグ技があるため存分に堪能する事も可能。
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この曲は続編の『スーパーリアルダーウィン』でもアレンジして使用されている。
短所
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いわゆる「死に覚えシューティング」なので、途中で挫折すると高難易度のイメージしか残らない。但し、昨今のシューティングにありがちな「パワーアップ状態やプレイ時間によるランク上昇」といった要素がないので、そこが唯一の救いとも言える。
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どれだけ進化しても敵の体当たりで即死なのもプレイヤーを遠ざける要因になっている。
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更に言うと当たり判定が「自機より一回り大きい」という点もこれに拍車をかけている
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進化が主題のゲームだが、EVOLや合体敵が出現しなければ時間切れであっさりと退化していく。
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EVOLや合体敵の出現箇所は固定であり、どう頑張っても時間切れになる地点が存在するうえ、なまじ自機が強いと合体敵もふき飛ばしてしまうため、更に余裕が無くなる。
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ゆえにブラックディーム(文句なしの最強形態)を含めた突然変異は確実に最弱形態に退化させられてしまう罠進化とも言える。
総評
「進化」を軸に、ゲームシステムも見た目も独特なものを構築している一品。
自機も、既存の生物に囚われない独特な「進化」を見せてくれる。
なにぶん古いアーケード作品であり、直接の移植も下記のMSX2版しか無いため、プレイ手段が限られているのが残念なところ。
移植・続編など
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MSX2にハドソンが移植している。但しスプライト機能の強くないVDPなのでキャラクター表示は単色。
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また、ハドソンによるPCエンジンへの移植版が制作されており、完成までこぎつけたものの諸事情でお蔵入りになってしまった。
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続編として『SRD スーパーリアルダーウィン』が1987年に発売された。
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グラフィックが格段に向上しているが、難易度がとんでもなく上がっているため覚悟が必要。前作との大きな違いは、プレイヤーミス時に取得した数だけ進化した状態から復帰できる「DNA」アイテム、各面のボスを倒すと当たり判定のない自機の分身である「繭」が追加されている点である。
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進化形態や突然変異もリニューアルされており、前作のブラックディームに相当する「ゴートディーム(GOAT DEAM)」は地上攻撃や溜め撃ちが可能になったりとそこそこ強化されている。
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MDにて、アレンジ移植作品『ダーウィン4081』(1990年、セガ)がある。
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内容は本作(4078)と『スーパーリアルダーウィン』の良いところを折衷している。ゲームバランスも厳しすぎない方向でかなり練られ、完成度はシリーズ一ではないだろうか。
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シリーズ作ではないが、本作の進化要素システムの応用作として、同社がACでリリースした横スクロールアクション『アクトフェンサー』がある。