【ぎゃくてんさいばんふぁいぶ】
ジャンル | アドベンチャー(法廷バトル) | |
対応機種 | ニンテンドー3DS | |
発売・開発元 | カプコン | |
発売日 | 2013年7月25日 | |
定価 | 5,990円 | |
レーティング | CERO:C(15歳以上対象) | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
成歩堂龍一、弁護士復帰 名実共に2代目主人公になれた王泥喜法介 ギャグ志向が強いその他のキャラ・シナリオ方面 散々だった「4」から色々な意味で見事な「逆転」を遂げた |
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逆転シリーズリンク |
「法廷バトル」でおなじみの『逆転裁判』本家の5作目。
前作『逆転裁判4』がその内容から(特に旧作ファンから)強い批判を受け、非常に長い期間本流シリーズの続編は途絶えたままであった。
しかしスピンオフ『逆転検事』シリーズや『レイトン教授VS逆転裁判』などでシリーズの展開は続けられ、本作でついに本家が復活。
実に6年ぶりの正統続編
となった。
事前に発表された内容では
「『4』の直接の続編で、1年後の話」「先代主人公・成歩堂龍一の復活」という部分が大々的に押し出される
。このため『4』の肯定派否定派双方から物議を醸した。
また本作では『4』以前でシナリオとディレクターを務め、以降も逆転シリーズの外部出演を監修していた巧舟がシリーズから完全に外れ、『検事』シリーズディレクターである山崎剛がシナリオ統括を担当することになった。この点についても山崎は既に『検事』シリーズで実績を見せていることや巧は『3』でシリーズを離れるつもりだった(から『4』の全責任を負うべきではない)という事情から賛否を呼んだ。
そうした複雑な事情が絡む中で発売された本作だが、その評価はというと……。
システム面では『4』以前の形態を踏襲(『4』からは「みぬく」と「サイコ・ロック」を引き継いでおり、それぞれ王泥喜・成歩堂の特殊能力として使用)しているが、以下のような新要素がある。
+ | 長いので折り畳み。中程度のネタバレ含む |
+ | 主な批判点。ネタバレ注意 |
皆勤キャラクターの不採用
『4』との関係
+ | 例えば |
全体的なネタの減少
有料ダウンロードコンテンツの導入
シナリオそのものは大きな破綻もなくきっちり纏まっているものの、大幅な難易度の易化、探偵パートの根幹であった「調べる」がほぼ制限されている点や、ネタの減少やキャラクターの違和感等、批判されるべき点は幾つか存在する。
こうした批判点は、あくまでシナリオの面白さを勢いに任せすぎたあまりに発生したものであり、本作をあくまで「一本の新しいゲーム」と捉えればそこまで問題視すべきではない部分も多い。
しかし曲がりなりにも「逆転裁判」シリーズを名乗っている以上、従来の「逆転裁判」シリーズ作品を基準に比較され、三部作のような推理ゲームを好むファンから「コレジャナイ」と批判されてしまうのは避けられないだろう。
とはいえ『4』のみならず従来作品において見られた「ゲーム的な側面での問題点」を改善した部分もあり、ゲームとしての進歩や今後への期待は十分に感じられる。
『4』で消化されなかった部分にもいくつか答えや補足が用意されており、特に王泥喜についてはファンが待ち望んだ「新しい主人公」の印象をやっと見せてくれたと評価された。
前作の出来が批判される中での正統続編として不安と期待の両方が寄せられたために、「三部作には及ばないが前作よりは良い」「あの状態からナンバリングシリーズを立て直しただけでも十分に功績がある」などといった評価がなされることとなった。