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ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!? - (2022/05/11 (水) 21:07:36) の編集履歴(バックアップ)


ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?

【ろっくまんすりー どくたーわいりーのさいご】

ジャンル 横スクロールアクション
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 3MbitROMカートリッジ
発売・開発元 カプコン
発売日 1990年9月28日
定価 6,500円
レーティング CERO:A(全年齢対象)
※バーチャルコンソール版より付加
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2008年11月4日/500Wiiポイント
【3DS】2012年9月26日
【WiiU】2013年5月1日/上記共に500円
判定 良作
ロックマンシリーズ



ゆけ、我らがロックマン。こんどは宇宙で決着だ。



概要

ロックマンシリーズ第3作。
当初はこの作品を以てシリーズ完結とするつもりだったらしく、サブタイトルはその名残といわれる。


プロローグ

前作の一件からDr.ワイリーは改心し、Dr.ライトと共に、平和利用のための巨大ロボット“γ”(ガンマ)の研究開発に精を出していた。
研究はほぼ完成し、残すは未知の惑星に散らばる8つのエネルギー元素を集め、“γ”に与えるだけとなっていた。
しかしある日、そのエネルギー元素を採掘していたロボット達が、突如暴れ出す事件が発生した。
事件解決のために犬型ロボット「ラッシュ」を連れ、またもロックマンが戦いに出た。
だが、行く先々で謎のロボット「ブルース」が立ち塞がる。彼は一体何者なのか…?


特徴・評価点

本作より定着した要素

  • 本作では基本システム面で出来ることが色々加わっている。
    • 「スライディング」導入。低い姿勢で一定距離を高速で進むアクションで、移動時間の短縮や敵攻撃の回避がしやすくなった。
      • スライディング中は、進行方向と逆方向に入力することによって停止させることができる他、ジャンプでもキャンセル可能。
    • ハシゴの昇降スピードが旧作よりも速くなった。
    • 高所から落下中、徐々に加速し続けることがなくなった。
    • 本作からエネルギー缶(E缶)を9個まで所有できるようになった。また、E缶はゲームオーバーになっても失われなくなった。
      これにより、入手してはゲームオーバーになる事を繰り返す方法でE缶を集める事もでき、物量戦も可能となった
      • 注意点として(前作『2』でも言えたことだが)、ライフエネルギーが満タンの状態でE缶を使用してしまうと所持数だけが減り無駄になってしまう*1
    • 以降のシリーズのレギュラーキャラクターとなる犬型サポートメカ「ラッシュ」、謎のロボット「ブルース」が登場。
      • ラッシュは3形態(ラッシュコイル・ラッシュジェット・ラッシュマリン)に変形し、足場やジャンプ補助の役目を果たす。
      • ブルースは特定ステージの道中で何度か乱入してくる。
  • ライフゲージがゼロになったとき(ミスしたとき)にロックマンの身体が爆発する演出とそのSEが前作『2』までのものから変更された。本作の演出は『6』まで続く。
  • 選択8ボスステージでは、ボス部屋までの距離がかなり長くなり、敵や即死トラップの配置もいやらしくなった。
    その上、後述する様に一部ボスが驚異的な強さを誇ることもあるため、難易度自体は前作『2』と比べても決して下がってはいない。

本作独自の要素

ボス・特殊武器関連

  • ボスと弱点武器の組み合わせは前作までと違い、独立した2つのリング状になっている。『4』以降は『8』を除き、一つのリング状に戻っている。
    • なお本作の8ボスは、全員ボス自身が使う特殊武器も自らの弱点になっている。これによりゲーム終盤のボスラッシュでは本来の弱点武器よりもそのボスの武器を使った方が楽になる場合もある(シャドーマン〔弱点はタップスピン〕にシャドーブレードなど)。
+ 本作のボスと特殊武器
ニードルマン ニードルキャノン: 連射性能が高い針弾を撃つ。攻撃ボタン押しっぱなしで連射可能
マグネットマン マグネットミサイル: 磁石弾を撃つ。縦方向の敵を感知し、一度だけ直角に軌道を変える
ジェミニマン ジェミニレーザー: 地形で反射するレーザーを撃つ。高威力だが単発
ハードマン ハードナックル: 低速から徐々に加速する高威力なパンチが飛んでいく。特定の壁を破壊できる
タップマン タップスピン: ジャンプ中のみ使用可能で、身体を高速回転させての体当たり。回転中は全身に攻撃判定が発生し、通用する雑魚敵なら一撃で倒せる
スネークマン サーチスネーク: 地形に沿って動く蛇弾を放つ。天井に当たると消滅
スパークマン スパークショック: 動きを止める電撃弾を撃つ。ボスには動きを止める効果はなく、ダメージを与えるのみ
シャドーマン シャドーブレード: 一定距離で戻る手裏剣を投げる。横・斜め上・真上に投げ分け可能
  • 本格的な増加は以降のシリーズで顕著になるが、前作のメタルブレード等のシワ寄せを含んでか、特殊武器のエネルギー消費量が増加傾向に調整された。ただし、この影響によって特殊武器がステージ道中で使い難くなってしまったため、一概に長所という訳ではない。
  • これまでは最初に選択できるボスステージを全てクリアすると、即ワイリーステージが出現していたのだが、本作ではその間に更なる4つの選択ステージが出現する。
    • この4つのステージでは、前作に登場した8大ボスの亡霊ともいうべき存在(ドクロボットK-176)との戦いが待っている。ただし、この面々が使用する特殊武器は入手できない。
  • エンディングでは『1』のボスを含めたライトナンバーズも紹介される。

BGM

  • カプコンのサウンドコンポーザー藤田靖明氏の処女作となる作品であり、作曲したBGMは総じて評価が高く、ジャズ調のイントロから激しいノリに変るオープニングなど聴きごたえのある曲が揃っている。
  • ワイリーステージのBGMは、ステージを2つクリアするごとに変化し、全部で3種類もある。

ストーリー、ボリューム面が強化されたゲーム展開

  • 道中でブルースと遭遇する、8ボス撃破後にワイリーステージ直行ではなく中間ステージが入るなどボリュームやイベント面が強化された。
    • 「選択8ボスステージ」→「選択ドクロボット4ステージ」→「ブレイクマン」→「ワイリーステージ」という流れでゲームが進んでいく。本作におけるステージ数やボス対決数はシリーズ中最多を誇る。
      • パスワードはワイリーステージ突入前までは更新される*2ので、後のシリーズとは違い、選択8ボスステージクリア後に出現する中間ステージ~ワイリーステージまでを一気にクリアする必要はない。
  • 8ボスステージ決定時とボス撃破時それぞれのジングルが、旧作から変更されている。
    • ステージ決定時のジングルのみで言うと、本作の他には『5』と『6』でもそれぞれ独自のものが使用されている*3
    • ちなみに、『4』ではボス撃破時のジングルは再び『2』に近いものに戻されており、以降の定番となっている。

残機数とE缶について

  • 残機数が2ケタ(99人)まで増える。以降のシリーズ作品もだいたい2ケタ表示であるが、最大数は9人で頭打ちとなる。
  • E缶も2ケタ表示であるが、こちらは前述のとおり最大数は「9」となっており、前作同様に取得数をパスワードで記録できる。

賛否両論点

ゲームバランス

  • 本作は、①お馴染みの8ボスステージの攻略→②8ボス攻略後に出現する「?」ステージ→③最終面となるワイリーステージという流れで進行する。
    旧作通り歯ごたえバツグンでやりがいのある難易度ではあるが、本作では一般的なゲームと比較して、難易度の「推移」がかなり歪であり、簡単に言うと「①難/②激難/③易」という流れに推移する。
+ 詳細
  • 特に序盤~中盤においての難易度はとりわけ高い
    • ボスの無敵時間が増加したのに伴い、一部除いて8ボスの弱点武器抜きでの撃破が難しくなった。
      加えて特殊武器も使いづらくなったこともあり、8ボスの強さは全般的に『2』より上昇していると言える。
      • 8ボスで強豪と呼ばれているのは高速でのスライディングと手裏剣型武器を駆使するシャドーマン、不規則でかわしづらい攻撃の多いニードルマン、次点でトリッキーな攻撃パターンを見せるジェミニマンである。
        特にシャドーマンは弱点武器であるタップスピンの使い辛さもあり、シリーズ最強クラスのナンバーズと言われる。
      • 一方でタップマンやスネークマンの様なロックバスターでも容易に倒せる弱ボスもいるため、このあたりから攻略していけば楽に進めることができる。
  • 本領を発揮するのは8ボス撃破後に登場する「?」ステージである。
    • 8ボスステージのうち4つのステージを、更にアクション難易度が上がった仕掛けの中、再び挑むことになる。
      ラッシュを上手く使いこなしたり、一発アウトのトゲを上手くかわしたりしないと進めない難所が目白押し。
    • 前作『2』のボスの亡霊ともいうべきドクロボットが各ステージ中間地点と最奥部とでそれぞれ待ち受ける。
      使用するのは『2』と同じ攻撃方法だが、攻撃力が増加していたり、全体的に体が大きくなった関係で攻撃を避けるのが困難になったりしたこともあり、一段とパワーアップされている。そんな強敵を、1ステージにつき2体も倒さなければならないため難易度が高い。
      • 中でも、ドクロボット・ウッドマンや同クイックマンは、弱点武器を用いてもE缶を使わざるを得ないほどの最凶クラスのボスと恐れられている。
      • さらに厄介なのは、中間地点のボスを倒すまではリトライポイントがないため、同ボスとの対決で負けたり、倒した後もリトライポイントに辿り着く前にミスしたりすると*4、またステージの最初からやり直しになる点。
        なお最奥部のボスはステージボス扱いなので、そこで負けてもそのボス部屋直前から残機分再挑戦できる。
      • 攻略するのが難しい場合にはE缶頼みとなるが、E缶は2ndニードルマンステージに1箇所置かれているのみである*5。つまり、同ステージはE缶の補給所として利用し、クリアは後回しにするのが鉄則である。
    • 前作と同じボスというのは焼き直し感が強く、さらに動きも大きさも単に攻略しにくくなっただけという感じもあり、新作としての新鮮味に欠ける。
  • 一方で、終盤であるワイリーステージの難易度はかなり低い。
    • スタート地点からボス部屋までの距離が、明らかに8ボスステージや「?」ステージよりも平易で短い上に、回復アイテムやE缶や1UPも入手しやすい。
      • さらに、シリーズ恒例の「8ボス再戦」後と「対ワイリーマシン戦」直前にも回復アイテムが手に入り、さらにこの両者は前作『2』や次作『4』とは異なり、別々のステージに分けられている。
      • さらに、ワイリーマシンが登場するステージと続くラストステージでは、ザコ敵が出現せずすぐにボスとの対決になるため、必ずライフゲージ満タンの状態で挑むことができる。こういった点も難易度低下を後押ししている。
    • それまでボスの無敵時間が長めになっていたが、ワイリーステージの各ボス(再戦する8体のボスは除く)には無敵時間が殆ど無く、弱点武器を連打していたらあっという間に倒せてしまうこともある。
    • 極めつけはラストボスである。2形態あるのだがワイリーマシンとは異なり、耐久力が合計エネルギーゲージ1本分(28目盛り)である。
      • 前半の行動パターンは、あるザコ敵と全く同じ軌道の弾を発射するだけ。
      • そして後半では前作と同じく特定の武器しか通じないものの、低耐久力であることや、弱点部分が移動しないこともあり撃破はあまりにも容易い。シリーズを通して最弱と言われるほど*6
  • 本作のラッシュジェットは、後発作品のものに比べると異様に高性能である。
    • 乗っている間は上下左右に移動し放題で、さらに一度ロックマンが乗れば、左右移動の際にロックマンと縦座標を合わせてくれるため、トゲや落とし穴だらけの地帯でもラッシュジェットを出すだけでミスの危険性が大幅に減る。
    • あるボスは、ロックマンの攻撃が届きにくい高いところに弱点があり普通に戦うと苦戦するが、これもラッシュジェットを使うだけでザコに成り下がってしまう*7。ロックバスターが効かない仕様であればまた違っていたであろう。
    • さらに水中でも使用可能。おかげで本来水中用となっているラッシュマリンの存在意義が薄れてしまっている。
      次作『4』のように水中で使用不可能になっていれば、まだバランスは取れていたかもしれない。
      • ちなみに、本作のラッシュマリンには「陸上でも使用可能」という特性があり、場所によるが水中で使用中に水面からジャンプすることで陸上に上がることができる。陸上ではジャンプ操作のみ可能。
        ただし「陸上でラッシュマリンを呼び出して乗り込む」ということは不可能*8な上に、この特性は汎用性があまりに低すぎるせいか、次作『4』では「水中でのみ使用可能」となった。

問題点

ストーリー面

  • ゲーム内においてほとんどセリフがない*9ので、ストーリー展開が理解しづらい。
    • 上記のプロローグの内容も、本来導入が予定されていたオープニングデモのお蔵入り(前作『2』には一応ある)によってゲーム内では一切語られず、ストーリー描写は取説での記述に頼り切っている。
    • シリーズ経験者であれば今作も前二作と同様に、「悪の科学者ワイリーの世界征服計画阻止」と思ってプレイしていると、途中で唐突に「ワイリーが裏切った」という情報が入ることになり、混乱することにもなりかねない。
      しかも、プロローグ以外の範疇のシナリオ解説も十分とはいえず、ロボットが暴れだした理由はなんだったのか(ワイリーの工作にしては不自然)、ブレイクマンは結局何者だったのかなどが不明なままになっている。
      • 今作以降は、『4』におけるコサック博士の動機などを、操縦メカ撃破時にかいつまんで説明するなど会話場面を増やしたり、オープニングデモ演出を復活させるといった施工によって、ゲーム内でストーリーの理解が完結する作りを目指している。

システム面

  • 前作・前々作から引き続き、自分が発射した弾が画面内に残っているとメニュー画面が開けない。
    • 本作では後述する「ジェミニレーザー」が画面内に残りやすく、使用感の不利を背負っている。また、タップスピン使用時とラッシュ使用時は例外としてメニュー画面を開く事ができる*10
  • 特殊武器が軒並み弱体化。前作ではメタルブレード等の一部の特殊武器が便利すぎた為か、今作では全体的に直線状に射出する武器が多く、弾速や連射力もバスターに比べて低め。以下、その一例。
    • タップスピン:相手を選べば有効だが、効かない敵に攻撃するとこちらも接触ダメージを受けるため気軽に使えない代物。また、攻撃を当てて点滅中の敵に重なっているときにBボタンを連打していると、エネルギーを一気に消耗してしまう。
      • さらに、この手の「射程が短いが周囲を攻撃できる武器」に一番期待したい「ロックマンにまとわりついてくる小型の敵」に限って、タップスピンが無効である*11
    • ジェミニレーザー:威力は悪くないが画面内に1発しか撃てないことと、前述の「自弾が画面内に残っていると武器を変えられない」という仕様により、敵に当て損ねた時のリスクが大きい。
    • スパークショック:『1』の「アイススラッシャー」と似たような武器だが、そちらと違って動きを止めている間にメニュー画面を開いて他の武器で攻撃することが出来ない。さらにこれ自体も特定ボス以外にはダメージを与えないため、完全にアイススラッシャーの下位互換である。よって敵が複数体いる状況ではむしろ使わないほうが安全な場合もある。
    • ニードルキャノン:燃費良好(1発1/4メモリ)で速射性もよい(一度に3発まで撃てる)のだが、ボタン押しっぱなしで連射されることと弾道が若干上下に分散すること以外、ロックバスター(弾数無制限・1度に3発まで撃てる)と性能が酷似しているため、この武器を弱点としている敵以外に使う意義が薄い。
    • マグネットミサイル:前方にミサイルを発信し、Y座標上に敵がいる場合、その方向に1回だけ垂直に方向転換して敵へ向かう。弾速が早く2つまで連続で射てる使い勝手良好の武器だが、燃費が極めて悪く(1発2メモリ)直ぐにガス欠になるという特殊武器のエネルギー消費量のしわ寄せをモロに浴びてしまっている。
  • 前作の「アイテム1~3号」と違い、ラッシュ使用中でもメニュー画面を開けるようになったが、画面を戻すとラッシュは消滅する。
    つまりトゲ地帯や穴の上をラッシュジェットやラッシュマリンで移動中にメニュー画面を開くとミス確定
  • ラッシュコイルかラッシュジェットを使用しないと越えられない地形が何箇所か存在し、しかもその地点には落とし穴やトゲなども無い。ラッシュのエネルギーが尽きていると、補給も自滅も出来ずに詰んでしまう可能性がある*12
    • 敵さえいれば「その敵の落とす武器エネルギーを期待する」「わざとやられ自滅する」という事も可能だが、倒してしまったり(画面スクロールで敵を復活させる事も出来ない)、そもそも敵が出ない場所だったりすると、もはやリセットするしかない。
    • 一応、前述の裏技によって対処は出来るが「裏技」という分類上、正当対処法というには疑問が残る。
  • E缶の強化に伴ってか、ボス敵のダメージのインフレーションが目立つ。
    • 特にボスの体当たりダメージは凄まじく、攻略においては敵自慢の特殊攻撃をわざと食らって、その無敵時間で体当たりをやり過ごすという特殊なプレイが散見される。
  • ハードマンが地面に埋まると操作を一切受け付けず、頭が抜けるまで解除されない。その間に倒してもステージクリアまで解除されないままとなる。
    特に弱点武器である「マグネットミサイル」使用時に起こりやすい。
    • 8ボス時なら自動で進行するため問題はないが、ワイリーステージでの再戦でうっかりやらかすとカプセルに入れず進行が止まるため、泣きを見るハメになる。
  • ゲームオーバー時の「ステージセレクト」と「コンティニュー」の選択肢について、「ステージセレクト」の方が上にあり、ワイリーステージ突入後にこちらを選んでしまうとたとえどれだけ進んでいてもワイリーステージ1まで戻されてしまう。落ち着いて「コンティニュー」を選べばいいのだが、誤ってボタンを連打してしまうと悲惨。
    • 前作『2』でも、「ステージセレクト」を選ぶと戻されるのは同じだが「コンティニュー」の選択肢の方が上にあったため、そういった事故はあまり起こらなかった。また、次作『4』からは後半戦突入以降、「コンティニュー」のみ表示される(決定出来る)ようになった。

その他

  • 従来シリーズと比べてもかなり処理落ちが激しい。前作にも出ていたエアーマン、ヒートマンなどを比べると顕著。
  • 振り向き撃ちの挙動に難がある。
    • 他のFCロックマンと違い、歩き中に最速で振り向き撃ちを行うと、狙った方向とは逆側へ弾が飛んでいく。
      さらには攻撃自体が出来ない事もある。
      • この現象は、振り向き直後にAB同時押しのジャンプショットをする事で防止可能。
  • ボスの攻撃に避けにくいものが多い。代表的な例を挙げると…
    • スパークマン:開幕で左から2つ目の段差で攻撃動作に入られると回避が困難になる。
    • ドクロボット・フラッシュマン:最初の体当たりをジャンプで飛び越さないとダメージを受けるが、タイミングと位置どりが非常にシビア。ラッシュコイルかラッシュジェットを使わないとノーダメージ撃破は極めて難しい。
      • ちなみに、ここでラッシュコイル・ジェット共にエネルギーが尽きた状態で相手を倒してしまうと…?
    • イエローデビルMk-II:パーツがバウンドするパターンは何故か見えない当たり判定が存在する。
  • パスワード画面の表示が、特定の場面でなぜかカットされてしまう。
    • 「選択8ボスステージ全クリア時」「選択ドクロボット4ステージ全クリア時」そして「ブレイクマン撃退直後」の3場面が該当する*13
      • 例えば、選択8ボスステージの8体目のボスを撃破した直後はパスワード画面が表示されず、そのままドクロボットステージが出現する。
        この「8体のボスを全て倒した状況(ドクロボットステージ突入前)」のパスワード画面を表示させたい(記録したい)場合は、ドクロボットステージをクリアする前に故意にゲームオーバーになる必要があり、少々面倒である。
  • ラストステージの無意味なアイテム配置
    • ラストステージにはスタート地点にアイテムがいくつか置いてある。
      このこと自体は、エネルギーを消耗したプレイヤーへの救済措置や詰み防止でよくあることだが、その中の1つに「ライフエネルギー(大)」がある。このステージでは、ラストボスとの対決まで一切ダメージを受ける要素はないため、必ずライフ満タンの状態であり、再戦時も当然ライフ満タンなので、このアイテムの配置は完全に無意味である*14
      • この場所の一番上に謎の足場(上部が画面で見切れており、乗ることは出来ない)があるので、開発段階では道中があり、この場所がラストボス対決前の回復ポイントだった可能性がある。

総評

未だシステムに粗が多いものの、それを差し引いても手応え充分の難易度を誇る点、多用な遊び方が可能である点は見逃せない。
また、ステージ途中で乱入してくるブルースとの戦い→8ボス撃破後に戦う前作ボスの行動パターンを模したロボットとの死闘→ブレイクマンとの一騎打ち→ワイリーステージにおいてかつて戦ったボスの強化型*15との激戦と、まさに最終決戦というべき怒涛の展開を見せ、エンディングの展開もハッピーエンドと言うよりは哀愁が漂う終わり方であり、ロックマンシリーズの中でも異色のストーリー性を持つ作品である。
サポートキャラのラッシュ、スライディングなど、本作から新たに追加された要素は後のシリーズにも大きな影響を与えている。
総合的にはシリーズの名に恥じない高い完成度を誇るゲームである。


余談

  • サブタイトルからある程度察しはつくと思うが、黒幕は…
    + ネタバレ注意
  • やっぱり黒幕はワイリー。
    • ボスキャラデザインコンテストの広告の時点で「ワイリーは改心したのだが…またしてもワイリーの陰謀か? はたまた異星人の侵略か?」と書かれており、ソフト発売前からワイリー以外の仕業に見せかけたいのかそうでないのか、曖昧な宣伝になってしまっていた。
      • 本作でのワイリーの最終目的は、ライト博士と共同開発したロボット「γ(ガンマ)」を奪うことだったはずだが、その「γ(ガンマ)」完成のために必要なエネルギー元素を集めているロックマンをわざわざ妨害していることになる。
        また、ロックマンにしても『2』のボス(のプログラムをインプットしたロボット)達が登場しているのにも関わらず、ワイリーの仕業を疑うことなくエネルギー元素を渡してしまったことになる。
    • さらに、今回はワイリーが土下座中に建物が崩壊し、ロックマンともども瓦礫に押しつぶされてしまう。その上救助に訪れたブルースには「ワイリー博士は…ダメだ、間に合わない!!」と見捨てられてしまう。
      • このワイリーが死んだと思われる結末が、今作のサブタイトルの由来と思われるが、最後の最後にワイリーも生きていると思わせる描写が存在する*16
  • 『1』~『7』のナンバリングの中で唯一、池原しげと氏によるコミカライズが行われていない。
    • 厳密には、池原氏が最初に描いた『4』の導入部でのみ描かれている。ワイリーはロックマンに基地を壊され自力で脱出している。
    • 上記の導入部でブルースは描かれていないため、漫画版における彼は『4』の終盤で初登場する形になった。
  • 本作ではメニューを決定した際の「キュピキュピーン」「カキーン」というような所謂「決定音」のSEは一切使われていない。
    タイトル画面から移行する際、ステージを決定する際、特殊武器を選択する際などは全て無音で処理される。
    • 8大ボス撃破後の武器取得演出時に本来は専用の効果音が鳴る筈なのだが、ファミコンの仕様上、メニューを開く際の効果音で潰されてしまい聴く事が出来ない(後述するPS版ではしっかりと鳴る)。
  • ブレイクマンは姿、登場時の口笛、行動パターンなどがブルースにそっくりであるが、公式では正体は明言されていない。ただしゲーム内のデータにのみ、ブルースがブレイクマンに変身するというドット絵のパターンがある。
    • ちなみに、ブルース(ブレイクマン)の持っている盾はアニメ『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツであるゲルググの盾がモデルである。
  • 本作はシリーズの中でも没データが多い。
    • 特に有名なのがジェミニマンステージの土星の背景だろう。上記の専用効果音やブレイクマンのグラフィックの他にもマグネットマンステージの地形が壊されたグラフィックや、本来オープニングデモで使用する予定だったと思われる「世界平和」「改心」「各惑星」といった文字のフォントもある。

裏技

+ 裏技色々
  • 2Pコントローラを使った手軽でデバッグ用としか思えない裏技がある。
    • 2Pの十字ボタンの左を押している間、なぜかラッシュコイルを超える大ジャンプが可能になり、落とし穴に落ちてもミスにならない。しかも落とし穴に落ちた状態でダメージを受けると、ロックマンのライフゲージが一気に無くなり、ミス音が鳴りBGMが止まるが何故か生きている*17
      • この状態だと、トゲ等の一撃死トラップ以外の通常ダメージをいくら食らってもミスにならない無敵状態となるが、ライフエネルギー回復アイテムを取得したり、E缶を使用したりすれば無敵状態ではなくなる。
        さらに、この状態だとロックバスターを撃てなくなるため、ラッシュや特殊武器を使わないと攻撃できなくなる*18
      • ラスボス戦中、足場の高い位置から大ジャンプすると、何故かミスになる。
    • 2Pの十字ボタンの上を押した場合、動作が遅くなったり、喰らいモーションが長々と続いたり、点滅ブロックなどステージ内の仕掛けや敵の動きが止まったり、というような現象が起きる*19
    • 裏技のキーを押したままだとボスが現れずにハマる箇所もある。
    • あまり意味はないが、斜め押しで併用可能。
  • ラッシュジェット使用時に、本来のゲームバランスを無視してしまう裏技がある。
    • ラッシュジェット使用時はジェットに乗っている間だけエネルギーを消費するため、ジャンプしながら移動するとエネルギーの消費を大幅に抑えられる。
    • 画面の上下が繋がっているため、ラッシュジェットで画面上部に位置してそこでジャンプすると、画面の下の方にあるアイテムを取得できてしまう地点がある。
  • ラッシュジェットはニードルマンステージをクリアすることで入手できるが、実はバグ技を使えばシャドーマンステージをクリアすることでも入手できる。
    • 具体的には武器選択画面にて、シャドーブレードにカーソルを合わせて右を押すと空欄にも関わらずジェットのアイコンが出てくる。そしてそのままAボタンを押すとジェットを装備できる。
    • 勿論ただ装備しただけでは武器エネルギーは空で使用できないが、武器エネルギーを入手すればそのまま使用できるし、使用すれば次のステージでも引継がれる。
    • 同じ方法でスパークショック入手後にラッシュマリンを入手できる。ラッシュマリンそのものの実用性や限定的すぎる使用可能箇所を考えれば本当におまけ程度の裏技だが。
  • ラッシュコイルや裏技の大ジャンプで、ジェミニマンステージの道中でブルースと遭遇する箇所へ突入すると、位置次第では入り口破壊前に摺り抜けて侵入できる。
    • BGMが止まり、ペンペンメーカーのグラフィックが乱れる等の現象が起きるが、ステージクリアするかゲームオーバーになることで解除されるので、攻略の影響は少ない。

その後の扱い

  • 後にメガドライブ用ソフト『ロックマンメガワールド』に再録された。
    • 単純な移植ではなくグラフィック強化、サウンドのアレンジ、バランス調整等が行われた、いわばリメイクに近い。
  • またPSソフトとして移植?も行われている。
  • Wiiと3DSとWii Uのバーチャルコンソールでも配信されている。
    • Wiiリモコンをもうひとつ使う、またはGCコントローラをポート2に挿せば、2コンを使った裏ワザも使用可能。